中央公論新社のレビュー一覧
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◯武田泰淳は妻の天賦の才に気づいていたと確信した。第四章の泰淳のエッセイ「花火を見るまで」の大部分は、百合子さんの富士日記ほぼそのままだった。引用と言っても差し支えないくらいに。文学者である泰淳が一介の妻の日記をほぼそのままの形で載せたことは、妻である百合子さんを非凡な観察眼と文章力の持ち主として泰淳が追認していた証拠だと思う。
◯巻末にある「富士日記」索引、これ便利だなぁ(使う場面がそんなにあるかは別として)。ただ、この索引作るときの地道な作業、大変だったろうな。
◯角田光代の著書は読んだことないけど、彼女の書いた武田百合子評は、群を抜いて的確だった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ編者は中央公論新社。匿名ということか。
解説は佐伯順子に頼んでおい格調づけたか。
名前出せばいいということではないけれど、2021年4月に平凡社ライブラリーで高原英理が編んだ「少年愛文学選」のほうが、志は高いか。
とはいえシロートとしては「少年愛文学選」の落穂拾いができる便利な本、とは言える。
個人的には、「少年愛文学選」→川端康成「少年」→なるみさんのブログ「うみなりブログ。」→本書、と深堀りできるのが嬉しい。
と、書いたあとで知ったのだが、編集者(n@smb_g)がツイッターで狙いを連続ツイートしていて、それが素晴らしかった。
おみそれしました。
各作品についてはもはや好きとか嫌いとか -
Posted by ブクログ
『戦争は女の顔をしていない』(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチ著)の日本版?
銃後の暮らしぶりが、自然体に描かれている。
開戦時に、はたち未満の〈少女〉だった日本の女性著名人を、年齢順に並べてある編集がよい。
一番最後の絵本作家佐野洋子氏をして、うちのおふくろの2つ上、死んだオヤジと同い年か・・・。先の大戦を語れる人が少なくなっていく中、貴重なアンソロジー。
銃後の、なにげない暮らしぶりが綴られているものが多いが、死にゆく人に言えなかった「サヨナラ」につての佐藤愛子の考察、いさぎよく死のうとしていた橋田壽賀子の覚悟など、やはり、迫りくる戦火を身近に感じていた二十歳に近い年齢の女性のエッ