トーベ・ヤンソンのレビュー一覧
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好きなお話が詰め込まれている!
飛行おにの帽子の話、トフスランとビフスランの話は幼い頃何度もアニメで見ていたのでとても印象に残ってる。アニメとはちょっと違うところをたくさん発見できて面白かった。ヘムレンさんが当たり前のように子どもたちに混じって遊びに出かけているのがなんともおかしくて面白い。1巻を読んだ時点で、じゃこうねずみはあまり好きになれないキャラクターだと思っていたけど、なんだかだんだん憎めないように思えてきた。
アニメではだれもが何もしていないモランに敵意をむき出しにしていて、子どもながらにとても悲しい気持ちになったんだけど、原作ではスニフが少し同情してくれていたので、嬉しく思った。
情景描写とか表現がずっと美しくて、読んでいて楽しい。何度でも読み返したいな。
"むしゃむしゃ食べている飛行おにに、みんな少しずつ近づいていきました。ジャムをのせたパンケーキを食べている人なら、そんなにこわくはありませんからね。話しかけたってだいじょうぶでしょう。" -
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ムーミン谷に彗星が迫ってくるお話。
登場人物みんなに一癖あっておもしろい。足を引っ張るもの、嫌味を言ってしまう人、トラブルメーカーいろいろいるけど、だれも見捨てることなく平等に接するのが、ムーミンの話のいいところ。
ムーミンがアンゴスツーラに向かって言った悪口が、「おいぼれネズミのしっぽ」とか「シラミの卵」なの面白すぎて声出して笑ってしまった。人物同士のかけ合いがほんとうに面白くって、生き生きとしている。
「そうだな、なんでも自分のものにして、持って帰ろうとすると、むずかしくなっちゃうんだよ。ぼくは見るだけにしてるんだ。そして立ち去るときには、頭の中へしまっておく。ぼくはそれで、かばんを持ち歩くよりも、ずっとたのしいね」
スナフキンの言葉はいつも胸に響きます。
小さい頃から何度もムーミンのアニメを観ていたけど、本で読むのはこれがはじめて。アニメのような面白さとテンポは小説にもあって、一気に読んでしまった。9巻まで読むのがたのしみだな。 -
Posted by ブクログ
「いや、そんなことだめさ。自分の力で、のびのびさせてやるのがいいんだよ。この芽も、すこしはくるしいことにあうほうが、しっかりすると、ぼくはおもうな。」
冬を迎えたムーミン谷の中で、冬眠から何故か目覚めたムーミン。初めての冬という季節、その厳しさに挫けそうになりながらも、さまざまな人達と交流し成長していきます。ムーミンの成長を描くとともに、欠点を持ったキャラクター達がお互いを助け合い、受け入れ合う描写は、読んでいる私達に暖かな気持ちをもたらしてくれます。
また、ムーミン谷での冬の描写が具体的で面白く、冬に読む物語としてとてもピッタリだな、と感じました。
ラストでのおしゃまさんのオルガンの音色が響く中、ムーミンがあれほど嫌っていた冬に思いを馳せるシーンは、読者の我々に素晴らしい余韻を与えてくれるものです。
本当に素晴らしい物語でした。また来年、読み返してみようかな。 -
Posted by ブクログ
ちびのミイとミムラねえさんの関係性がとくに大好きだった4巻。
夏至をお祝いするフィンランドの短い夏への入り口を、火山の噴火による洪水という驚くべきエピソードで描いてしまう、トーべのユーモアの感覚に驚かされます。
ムーミンハウスが浸かってしまい、たまたま流れてきた家に移り住んでみたところ…そこはなんと劇場だっただなんて!
ムーミンパパの文才がここでいかされる?ことになります。
最初はムーミンママが、ムーミンのためにちいさな木の皮の船をこしらえているところからはじまります。「これで嵐になってもだいじょうぶだわ」
なんて、お日様のひかりを浴びながら、ミムラねえさんとちびのミイと、いたところに、火山灰がぱらっと降ってきて…
ちびのミイったらほんとに困った子!
ミイが流されてしまって、でもちゃあんとスナフキンに助けられるところが安心して読めます。
そしてこの2人がいいコンビ。さすが異母兄弟ww
スナフキンが公園から救ってしまった24人の子どもたちの扱いに困っていると、ミイがアドバイスしてくれます。
「あたいのねえさんみたいにするのがいいわ。だまらないと、たたきころしちゃうぞ!っていうのよ。そのあとであやまって、キャンディーをやるの」
「そうすりゃききめがあるのかい?」
「ないわ」
ないわなww思わず突っ込みましたもんね、読みながら。
そういいながらも、ミイとミムラねえさんはとっても思いあっているのがらすとでもわかります。いいなぁ。すきだなぁ。
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新旧読み比べました。
今回のお話は、飛行おに が落として行った、不思議なシルクハットをめぐる物語。
なんだか、スナフキンやスノークが、とっても子どもだったことに驚きました。
アニメの(私は初期のものしか知りません)イメージでは、スナフキンも兄さんも大人っぽい仕草に見えたのでー。
木いちごのジュース、新訳ではコケモモのジュースに。魚のフライ?も、新訳ではピッテイパンナに。これはフィンランドやスウェーデンの朝ごはんの定番です。ジャムにソースにジュースにと、コケモモも重要な食材です!北欧好きとしてはほっとしました。
ママのおおらかなキャラクターが炸裂し、大好きでした。あんなに困ってたシルクハットに、そうとは知らずつる草を入れてしまって、家中が蔓に覆われて大変な時も、「まあ、なんてきれいなんでしょう」だなんて!
そして、映画『トーべ』を観た人たちにとっては待ち遠しかった、トフスランとビブスランの登場!山室訳では、トフスランとビフスランの夫婦とありますが…違うじゃん!ビビカとトーべがモデルなはず!
そうです、畑中さんの解説によりますと、このふたりに性別はないとの事。ジェンダーレスであって欲しいですよね!新版が無事に出版されて良かった❣️
さあここであの恐ろしい?!飛行おにが出てくるのですが…鬼なのに、どうもいい人なんですよねー。
おかしいなと思ったら、ここも畑中さんいわく、飛行おには、原文では魔法使い。鬼ではないそうなのです。
大人の事情で、新訳でも飛行おにのままですが…まあ、いきなり魔法使いって書かれても山室訳のファンは驚いちゃいますもんねぇ…難しいですねー。
貴重な訳者による解説もいただきながら、とっても楽しく読みました。
この先も新版を中心に、旧訳も楽しみながら読みたいと思います。
春樹さんも言ってるけど、訳は色々読めるのがいいんです。ライ麦畑のように、野崎訳も村上訳もどちらも素晴らしい✨
講談社さまには旧版を絶版になさらぬよう、お願いしたいものです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレムーミンのキャラクターの中で、一番可愛くて好きなミムラねえさん。
やっと出てきたのに…
なんだか嘘つきで変わった子だった。
タイトル通り、ムーミンパパの若き頃の思い出のお話しでした。
風邪をこじらせたパパが、もう自分は死ぬんじゃないかと心配になり、子どもたち(ムーミントロール、スニフ、スナフキン)にまるで遺言のように「お前たち、本物の冒険家として生きるのだよ。」なんて言い出し、ママに勧められて、思い出の記を書くことになります。。
よく分からない部分があり??だったけれど、
翻訳者の畑中さんいわく、
トーべはふんわりと書いて矛盾が多く、翻訳泣かせだったようで、校閲からおかしいと指摘されたほどだったそう。
特に、3場面に渡って登場するヘムレンさんについては、あれ?さっきと同一人物なの?とハテナが飛び交いますが、
これがへムル族の習性だから…という畑中さんの解説に納得できました。
ムーミンのお話においては、属性が大事なのです!
スニフは孤児だと思ってたのに、しっかりパパとママが登場し、最後にムーミンママですら、しれっと
「だけどね、ママがいるのはあたりまえでしょう」
なんて言ってのける。
スナフキンのパパ、ヨクサルは、スナフキンによく似ている自由人なはずなのに、ムーミンパパの手記ではどうも怠け者のように描かれる。それがまた面白い。パパって、ちょっと俺俺なキャラで、だめなところありますから。
川船の海のオーケストラ号が、最終的に潜水しちゃうところなんかはカオスでした。。
もっとすごいのはラストのママの登場です!
ムーミンパパがこの手記を子どもたちに読んで聞かせた後、奇跡が起こります!
私たちのかわいいスニフちゃんが幸せなのが何よりでした。
ムーミン谷の仲間たちのことをよく知ることがでる、全員集合祭りといったたのしさもあったので、俺俺なパパの手記もまあ面白かったことにしましょう。
もひとつ気になるのは…
ここで判明しちゃうんですよね、チビのミイはスナフキンより先に生まれているって事が!!
ムーミンのお話は、トーべによるイラストが素晴らしいですが、自分の中にベースとしてあるアニメも、(いや、昔はアニメなんてら言葉すらなかったな)テレビ漫画のムーミンの、あの岸田今日子さんのアンニュイなムーミンの声も、
本を読む上で邪魔にならず、とても自然に入ってくるのです。
内容は覚えてなくとも、子ども時代の自分の中に大きな存在だったんだなぁと
つくづく感じます。
そしてこの面白さは、ちょっと他の児童文学にはないなぁ。。