災害特派員

災害特派員

小説・文芸
1,870円 (税込)

9pt

東日本大震災から10年。あの時、記者は何を見て、何を感じたのか──。2011年3月11日の地震発生翌日に被災地に入り、18日間最前線を歩き回って目撃した「惨状」。その後新設された「南三陸駐在」の記者として、現地の人々と1年間生活を共にした回想録。

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災害特派員 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    被災した方を思うと思考も停止して何を思っても上っ面な言葉しかでてこない。先が見通せなくても生きていかなくてはいけない。そして報道する側の葛藤もあり非情にならないと報道できないしでも助けたい思いもある。
    南海トラフ地震がいつ起きてもおかしくないと言われている今他人事ではないのでもっと勉強しなくては、現実逃避してはいけないなど考えるきっかけとなる時間を持てた。

    0
    2025年05月21日

    Posted by ブクログ

    未曾有の大災害が起きた時、離れた場所にいる私たちの知る権利と現地で絶望に打ちひしがれる被災者のプライバシーは絶対的に共存し得ない。
    その間に立つジャーナリストの、ジャーナリズムという学問を介しても説明できない葛藤が切々と綴られている一冊だった。
    報道する側もされる側も人間。
    同じ不便な環境で生活を共にしつつも、一方は大切な人を失っていて一方は大切な人が安全で快適な場所にいる。
    それでもカメラを向けることにノーと言われない関係性を築けるのは、ジャーナリストの人としての魅力と真摯な姿勢なんだと思う。
    そしてそれはどの仕事にも言えることで、私はこれから何かに躓いた時この本の特にp201あたりを読み返して、自分のメンタルケアを自分で行いながらまた職務を全うしようとすると思う。

    0
    2025年02月24日

    Posted by ブクログ

    東日本大震災の翌日に被災地入りし、その後南三陸町に駐在しコラムとして1年間被災地の現状を発信続けた「南三陸日記」は素晴らしい作品でした!涙腺緩みっぱなしで…でもただ悲しく切ないだけでなく、被災した皆さんの生きる強さや人々の絆を描いた感動作でもありました。

    もうひとつの「南三陸日記」とあるように、その頃、筆者がどんなことを感じ、どう行動したのかを、筆者の言葉で回想し綴ったこの作品もまた素晴らしいです。ジャーナリストとして被災地の現状をそのまま伝えたいと思いはあっても、それは被災した人々を苦しめることになり得ないか…日々葛藤し、自身も体調を崩され苦しい思いをされたこともあったことも赤裸々に描かれています。「南三陸日記」とリンクしている場面も結構あります。

    心に残ったのは、筆者と同時期に被災地の取材を通して交流のあった、巻頭に記された「渡辺龍に捧ぐ」の、渡辺龍氏が最期に撮影した写真、「未来へ 笑顔の5歳」…復興工事の進む被災地を、園児二人がまるでスキップするかのように楽しげに手をつないで…本当にいい笑顔なんです!!ジャーナリズムの本懐ってこういう作品を世に知らしめることなんだと、私は感じました。この写真、この作品にカラーで掲載されているので多くの方にこの写真だけでも見てもらいたいなぁ~そう思わずにいられませんでした。

    0
    2023年03月12日

    Posted by ブクログ

    東日本大震災から10年。当時、著者は新聞記者として南三陸町に約一年住みながら記事やコラムを世に送り出した。本書は著者の取材体験を綴ったもの。
    すでに出版された他の作品と同様に、そこに生きる(生きた)それぞれの人に焦点を当てた文章は心に沁みる。
    また現地を駆けずり回る報道記者たちの連帯や、悲惨な災害を取材することの戸惑いや葛藤、ジャーナリズムのあり方にも話は及ぶ。
    涙なくして読めないが、読んで泣いて忘れてしまってはいけない、と思った。

    0
    2022年05月13日

    Posted by ブクログ

    ダメだってこんなの。 号泣してしまった。

    #白い土地 を読んで、気になっていた著者。新聞記者でありながら事実を淡々と 伝えるだけではなく、現地に駐在し現地の人々に寄り添い、人の心の襞にまで入り込む取材を続けた著者の、第一級の書籍である。

    16000人と言う死者の数に比べれば、ほんの一握りかもしれない。ただ取り上げた人物、背景、 寄り添う心にはかなり心を動かされた。

    短期で取材をしヒットアンドアウェイで戻るのではなく、現地に住み長期的に取材をする姿勢は大いに賛同できる

    すごいの一言。言葉を扱うプロフェッショナルという枠を超えて、事実+α、人の心を伝えることができる言論人として尊敬する。

    0
    2021年11月17日

    Posted by ブクログ

    信頼に足るジャーナリスト
    「白い大地」に触れた時から
    ジャーナリスト三浦英之さんは
    私の中では抜きんでたお一人です

    三浦さんが
    ルポルタージュする時に
    出逢った人たち、
    意識的な取材者にせよ
    たまたま出遭った取材者にせよ
    その描かれたお一人お一人が
    なんと魅力的なことか

    三浦英之さんの
    真摯な眼差しと
    誠実な心が
    読んでいる者に
    伝わってくる

    0
    2021年05月20日

    Posted by ブクログ

    決して「忘却」しないために、著者の本を読む。
    「南三陸日記」「白い土地」そしてこの「災害特派員」
    これからも読み続ける。

    0
    2021年03月08日

    Posted by ブクログ

    災害特派員 三浦英之 朝日新聞
    文章も上手いしツイツイ引き込まれて一気読になるとこだったが
    四章の南三陸町長の記者会見の場で
    「二組?」と詰め寄る場面でふと我に帰り気付いた
    この取材日記は「私の履歴書」の如く自己自慢でしかないのではとの思いが浮かび
    一旦本を閉じた
    その後一様読み進んだものの二度と引き込まれることはなく終わった
    文がうますぎるのも考えものだと思う

    0
    2025年01月19日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2011年3月11日、私は福岡の実家で変わらぬ日常を過ごしていた。揺れてもいない。津波も来ていない。「3.11」の記憶は、テレビの映像だけで形作られている。「人を殺すのは『災害』ではない。いつだって『忘却』なのだ」。この言葉を聞いた時、ドキッとした。生半可な覚悟では受け入れられない被災地の現実。目を背け続ける私も、あの日を忘れていく側の人間だということを痛感させられる。

    1
    2021年07月04日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この手記が世に出されたことをとてもありがたく思う。一章ごとに、胸にズンと「私たちの」責任がかかるのを感じられた。本というのは、活字を読み込んでいくうちにある種の追体験をする、というものと私は捉えている。だから、「ゲームや映像としてモニター越しに」見るものとは(少しだけだけれど)異なって、読者のこころに引っ掻き傷をつけていける。著者が、ひととのかかわりを、おのれの筆になるままに書いてくれたことで、私たちは、著者とかかわったひとたちのことを「想像」できる。むろん実体験に勝るものはないだろうけれど……。それでも、読んでいるときは我がこととして痛みを感じられるだろう。「外からだけみるもの」とそれはきっと一線を画すと信じたい。
    しかし。ジャーナリズムとはなんだろう。昨今はみえない「縦の分断」が起こっているときかれる。それはどこか遠い国のよそごとではなく、まさしく隣家や知り合いの中で起きる貧富の差ーーひいては考え方、教育、経験の差だと思う。それを冷笑することなく書き知らせなければならないとき、著者の留学先での問いは重くのしかかり、また私たちの想像力も少しは役立ってくれるだろう。

    0
    2021年06月09日

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