三浦英之のレビュー一覧

  • 帰れない村 福島県浪江町「DASH村」の10年

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    2011年3月11日の東日本大震災とそれに続く原発事故、福島第一原子力発電所から20〜30kmも離れていながら高濃度汚染かつ自然豊かな里山地域だからこそ十分な除染もされず11年たった今も帰還できずにいる。テレビ番組のDASH村の舞台にもなっていた津島村、満州からの引揚者たちが自らの手で開墾そた土地でもあった~国策で翻弄され続ける現在進行形作の被害の実態を多くの写真も用いて淡々と綴られている。ふるさとを返せ!もとに戻せ!が彼らの想い。

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    2022年03月20日
  • 帰れない村 福島県浪江町「DASH村」の10年

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    三浦英之『帰れない村 福島県浪江町「DASH村」の10年』集英社文庫。

    東日本大震災の福島第一原発事故による放射能の影響で10年以上も故郷へ帰れない人びとの苦悩を描いたルポルタージュ。

    変わり果てた故郷の現在と過去の幸せな日々を写した写真も多数掲載。

    福島第一原発から20~30キロ離れた浪江町の旧津島村は、アイドルグループのTOKIOがテレビ番組の中で農業体験をしたDASH村があった地域である。県庁所在地の福島市の隣が川俣町で、その隣が浪江町なので福島県の中心からそう遠くない場所にある。一瞬にして消えてしまった幸せな日常。

    あれから10年以上が過ぎ、世間の関心は新型コロナウイルス感染禍

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    2022年01月27日
  • 五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後

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    ネタバレ

    五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後 

    三浦英之氏による著作。
    2015年12月20日第1刷発行。
    著者は1974年6月26日神奈川県生まれ。
    京都大学大学院卒。朝日新聞記者(2000年入社)。
    東京社会部、南三陸駐在、アフリカ特派員(ヨハネスブルグ支局長)を経て福島総務局員。
    一言で言うと力作。
    他のレビュワーの方も書いていたが、よくぞ間に合ったなと。
    (卒業生たちが80代半ばで証言を聞き取れる最後の機会の為)
    本書はTwitterのボヴ@cornwallcapital氏が2018年末に
    今年一番良かった本として紹介していて存在を知った。

    時代のうねり、変化にこれほど翻弄された人た

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    2021年12月07日
  • 災害特派員

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    ダメだってこんなの。 号泣してしまった。

    #白い土地 を読んで、気になっていた著者。新聞記者でありながら事実を淡々と 伝えるだけではなく、現地に駐在し現地の人々に寄り添い、人の心の襞にまで入り込む取材を続けた著者の、第一級の書籍である。

    16000人と言う死者の数に比べれば、ほんの一握りかもしれない。ただ取り上げた人物、背景、 寄り添う心にはかなり心を動かされた。

    短期で取材をしヒットアンドアウェイで戻るのではなく、現地に住み長期的に取材をする姿勢は大いに賛同できる

    すごいの一言。言葉を扱うプロフェッショナルという枠を超えて、事実+α、人の心を伝えることができる言論人として尊敬する。

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    2021年11月17日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

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    三浦記者と言えば、安倍元首相が双葉でのぶら下がりでの最後にねじ込んで質問した記者だという印象が強い。
    やはりあの時の印象の通り、ガッツのある記者だということがこの本の取材のルポからわかる。しっかりと地域に根づこうとする意識を持ち、取材する。地域の様子を良く見ていると感心する。この震災による原発事故はなかったことにしたい人たちにより忘れ去られようとしている。それをさせないようにしなくてはならないと、読んでいて思い出す。

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    2021年10月08日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

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    従来とは違う目線で書かれた、一線を画した書籍である。

    今までの原発関連書籍は国や政治家、東京電力の立場で書かれたものが多かった。が、著者は実際に福島浜通りに入り生活を営みながら、地元住民の目線から福島原発やその国策、東京電力を見上げたルポとなっている。

    序盤は美化しすぎなきらいも見えたが、中盤からは地元首長のロングインタビューや地元民の生い立ち、ねじ曲げられた報道など、かなり深く原発国策の問題点に切り込んでいる。

    そしてそのベースには、復興五輪というベールに覆い隠された日本ならではの同調圧力と、物理的にも心理的にもズタズタにされた被災地のコミュニティが横たわっている。

    「東京発」の報道

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    2021年07月11日
  • 災害特派員

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    ネタバレ

    2011年3月11日、私は福岡の実家で変わらぬ日常を過ごしていた。揺れてもいない。津波も来ていない。「3.11」の記憶は、テレビの映像だけで形作られている。「人を殺すのは『災害』ではない。いつだって『忘却』なのだ」。この言葉を聞いた時、ドキッとした。生半可な覚悟では受け入れられない被災地の現実。目を背け続ける私も、あの日を忘れていく側の人間だということを痛感させられる。

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    2021年07月04日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

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    ものすごくすごい。
    読みながら途中、怒りが心の中で煮えたぎった。
    こんなに感情を揺さぶられると思わなかった。
    東京が憎い。
    こんなものが書ける記者にいつかなる。

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    2021年06月20日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

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    きちんと本質に向きあった
    優れたルポルタージュを読ませてもらった

    被取材者の肉声が伝わってくる
    被取材者の苦悩が伝わってくる
    血肉をちゃんと持った人間の声が
    届いてくる

    ジャーナリスト三浦英之さんの真摯な姿勢が
    お話をされる当事者にもきちんと
    伝わっているからこその
    心に響いてくる文章になるのだろう

    それにしても
    日本を背負っている
    と勘違いしている
    この国の体制側の人たちの目に
    三浦さんの言葉は
    どう映っているのだろう

    私たちが
    できることの一つは
    そんな三浦英之さんの「発言」「著書」を
    次の人に確実に手渡していくことである

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    2021年05月12日
  • 五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後

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    敗戦と、関東軍打ち立てたものの満州国が運営する理想主義的な国際教育の方式が戦後レジームに馴染まない理由で、韓国を除く日本・中国・ロシア・台湾(・モンゴル)などの国では歴史のブラックホールに吸い込まれたような満州建国大学の史実を、もう少しのタイミングで完全に歴史の闇に葬り去られると言うところで掘り下げていった三浦さんの胆力に感銘を受けた。

    石原莞爾や辻政信のなどの政治思想についても、もっと知りたいと思った。これらの戦後レジームに馴染まなかった思想の中に、アジアの世紀と言われる21世紀に輝く原石が見つかると感じる。

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    2021年04月25日
  • 五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後

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    日本が満州国を設立した際、将来の満州国の運営を担う人材を育成するために満州建国大学が設立されました。学費、生活費は支給され、日本だけではなく、朝鮮人、中国人、モンゴル人、白系ロシア人と満州の関わる広範な地域から選りすぐられたエリートが在籍した当時の日本としては稀有な国際教育機関でした。定員150名程度に対し応募は2万人を超えていたという数字が、いかに優秀な人材を集めていたかを物語ります。
    建国大学では「民族協和」の理念のもと、20数名の小グループに全ての出身国の学生が振り分けられ、当時の日本の施策を批判することも自由という、完全な言論の自由の保障のもと、国際感覚を養う教育が行われていました。

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    2021年04月15日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

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    これを書いているのは2021年の3月11日だ。節目、節目、ということばが乱暴に使われている。気に入らないなと思いながらも、頷くしかないと思っていた。だが、「暮らしている人間には日々があるだけ」という、たれかがニュースに答えた文字が目から音になって聞こえた(気がした)とき、私は棚にあった本書を掴んで読むことを決めた。
    結果。私たちは、あまりに自分以外のことを考えなくなっている、という、いまや当たり前でかつおそろしいことに気付かされた。我が身の安全(と、いう『中身のない』かもしれない確信)さえ担保できれば、ほかのことなどさして気に留めず生きていける。
    現に、私たちは、国内外の不平等を、紛争を、貧困

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    2021年03月11日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

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    まだまだ原発の脅威は全く衰えていないのに、国民の多くはその危険性が1000年単位で続くことを認識できていない。そのことに触れるのはまるで御法度の様にメディアも伝えない。知人の福島県民が、原発地域のことを悪様に批判していたのもよく分かる一冊。

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    2021年03月02日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

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    三浦さんのお書きになったものは間違いない感じがして安心して読み始められる。
    もっと丁寧に読むべきなのだろうが、ページをめくる手が止まらなかった。
    Twitterなどで読んでいたものが、より詳しく書かれていた。
    コロナ禍で、震災から10年の節目も、薄く短く弱い印象で流されそうで辛い。今もなお苦しみ続ける人たちのことを忘れるわけにはいかない。
    これからのルポもよろしくお願いしたい。

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    2021年01月13日
  • 日報隠蔽 南スーダンで自衛隊は何を見たのか

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    警察、外務、経産と読んできて今度は防衛省の日報隠蔽事案について読んでみた。情報公開を武器に防衛省に迫るフリージャーナリストの布施氏と南スーダンの現地を取材する朝日の三浦記者の共著。読みやすさ、両者のコラボレーションもさることながら、問題に当事者として取り組んでいった布施氏の着眼と問題を炙り出した能力には脱帽。

    両者の分析を一言で言うと、防衛省・自衛隊は十分な権限の無い中で戦闘に巻き込まれる危険性を、現地部隊中心に認識していたが、安保法制の適用実績を作りたい官邸、自衛隊を売り物にしつ国連常任理事国に入りたい外務の思惑もあり、現地の生情報は出せなかった。そのため、情報公開請求に不存在で対応し、矛

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    2021年01月02日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

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    三浦英之さんの著書を読んだのはこれで四冊目。
    どうして、氏の言葉はこれほど心に届くのか。

    第1章「夕凪の海」第4章「鈴木新聞舗の冬」第5章「ある町長の死Ⅰ」どのページを読んでも、現地で人々の声に耳を傾け続けた氏にしか、書けない言葉ばかりであるからだろうか。
    『「帰還困難区域」とその周辺』で生きる人々の声を記録し、未来へと繋げる。
    そんな記憶の記録。
    僕たち日本人にとって、大きなテーマである原発という問題を考える上で欠かせない「生きた声の一冊」であることは間違いないだろう。

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    2020年11月08日
  • 日報隠蔽 自衛隊が最も「戦場」に近づいた日

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    2016年、南スーダンにPKO活動として派遣されていた自衛隊をめぐり、「文民駆け付け警護」等の任務が新たに付与されようとしていた矢先、その派遣先である南スーダンで政府軍と反政府軍との間で激しい戦闘が発生しました。
    自衛隊をPKO派遣する前提として「戦闘状態にある現場には派遣しない」という原則があったため、安倍政権は頑として「戦闘ではなく”武力衝突”である」等の答弁を繰り返しました。事実確認のため、本書の著者である三浦氏が当時の日報を情報開示請求したところ、「日報は破棄されているため開示できない」との回答が出されます。以後の国会でも「日報は規則に従って破棄されており存在しない」と一貫して当時の稲

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    2020年06月03日
  • 日報隠蔽 自衛隊が最も「戦場」に近づいた日

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    「戦闘」か「衝突」なんてどうでもいいよ、というか南スーダンて内戦状態じゃないの?と当時も思った。日本が積み重ねてきた「信頼」が崩されていっている。なぜ安倍政権は改憲に執着しているの?なぜ人命を軽んじるのか。誤魔化されていること、知らされていないこと、私達が知ろうとしていないことがもっとたくさんあるのだろうなと感じた。

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    2020年04月28日
  • 五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後

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    すごかった。
    私は世界史とくに近代史についてあまり多く知識がなかったので、この本を読んで色々なことが知れてよかった。
    色々な建国大学の卒業生の戦後を見て、時代の流れと国々の思惑に圧倒された。

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    2020年04月20日
  • 五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後

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    日中戦争が激しさを増している時期に満州に設立された国策大学の卒業生を取材したもの。あの石原莞爾が発起人、辻政信が設立責任者とくれば、自ずとイメージができてしまうが、実態は全く異なるもの。「五族協和・大東亜共栄圏」の実現とその将来を担うエリートを要請する大学で、日本人、朝鮮人、中国人、モンゴル人、ロシア人を対象に、授業は各国語、国籍を混ぜた寮生活、そしてこの時期には信じられないことに学校の中では言論の自由が保障され、共産主義の著書も自由に読めたという。中国侵攻や傀儡国家の設立を避難する中国人の激しい追及に、日本人学生がたじたじとなる場面や、ロシアの南下政策を警戒するモンゴル人との激論が、毎晩のよ

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    2019年04月16日