佐々涼子のレビュー一覧

  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    ノンフィクションとは不都合な真実を暴く
    告発書です。

    2021年3月に発生した名古屋出入国在留管
    理局に収容中のウィシュマさんが死亡した
    事件を覚えていますでしょうか。

    これによりやっと出入国在留管理局の施設
    通称「入管」の実態が世に知られるように
    なりました。

    日本は難民条約に加入して40年経ちます。

    しかしその間に難民として認められたのは
    わずか900人弱です。

    国連から人権条約違反、国連憲章違反との
    批判に耳を貸さず、今も難民を長期収容し、
    強制送還し続けているニッポン。

    その真実に迫るのが本書です。

    しかし「技能実習生として多くの外国人を
    受け入れているではないか」という

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    2024年06月09日
  • 夜明けを待つ(集英社インターナショナル)

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    佐々涼子さん。すごいです。10年書きためてきたエッセイとルポルタージュから厳選された作品集。重い現実に真正面から向き合って、伝えてくれるこの本に出会えてよかったと思いました。

    初めの〈「死」がおしえてくれること〉から、一気に自分が体験したことに引き戻されました。いざ親の死と向き合ったときに、オロオロして自分の無力さを感じたこと。「親は死してまで大切なことを教えてくれる」というのは、私もそのときに感じたことでした。

    次の〈夜明けのタクシー〉も、親になって、ワンオペで心細かったときに、ふとした言葉に救われたことを思い出しました。

    〈体は全部知っている〉では、「人は死に方を知っているし、家族は

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    2024年06月07日
  • エンド・オブ・ライフ

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    すごく参考になりました(笑)
    父が在宅で、かなり似たような状況で亡くなりましたので、すごくよくわかりました。
    わたし自身、現在は余生で、ご褒美の時間だと思っているので、次は自分の番だと自覚しています。
    母を看取り、父を看取り、大きな愛犬も膝の上で看取りましたので、変な言い方だけど、死に方がわかる…というか。
    でも、この本の中で、実際に自分がこの立場になるとわからない…とあったので、その点がちょっと心配。
    わたしの理想は、

    「なんでもっと早く受診しなかった?
    もう、治療のしようがない…」
    という状況で、癌が見つかって、何も治療せずにギリギリまで普通に過ごして、
    食べられなくなるか、自分でトイレ

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    2024年06月02日
  • エンド・オブ・ライフ

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    在宅医療はそんな簡単ではないと思いますが、それでもその選択をしても後悔しない何かがあることを知りました。命と向き合う物語に出会えて良かったです。自分の生き方を見つめ直してみようと思います。

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    2024年05月20日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    これが「おもてなし」の国、日本で起きている現実だと思うと戦慄する。

    日本での難民申請者の弁護を長年続けている児玉弁護士の活動は、まさに地獄に仏。
    しかし、国際難民条約に加入している国でこんなひどいことがまかり通っていることが事態が異常だと言えよう。
    日本が難民条約に加入しているからこそ、そこに望みをつないでくる難民も多いはず。

    経済や政治的事情によって、弱い立場の人の命が左右されることがあってはならないと、強く感じると共に、一人でも多くの人にこの現状を知ってもらいたいと感じた。
    2024.1

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    2024年05月18日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    日本の難民入国についてのルポタージュ

    自分の無知無関心について思い知らされる。
    現代の日本で、信じられない位の酷いことが、今も本当に近くで起きていることについて愕然とさせられた。

    酷い事実である事柄を、読み易すくわかりやすく、感情的にならない調子で書かれていて、また、希望のある部分についても同様に書かれていて、文章や構成の凄さにも感動。

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    2024年05月05日
  • エンド・オブ・ライフ

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    死ほどパーソナルなものはないのに、自分の死に際して思いを分かち合える相手がいる人は少ないだろう。

    読み始めてすぐに、自分の身内を看取った経験を思い出した。がんと闘おうとせず、淡々と死を受け入れている身内が家族として歯がゆくて、「もっと頑張ろうよ、絶対治るから」と励まし続けたが、それは果たして正しかったのか。

    本書に登場する看護師の森山さんは、何人もの最期に立ち会ってきたプロである。でも自分ががんに直面したとき、決して聖人みたいに達観しているわけではなく、気持ちがブレたり揺れたり、もがき苦しんだりする。

    著者の佐々さんは、彼の友人でもあった。病と向き合った友人の最期を書く。普通ならできるだ

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    2024年04月28日
  • エンド・オブ・ライフ

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    読みながら参考になる箇所にふせんを貼っていたら30程にもなってしまいました。いつか自分が死に至る病になった時に参考にしたいと思います。

    在宅医療での“命の閉じ方”を、著者の笹さんが7年の歳月取材してまとめたものです。

    プロローグは、訪問看護師の森山文則さん(40代)の身体の異変に気付くところから始まります。彼は京都の西賀茂診療所で在宅医療に携わっていて、真夜中でも早朝でも電話したらいつでも患者さんのお宅にすぐに来てくれる頼もしい看護師でした。しかしCT診断の結果、すい臓がんステージⅣであることがわかります。

    この 森山さんのことを主軸に、数人の方々の在宅医療での看取りまでを追いかけていき

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    2024年03月15日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    毎回、佐々さんの著書には深く考えさせられます。

    入管で死んだスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん。確かにこの報道で劣悪な環境の入管施設を知った。

    佐々さんは「異様な状態だが、私には既視感があった。長崎の大村入管で餓死をしたナイジェリア人のサニー、そして絶叫しながら死んでいったカメルーンのWもいる。彼らの死についてきちんと原因が究明されていればウィシュマは今も生きていただろう」「誰も口にしないが、痩せた黒人男性より、若くて健気な女性には同情を抱きやすいのだ。そして伝える側は、彼女の物語の方がはるかに共感を得やすいことを、よく心得ている。」
    と記す。

    入管施設雑居房は男女別、子供でさえ

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    2024年02月17日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    移民、難民問題。

    佐々涼子のノンフィクションという理由で読んだが、ものすごく勉強になった。

    日本ではこんなことがまかり通ているのかと、驚きと怒りを禁じえない。

    外国人の技術研修生の実態も記されているが、これからの将来、当たり前のように外国人が日本に来てくれるとは思わない方がいい。

    インバウンドを6,000万人とする目標もいいが、足元の一緒に生活をする外国から来た人のことも考えたほうがいい。

    どんな人も一度読んで絶対損はしない本

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    2024年01月19日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    自分自身が全く知らなかった日本における難民の現実…なんて酷いのだろう。そして自分自身の無知を思い知らされた。
    たくさんの人にこの本を読んでもらいたい…そう思った。

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    2024年01月07日
  • エンジェルフライト 国際霊柩送還士

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    友人に薦められて手に取ってみた本。
    ありきたりだが、残された人達にとっての「死」について考えさせられる。「弔い損なわないように」という表現が心に残った。
    これを読むと、海外ニュースの捉え方が間違いなく変わるはず。一度は読んでおくべき。

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    2023年12月08日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    読んでいて本当に日本のことなのか?と疑いたくなった。
    自分の無知を恥ずかしく思った。
    何が自分にできるのか。
    まずはこのことを忘れないことが第一歩だろうか。

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    2023年10月02日
  • エンド・オブ・ライフ

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    亡き人から私に届いた
    大きな贈りもの。

    それは、人生が有限で
    あることの教え。

    限られた上映時間の中、
    どんな役をどう演じる
    べきなのか。

    むやみやたら怒ったり
    拗ねたりしている場合
    じゃない。

    そんな端役でいいの?
    と気付かせてくれます。

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    2023年08月20日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    難民の受け入れ、入管の改善のために四半世紀に渡り闘い続ける「難民弁護士」の奮闘の日々を、現在入管に収監されている在留外国人の取材と共に綴られています。

    先日、中島京子著「やさしい猫」で日本の信じがたい人権侵害・悪法について知り、かなり衝撃を受けたところ。
    ウクライナ難民で始まった話ではない。日本でも受け入れられていますが、日本の難民認定率は1%にも満たない低さ!!
    果たして受け入れたその後は…?
    ウクライナ以外の国からの難民希望者の対応は…?
    本書は、日本であまり知られていないその現実について綴られています。

    無知・無関心は大きな罪を作り出す。
    入管では、もし家庭や介護施設であれば犯罪にな

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    2023年06月07日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    まだ読んでる途中だが、ウシュマさんの事件意外にも入管内での人権無視の体制
    日本でこんなことが起きてるのか?!と悲しくなる。
    また弁護士の児玉さんのTwitterに多数の「即帰れ」などのコメント
    一部とはわかっていても同じ日本人なのかと悲しくなる。
    自分自身も今まで無関心でいたことも同様に情けなく思う。
    自分がもし海外に行って、このような待遇を受けたらと思うといたたまれないし、その国を憎むだろう。日本はすごいだろ?良い国だろ?と心から言える国になってほしい。

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    2023年05月21日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    心が痛い。
    読んでいてこんなに心が痛むノンフィクションは、他にない。
    罪悪感といたたまれなさに、何度も読むのを止めようと思った。

    日本には「入国管理局」の名の下に、平然と人権を蹂躙して「正義」を標榜する機関がある。どんなに証拠を積み上げても、難民として認定することを拒んでいるという事実がある。難民認定にも人種・国籍の差別がある。そしてそのことを、日本人のほとんどが知らない。知ろうとしていない。ウクライナ避難民受け入れの美談に酔って、「日本は良い国だ」という偏向報道の歪みのままに、日本礼賛に旗振りをしている。

    吐き気がする。
    自分自身の無知と無関心の罪深さに狼狽えるばかりだ。
    本書の終わり近

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    2023年04月27日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    日本への移民と難民について、徹底した取材に基づいて詳細に描かれている作品…。移民と言えば、技能実習生…技能実習生がどんな経緯を辿って日本に来ているのか、今まで深く考えることはなかったなぁ…私の職場にも技能実習生はいるけれど、彼らがいなくなったら…今の仕事成り立たないだろうなって思うとこの作品を読んで大反省しました!!

    そして、ウィシュマさん死亡事件で日本の入管・難民問題をほんの少しだけ知っていた程度だったんだと愕然としました。ウィシュマさん死亡事件は明らかになった事件であって、こういった悲しいことは過去にも起きていたんだと…本当に怖くなりました。

    「国籍や在留資格に関係なく、すべての人が家

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    2023年04月04日
  • エンジェルフライト 国際霊柩送還士

    購入済み

    人の命

    ノンフィクション小説で今月ドラマにもなる作品。
    これを読んで涙が出た。
    6年程前に私の母が亡くなった時のことを思い出した。
    この作品で送還士の方の言うことが本当に胸に落ちた。

    #泣ける #感動する #タメになる

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    2023年03月02日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

    あなたが日本人ならば
    この本を読む義務がある

    テレビでもてはやされる
    アニメや漫画、伝統芸能、日本文化
    きれいで便利、平和でいい国
    日本に好んでやってきて
    大金を消費する観光客
    ばかりを優遇する日本ではなく

    身近に暮らして
    日本人がやりたがらない労働をしている外国人を隣人として
    差別せず尊重して大事にしてほしい

    その輪が広がって
    理解のない国をも動かす一助となりますように
    まずは読んで知って欲しい
    教科書にも載せるべき
    そんな一冊です

    されど現実は国の政策よりも
    先に進んでいる
    (というか国の政策が的外れで遅すぎる)
    日本はもはや技能実習生

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    2023年02月12日