水島広子のレビュー一覧
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エビデンス・ベイスドでかつ自分が現実的にできる範囲でのアクションについて語られていて非常に有用な情報に溢れている。なにより、言葉遣いや全方位への配慮などが要所要所で見受けられ、読者として著者に対して強い信頼感を持つことが出来る。どのような方かバックグラウンドも見た目も存じ上げないが、きっと愛に溢れた方だろうと会ってみたくなった。
内容についても上記の通り実践的で有用だった。「対人関係療法」では相手への不満を「役割期待のずれ」として考える。つまり、相手に期待することをしてもらえない、あるいはしてほしくないことをされてしまう、ということだ。期待のズレとして見ることで相手の人格の問題として捉えず、 -
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マイナスの完璧主義
不安やプレッシャー、周りの視線を気にすること由来。
自分ができなかったことを、完璧基準から引き算の形で捉える。
プラスの完璧主義
自分が何をしたいか、どうしたいか主体的に考えること由来。
自分がやったことに目を向け、完璧に向けて積み重ねた事実を褒める。
現代のSNS社会のせいで、あらゆる人からの批判・評価が見えやすくなってるので、マイナスに寄らないよう注意したいと思った。
また、基本的に「完璧」は達成できない、または存在しない。
完璧を目指して自分に出来ることを積み上げる「できるだけ主義」の考えで過ごしたいと思った。 -
Posted by ブクログ
「女」の面倒臭さ、生きにくさを見事に言語化している本だと思います。
何故そうなってしまうのかという社会的な背景を知ることで、「女」に対する許容度が増したような気がします。
以前も今も女性の方が多い職場で働いてるのですが、以前の職場では人間関係が良好だったのに、今の職場では悩みを抱えているのは何故なんだろう?と不思議でした。
そして、その違いが周りの人たちの「女」度の高さの違いだと気付きました。
今の職場では「女」度が高い人に対し、ことごとく「女」を刺激するような言動をしてしまい、それがきっかけで不仲になりました。
当然、自分自身の「女」度が高くなっていたのも原因でしたが。
自分の母親も含 -
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ネタバレ人間は身近な人間関係によって大きな影響をうけている。
対人関係療法における解決の方法は、対人関係から受けるストレスを減じ、対人関係から得る力を増す方法。
「自分以外の人も完璧ではないのかも。それぞれの事情の中で苦労しているのかも」という発想を持つことは、他人に対する優しさにつながる。そして自分に対する優しさにもつながる。
曖昧に話して「ずれ」を生んでストレスを生むより、直接話したほうがよい。
話を聞く時は時間的余裕などを先に伝える。
「自分を認める練習」は、どんなに落ち込んでも、どんなにしんどいと思うことがあっても「今はこれが精一杯なのだから、それでいい」と自分に言い聞かせること。 -
Posted by ブクログ
臨床の視点から良く整理された本だと思う。ただ前提が神経症水準に近い人向けというか、やはり一般向けといった感じで、境界例水準以下のクライエントにそのままを当てはめるのは少し難しい印象を受ける。
しかし毒親の問題を愛着スタイル、ASDの側面から捉え直してある点はとても分かりやすい。個別の事例による配慮は必要だが、大枠として捉えておくには十分だ。心理教育で採用しても良いかもしれない。
親の話だけでなく、配偶者、子どもで悩む人にも応用可能な可能性を十分に秘めている。
自分のやっていることの不備も良く見えた気がする。
48時間の限界、これはとても重要な知見だ。
「48時間の限界」とは、毒親との関