河野哲也のレビュー一覧
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人間らしさとは何か。近年流行し始めた生成AIを見ていると、自然言語であたかも誰か人が質問に回答してくれる様に勘違いするレベルまで来ているのに驚き以上に恐怖も感じる。いつか人間は要らなくなってしまうのではないか、仕事は全て無くなるのではないか、人という存在の価値や意味がよくわからなくなってくる。とは言...続きを読むPosted by ブクログ
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探索学習の教室を想定した本であると思うが、「探索的に学ぶとはどういうことか」、探索的かつ論理的思考のプロセスをとことん丁寧にかみ砕いて書かれており、実務家としても学ぶことが多かった。数多く出ている研究や論文の入門書より優れて分かりやすく、たとえば社会人でこれから大学院入学を検討している人にも「研究と...続きを読むPosted by ブクログ
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哲学対話がいかに大切で必要不可欠か、明らかに腹落ちした。
いまの学校が学校として存続していくためには哲学対話的な学習を多く取り入れていかなくてはならない。一方的なチョークアンドトークはもやはオワコン。本当にオワコン。そして教師も昔からの教師では誰もついてこない。親の次に1番子供に近いということは大き...続きを読むPosted by ブクログ -
高校の総合的な探究の時間向けの教科書となる本であるが、大学生でも通用し、かえって大学1年生向けの教科書として優れているのかもしれない。
議論の仕方だけでなく、論文の書き方まで懇切丁寧に書かれているので、卒論執筆にも役立つのかもしれない。Posted by ブクログ -
ギブソンのアフォーダンス理論と道徳、自然主義など。
価値、意味、実存などを「自然」に捉えると道徳はどこに存在するのか?というあたりが読み応えがあっておもしろい。Posted by ブクログ -
VUCAの時代を生きていく私たちは、生涯、知的に探究を続けていくことが大事になってきている。だからこそ、何をどのような価値や方向性に基づいて学び、それを何に活かそうとしていくかという「学びの履歴」が「学歴」として問われていく時代になるのだ。そんな中、学校教育で大事にすべきことは何なのか、どうしたら著...続きを読むPosted by ブクログ
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中学・高校校時代の道徳や生活指導について、「心に響かなかったなぁ」「息苦しかった!」などの印象を持つ人であれば、かなり共感・納得できる内容だと思う。道徳教育という言葉にちょっと不信感を持ったまま大人になってしまった人(※自分もまたその一人です)に、まず読んでもらいたい。
中学2年の我が子にも、「今...続きを読むPosted by ブクログ -
おそらく対話というのは、大人もあまりしないのではないだろうか。これからの時代、対話が日常化され、知識で結ばれる人間関係が広がる社会となれば、日本はもう一度、大きな発展を遂げる国へと成長するでしょう。その具体的な方法が書かれた素晴らしい本でした。
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哲学的対話によって考えるとはどういうことかを学ぶ意義、方法、実践が手にとるように理解できた。
批判的思考は判断力を 創造的思考は問を深め新たな段階に進め ケア的思考は気遣いをもって主題を考える
対話を通して真に思考する「訓練」をすることになる。
これらを体験した子供は幸せだ。大人にこそこの思考の深め...続きを読むPosted by ブクログ -
脳科学の産業応用の本を読むと同時に、脳科学のの倫理的考察を行うこの著書を読めたのは、実にタイミングが良かった。最新の脳科学の動向を、哲学の視点からじっくり整理している点も素晴らしいが、将来現実になる脳科学応用に向けた倫理のあり方、引いては、著者が考える人間観まで感じられる点に感銘した。Posted by ブクログ
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現在の社会で必要な能力とは、思考力とコミュニケーション力、特に対話する力や議論する力。
哲学とは真理の探究。
考えるとは、一見すると独立して無関係に思われるふたつ以上のものに関係性をつけること、あるいは、関係性を見つけることに他ならない。
哲学とは、色々な経験を何とか結び合わせようとする思考そのも...続きを読むPosted by ブクログ -
こども哲学の活動に参加したい!実践したい!と読むたびに思います。大人も子どもも哲学対話できる「安心」のある場所がある社会に。Posted by ブクログ
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子どもに自分の意見を話せる様になって欲しいとおもっていたが、先に必要なのは人の意見に耳を傾けること。意見が違う事は悪いこと、批判すべきことではない。まずはしっかり人の意見を聞く。その次に自分の頭で考えて、言葉を使って伝えられるように。
家庭ではどんな意見でも安心して話せる環境、雰囲気作りが大切。そし...続きを読むPosted by ブクログ -
[読書]4 問う方法・考える方法 河野哲也(2021)
第一章 「探究」とは何か
第二章 探究的な学びとは何か
第三章 探究方の授業と哲学対話
第四章 文献収集と読み解き方
第五章 プレゼンテーションの仕方
第六章 レポートの書き方
今週末の読書会の課題図書。来年度から高校で始まる「総合的な探究の...続きを読むPosted by ブクログ -
道徳教育と聞くともうなんとも「イヤな感じ」を受けるのだけど、本書も前半部分はそういう感じ。ただ第3章からは「それっぽさ」が薄れて読みやすくなる。
法と道徳についての重なりの過剰さ、法を守る=道徳的という認識に対しての批判のあたりはおもしろかったし、アフォーダンス理論にヌスバウムとセンを綜合し、とい...続きを読むPosted by ブクログ -
校則で服装の乱れを指導するなら、お洒落とは何かを考える。
宿題をしなさいと叱るなら、学ぶとは何かを整理する。
ノーゲームデーに取り組ませるなら、遊びの面白さを哲学する。
道徳とは別に、いまの子どもたちには哲学が必要だ。
そして、こうした全人格の育成が、どう生きるかにつながっていく。Posted by ブクログ -
校則で服装の乱れを指導するなら、お洒落とは何かを考える。
宿題をしなさいと叱るなら、学ぶとは何かを整理する。
ノーゲームデーに取り組ませるなら、遊びの面白さを哲学する。
道徳とは別に、いまの子どもたちには哲学が必要だ。
そして、こうした全人格の育成が、どう生きるかにつながっていく。Posted by ブクログ -
釈迦でいうところの縁起っすよね。
そいつを難しい言葉をあれやこれやと並べて超具体的に表現しています。
日常生活ではまず出てこないであろう用語のオンパレードで何度も読む気が失せたのもアフォーダンスですな。 -
memo:高校生くらいの頃から漠然と思っていたことだが、日本人は身内にはとことん関心を持ち、何かあればその身内の人間を気持ち悪いほどに庇ったりするが、それ以外の他者には殊に無頓着であり、むしろ身内を守るための無意味な攻撃性をも有している気がしていた。
和辻が言う「公共心」を持った人間とは、単に自分...続きを読むPosted by ブクログ