三浦英之のレビュー一覧

  • 災害特派員

    Posted by ブクログ

    ダメだってこんなの。 号泣してしまった。

    #白い土地 を読んで、気になっていた著者。新聞記者でありながら事実を淡々と 伝えるだけではなく、現地に駐在し現地の人々に寄り添い、人の心の襞にまで入り込む取材を続けた著者の、第一級の書籍である。

    16000人と言う死者の数に比べれば、ほんの一握りかもしれない。ただ取り上げた人物、背景、 寄り添う心にはかなり心を動かされた。

    短期で取材をしヒットアンドアウェイで戻るのではなく、現地に住み長期的に取材をする姿勢は大いに賛同できる

    すごいの一言。言葉を扱うプロフェッショナルという枠を超えて、事実+α、人の心を伝えることができる言論人として尊敬する。

    0
    2021年11月17日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

    Posted by ブクログ

    三浦記者と言えば、安倍元首相が双葉でのぶら下がりでの最後にねじ込んで質問した記者だという印象が強い。
    やはりあの時の印象の通り、ガッツのある記者だということがこの本の取材のルポからわかる。しっかりと地域に根づこうとする意識を持ち、取材する。地域の様子を良く見ていると感心する。この震災による原発事故はなかったことにしたい人たちにより忘れ去られようとしている。それをさせないようにしなくてはならないと、読んでいて思い出す。

    0
    2021年10月08日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

    Posted by ブクログ

    従来とは違う目線で書かれた、一線を画した書籍である。

    今までの原発関連書籍は国や政治家、東京電力の立場で書かれたものが多かった。が、著者は実際に福島浜通りに入り生活を営みながら、地元住民の目線から福島原発やその国策、東京電力を見上げたルポとなっている。

    序盤は美化しすぎなきらいも見えたが、中盤からは地元首長のロングインタビューや地元民の生い立ち、ねじ曲げられた報道など、かなり深く原発国策の問題点に切り込んでいる。

    そしてそのベースには、復興五輪というベールに覆い隠された日本ならではの同調圧力と、物理的にも心理的にもズタズタにされた被災地のコミュニティが横たわっている。

    「東京発」の報道

    0
    2021年07月11日
  • 災害特派員

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2011年3月11日、私は福岡の実家で変わらぬ日常を過ごしていた。揺れてもいない。津波も来ていない。「3.11」の記憶は、テレビの映像だけで形作られている。「人を殺すのは『災害』ではない。いつだって『忘却』なのだ」。この言葉を聞いた時、ドキッとした。生半可な覚悟では受け入れられない被災地の現実。目を背け続ける私も、あの日を忘れていく側の人間だということを痛感させられる。

    1
    2021年07月04日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

    Posted by ブクログ

    ものすごくすごい。
    読みながら途中、怒りが心の中で煮えたぎった。
    こんなに感情を揺さぶられると思わなかった。
    東京が憎い。
    こんなものが書ける記者にいつかなる。

    0
    2021年06月20日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

    Posted by ブクログ

    きちんと本質に向きあった
    優れたルポルタージュを読ませてもらった

    被取材者の肉声が伝わってくる
    被取材者の苦悩が伝わってくる
    血肉をちゃんと持った人間の声が
    届いてくる

    ジャーナリスト三浦英之さんの真摯な姿勢が
    お話をされる当事者にもきちんと
    伝わっているからこその
    心に響いてくる文章になるのだろう

    それにしても
    日本を背負っている
    と勘違いしている
    この国の体制側の人たちの目に
    三浦さんの言葉は
    どう映っているのだろう

    私たちが
    できることの一つは
    そんな三浦英之さんの「発言」「著書」を
    次の人に確実に手渡していくことである

    0
    2021年05月12日
  • 五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後

    Posted by ブクログ

    敗戦と、関東軍打ち立てたものの満州国が運営する理想主義的な国際教育の方式が戦後レジームに馴染まない理由で、韓国を除く日本・中国・ロシア・台湾(・モンゴル)などの国では歴史のブラックホールに吸い込まれたような満州建国大学の史実を、もう少しのタイミングで完全に歴史の闇に葬り去られると言うところで掘り下げていった三浦さんの胆力に感銘を受けた。

    石原莞爾や辻政信のなどの政治思想についても、もっと知りたいと思った。これらの戦後レジームに馴染まなかった思想の中に、アジアの世紀と言われる21世紀に輝く原石が見つかると感じる。

    0
    2021年04月25日
  • 五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後

    Posted by ブクログ

    日本が満州国を設立した際、将来の満州国の運営を担う人材を育成するために満州建国大学が設立されました。学費、生活費は支給され、日本だけではなく、朝鮮人、中国人、モンゴル人、白系ロシア人と満州の関わる広範な地域から選りすぐられたエリートが在籍した当時の日本としては稀有な国際教育機関でした。定員150名程度に対し応募は2万人を超えていたという数字が、いかに優秀な人材を集めていたかを物語ります。
    建国大学では「民族協和」の理念のもと、20数名の小グループに全ての出身国の学生が振り分けられ、当時の日本の施策を批判することも自由という、完全な言論の自由の保障のもと、国際感覚を養う教育が行われていました。

    0
    2021年04月15日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

    Posted by ブクログ

    これを書いているのは2021年の3月11日だ。節目、節目、ということばが乱暴に使われている。気に入らないなと思いながらも、頷くしかないと思っていた。だが、「暮らしている人間には日々があるだけ」という、たれかがニュースに答えた文字が目から音になって聞こえた(気がした)とき、私は棚にあった本書を掴んで読むことを決めた。
    結果。私たちは、あまりに自分以外のことを考えなくなっている、という、いまや当たり前でかつおそろしいことに気付かされた。我が身の安全(と、いう『中身のない』かもしれない確信)さえ担保できれば、ほかのことなどさして気に留めず生きていける。
    現に、私たちは、国内外の不平等を、紛争を、貧困

    0
    2021年03月11日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

    Posted by ブクログ

    まだまだ原発の脅威は全く衰えていないのに、国民の多くはその危険性が1000年単位で続くことを認識できていない。そのことに触れるのはまるで御法度の様にメディアも伝えない。知人の福島県民が、原発地域のことを悪様に批判していたのもよく分かる一冊。

    0
    2021年03月02日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

    Posted by ブクログ

    三浦さんのお書きになったものは間違いない感じがして安心して読み始められる。
    もっと丁寧に読むべきなのだろうが、ページをめくる手が止まらなかった。
    Twitterなどで読んでいたものが、より詳しく書かれていた。
    コロナ禍で、震災から10年の節目も、薄く短く弱い印象で流されそうで辛い。今もなお苦しみ続ける人たちのことを忘れるわけにはいかない。
    これからのルポもよろしくお願いしたい。

    0
    2021年01月13日
  • 日報隠蔽 南スーダンで自衛隊は何を見たのか

    Posted by ブクログ

    警察、外務、経産と読んできて今度は防衛省の日報隠蔽事案について読んでみた。情報公開を武器に防衛省に迫るフリージャーナリストの布施氏と南スーダンの現地を取材する朝日の三浦記者の共著。読みやすさ、両者のコラボレーションもさることながら、問題に当事者として取り組んでいった布施氏の着眼と問題を炙り出した能力には脱帽。

    両者の分析を一言で言うと、防衛省・自衛隊は十分な権限の無い中で戦闘に巻き込まれる危険性を、現地部隊中心に認識していたが、安保法制の適用実績を作りたい官邸、自衛隊を売り物にしつ国連常任理事国に入りたい外務の思惑もあり、現地の生情報は出せなかった。そのため、情報公開請求に不存在で対応し、矛

    0
    2021年01月02日
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺

    Posted by ブクログ

    三浦英之さんの著書を読んだのはこれで四冊目。
    どうして、氏の言葉はこれほど心に届くのか。

    第1章「夕凪の海」第4章「鈴木新聞舗の冬」第5章「ある町長の死Ⅰ」どのページを読んでも、現地で人々の声に耳を傾け続けた氏にしか、書けない言葉ばかりであるからだろうか。
    『「帰還困難区域」とその周辺』で生きる人々の声を記録し、未来へと繋げる。
    そんな記憶の記録。
    僕たち日本人にとって、大きなテーマである原発という問題を考える上で欠かせない「生きた声の一冊」であることは間違いないだろう。

    0
    2020年11月08日
  • 日報隠蔽 自衛隊が最も「戦場」に近づいた日

    Posted by ブクログ

    2016年、南スーダンにPKO活動として派遣されていた自衛隊をめぐり、「文民駆け付け警護」等の任務が新たに付与されようとしていた矢先、その派遣先である南スーダンで政府軍と反政府軍との間で激しい戦闘が発生しました。
    自衛隊をPKO派遣する前提として「戦闘状態にある現場には派遣しない」という原則があったため、安倍政権は頑として「戦闘ではなく”武力衝突”である」等の答弁を繰り返しました。事実確認のため、本書の著者である三浦氏が当時の日報を情報開示請求したところ、「日報は破棄されているため開示できない」との回答が出されます。以後の国会でも「日報は規則に従って破棄されており存在しない」と一貫して当時の稲

    0
    2020年06月03日
  • 日報隠蔽 自衛隊が最も「戦場」に近づいた日

    Posted by ブクログ

    「戦闘」か「衝突」なんてどうでもいいよ、というか南スーダンて内戦状態じゃないの?と当時も思った。日本が積み重ねてきた「信頼」が崩されていっている。なぜ安倍政権は改憲に執着しているの?なぜ人命を軽んじるのか。誤魔化されていること、知らされていないこと、私達が知ろうとしていないことがもっとたくさんあるのだろうなと感じた。

    0
    2020年04月28日
  • 五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後

    Posted by ブクログ

    すごかった。
    私は世界史とくに近代史についてあまり多く知識がなかったので、この本を読んで色々なことが知れてよかった。
    色々な建国大学の卒業生の戦後を見て、時代の流れと国々の思惑に圧倒された。

    0
    2020年04月20日
  • 五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後

    Posted by ブクログ

    日中戦争が激しさを増している時期に満州に設立された国策大学の卒業生を取材したもの。あの石原莞爾が発起人、辻政信が設立責任者とくれば、自ずとイメージができてしまうが、実態は全く異なるもの。「五族協和・大東亜共栄圏」の実現とその将来を担うエリートを要請する大学で、日本人、朝鮮人、中国人、モンゴル人、ロシア人を対象に、授業は各国語、国籍を混ぜた寮生活、そしてこの時期には信じられないことに学校の中では言論の自由が保障され、共産主義の著書も自由に読めたという。中国侵攻や傀儡国家の設立を避難する中国人の激しい追及に、日本人学生がたじたじとなる場面や、ロシアの南下政策を警戒するモンゴル人との激論が、毎晩のよ

    0
    2019年04月16日
  • 五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後

    Posted by ブクログ

    どんどん読み進めた。このような作品を前にいい加減な感想は書けないと思う。
    満州建国大学の存在など全く知らなかった。
    三浦さんが布施祐仁さんとお書きになった「日報隠蔽」に感銘を受け、トークショーまで行って、サインいただいて、この本の前に「五色の虹」という本も出されてるのだと知り。。。
    ギリギリ間に合った感じがすごいと思う。戦後悲惨な経験をされた方々、よく長生きしてくださった、という感じだ。お亡くなりになってしまったら、お話は2度と聞けない。何も話せないまま、お亡くなりになった人の方が圧倒的に多いのだが。
    建国大学卒業生のそれぞれの戦後。
    と、それを取材なさり、一冊の本にされた記者さん。
    どちらも

    0
    2019年02月08日
  • 五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後

    Posted by ブクログ

    ページをめくる手が止まらなかった。キルギスに抑留記念館を建てる計画があるから取材しないかという誘いから始まる長い旅。日本、中国、朝鮮、モンゴル、ロシアの建国大学生がたどったそれぞれの戦後。収容所に入れられても、良い人生だと言える強さ、いつかロシアと対峙したときロシア語が必要になるのではと、新潟で農家をしながら勉強部屋をロシア語教材で埋めつくす老人。彼は、最後は65年ぶりの同期生との再会のため、ロシア語を飛行機の中でも寝ずにおさらいする。150人の定員に対して2万人の応募があった試験から選ばれた彼らは、平和な時代だったら、どれだけ活躍できた人たちなんだろう。

    0
    2019年02月05日
  • 日報隠蔽 南スーダンで自衛隊は何を見たのか

    Posted by ブクログ

    布施さんや三浦さんがいてくださる世界とそうでない世界。全く違う世界になる。
    それほどの仕事のできない私(たち)は、せめて彼らの仕事がムダにならないようにしなければならない。

    0
    2018年05月06日