佐々涼子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
作者は最初、人の命を救う医者の話ならドラマがありそうだけど、国際霊柩送還士のノンフィクションってどうなの?と編集者に言われたらしい。自分も正直どう話を広げるのかな?と読み始めたけど、普段まったくスポットライトは当たらないのにもの凄い職業だなあと思った。
海外から戻ってきた状態の悪い遺体を、翌日には火葬するのにも関わらずなぜ拘りをもってエンバーミングするのか。国際霊柩送還士の仕事に対する姿勢が伝わってくるのと同時に、身近な人の死とどう向き合うか、そもそも死とは?というところまで考えさせられる本。
壮絶な場面を沢山経験しているのに、どことなく静かな印象の職業だと思った。そしてこの本もそんな印象のノ -
Posted by ブクログ
佐々涼子さん、9月1日に悪性脳腫瘍のためご自宅で永眠されたとニュースで知りました(享年56歳)。ショックでした。『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場』『エンド・オブ・ライフ』『ボーダー 移民と難民』と読み、どの作品も読み応えのある素晴らしいものでした。一昨年の年末に、悪性脳腫瘍であることを公表し、その後『夜明けを待つ』を発表されこちらも読ませていただいています。「ああ、楽しかった」と言える人生だったかな…でも、ご自宅で最期を迎えられたのは、佐々涼子さんらしいと感じました。
で、こちらの作品は未読でした。いつか読もうと思ってい -
Posted by ブクログ
エンジェルフライト、エンドオブライフに続く本著者今年3冊目。期待して読むが、期待感が高いが故の落差を感じてしまう。
入国在留管理局の施設で亡くなった女性のニュースが記憶に新しい。入管在留管理局、難民の問題を描く。
「今や外国人労働者なくして地方経済は回らない、彼らは今の日本人と比べ物にならない程よく働く
やすい労働者が欲しいが、純血を重んじる日本は、定住されては困るの思想から、外国人労働者受入の体制が出来ている」
そう思う、おもてなし日本も労働力不足でサービスが低下しているのも実感している。人が確保できなければロボで行く道を探るかみたいな話を先日友人ともした。
在留管理局の施設で亡くな