樹なつみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
重い過去を背負い、ゆっくりとしたペースでも、前に向かって歩いて行ける足腰があるからこそ、男前は上がるんだろうなぁ、と思う
この『一の食卓』に登場する、男性陣の良さを引き出しているのは、ストーリーや言動もあるだろうけど、美麗、そう評してもいい絵柄だ、と確信できる程
新選組って立ち位置もあるかも知れないけど、一らの容姿は日本刀を連想させる、冷たさと鋭さを孕んでいるからこその、本質的な美がある。なおかつ、それが生き方に張りを生み、読み手を惹きつけるんだろう
きっと、新選組、本当の意味で「生きた」彼らに、最も魅了されているのは、誰でもない、樹先生本人なんだろう。大好きでなきゃ、こんなグッと来る人間ドラ -
Posted by ブクログ
ホント、「読ませてくる」なぁ、この漫画
歴史モノとして、食系としても十二分に楽しめ、しかも、そこに淡い恋模様が織り交ざっても、全く、良さが濁らない
巻を重ねる度に、樹先生が経験を積んだ漫画家である事を実感する
烈しい戦いに身を投じていた頃の、“新選組”ではなく、戦いに勝つ事も負ける事も出来ずに<その後>を迎えてしまった、斎藤一を筆頭にした面々が登場しているトコが、この『一の食卓』のミソであろう
血塗られた刃で敵を切るたびに失っていた自分の人間らしさを、明らとの暮らしの中で少しずつ戸惑いを覚えながらも取り戻していき、イイ変化の兆しを得ていく一
そんな一の鈍さに翻弄されながらも、心を自然と惹かれて -
嬉しい
この作家さんの作品の中では1番好きな話。今でも時々読み返してるのに続編出てたなんて知らなかった!大好きなリーレン、花鹿のその後が知りたいし、ダディとキティの馴れ初めも知りたいと思ってたのに続編なんて嬉しい!たまに読まなきゃ良かった続編があるから心配だけどレビュー見て安心しました。これから購入して読ませていただきます。☆は期待度で。
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Posted by ブクログ
パン種が時間をかけて発酵することで旨味を増すように、この『一の食卓』もまた、巻を重ねていく毎に、“味”には厳しい漫画読みを唸らせる
樹先生の作品を網羅している訳じゃないので、不用意な感想は口に出来ないが、先生の少女漫画とは思えぬほど線が鋭い絵柄は、歴史、特に明治って変動の時代を舞台にしている、この『一の食卓』にピッタリだな、と読むたびに想う
また、一人、あの激戦を生き抜いた猛者が登場。彼の名は、永倉新八
現在、YJで大好評連載中で、生き馬の目を抜く勢いである『ゴールデンカムイ』にも登場している鬼の生き残りである
こんだけ、サムライが一同に会しちゃ、フェリさんじゃなくたって興奮するわ
乙女ゲーム -
Posted by ブクログ
やっぱり、まず、何より先に、絵の美麗さに目を惹かれる
勝手なイメージに過ぎないが、美形揃いの新選組を描かせたら、樹先生の右に並ぶ者はいないんじゃないだろうか、と思わせるほど、線の一本からして美しさが宿っている
加えて、ストーリーに意外と深さがある。読みやすい、とは言い辛いが、樹先生の作品に慣れていて、しっかりと向き合える事が出来れば、ちゃんと頭に入ってくる
食系と言うよりは、やはり、歴史系って印象が強いので、グルメ物としての期待値を読む前から高め過ぎていると、若干、ガッカリしてしまう可能性は小さくないので注意
底抜けに明るいように見えて、その分、新選組の隊長らしく、どこか、翳りを心に秘めている -
Posted by ブクログ
これまた、新しいカタチの『新撰組』の漫画が誕生したな
グルメ系も絡んでくるとは驚きだ
まぁ、ぶっちゃけると、そこまで前面にグルメ漫画っぽさは、まだ出ていないな、と思った
明治維新が起こって、いくらも経過していない時代だけあり、日本で誕生する西洋料理の根底の基礎となる、まだまだ、改良の余地が十分にある料理が登場する
明治時代に生きる人々が、国の外から入ってきた食べ物にどんな反応をするのか、どうやって日本らしい味に改めていくのか、食からも歴史の動きが見えるのも面白い
素朴、だからこそ、登場人物だけでなく、読み手の食欲もそそられるのだろう
加えて、話の主軸の一本となる人物が、新撰組の中でも人気の高い -
Posted by ブクログ
ネタバレ最終巻。やっぱり終わりがよいとスッキリします。
相変わらず立人は何もしなくてもかっこいいし、仕事ができる立人はもっとかっこいい。
花鹿の周りで恋敵だったはずの彼らも、花鹿といい友好関係を気付いているし、ルマティがちょっと叔父バカになっている感じがしないでもないですけど、他はそれほど変わらずでよかった。
ユージィンがハムスターを見て、由依ちゃんちに転がり込んでいったのもなんか懐かしい感じ。日本の家にユージィンが来たら、確かに誰でもハムスターになっちゃうかも。
花鹿と立人の結婚式がなかったのは残念だけど、あの二人だから、なんかギヴォリ島で結婚式はシンプルにして、めんどくさいけど、お披露目に超