【感想・ネタバレ】甲比丹のレビュー

あらすじ

三方を海に囲まれた、外国人特別居留地・長崎出島。商館長(カピタン)ヘンミーのもとにおくられた遊女照葉(てりは)は蘭学者の娘。オランダ語を解するがゆえに、幕府と薩摩藩との暗闘に翻弄されるのだった。 都会の恋人たちを描いて定評のある著者が、父の勧めにより壮大なスケールで挑んだ唯一の大河時代小説。惜しまれる未完の大作で絶筆!

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Posted by ブクログ

今この政治情勢だからこそ、冷静に世界を見るためにも読んでおいていいと思いました。森さんの晩年の作品ということでしたが、彼女の精力を尽くして挑んだ作品だったのかなとも思います。

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2012年11月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

歴史小説というのか、江戸時代の長崎出島のオランダ人たちの物語。もちろん実際に会ったことを飼料に丁寧に時代考証されていて読みごたえがある。残念なことに執筆の途中で森瑤子さんが亡くなられたので、続きを作家志望だったお父様が書かれたとか。しかしもともとは作家志望のお父様がこの題材の物語を書きたくて、長年資料を収集整理してきたものを、瑤子さんが譲られ書き始めたものらしい。森瑤子ファンにはそのあたりも面白く感じるかも。もちろん私もワクワクして読んだ。これを読むまでカピタンのことは全然思いが及ばなかったけど、あたりまえだけどこういう人たちが実際に日本にいてたくさんの情報をもち当時の幕府や文化人は影響を受けていたんだな。。歴史資料としても楽しめる。

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2011年06月16日

Posted by ブクログ

約15年前に読んだものを再読。
遊女がオランダ人のスパイをする話、ということが印象として残っていた。

著書は登場人物の人間部分を掘り下げたり、人情や恋愛を描いたというよりは、江戸後期の混乱の一つを取り上げた歴史小説である。歴史の教科書に出てくる人物が出てくることから、なかなか興味深い。
完結させる前に著者が亡くなってしまったということで、残りの構想を著者の父が覚書として残している。

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2011年12月20日

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