森瑤子のレビュー一覧

  • 嫉妬

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    印象的だった一節。
    おそらくこの作品の主題を端的に表した部分である。
    昨日本を返してしまったので、文言ははっきり覚えていないのだけど、夫婦のこのような会話を空を眺めながら妻が回想する場面。


    ―人類はどうしてこの空にロケットを打ち込むのだと思う?
    ―他の星に生物が住んでいるかを確認するため?
    ―他の星に生物がいないことを確認するためだよ。
    ―同じことじゃないの。
    ―前者と後者じゃ大きく違う。人類は自分たちより優れた存在が在ることを恐れているんだ。つまり嫉妬なんだよ。


    しかし、元々知らなければ嘆くこともない。
    「何かいる」んじゃないかと疑うから不安になるのだ。
    この物語

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    2010年03月27日
  • 香水物語

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    確か、この本だったと思いますが。。。。。。。
    芸能人の間でも人気のあったらしい、森瑤子さんがつくる
    オイルサーディン丼が出てきます。
    短編小説がいくつかあったように記憶しています。

    ほとんど恋愛小説など読まない私ですが、好きなタイプの本です。

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    2009年10月08日
  • 非常識の美学

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    辛辣なことをさらっと書いてみせる著者に敬服。
    言いたくても言えないことってありますもの。
    いい人だったのね。
    ほんとに。

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    2009年10月07日
  • 恋愛論

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    恋愛について。ありとあらゆる教訓が書かれています。いや、これは本当に勉強になりますよ。女性が作者ですが、この本は、男性にこそ詠んでもらいたい(そして、反省してもらいたい)ですね。女性と男性の感性はぜんぜん違います。だからこそ起きてしまうトラブルを解決する方法が載っているといって過言ではないと思います。
    (karasuさん)

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    2009年10月04日
  • ミッドナイト・コール

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    古いけど、ゾクッと来る程女の気持ちの動きが描かれています。嫉妬や動揺、生々しいけどわかるなぁ、という部分も多く。

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    2010年04月04日
  • ドラマティック・ノート

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    香水をモチーフにした短編集。香水って苦手なんだけど、これを読むと、こんな風に素敵に香水をまとってみたいなと思います。

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    2009年10月07日
  • デザートはあなた

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    ネタバレ

    「デザートは何かって?きまってるだろ、キミだよ」なんてキザな口説き文句になんだコイツと思っていたら、尽くデザートおあずけになる俊介が可哀想可愛くて、次第に愛おしくなっていく。この小説のテーマは「メセナ」だと言うけど、魅力は俊介と物語のコミカルさ!

    物語のなかに著者がでてくるのは、やっぱいらんと思うんだけど、定期的に出会しちゃうな……モデルがいるというていで、現実味が増す仕掛けかもしれないが、でもここに書かれた俊介は創作物確定じゃん……というのが寂しいのである。次元の壁が。

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    2025年11月16日
  • 指輪

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    むかしテレビで見た覚えがある森瑤子の作品で、恋愛絡みの短編集。知り合いの編集者との情事に勤しむ妻の行動を夫が見破る、冒頭の「イヤリング」は面白かったかな。

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    2025年11月14日
  • デザートはあなた

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    読む前は主人公の大西俊介を50代くらいのイケおじだと思って手に取ってみたのだけれど、思ったより子どもっぽいオトナだった。笑

    夜にジャズ音楽を聴きながら読むと、俊介と口説かれる女性のロマンチックな雰囲気に飲まれてとても良かった♡

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    2025年11月08日
  • デザートはあなた

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    とにかく大西俊介がロマンティック。
    俊介にたいして「ん..?」と思う部分もあったけど、なんだかやっぱり憎めない(笑)。一見すごく大人な男女関係小説なんだけど木村拓哉が出てくる様なTheロマンスドラマに出てくるような甘美な台詞がなんだか可愛くてクセになる。
    これを読むと上記の文のような形容詞だらけの言葉を見るとクスッとなる。そして森瑶子さんの言葉選びがとてもお洒落。着信音を「ルルルルと無粋な文明の音」とここまでお洒落に表せれるのが凄い。読んでいるうちにすごくイタリアンが食べたくなる。食の秋になったらもう一度読みたい。

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    2025年09月12日
  • デザートはあなた

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    30年以上前の、あの頃の雰囲気を楽しめる小説
    主人公・大西俊介は料理好きで女好き
    女友達に振る舞う料理の数々が美味しそうで、読んでいるとお腹が空いてきます

    トレンディドラマのような物語、おもしろかったです

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    2025年05月18日
  • 指輪

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    久しぶりの森瑤子、古本食堂をきっかけにもう一度読みたいと思い手に取ってみた。
    10代のころ貪るように読んだ森瑤子は今の歳で読んでもやはり他人事でしかない。
    オシャレでお金のある男女の情愛。
    今は許されないことだし、少し古めかしくも感じるがやってることは同じ。
    中身があるかと言えば、ない。
    ただそこにあるのは情事のみ。
    でもやはり惹かれるのは圧倒的な文章力と森瑤子と言う1人の魅力的な女性へのやまない憧れからなのかな。

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    2024年11月17日
  • 指輪

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    少しも素敵じゃない男女のリアルを詰め込んだ短編集。
    大人の女性が描く情愛と欲、その生々しさにドギマギさせられた。
    さり気なく繰り広げられる駆け引きと読み合いの応酬。
    こういう作品は無意識に避けていた。
    他作品で紹介されたのをキッカケに読んでみたら、なんだか新鮮だった。
    まあ幼稚な恋愛しかしてこなかった私にとっては、未知の世界の話なんですけどね。

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    2024年09月29日
  • 非常識の美学

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    昔読んだ記憶あり。内容は覚えてなかった。久々に森瑤子さん読みたくなったので選んだエッセイ。バブルの時代に書かれてるので、時代を感じる部分も多々。そこもまたこの頃こんな感じだったなーと懐かしみながら読めました。

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    2023年07月03日
  • 望郷

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    ニッカウイスキーの創設者にして、日本のウイスキーの父と言われる竹鶴政孝の妻リタの物語。
    あの時代に日本に嫁いできたリタの芯の強さと、戦争や差別的な当時の扱いを相続すると、その生き方に感動を覚えます。

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    2022年03月31日
  • 情事

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    ネタバレ

    うわ!処女作〜って感じ。森瑤子にもこんなたどたどしく小説を書いてた時代があったんだ。文体はぶつ切れでストーリーも一本調子で森瑤子の小説の中では面白くないけど、驚くのはここからメキメキと磨かれること。並の新人作家なら一本二本書き終えて力尽きることが多いのにね。あと特徴的な「胸が泡立つ」とか「粒子」って表現はこの時から使ってたのだなぁ。「誘惑」は終始雰囲気の悪い夫婦喧嘩であんまり。

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    2021年06月23日
  • 情事

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    結婚生活が不幸だ、もう女性としての賞味期限が終わる、とそんな理屈で夫以外の男に簡単に抱かれる女性が出てくる二編。こういう情念は理解できるし、別に夫側の視点じゃなくて彼女たちの情人側の視点で読めばいいのに、どうしてもなんかそうできずにしっくりと読めなかった。結婚を選んだ2人がすれ違っていく心理描写がとてもリアルで上手だった。特に「誘惑」では、なんだこの女って思える「情事」よりもとても良く描かれてると思った。しかし欧米人と結婚する日本人女性ってモチーフが好きな作家だなあと思った。面白かったんだけど、好きでは無い作品。

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    2018年05月17日
  • 恋愛論

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    恋愛にまつわるエッセイ。森瑤子の本は初めて読みます。
    なんだかとてもオシャレというか、洗練されていて洒脱な内容でしたね。芯のある女性で憧れます。
    三姉妹の母親でありながらも、女としての生き方を忘れず、結婚して妻でありながらも、小説家としての野心も失わない。
    欲ばりにもがむしゃらな感じにもさせずに、そうした「なりたい自分」であるためにしなやかに生きている姿はどうしたって憧れてしまう。
    「風と共に去りぬ」のスカーレットのような。読んだことないんですけど、森瑤子さんが自身をそうたとえているので俄然読みたくなってきました。

    結婚での教訓もいくつか。
    結婚生活で、できるだけ長くドキドキしていたかったら

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    2018年02月15日
  • ハンサムガールズ

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    学生時代から友情が続いている5人の女性。ヒモみたいな同棲相手がいる劇団員に、シングルマザーの編集者、実家が裕福なピアニストとか、とても等身大とは言えないし、共感ができるところも少ないのだけど、イイ男に惹かれる気持ちや、逆に今の男に見切りをつける描写、揺れ動く恋心の表現は上手いと思う。ただ、作中にあるようなクールで知的な自立した『ハンサムな女』とは全く思わなかった。むしろ、男に寄りかかって、結局最後はイイ男が現れ、助けてくれるような印象だった。これが『ハンサムガールズ』というテーマじゃなければ、ありだと思うけど、タイトルと内容があっていないような印象を持ちました。

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    2016年04月25日
  • 情事

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    ネタバレ

    この当時としてはセンセーショナルだっただろうな・・・と察しますが、いつの時代も女性とはこんな気持ちになるのかなと感じます。

    読み終えるとお腹いっぱいになりますが、背景の景色や描写のさわやかさに助けられます。

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    2015年09月14日