佐々涼子のレビュー一覧
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叔母選書
佐々さんのエッセイ良いよ〜と言われ手に取る
個人的に「冬眠」とても好き、心にズンときた
佐々さんののエッセイめっちゃいい…と思って読んでいたけど
2章のルポがそれを上回るものだった
サバイバルジャパニーズか、…
なんて思っていたけど、外国人技能実習生のことなんて、入管で亡くなられたウィシュマさんの話題くらいしか知らず
そんな自分が恥ずかしくなるくらい知らなかったことが綴られていて勉強になった
外国での一人旅も好きだし、外国の人と話すのも好き、他宗教・他文化への興味理解もそこそこ深い自負がある
中国嫌いの日本人も多いけど、真っ当な中国人の友達もいるから、日本人にも悪い人がいるように、中国人のみんながみんな悪いわけではないよと思ってたりもする
だけど今住んでいる地域では過去に移民による児童誘拐殺人事件なんかもあったりして、それはそれは危険な先入観を持ってしまうこともあるし
外国人労働者や移民の全てが素敵だとは思ってない
メディアで報じられる移民問題も本当に断片的で
問題も多様化しているし
一方的に迷惑をかけられているように見えて
実は持ちつ持たれつな関係なんだよな
共生するって難しい
もっと佐々さんの言葉読んでみたい!
ご冥福をお祈りします。
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Posted by ブクログ
久々にノンフィクションの本を読んだ。
誰にも訪れる死にたいして、遠くてネガティブなものとして生活の中から距離をとって過ごしている自分がいる。それは医療の発達や核家族化にともなう社会自体の影響もあるし、年齢的なものもあるかもしれない。どう死んでいくかを考えることで、これからどう生きるかを考えるきっかけになった。
在宅医療で出会った患者さんの死、そして自分もガンを患い死を目の前にした看護師を描いた記録は愛にあふれている。ここには、物事をポジティブにとらえられる強さを持った人がたくさん出てくる。それがゆえに、死=怖いという感覚はどこか遠くにおいやられて暖かさと希望が心に残った。
人は生きてきたようにしか死ねない…
きっと私は死を目の前にしたらだいぶバタつくな、と思いながら、描かれている人達を道標として少しでも自分らしく健やかに死をむかえられるように生きていこうと思った。
この本はブグロクで紹介してもらった本。
出会いに感謝。
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Posted by ブクログ
エンジェルフライトを読んで、佐々涼子さんの書かれたものを読んでみたいと思い、手を伸ばした。
日本人として日本に住んでいると、友達でもいない限り、コンビニや工場勤務のユニフォームを着ている外国人がどんなビザで日本に滞在しているのか、どうやってビザを取得しているのかを想像する機会はあまりないように思う。ましてや難民に至っては、どうやって日本に辿り着いたのか、これまで深く考えたことがなかった。
私は過去20年にわたり海外で生活してきた。学生ビザや労働ビザなど、それぞれの国で必要なビザを取得して滞在してきたので、一般の人よりは少し事情を知っているつもりだ。ビザ申請というのは本当に面倒で、時間もお金もかかる。時間とお金だけならまだいいが、英語力を証明するテストを受けたり、資産証明を求められたりすることもある。弁護士事務所を通して手続きを任せることもできるが、それにはかなりの費用がかかる。永住権を取得するまでは、数年おきに更新のための費用も必要になる。
海外で生活するためにビザを取得するのは、とにかく大変だと感じてきたし、「これにどんな意味があるのだろう」と思う手続きも少なくなかった。また、外国人であるがゆえに保険料が高くなったり、教育機関では現地の学生より高い学費を支払う必要があったりと、負担の大きさも実感してきた。
オーストラリアで英語に不慣れだった頃、ビザ更新についてどうしても理解できず、ビザセンターに問い合わせたことがある。その際「必要なことはすべてホームページに書いてある」と言われ、さらに「その英語が理解できないのであれば資格はない」とはっきり伝えられた。厳しい言い方ではあったが、自分なりに納得せざるを得なかったのを覚えている。
一方で、オーストラリアでは仕事や住む場所に困ることはあまりなかった。これは前任の日本人の方々のおかげでもあると思うが、「日本人はよく働く」「きちんとしている」という理由で受け入れてもらえる場面も多かった。もちろん全員ではないが、さまざまな国の人と関わる中で、働き方や生活のスタイルの違いに戸惑うこともあったのは事実だ。
本作の中で、日本人は相手の立場を考え、周囲に迷惑をかけないように育てられる、という趣旨の記述があったが、それは自分自身にも当てはまる部分があると感じた。ただその一方で、自己主張が弱くなりがちであるとも感じている。海外で生活する中では、主張しなければ不利な立場に置かれることもあり、その難しさも経験してきた。
こうした自分自身の経験があるからこそ、本作に登場する日本の移民の方々に対して、単純に同情することが難しいと感じる部分もあった。劣悪な労働環境や不当な扱いがあることは問題だと思うが、現実には複雑な事情が絡み合っている場合もあるのではないか、と考えさせられた。
日本に帰国した際、コンビニや飲食店で外国人の方が一生懸命に日本語で接客している姿を見ると、「日本語上手ですね、頑張ってください」と声をかけたくなることがある。おそらくそれは、かつて自分がそう言われたかったからなのだと思う。国籍や在留資格に関わらず、人として対等に扱われるべきだと感じている。
難民問題については、正直これまでほとんど知識がなく、本作を通して考えるきっかけをもらった。現在生活しているイギリスでも難民問題は大きなテーマとなっており、国の方針に対する不満が表面化している場面も見てきた。外から見ていると、自国民よりも難民が優先されているように感じられることもあり、そのバランスの難しさを考えさせられる。
一方で、日本の入国施設で起きているとされる非人道的な対応や医療体制の問題については、決して許されるものではないと思う。たとえ在留資格の問題があったとしても、必要な医療が提供されるべきであることは最低限の前提ではないだろうか。もしそれが維持できないのであれば、制度そのものの在り方を見直す必要があるのではないかと感じた。 -
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本作は国際霊柩送還士エアハースの人々、海外で亡くなった人、または日本で亡くなった外国人とその遺族について書いてある。
まず、エアハースで働く人たちに敬意を払いたい。今までにここまで人に対し、真摯に向き合って考え抜いて仕事をしている人たちの話を聞いたことがなく、自分の仕事への向き合い方に少し恥ずかしい気持ちになった。
私は長く海外に住んでいて、外国のお葬式などにも参加経験があり、それぞれの国や家族によって故人を弔う方法や気持ちは違うんだと言うことを認識してから日本の葬儀などに疑問を持っていた。お葬式って本当にいるの?日本にはお葬式の後に初七日、49日法要、1周忌、3周忌などなど、故人を弔う期間がとても長い。例えば、私は現在イギリスに住んでいて、イギリス人の義実家では、家族の中では亡くなった人のお墓がどこにあるかもよくわからない人もいたりする。故人の遺灰をどうするのか決めている間中ただの荷物としてガレージに保管されていたりする。もちろんお盆やお彼岸などの行事や習慣もないので、故人を偲んだりする機会はない。これはイギリス人が全員というわけではないだろうし、もちろん日本人の中でもそういう風に考える人も稀ではないと思う。それでもいいと私は思う。ただ本作を読んで今まで必要なのか?と疑問に感じていた葬儀やそれにまつわる習慣が自分のためでもあるんだと気づかせてくれた。
私はまだ身近な家族や友人を亡くしたことがない。特に高齢の両親を持っていると遅かれ早かれその日は来ると感じていて、私はそれがとても怖い。本当に怖い。でも本作で出てきたたくさんの言葉を読み、少しだけれど怖さが緩和された気がする。 -
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難民申請をしたり、移民の在留資格を取り消されたりした人々がどのような境遇にあるか、についてインタビューや体験、現地での観察を個人に焦点を当てて、具体的に書かれた本である。弁護士の話、技能実習生の話、人管の話、鎌倉にあるアルペなんみんセンターの話などもりたくさんである。入管の施設が監獄と同じであり、その職員がジンバルドの監獄実験のような高圧的になってしまうことは、韓国のイテウォンやセウォル号で助けなかった警察官や海上警察を責められない日本である。こうした入管留置された子どもの教育に直面せざるをえない教師の卵もぜひこうした実態をしるべきであろう。ハードカバーではなく、はやく文庫版になって大学生の手に届くようになることを願う。
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ネタバレ印象に残ったところが何箇所かあった。
重美さんが何としてでも家族で潮干狩りに行こうとするシーン。その覚悟の強さに周りの看護師たちが支えられている。判断を下すことの難しさが伝わってきた。酸素飽和度や下顎呼吸などの用語も知ることができた。
また生きる意味を探して、生きる意味を聞いてきた中山さんという患者がいた。彼は妻と離婚し、最後には自ら命を絶った。人は偶然が嫌いで、意味を探してしまう生き物。なぜ自分が病気になったのか。それを知りたいと、何か意味があるはずだと思う気持ちはよくわかった。
でも病気になるのは偶然だという。その偶然性が今でも信じられない。自殺した彼を他人事だと考えることはできなかった。
特に覚えているのは、著者の両親だった。母親は難病にかかり意思疎通が全くできなくなり、寝たきり。それを介護する父親。彼ら二人の生きる姿を見て、幸せとは何なのかを何度も考えた。介護は大変な作業。介護される側も心身ともに辛いだろう。幸せなのかどうかは本人たちにしかわからない。
一人一人抱えている症状はいろいろで、受けたい医療やサービスが異なってくる。
そんな中、在宅医療というシステムはとても柔軟に対応できるサービスなのだと思った。
終末医療や緩和ケアとは何なのか。それは人が最期に自分らしく生き抜くために必要なものなんだと思う。 -
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一万円選書の8冊目。
昨年末から年始にかけて読みました。
どんな風に死ぬか、私たち人間は選ぶことができません。
病気なのか、事故なのか、突然死なのか、長い闘病の末なのか。
たくさんの人の死に様を見せてもらいました。
最後の時を自分の家で過ごすと決めた人たちの家族と過ごす最後の時間。
こんな患者さん一人一人に向き合う医療従事者たちに出会えたら幸せだなと思います。
RADWIMPSの賜物という曲の歌詞で
時がくれば お返しする命
という部分を連想し、すごく私に刺さりました。
生きてきたようにしか死ねない。
私はどう生きたいだろう。
What do you want to be at the end of your life? -
Posted by ブクログ
数年前まで、都内のコンビニでは中国や韓国出身と思われる人が働いている姿をよく見かけた。最近は、東南アジアやインド系、中東系と思われる人が増えているように感じる。「お」と思った。本書『ボーダー』を読んで、その違和感に輪郭が与えられた。
日本は島国であり、歴史的にも大陸諸国のように、常に人が行き交い、戦争のたびに難民が流れ込む国ではなかった。だから移民や難民の問題を、西洋的な価値基準だけで批判されることには、どこか暴力性も感じている。移民や難民の受け入れに拒否感や危機感を抱く人の気持ちは、正直よく分かる。私自身もそうだ。
しかし、それでもなお、日本の入管における難民対応は明確に間違っている。
ウィシュマ・サンダマリさんが入管施設で亡くなった事件は、以前ニュースで知ってはいたが、「一部の職務意識の低い公務員の問題」程度にしか捉えていなかった。本書を読んで、それが日本という国にとって“例外”ではなく、“通常の扱い”であることを知り、愕然とした。
乳児の食事は一日一度。外に出られるのは一日30分。おもちゃもない。子どもを育てる母親として、めまいがした。犯罪者であっても、ここまでの扱いが許されるだろうか。
昨年観た映画『ラーゲリより愛をこめて』では、日本人が終戦後、ソ連の強制収容所で非人道的な扱いを受ける姿に強い憤りを覚えた。その日本が、他国の女性や子どもに、さらに過酷なことをしているという事実に、言葉を失う。
移民問題についても、本書は私の認識を大きく揺さぶった。
「外国人が日本人の仕事を奪う」「税金を使われる」といった言葉は分かりやすく、反感を煽りやすい。しかし実際には、日本人がやりたがらない仕事――食品工場、コンビニのライン作業、介護、土木、動物の命を扱う現場――を、外国人労働者に依存することで日本社会は成り立っている。しかも、日本人に比べれば圧倒的に安い賃金で。(それでも彼らにとっては大金だ)
それでも日本は、彼らを「住民」としては受け入れない。永住させない。不要になれば、不法滞在者として排除する。生活基盤がすでに日本にあったとしても、途端に犯罪者扱いだ。人手不足と言いながら、求めているのは「使い捨て可能な労働力」なのだろう。企業はこの構造という麻薬を覚えてしまった。この仕組みが持続可能なはずがない。
いつまでも日本が、出稼ぎ先として魅力的な国で居続けられるだろうか。
「ほら、日本に来られてうれしいだろう?仕事を教えてやるから、貧乏なお前の国に帰って生かすといい」「日本はきれいで安全で働きやすいだろう?でも、うちには住まないでくれ。住んでいいのは欧米人だけだ」――そんな声が聞こえてくる。
日本好きの外国人が登場するテレビ番組が、日本にはやたらと多い。
「日本をほめていただきました!」「やっぱり日本は世界から憧れられている!」
ジャパンブランドにいつまでもしがみつき、思い上がってはいないだろうか。私も日本は好きだ。素晴らしいところもたくさんある。でも、正しく現状を見て変えていかなければ、自立もできないくせに虚栄心ばかりの、痛々しい国として、世界から冷ややかな目を向けられる気がする。
学生時代に観た『からゆきさん』という映画を思い出した。戦時中、外貨獲得のために海外に売られ、戦後も帰国できず、帰ってきても蔑まれた女性たち。戦争孤児、復員兵――日本は歴史の中で、役目を終えた人々を切り捨て、見なかったことにしてきた。その「型」が、今も続いているのではないかと思わずにはいられない。
では、どうすればいいのか。難民を受け入れるのか、移民を受け入れるのか。無制限にか。日本らしさとは何なのか。失われるものはあるのか。簡単な答えは出ない。
それでも、地球に生まれた一人の人間として、日本人として、女として、母として、私はもう「知る前」には戻れない。移民を受け入れてきた他国の事例も含め、これからも学び、自分の考えを更新し続けたいと思った。 -
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ネタバレ「私の人生最大の失敗は、日本に助けを求めたことです」(p.95)
著者が十年かけて執筆した作品。日本が難民や外国人に対してどれほど理不尽で酷い仕打ちをしているか暴かれている、非常にショックな内容。しかし、少子高齢化もあり他国や外国人と共存して生きていく日本で生きていく以上、読む必要性の強い本だと思う。
読みながら、著者自身ショックや無力感に苛まれているのを感じるが、そのなかで、日本の真実を追求する熱量が爆発している。膨大な取材量、自身の思考・分析力の高さ、読んでいるだけで知識は増えて視野が広がる。また日本人の善悪も脚色なく書かれていて興味深く、読書時の満足感がすごい。
◯
まず本作でフォーカスされているのは、自国で迫害・殺害の危機があるなか、日本に助けを求めて来たものの、理不尽な言い訳で難民と認定されず、入管に収容された外国人の実態。どう見ても難民条約に該当する状況なのに(迫害の膨大な証拠書類もある)いざ日本に行くと難民認定されず、「難民でもない、在住権利もない無法者」として、入管にぶちこまれる。
ここで、世間の多くの人が入管収容者を「ビザが切れても居座る無法者」として見ているようだが、その認識は事実とズレがあることを実感。という私も外国人労働者の実情や、内戦や迫害と来日理由のつながりなど、まったく知らなかった。
入管の実情があまりにもむごい。一部屋に十人収容、仕切りすらないトイレ、風呂は週二回十分のシャワー。さらにショックを受けたのは、日本の警備員による暴行。日常的な暴力や、無抵抗者への集団リンチ。国に許される警備員は、虐めや暴行に歯止めがないようだ。(元職員によると入管で働くとこういう雰囲気に馴染んでしまうのだとか)
そして、治療を求める重病患者は放置。独房で助けを求めて叫んでも、血を吐き続けても、死ぬまで放置。何人も死なせている。自殺を図る収容者も多い。
絶望的なのは、彼らは一度収容されたら、自分の意思でこの地獄から脱出できないこと。首を吊ったインド人に対して収容者は「彼は本当に勇気があった。死んで本当の自由を手に入れた」と褒める……。
「日本は人権国家でない」「ここほどひどいところはない」「収容者達の声が辛い。
◯
次の部では、フィリピンやベトナムなどから日本に働きに出る技能実習生にフォーカスしている。
仕事口に対して人口が多いと、ブラック企業や無職、貧困者が増える。一方、今の日本のように仕事口に対して労働者が少ないと、こうして海外からの働き手を受け入れる訳だが、ここでまた外国人を搾り取るような待遇が暴かれる。
著者が言うように、この態度を続ければ、日本は一層外国人の方から見限られてしまう恐れがあるだろう。(他の先進国は難民認定に対しても日本より寛容のようだ。)そのとき初めて体勢を見直すのだろうか?
しかしこの豊かな生活を求めて日本語を習得し、働きに出る者達の生命力の強さ。暗い内容が続くなか彼らの向上心や明るさが眩しい。
◯
最後の難民支援センターの話では、彼らを支援したい人が沢山いることや、日本人の善意や思いやりが描かれている。それまで絶望的だったので、心が救われるパート。有川氏の「世に必要なものなら資金は集まる」という意気込みで一人支援センターを立ち上げた勇気と行動力に感銘。
あとがきからは、多くの人の努力によって、少しづつ、変わってきていることがわかる。しかし移民・難民と国の在り方は混沌としており、先進国のなかでは不寛容なようだ。これは実は一人一人が当事者の問題なのかもしれない。生ぬるい安全の中で、閉塞的な視野と考えに落ち着くのは、危険なのかもしれない。
こんな内容を実名で日本で公表する著者の勇気に感謝しかない。何度も読みたい本。
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Posted by ブクログ
母国では命の危険等に晒されるから、やっとの思いで自分が住みなれている国を離れて、家族と離れ離れになっても、形上は難民条約に批准しているから、きっと助けてくれると思い日本を頼って庇護を求めてくる難民の人々。その人達を大人も子供も構わず、警察のような司法手続きを取ることもなく行政手続きだけで収容する法務省。在留資格がない状態でオーバーステイが発生している現状も、理不尽に高い難民認定のハードルを設けているからこそ発生しているもので、自らが問題の発生要因を作っておきながら、それを弱いもののせいにする。
これとは区別した実質的な出稼ぎ移民政策の技能実習制度。表向きは移民がいないことにしておきながら、我々がコンビニやスーパーでいつでも安く物を買える恩恵を受けておきながら、それは棚上げにして、3年で使い捨てにして送り返している現状。移民と難民政策について国としてころころ政策や思惑で基準を変えながら、それを末端の一番弱い立場の人が命や人権を奪われいている。この現状そ知らずしてないことにしていることは無責任だし、いい面だけ恩恵を享受して都合の悪いことを見ていなかったことを大いに反省した。
佐々涼子さんの作品は「紙つなげ」に続いて二作目。若くして亡くなられたこと、ご冥福をお祈りします。