中央公論新社のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
本書は、全二十七名、太平洋戦争開戦時に満二十歳未満だった女性による、当時を語ったエッセイ集。
巻末の「この本について」によると、エッセイは著者の生年順に収録されており、最年長は当時十九歳の瀬戸内寂聴さん、最年少は当時三歳の佐野洋子さん。
年表によると1931年に満州事変が勃発しており、このエッセイを書いたかつての少女たちは、ほとんど生まれた頃から戦争が身近にあったのだと思うと、何も言えなくなってしまう。
戦争下の状況にあって、ご飯が食べられなくてひもじい話、満州の話、インドネシアに住んでいる時に終戦した話、兵隊さんを万歳と言いながら見送ってしまった話、原爆の被害を目の当たりにした話、軍国主義 -
Posted by ブクログ
ネタバレ教科書に掲載されている短編はそれだけで品質が保証されているのだろう。どれもこれも面白くて読みやすくおまけにタメになるものばかりであった。科学者の考え方の話や他の学問との関係性、科学の哲学や喜び、科学にまつわる様々な発見やエピソードなど読み飽きない面白さばかりだ。特に最後のチョウの行動観察の話は、幾つもの仮説や困惑の果てに真相が明かされる探偵小説のような面白さがあり、とても印象に残った。どの話も科学の楽しさや、科学により人間はより良くなっていくという希望が込められており何度でも読み返したい短編ばかりであり、是非ノスタルジーに浸るような気持ちと未来への思考の育成の心構えを持って読んでほしい。
-
Posted by ブクログ
昨年の2021年は、対米英を中心とした1941年12月8日の太平洋戦争開戦から80年の節目の年にあたり、中央公論社新書編集で女性27名のエッセイが発行された。最年長は、開戦時19歳だった故・瀬戸内寂聴氏、最年少は3歳の故・佐野洋子氏。非日常が中心となった戦局の日々の中で、幼少期・青春期を戦時下で送った日常生活が切々と綴られる。ある少女は空襲を逃げ惑い、ある少女は満州、樺太、ジャワ島などで終戦を迎える。戦場で繰り広げられる生死を彷徨った戦争の対極に、銃後の守りを強要された非戦闘員、少女たちがどのように考え、生きたか。そして、戦後には執筆・分筆活動で戦争の愚かさを訴えた27名の著者、中央公論新社