佐々涼子のレビュー一覧

  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    牛久の東日本入国管理センターの収容者に対する扱いの酷さが際立ちます。
    裁判所の許可なく収容し、人道的とは思えない扱いをし、先の見通しを一切与えません。
    もちろん機を見るに敏な人たちに利用されないようにすることも大切ですが、一方で本当に困っている人を助けることが出来るシステムに変更する必要をつくづくと感じました。
    技能実習生という名の低賃金期間労働者に対する扱いも先進国とは思えないものであり、近々来てもらえなくなりそうです。

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    2026年03月13日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    難民申請をしたり、移民の在留資格を取り消されたりした人々がどのような境遇にあるか、についてインタビューや体験、現地での観察を個人に焦点を当てて、具体的に書かれた本である。弁護士の話、技能実習生の話、人管の話、鎌倉にあるアルペなんみんセンターの話などもりたくさんである。入管の施設が監獄と同じであり、その職員がジンバルドの監獄実験のような高圧的になってしまうことは、韓国のイテウォンやセウォル号で助けなかった警察官や海上警察を責められない日本である。こうした入管留置された子どもの教育に直面せざるをえない教師の卵もぜひこうした実態をしるべきであろう。ハードカバーではなく、はやく文庫版になって大学生の手

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    2026年03月10日
  • エンド・オブ・ライフ

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    森山さんは患者のことを第一に考え行動していた。自分の時間も犠牲にして優先して考え行動していた。誰もが出来ることではない。自分には出来ないと思ってしまうけど、仕事熱心な姿が羨ましく、自分の理想の仕事像。

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    2026年03月04日
  • エンド・オブ・ライフ

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    訪問医療の世界で患者の最後に寄り添うはなし。何人もの最期を読んで自分が余命を伝えられた時どんな反応をし、それからどう生きていくのか?大切な人が余命宣言をされたとき自分はどう接するのか考えながら読んだ。’生きる’とは’死ぬ’とは人間は悩み迷う生き物としてそれをどう受け入れるのか。読み終わっても結論は出ないけれど大切な人は大切に使用。やりたいことは全部やろうと思う一冊だった。

    方丈記
    ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて久しくとどまりたる。ためしなし世の中にある人とすみかとまたかくのごとし

    ’楽しく楽しく’

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    2026年01月28日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    数年前まで、都内のコンビニでは中国や韓国出身と思われる人が働いている姿をよく見かけた。最近は、東南アジアやインド系、中東系と思われる人が増えているように感じる。「お」と思った。本書『ボーダー』を読んで、その違和感に輪郭が与えられた。

    日本は島国であり、歴史的にも大陸諸国のように、常に人が行き交い、戦争のたびに難民が流れ込む国ではなかった。だから移民や難民の問題を、西洋的な価値基準だけで批判されることには、どこか暴力性も感じている。移民や難民の受け入れに拒否感や危機感を抱く人の気持ちは、正直よく分かる。私自身もそうだ。

    しかし、それでもなお、日本の入管における難民対応は明確に間違っている。

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    2026年01月15日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    佐々涼子氏が日本の入管・難民問題を、日本語教師の経験と「難民弁護士」児玉晃一氏の活動を通して描いたノンフィクションで、「難民」と「移民」の境界、入管の劣悪な実態と人権問題、日本社会の偏見に焦点を当て、人々の尊厳を問う作品です。移民と難民は「境界」で区別されがちだが、実際には人々の心の壁や社会の構造にこそ「ボーダー」があり、入管収容者の非人間的な扱いを容認する社会のあり方、そして無意識の差別に警鐘を鳴らし、当事者一人ひとりが問題を考える重要性を訴えています

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    2026年01月14日
  • 夜明けを待つ(集英社インターナショナル)

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    ネタバレ

    ノンフィクション作家が書いたエッセイ。佐々さんの飾らない、自己陶酔しない文章がとても心地よく、ずっと読んでいたかった。息子だって意志の力で生まれてきたわけじゃない、死ぬ時もたぶん死に方は身体が知っている。そんなふうに書いていて、きっとこの人は怖がらずに逝っただろうと思った。佐々さん、あなたの本を、もっともっと読みたかった。

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    2026年01月13日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    ネタバレ

    「私の人生最大の失敗は、日本に助けを求めたことです」(p.95)

    著者が十年かけて執筆した作品。日本が難民や外国人に対してどれほど理不尽で酷い仕打ちをしているか暴かれている、非常にショックな内容。しかし、少子高齢化もあり他国や外国人と共存して生きていく日本で生きていく以上、読む必要性の強い本だと思う。
    読みながら、著者自身ショックや無力感に苛まれているのを感じるが、そのなかで、日本の真実を追求する熱量が爆発している。膨大な取材量、自身の思考・分析力の高さ、読んでいるだけで知識は増えて視野が広がる。また日本人の善悪も脚色なく書かれていて興味深く、読書時の満足感がすごい。



    まず本作でフォ

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    2025年12月26日
  • エンジェルフライト 国際霊柩送還士

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    前々から存在が気になっていた本。通りすがりの古本屋で売っていたので購入して読んだ。初版発行から15年近く経っている。

    国際霊柩送還士という職業は、もっと知られるべきと思った。その点は、まだ見てはいないが、米倉涼子演じるドラマで一定の役割を果たせたのかもしれない。

    著者の佐々さんの著書を初めて読んだ。緻密な取材をしながら感じたことを丹念に書き留めている。昨年、まだ50代なのに、病気で亡くなられたそう。残念である。

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    2025年11月17日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    母国では命の危険等に晒されるから、やっとの思いで自分が住みなれている国を離れて、家族と離れ離れになっても、形上は難民条約に批准しているから、きっと助けてくれると思い日本を頼って庇護を求めてくる難民の人々。その人達を大人も子供も構わず、警察のような司法手続きを取ることもなく行政手続きだけで収容する法務省。在留資格がない状態でオーバーステイが発生している現状も、理不尽に高い難民認定のハードルを設けているからこそ発生しているもので、自らが問題の発生要因を作っておきながら、それを弱いもののせいにする。

    これとは区別した実質的な出稼ぎ移民政策の技能実習制度。表向きは移民がいないことにしておきながら、我

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    2025年10月13日
  • エンド・オブ・ライフ

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    読むのにパワーがいりますが、ものすごく全力でおすすめしたい。
    内容も素晴らしく、考えさせられるし、今までの自分の経験と照らし合わせてそうだなぁと思ったり、ただただ泣いたり。そして、最後は死に対して期待ができる。。

    佐々さんの文章は端的で洗練されていて、こんなに気持ちを持っていかれる内容なのに、それが1ミリも感じられない。プロだと思った。

    そして私は終始、物語と佐々さんを重ねて涙涙でした。5年後に森山さんとどんな会話をされたのでしょうか。
    人生ってあっという間ですね。

    しばらくは佐々さんに思いを寄せて、本を読ませていただこうと思います。

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    2025年10月07日
  • エンド・オブ・ライフ

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    ネタバレ

    在宅看護の森山さんの最期まで話

    死の淵をどう迎えたいか
    誰もが通るのに、知らなかった話
    読んでよかった
    作者の佐々さんも癌を患い、
    どのような気持ちで描いていたか

    以下覚え書き

    院長渡辺
    患者が主人公の劇でなく
    一緒に舞台に上がって賑やかで楽しいお芝居をしたい
    癌に対して根治を願うでもなく闘うのでなく、普段は癌を忘れ自分の人生を生きる
    深刻にならずに、明るく楽しく笑っていてほしい。

    母は寝たきり。胃ろうを選択したのは父。
    母も介護で育ったので、迷惑かけたくなかったが、父はどんな姿でもいいから生きてほしい。互いにとって半身であり共依存
    家は患者が一番良かった日々を知っている

    癌と闘うと

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    2025年10月05日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    移民問題、深刻なんだなあ。
    移民って、自国が大変だから逃げてきたのに、逃げてきたところでまた苦しむなんて、負の連鎖すぎる。
    移民が、安寧の地を得るのにはまだ時間がかかるんだろーか。
    生きることに頑張っている。
    尊敬するお。

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    2025年09月30日
  • エンド・オブ・ライフ

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    亡くなりゆく人がこの世に置いていくのは悲嘆だけではない。幸福もまた置いていくのだ。

    幼い子どもを残して死んでいく親の姿、私も同じ立場ならこんなに強くて凛としたふるまいができるだろうか。子どもに生きざまを通してメッセージを伝えられるだろうか。

    50代となり、少しずつ死を身近に感じるようになった。生き方が死に方にも繋がってる。1日1日無駄にせず、世の中の色んなものをみて経験して大切に生ききりたい。

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    2025年09月27日
  • 夜明けを待つ(集英社インターナショナル)

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    佐々木さんの本は2冊目です。
    まさか不治の病にかかられて
    亡くなっていたとは知りません
    でした。

    家族、病、看取り、移民、宗教
    小さな声に寄り添う事で大きな
    ものが見えてくる。
    エッセイ、ルポルタージュを
    読みながら文章にする事に
    きっと自身の中にも心理的葛藤
    があり、関わった事への軋轢も
    あったのだろうと思いました。

    56歳という若さでこの世を去る
    命を削って作品を書き続けた人
    寿命の長い短い、そこに至る病気
    も様々だが、神様には人間にわかる
    はずもない順番があるのだろう。

    亡くなられた事がとても残念です
    合掌)

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    2025年09月14日
  • 夜明けを待つ(集英社インターナショナル)

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    ネタバレ

    「エンド・オブ・ライフ」を書かれた佐々さんの最後の本。ずっと終末医療について書かれていたと思っていたが、その前におこなっていた仕事のルポルタージュ(現地報告。 社会問題などを綿密に取材して事実を客観的に叙述する)だった。

    佐々さんは、日本語教師をされていた。幼いころは母がたくさん絵本を読んでくれた。そういう過去から、「エンド・オブ・ライフ」にもつながったのだなと思う。

    やはり流石の文章力で、宗教を学ぶための世界放浪では、宗教の意味について深い考察と表現があった。
    「いくら自分の外側を探しても答えは見つからない。自分の内側に戻って自分なりの生き方を見つけよう。そう思えた時、世界を旅して、僧侶

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    2025年08月03日
  • エンジェルフライト 国際霊柩送還士

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    数年前の読みたいリストの一冊、やっと読めた!

    なんとも素晴らしい作品
    最後の解説にあった、ノンフィクションとは『世の中に埋もれた人間にとって大切なことを掘り起こし、読者に提示すること』 まさにこの作品が担っている。
    そして数年後にドラマ化され広く知れ渡ったのではないか。素晴らしい。

    国際霊柩送還士、エンジェルフライト、と呼ばれる仕事がある。まずはそこから。
    東日本大震災や、実母を亡くしたことで死に近かった時期に執筆されたそう。数々の遺体を眼にして精神状態を崩したりしながらも続けた取材。命を削って作り上げたと言っても過言ではない。
    そうさせたのはこの社長の利惠さん他、メンバーの方々の振る舞い

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    2025年07月31日
  • エンド・オブ・ライフ

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    まだ1/3ですが、ひとつひとつの言葉に考えさせられなかなかページが進みません。作者のご両親の介護エピソードを読んで、自宅で老老介護していた祖父母、もっとむかし認知症の曽祖母を介護していた母と祖母のことなど思い出しました。子どもや孫には見せたくないとキレイなところしか記憶にありません。今後訪れるであろう両親の介護、老いていく自分たちのことなど、考えるのを後回しにしていたことを考える良い機会です。

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    2025年07月17日
  • エンド・オブ・ライフ

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    人生の終わり、終末期医療について7年間取材したノンフィクション。訪問看護師で末期がんの森山さんは死の恐怖よりも、どう生きたいのかを考えていると言う。TDLに行きたい、潮干狩りに行きたいという願いもできるだけ叶える。

    ※予後を気にするだけの人生は送りたくはない。ガンを忘れて僕の人生を送りたい
    ※最期は治療をやめ家族のなかで好きなことをして好きな場所で生きる

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    2025年05月26日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

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    昨年亡くなられた佐々涼子さんの渾身の一冊。
    大学の同窓生だった児玉晃一弁護士から入管収容の実態を聴いた佐々さんは、自らも難民への取材を始めた。その記録が前半に載せてある。
    「入管はなぜ難民を追い返そうとするのか」
    迫害の危険性や紛争、暴力など、状況が悪化し移動せざるを得なかった人々だ。難民認定もされず入管にとどめ置かれ、強制送還されないかと恐れ慄く。
    映画「ヒューマン・フロー(大地漂流)」で、ゴムボートに乗る大勢の人々を写した場面が思い出された。
    難民となる人々の数は毎年増加の一途を辿っている。受け入れ国の中で、日本の難民認定率の低さを知り唖然とした。
     (2021年 日本は74人で0.7%)

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    2025年05月19日