河野哲也のレビュー一覧

  • 問う方法・考える方法 ――「探究型の学習」のために

    Posted by ブクログ

    [読書]4 問う方法・考える方法 河野哲也(2021)
    第一章 「探究」とは何か
    第二章 探究的な学びとは何か
    第三章 探究方の授業と哲学対話
    第四章 文献収集と読み解き方
    第五章 プレゼンテーションの仕方
    第六章 レポートの書き方

    今週末の読書会の課題図書。来年度から高校で始まる「総合的な探究の時間」を見据えて学習者のために探究について概要と方法が書かれています。大学生の時に読んでたらレポートの取り組み方が違っただろうなぁ笑

     学習者である自分としては、「よい教育とはどんなものであるか」「今の子どもたちとどうか変わっていくべきか」探究していきたいなぁと思ったときに、どのようなプロセス、ま

    0
    2021年07月08日
  • 道徳を問いなおす ――リベラリズムと教育のゆくえ

    Posted by ブクログ

    道徳教育と聞くともうなんとも「イヤな感じ」を受けるのだけど、本書も前半部分はそういう感じ。ただ第3章からは「それっぽさ」が薄れて読みやすくなる。

    法と道徳についての重なりの過剰さ、法を守る=道徳的という認識に対しての批判のあたりはおもしろかったし、アフォーダンス理論にヌスバウムとセンを綜合し、というあたりは著者らしい感じがしたので読み応えがあった。

    0
    2020年07月16日
  • 子どもの哲学 考えることをはじめた君へ

    Posted by ブクログ

    校則で服装の乱れを指導するなら、お洒落とは何かを考える。
    宿題をしなさいと叱るなら、学ぶとは何かを整理する。
    ノーゲームデーに取り組ませるなら、遊びの面白さを哲学する。

    道徳とは別に、いまの子どもたちには哲学が必要だ。

    そして、こうした全人格の育成が、どう生きるかにつながっていく。

    0
    2020年04月26日
  • 意識は実在しない 心・知覚・自由

    購入済み

    要は…

    釈迦でいうところの縁起っすよね。
    そいつを難しい言葉をあれやこれやと並べて超具体的に表現しています。
    日常生活ではまず出てこないであろう用語のオンパレードで何度も読む気が失せたのもアフォーダンスですな。

    0
    2020年03月16日
  • 道徳を問いなおす ――リベラリズムと教育のゆくえ

    Posted by ブクログ

    memo:高校生くらいの頃から漠然と思っていたことだが、日本人は身内にはとことん関心を持ち、何かあればその身内の人間を気持ち悪いほどに庇ったりするが、それ以外の他者には殊に無頓着であり、むしろ身内を守るための無意味な攻撃性をも有している気がしていた。

    和辻が言う「公共心」を持った人間とは、単に自分の身の回りに配慮するだけの人物ではなく、万人を公平に道徳的配慮の対象として扱える社会を構築することを望む人間である。
    私の中の日本人像は「公共心」を持っていない。

    ドイツ留学を終えて帰国した和辻が1928年当時に日本人に対しそう感じていて、それから戦争まで経て現代に至るまで結局何ら変わってないとい

    0
    2018年04月04日
  • 道徳を問いなおす ――リベラリズムと教育のゆくえ

    Posted by ブクログ

    道徳教育に関して哲学的な議論を展開しているユニークな著書だ.前半は道徳に関するこれまでの弱点や様々な引用でややとっつきにくい感じだったが,第4章 「道徳には哲学が効く」でかなり具体論が出てきてほっとした.道徳性についての思考力と行動力を養うものとして,主権者に対する道徳教育を哲学として創設すべきだ という主張である.道徳教育を哲学という科目で実施するメリットととして,批判的思考力と生活統合を養うことができるからだと強調している.あとがきにあるように,道徳心を強調する人が,道徳的に素晴らしい人物であったためしがない という件は大いに納得できるものだ.著者が示した構想を教科書としてまとめている事例

    0
    2017年10月09日
  • 子どもの哲学 考えることをはじめた君へ

    Posted by ブクログ

    僕は、この本の「友達はたくさんつくるべき?」という問いかけでとても悩んだ。僕はムラセの考えに賛成だったけれど、ゴードやツチヤの考えを聞くと、何となくかんがえこんでしまった。

    0
    2017年05月07日
  • 意識は実在しない 心・知覚・自由

    Posted by ブクログ

    アフォーダンス理論やアクターネットワーク理論などを援用して「頭の中の劇場」としての意識に依らない心の理論を構築した本。

    0
    2015年12月22日
  • 道徳を問いなおす ――リベラリズムと教育のゆくえ

    Posted by ブクログ

    ★内容はズシリとした重さがあるので、一読後気になった箇所を再度読み直しながらメモをとっていった。
    良かった点、最初はよくわからなかったが序章が長く書かれている。『道徳を「問い直す」』の「問い直す」への序章であってこの部分が私には意味があった。
    和辻哲郎がドイツから帰国した1928年に、「日本人には公共心がない」といわしめた言葉からはじまる。 著者も言っているが、道徳という言葉には何処か胡散臭さがあって近寄り難い分野であった。ここ数年日本社会で起きている様々な出来事が、「公共」を『社会のことは自分のことではない』という日本での概念を持ち出すことである程度理解できてくる。この本は本来

    0
    2014年06月20日
  • 暴走する脳科学~哲学・倫理学からの批判的検討~

    Posted by ブクログ

    書かれている内容は納得する点が多かったものの、これを読んだだけでは「暴走している」とまで言えるかは疑わしいと感じた。

    0
    2013年05月26日
  • 道徳を問いなおす ――リベラリズムと教育のゆくえ

    Posted by ブクログ

    現代の道徳教育のあり方、不完全な点を問いなおす本。著者の本は初めて読みますが、この本は新書でも深く突き詰めて書けていると感じました。
    新鮮だったのは「民主主義の本質は対立を維持し続けること」という主張。確かに、何人も人間が集まっている場で、ひとつの意見に集約できるわけがなくて、そうやって対立とか異質性をどううまく扱うか、というところに民主主義の本分があるのかな、と思いました。
    ただ、けっこう難しい内容も中にはあったので、また読んで理解を深めたい。

    0
    2012年05月18日
  • 道徳を問いなおす ――リベラリズムと教育のゆくえ

    Posted by ブクログ

    民主主義社会を、最も個人の尊重が可能な政治体制であるというリベラルな考えのもと、現在の日本の道徳教育への批判と新たな教育手法の提案を行う。

    0
    2011年05月27日
  • 道徳を問いなおす ――リベラリズムと教育のゆくえ

    Posted by ブクログ

    和辻哲郎が生きた時代から公共心が無い日本人。その日本人を公共に参加させる(政治参加)ために、道徳、もしくは道徳教育は何をすれば良いのか。

    そもそも民主主義社会における道徳とは何かに立ち返って、サンデルの共和主義的な手法をも批判しながら、考察した一冊。

    0
    2011年04月13日
  • 暴走する脳科学~哲学・倫理学からの批判的検討~

    Posted by ブクログ

    [ 内容 ]
    脳研究によって、心の動きがわかるようになるのか。
    そもそも脳イコール心と言えるのか。
    脳を調べることで心の状態を読むことは可能か。
    人間の行動は脳によって決定され、自由などは幻想に過ぎないのか。
    脳研究が医療や教育、犯罪捜査、裁判などに応用されることは、どのような社会的インパクトを持ち、どのような倫理的問題が生じるだろうか。-“脳の時代”を生きる我々誰しもが持つ疑問に、気鋭の哲学者が明快に答える。
    現代人必読の“脳科学リテラシー”入門書。

    [ 目次 ]
    第1章 脳の時代と哲学
    第2章 脳と拡張とした心
    第3章 マインド・リーディングは可能か
    第4章 社会的存在としての心
    第5章

    0
    2011年04月09日
  • 暴走する脳科学~哲学・倫理学からの批判的検討~

    Posted by ブクログ

    脳科学が進むにつれ、哲学や経済学、マーケティングや美術など、思いもよらなかった分野との融合が起こっている。本書の内容は、哲学者から見た脳科学で、題名にもあるように、脳科学を実社会に応用する際の倫理について述べることが一つの柱になっている。それとは別に、この人が考えているフレームワークともいうべき「拡張した心」の説明がよい。ギブソンのアフォーダンスについて、これまではどこが優れた理論なのかよく分からなかったが、本書ですっと腑に落ちたような。。。心身問題の歴史についての概説も分かりやすい。「心」は内面的なものではあるが、脳の内部に限局するものではない。環境や社会を含めたものであるという。例えば、5

    0
    2011年08月07日
  • 暴走する脳科学~哲学・倫理学からの批判的検討~

    Posted by ブクログ

    CTやMRIなどの脳を扱う技術の進展に伴って、人の心を弄ぶような現象を心配し、脳科学における倫理学や考え方を整理しようという主張と思われる。
    決して、脳科学の進展(暴走)を批判しているわけでは無い。
    脳研究は、心全体の研究とはなり得ない。
    心と呼ばれるシステムにおいて脳活動がどのような位置付けを持ち、脳内の変化がどのようにシステム全体に影響を及ぼすのか、脳研究とはこれらについて研究する分野として理解されるべき。
    心は環境へと広がったシステムであり、脳はその一部を担っている。

    0
    2025年10月16日
  • 善悪は実在するか アフォーダンスの倫理学

    Posted by ブクログ

    過去に、人間に害を加えた動物や昆虫を裁判似かけるという、動物裁判という制度があったという。
    著者は疑問に思う。動物を裁判にかけることが、無意味ならなぜ、人を裁判にかけることも無意味ではないのか、と。

    0
    2024年09月24日
  • 子どもの哲学 考えることをはじめた君へ

    Posted by ブクログ

    いつも子供に、なぜ?どうして?の質問にどう答えようかとこの本を参考にしようと学ぶ。
    改めて、哲学ってなんだろうと自分の中で解決出来ない問い。
    子供のこういう疑問は、誰でも疑問に思うけど、この本を読んでその通りに答えたとしても納得してくれるかは人それぞれ。
    幼少時時代の自分はどう納得したかなぁと思いながら、読ませていただきました!

    0
    2024年06月25日
  • 「こども哲学」で対話力と思考力を育てる

    Posted by ブクログ

    哲学という言葉が持つ難しさか。「とことん考える」くらいで捉える。子供は探究するエネルギーが豊かなので,探究の一手段として考える,対話するのスキルを持つと,一段と深い探究ができるだろう。学ぶことが覚えるだけに焦点化されやすいので,考えることや説明することも学ぶことの一つとする見方が大人側でいる。大人の方が「とことん考える」ことができない(めんどくさい)ことも多い。時間をかけて深く捉えることの価値が見えない世の中か。同じ程度のものなら早い安いが選ばれる。それは本当に同じ程度なのか。早い安いがダメと決めつけるのはおかしい。こういった問いと思考を楽しむ(面白がる)のは文化の影響が大きいのかなぁ。

    0
    2023年08月11日
  • 道徳を問いなおす ――リベラリズムと教育のゆくえ

    Posted by ブクログ

    例えば自分がよかれと思って行った善が他人にとっての善ではなかったとしても、それは自分がよかれと思って行った善だから相手にフィットするような形で自分が工夫しようとするはずだ的なことを言ってて、案外善は独りよがりじゃないんだと認識した。

    0
    2022年05月09日