河野哲也のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
現在、紙の書籍が絶版のところをみると、あまり読まれていないようだが、これは名著だと思う。道徳教育は従来のような徳育ではなく、民主主義社会を維持し発展させる主権者の教育であるべきだというのが筆者の主張であり、それはとても説得力がある。民主主義社会の担い手を育てるための教育論はこれまで「シティズンシップ教育」の名の下に展開されてきたが、筆者はその意義を認めつつも、従来のシティズンシップ教育論の問題点をも鋭く指摘しており、学ぶところが多かった。また、ほんらい筆者の専門領域とはいえない政治哲学の議論の整理がじつに見事で、「善」と「正義」の区別など、現代リベラリズムの基本スタンスの理解に役立った。
-
Posted by ブクログ
人間らしさとは何か。近年流行し始めた生成AIを見ていると、自然言語であたかも誰か人が質問に回答してくれる様に勘違いするレベルまで来ているのに驚き以上に恐怖も感じる。いつか人間は要らなくなってしまうのではないか、仕事は全て無くなるのではないか、人という存在の価値や意味がよくわからなくなってくる。とは言え、スマホ片手にchatGPTと話しているおり、さらに前もってAIと話している認識があるから、どんなに人に近くてもやはり無機質的な機械と遊んでいる感覚は残る。もしそうとは知らずに生成AIと会話していたら、果たして私程度の思い込みの激しい人間なら、まず気づかない気がする。
脳科学は近年メディアにも取り -
Posted by ブクログ
VUCAの時代を生きていく私たちは、生涯、知的に探究を続けていくことが大事になってきている。だからこそ、何をどのような価値や方向性に基づいて学び、それを何に活かそうとしていくかという「学びの履歴」が「学歴」として問われていく時代になるのだ。そんな中、学校教育で大事にすべきことは何なのか、どうしたら著者の考えを実践におとしこめるのかをぐるぐる考えながら読んだ。
少なくとも、「学校」という狭い世界に閉じないこと、そして、「対話」によって、集団(共同体)を作ることを通して、さまざまな他者とつながっていけるようにすること、その中で、どうよい関係を築いていけるか、その価値や意義を学べる場所としてあるこ -
Posted by ブクログ
中学・高校校時代の道徳や生活指導について、「心に響かなかったなぁ」「息苦しかった!」などの印象を持つ人であれば、かなり共感・納得できる内容だと思う。道徳教育という言葉にちょっと不信感を持ったまま大人になってしまった人(※自分もまたその一人です)に、まず読んでもらいたい。
中学2年の我が子にも、「今の学校での道徳教育では何が過剰で、何が過小かを書いているページ(15~31ページ辺り)と、海外の教科書が紹介されているページ(p207~211、p226~228、p234~235など)があるから、そこだけ読んでごらん」と勧めてみた。
中学生くらいだと、リベラリズムとかシチズンシップといった用語にぶつ -
購入済み
これからの時代に必要!
おそらく対話というのは、大人もあまりしないのではないだろうか。これからの時代、対話が日常化され、知識で結ばれる人間関係が広がる社会となれば、日本はもう一度、大きな発展を遂げる国へと成長するでしょう。その具体的な方法が書かれた素晴らしい本でした。
-
Posted by ブクログ
学者でもない、今年齢70になろうという引退古ぼけ老人が、今更哲学でもあるまいと思っていたが、新聞に載った本書の書評で惹きつけられた。一気に読み終えた。名著であると思う。
奴隷制に関する本を何冊か(本書で一カ所言及されており、私が尊敬してやまないエリック・ウィリアムズの『資本主義と奴隷制』『コロンブスからカストロまで』のほか、オルランド・パターソン『世界の奴隷制の歴史』、布留川正博『奴隷船の世界史 』、デイヴィッド・エルティス『環大西洋奴隷貿易歴史地図』、植村邦彦『隠された奴隷制』、デヴィッド・グレーバー『負債論』など)を読んできて、もはや植民地主義や人種差別、あるいは奴隷制についての言及や考察 -
Posted by ブクログ
ズブの素人には拷問のように難しくてチーン
読みたいところだけ読みました アンチ西洋中心主義な感じで面白かったよ
(この本を読んで感想がアンチ西洋主義なのは筆者も泣いていると思うが初めて踏み入れたジャンルで細かい内訳を理解するほどのレベルには到底至らないのよ…解像度はこれから上げていきます)
感想らしい感想が出てくるほど読めてはいないんだけど、
「アフリカの話になるとだいたい自然科学か言語学、民俗学の話ばっかり!そーゆう土着文化の研究みたいな考えからは一旦離れて!」て終始不満そうなのが大変良かった
普通に読み終わらなかったのでもう一回借りる予定
それはそうとこの本で一生懸命読むよりWi -
Posted by ブクログ
[読書]4 問う方法・考える方法 河野哲也(2021)
第一章 「探究」とは何か
第二章 探究的な学びとは何か
第三章 探究方の授業と哲学対話
第四章 文献収集と読み解き方
第五章 プレゼンテーションの仕方
第六章 レポートの書き方
今週末の読書会の課題図書。来年度から高校で始まる「総合的な探究の時間」を見据えて学習者のために探究について概要と方法が書かれています。大学生の時に読んでたらレポートの取り組み方が違っただろうなぁ笑
学習者である自分としては、「よい教育とはどんなものであるか」「今の子どもたちとどうか変わっていくべきか」探究していきたいなぁと思ったときに、どのようなプロセス、ま