佐々涼子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日本は移民・難民について厳しい、という知識はあったけど、現状についてのルポを読むと、ほんと知らないことが多いな、と。見ないようにしていたというのが正直なところかもしれない。入管の状況は相当マズいのでは…人権侵害もいいところ。
とはいえ、ヨーロッパでの移民・難民による(?)急速な社会変化の様子など見ると、日本でどのように受け入れていったらよいのか悩ましい。
まあ斜陽国家だから、そのうち見向きもされなくなる可能性もあるけど…。書いてあったけど、むしろ子どもたちが移民になるかもってのは思ってる。
この方のノンフィクションは興味深いトピックが多く、寄り添い方が等身大で、読みやすいなあ。 -
Posted by ブクログ
歌舞伎町の深い闇、そこで駆け込み寺をやっている凄腕の男の物語
親の愛なんてものを見たことも触ったこともない人間には、そんなもんわからんのや。愛情なんていう概念すらわからん
彼は自分からは決して喧嘩をしようとしなかった。売られた喧嘩もよほどのことがなければ買うことはなかった。何しろ彼のプライドは容易に傷つかなかったのだ
生きるためにものを盗って何が悪い。何もしなければ死ぬだけだ。社会道徳も、倫理も、何ひとつ俺を守ってくれなかったよ
そうする以外、生き延びるために何ができる?だからええんや。何ひとつ後悔なんかしてへんよ
秀ちゃんの小便、血がでとる おれの体、おかしかったんか
ヤクザより、普通の人間のほうがよっぱどこわい。ヤクザはいい。だいたいの予測がつくからな。でも、普通の人間は追い詰められると何をするかわからん。一見善良そうな臆病な男が刃傷沙汰をおこすんや
がまんできない人は結局できないんです。だんだん年を取るとね、なかなか器用にはできないから
ワルをやるのは、ひとりがいいわ。徒党を組むとアガリは全員と分けならんし、誰かがヘタを打つと芋ずる式にパクられる
だが、17歳の時、彼は突然死のうとした 大量の市販薬を飲んで、自殺を図ったのだ
彼女たちはみなと同じだ。つぎ込んだものが大きければ大きいほど、必死になってだまされていることを否定する
未練はない?―ううん、ぜんぜん、私、今までの人生で、一度も人を信じたことがなかった
上にいたやつらがどんどん下へ落ちてきている。じゃあ、下にいるやつが上に上がれるかって?上げれるはずがない。下にいたやつは、もっと下に行く。底なし沼や。下から、上へ這い上がれへん。まともにやっていても上げれんよ。ただ下へ、どんどんどんどん下へ落ちていくだけや
人を見抜く術や―人を見るときはな、過去に照らしてプロファイリングなんかしたらあかんのや。自分のものさしを持っていると、必ず見立てに狂いが生じる。何もないまっさらな気持ちで、そいつを見る。
玄は自分を脅かす相手をそのまま放置しておくような男ではなかった。それが彼の中でのルールなのです
玄はものを所有することに何の興味もなかった。ロレックスであろうが、ベンツであろうが、同じことだった
なあ、俺が何を頼りに生きてきたか知っているか?自分やで。俺のほかに何がいる?
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おわりに(文庫版のために)
ISBN:9784150504748
出版社:早川書房
判型:文庫
ページ数:288ページ
定価:680円(本体)
発売日:2016年08月15日発行 -
Posted by ブクログ
人間が欲望や執着を満たし続けた時、その後には何が待っているのか。さらなる欲望と執着の連鎖なのか、破滅なのか、はたまた悟りなのか・・・。
そもそも、欲望や執着を満たし続けることができる人は多くはありません。そして、幸運にもそれを成し得た多くの人は、自らその山を降りることはなく、誰かに引きずり降ろされます。
それゆえに、欲望や執着を満たし続けた時に何が待っているのか、を知ることはとても難しいことのように思います。本書は、それを成しつつも、自ら山を降りた稀有な人間に焦点を当てています。
そしてそこに著者は、欲望と執着の連鎖でもなく、破滅でもなく、悟りでもないものを見いだし、読者である我々に提示している。そんな奥の深いノンフェクション作品です。
【本書抜粋 玄秀盛】
子供ってなあ、大人よりはるかに適応力があんねんで。俺は家畜や。だから、家畜の考え方しか知らんのや。
別にかわいそうなことあらへん。なまじっか変な愛情を注がれて、それを突然取り上げられた方がずっとしんどかったやろうな。
でも、幸運なことに俺は知らんかった。
だから見える。執着なくして生きられない人間の弱さが。
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Posted by ブクログ
「国際霊柩送還」とは 海外で亡くなった日本人の遺体や遺骨を日本に搬送し、日本で亡くなった外国人の遺体や遺骨を祖国へ送り届けることである。
この言葉はエアハースの登録商標で一般的な言葉ではない。
そしてエアハース・インターナショナルは国際霊柩送還の専門会社として2003年に日本で最初に設立された会社だ。
エアハースが請負った仕事のいくつかが
遺族の様子とともに書かれている。
性質上 不慮の事故によるものが多く 読んでいて苦しかった。
エアハースは今の葬儀会社というよりは昔の葬儀屋のようだ。そしてそれはマニュアルを嫌う二人の職人気質の創業者に依るところが大きい。
特に利惠さんの行動力や遺族に対する気遣いはマニュアルを読んだだけでは無理だろう。経験もさることながら 会ってすぐに信頼を得るというのは天性のものなのかもしれない。
でも皆がみな利惠さんのようにできるわけではない。ただでさえ24時間ずっと気を張っていなければならない仕事だ。
二代目は着実に育っているけれど ずっと繋げていくのは大変そうだ。
“この仕事は社会の静脈である” と本文中にあったように なくてはならない仕事だ。
かといって誰にでもできる仕事じゃない。
今後 職人が育っていくのを願うばかりです。