高畑京一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あの組織とあのヒーローの戦いに巻き込まれた青年の復讐劇。
読まされた本だけど面白かったー!
ちょっと前に自分でも考えたことのある話題なんですが、物語の主人公が活躍する裏には、人知れず犠牲になってる人も絶対いるはずでしょ。下敷きにされた人から見れば、事件の全貌はがらりと変わる。当たり前のことです。
5人の殺された連続殺人事件を解決したと讃えられる名探偵は、2人目以降の犯罪を未然に防げなかったことを責められてしかるべきではないのか。
ヒーローの手により解放された売春窟の女たちも、食べて行くためには結局明日からも体を売るしかないんじゃないのか。
巻き添えで身内が殺された人にとって、その男はヒーローでもなんでもない。
そうやって、視点をずらした世界観がとても好みでした。
続き全部読むことになりそうですが、完結どころかちっともお話進んでいないらしいですね…。
おい…。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ月曜日だと思って学校に行ったら、火曜日の時間割りだった。なぜ月曜日の記憶がないのだろう。記憶喪失にでもなったのか、それとも自分の中に違う自分がいるのか。不安なまま帰宅した翔香は月曜日の日記に、自分の筆跡で書かれたメッセージを見つける。クラスメイトの若松和彦に相談しろ、と。
水曜日、翔香は和彦に自分の身に降りかかった出来事を話すが、肝心の和彦は何も知らなかったし相手にもしてくれない。しかし翔香がその後何回か時を跳び越え、その証拠に未来を予言して見せると、この現象の解明に和彦は協力してくれるようになる。はたして何が原因で翔香はタイム・リープするようになってしまったのか。翔香は普通に時を過ごせるようになるのだろうか…。
翔香が行うタイム・リープは、精神だけの時間移動である。つまり、翔香の身体は途切れることなく時間の流れ沿って存在しているのに、翔香の意識だけがぽんぽん跳んでいるのだ。危機を感じると安全な時間を求めて跳び、自分が無事だったことが分かると元の時間に戻ってくる。そういうメカニズムらしい。
跳んだときにできる時間の空白が、後でその時間に戻ってくることによってパズルのピースがはまるように、ぴったり埋まっていくさまが快感である。最初のピースと最後のピースが繋がって完成した図は、きちんと枠に収まっていて見事としかいいようがない。
和彦がかっこよくて、頭が良くて、運動も出来る、けれど女を寄せ付けない雰囲気を纏う反則的なキャラだったり、その和彦と翔香があれやこれやあってなーんかいい感じになってしまうあたりがいかにもライトノベルだけどね。 -
Posted by ブクログ
メディアワークス文庫創刊15周年記念アンソロジー。
「1人15ページ」という制約のもと、15名の作家がそれぞれの物語を紡ぐ。
この15という枠は単なるページ数だけでなく
多くの作家さんが「15」というモチーフとしても回収しています。企画としての統一感が心地よい。短いからこそ、作家ごとの語り口や発想の癖が読メル一冊。
斜線堂有紀、綾崎隼以外は初読。改めてレーベルの層の厚みを思いますね。
掌編とも言える分量の中で、特に印象に残ったのは綾崎隼「十五年後もお互い独身だったら結婚しようねと約束した二人の物語」。
設定自体はどこかで見聞きしたような“ベタ”なものながら、その王道を真正面から引き受けてロマンに昇華していく語りが魅力的。この作家さんは 他の作品もロマンチック。
もう一つは時雨沢恵一「前略、十五歳の僕へ」。
こちらもモチーフ自体には既視感があるものの、15ページという制約の中に過去と未来の感情を
想定外な落とし所で読めました。
お題のあるアンソロジーって好き。