【感想・ネタバレ】ムーミン全集[新版]3 ムーミンパパの思い出のレビュー

あらすじ

ムーミンパパの記した自叙伝。厳しく育てられたみなし子ホームの暗い時代を抜け出し、個性的な仲間たちとともに、船で大冒険に出ます。自由と冒険を求める、人生の賛歌。あのキャラクターたちのパパやママが登場します。1964年に翻訳出版されてから、55年もの間愛され続けてきた「ムーミン」の物語。大人気のキャラクター「ムーミン」は、この全集が原典となっており、今なおその魅力は増すばかりです。この度、今の時代により読みやすくするべく、改訂を行いました。初めての方も、ムーミンのことなら何でもご存じの方も、楽しんでいただける[新版]として、順次刊行して参ります。1現代的表現、言い回しに整え、読みやすくなりました 2さしえがクリアな美しい線で再現されます 3原語最終版に基づき、より細部にこだわった表現に 4フィンランド最新刊と共通のカバーデザイン こどもから大人も楽しめる、大注目のシリーズ、決定版です!

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Posted by ブクログ

とても好きなムーミン童話第3巻。ムーミンパパの若い頃の冒険と、その先に得られたものについて。
とても面白かった!!孤児だったムーミンパパが自由を手に入れて、その自由の持てる優しさのままに仲間を得て行く話。
大変な冒険の果てに、彼はあのムーミン屋敷を作り、自分だけの、でもたくさんの人たちと分け合える人生を作り出していく。

ムーミンパパが出会う人たちはムーミンパパとは違う存在。だから話し合いをするし、別々の行動を取る時もあれば一緒に何かを成し遂げる為に協力することもある。
たくさんの出会いが人生にはあって、その中でムーミンパパはムーミンパパの生き方を楽しんできたんだな。

"わたしはここで、思い出の記のペンを置きますが、冒険のすばらしい時代がこれでおしまいだとは、どうしても信じられないのです。それでは、かなしすぎますものね。"

ムーミンパパはまだまだ冒険の途中なのだ。エピローグがまさしく冒険の中のクライマックスのように思えた。

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2025年08月19日

Posted by ブクログ

思出の記の内容が書かれつつ、それを小さな子どもたちに聞かせつつという構成がたのしい。親と一緒に暮らしていないスニフとスナフキンが、自分の親について知りたがるところがすこし切ない。
ムーミンに登場する人物の中で、ヘムル族の人たちはいつもトラブルメーカーであまり好きになれないんだけど、やっぱりヘムレンおばさんも例外ではなく、そして周りからの扱われように笑ってしまった。ちょっと困った人たちもコミカルに描かれているから、完全には憎めないし、ちょっと愛らしくも感じる。最後には居場所が見つかっていて安心しました。
「ムーミンです。避難民です。特別な星の下に生まれたものです」
この自己紹介がすてき。

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2025年07月27日

Posted by ブクログ

パパの大冒険と、仲間たち(最後はママにも)出会う話。
助けちゃったヘムレンおばさんのくだりおもしろすぎる、笑
ママが波にさらわれているところを助けにいこうとするパパの絵も、なんかとてつもない勇敢なシーンなんだけれど、ハンドバッグも一緒に波にさらわれてるさし絵がなんかおかしくて何度観ても笑える‪。
してママのこと、あの遭難者って言ってるところも

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2025年07月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

私の大好きなムーミンパパの昔の話。
アニメ『楽しいムーミン一家』を見てから、ずっと原作を読んでみたいと思っていました。

原作とアニメ(平成版、昭和版)それぞれ違う雰囲気のキャラクターとして描かれていると事前に知っていたので 楽しめました。

スナフキンのパパ、ヨクサルのお話や、スニフのパパ、ママ、ロッドユール、ソースユールとのお話、何でもかじってしまうニブリングたちや、オバケとの出会い、ムーミンの世界の住人たちが皆 自由に暮らしているように、この作品もとても自由に描かれている作品でした。
また、装丁や挿絵も美しいので他のシリーズも読んでみたいです。

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2022年04月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ムーミンのキャラクターの中で、一番可愛くて好きなミムラねえさん。
やっと出てきたのに…
なんだか嘘つきで変わった子だった。

タイトル通り、ムーミンパパの若き頃の思い出のお話しでした。
風邪をこじらせたパパが、もう自分は死ぬんじゃないかと心配になり、子どもたち(ムーミントロール、スニフ、スナフキン)にまるで遺言のように「お前たち、本物の冒険家として生きるのだよ。」なんて言い出し、ママに勧められて、思い出の記を書くことになります。。

よく分からない部分があり??だったけれど、
翻訳者の畑中さんいわく、
トーべはふんわりと書いて矛盾が多く、翻訳泣かせだったようで、校閲からおかしいと指摘されたほどだったそう。
特に、3場面に渡って登場するヘムレンさんについては、あれ?さっきと同一人物なの?とハテナが飛び交いますが、
これがへムル族の習性だから…という畑中さんの解説に納得できました。
ムーミンのお話においては、属性が大事なのです!

スニフは孤児だと思ってたのに、しっかりパパとママが登場し、最後にムーミンママですら、しれっと
「だけどね、ママがいるのはあたりまえでしょう」
なんて言ってのける。

スナフキンのパパ、ヨクサルは、スナフキンによく似ている自由人なはずなのに、ムーミンパパの手記ではどうも怠け者のように描かれる。それがまた面白い。パパって、ちょっと俺俺なキャラで、だめなところありますから。

川船の海のオーケストラ号が、最終的に潜水しちゃうところなんかはカオスでした。。
もっとすごいのはラストのママの登場です!

ムーミンパパがこの手記を子どもたちに読んで聞かせた後、奇跡が起こります!
私たちのかわいいスニフちゃんが幸せなのが何よりでした。

ムーミン谷の仲間たちのことをよく知ることがでる、全員集合祭りといったたのしさもあったので、俺俺なパパの手記もまあ面白かったことにしましょう。

もひとつ気になるのは…
ここで判明しちゃうんですよね、チビのミイはスナフキンより先に生まれているって事が!!

ムーミンのお話は、トーべによるイラストが素晴らしいですが、自分の中にベースとしてあるアニメも、(いや、昔はアニメなんてら言葉すらなかったな)テレビ漫画のムーミンの、あの岸田今日子さんのアンニュイなムーミンの声も、
本を読む上で邪魔にならず、とても自然に入ってくるのです。
内容は覚えてなくとも、子ども時代の自分の中に大きな存在だったんだなぁと
つくづく感じます。

そしてこの面白さは、ちょっと他の児童文学にはないなぁ。。

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2022年02月05日

Posted by ブクログ

ムーミン3冊目。若かりし頃のムーミンパパが結構虚言癖&妄想癖あって驚いたw ヘムレンおばさんはまっとうだと思っていたけれど、確かにムーミンパパに助けられた時のヘムレンおばさんはうざかった。どうなるかなって思ったけど、最後はやはりハッピーエンドで良かった。スナフキンが昔からムーミンの知り合いのような書かれ方になっていて「えっ?」って思った。

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2021年01月02日

Posted by ブクログ

ここまで読んでシリーズ挫折ってあるある?
私はそうだった。
子どもにはパパの語り口調って面白くないし、時々挟まる親子とスニフのやりとりもあまりハマらない。

大人になって読むと、結構面白かった!
子どもの頃はパパの自惚れや大人に反抗するところが、クラスにいたら痛い奴だという印象で、自分がそうできない妬みもあってか全く好感が持てなかった。

今ではそういう子ども心が理解できるし、頑張れそして色々学ぶのだ、と上から目線で物語を楽しむことができる。
子どもに話を聞かせたがるパパに対しても、まだ子供っぽさところが残る男性だと、少し可愛いとさえ思える。

仲間たちも魅力的だ。子ども世代より可愛らしい?少しのんびりしていて、ムーミンパパや小学生の自分はイラついただろうが、自分らしさを貫いているのが良いと今では思える。

そして結局なるようになる結末。それでいい。
改めて読んで、がっつり大人向けだなと感じた。
幼少期にシリーズ読破を挫折した人には、ぜひこの物語をお勧めしたい。

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2025年08月03日

Posted by ブクログ

みなし子だったムーミンパパが、自由と冒険を求めて海にのりだし、ムーミンママと出会うまでの大冒険の物語。嵐の中辿り着いた島でゆかいな王さまと出会うお話が好き。スニフとスナフキンの父親、ロッドユールとヨクサルも登場するけど2人ともお父さんそっくりなのがよく分かる(笑)好きなことに一途で、それにのめり込んで生きるムーミン谷の皆の自由さに癒される。

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2025年06月18日

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ムーミン谷の子どもたちが生まれる前のムーミンパパの物語。
ムーミンパパが書いた回顧録という体で話が進み、所々でムーミンパパが子どもたちに読み聞かせているシーンが入ります。ムーミンパパだけでなく、スナフキン、スニフのパパも登場し、語られる物語に夢中になるムーミンたちがかわいい。
ムーミンパパが自分を特別なムーミントロールだと信じて旅立ち、仲間たちと冒険をする様子が挿絵とともに生き生きと描かれていて楽しいです。
ヘムレンおばさんにまつわることや王様の園遊会のシーンにはユーモアも溢れています。

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2020年09月22日

Posted by ブクログ

ムーミンの好きなところは、人間がいないところ。
みんな自分の心地よさとポリシーで生きている。とても自由。
気持ちいいくらいにとっ散らかり、だけどなんやかやで認め合って前に進んでいく。
パパ世代はそれが引き立つなぁ…笑
羨ましい!

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2020年01月17日

Posted by ブクログ

パパ、ママ、ムーミン、スナフキン、スニフ、フレドリクソン、ヨクサル、ロッドユール、ソースユール、スニフ、ミムラ夫人、ミムラねえさん、ミイ、おばけ、ニブリング、ヘムレンおばさん、竜のエドワード、王さま

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2025年09月23日

Posted by ブクログ

トーベ・ヤンソンさんは、いま自分を理解してくれる人がいなくても、いつか友達ができて、自由に自分の好きなように生きていけるんだよ、という想いをムーミンパパにのせて描いているように感じた。何にも縛られずに生きるキャラクターたちに力をもらえる。

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2024年10月18日

Posted by ブクログ

ムーミンパパの回顧録が主
一人称の自分大好き文章で読むのに難儀
合間に挟まれる現代三人称の挿話が読者のツッコミを代弁する形になってるので、作者の意図通りの感想をもって読んでいるのだなぁと
苦労して読んだ後の最終章とエピローグは、パパの自意識を凌駕していて心地よい読み心地
人物相関がようやくわかった
アニメ見た記憶はあるけど謎の人物しかいないから何も分かってなかった

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2022年01月21日

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