泰三子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレもうウェブ版は何周しているか分からないハコヅメで、アンボックスを読むのも何度目かだけど、改めて紙で買い集めている流れで再読。
何度読んでも辛い。辛いが、ずっとカナを応援してる。
伏線が幾重にも張り巡らされているハコヅメの中でも、モジャとカナの縁は重要なもので、ふたりは対称的な育ちでありながらふたりとも闇が深いことに、今回カナに焦点が当たることで初めて気づかされる。
そして、本編でたびたび登場したお騒がせカップル。ずっと追ってきたからこそ、予想していなかった顛末に胸が苦しい。日常はこうやって破られるんだ。
カナが追い詰められるのも当然。横井教官のみならず、16巻の猿渡署長はカナが現実を知りすぎている弱さを見抜いていんだね。仲間という鎖、組織への忠誠。そうしたものを受け入れるには、そうしたものをよりどころにするには、現実の苦しみや理不尽を幼い頃から内面化させていては厳しい。猿渡署長の観察眼を通して、カナの警察組織への裏切りが暗示されていた16巻は、その時には意味不明だったけど、アンボックスではそれが見事に描写されている。
それでいてなお、カナという人物の素晴らしさ、彼女へのみなの愛が感じられた。
〝もしも〟西川係長が元気でいてくれたら。そんな思いを抱かせつつ、理不尽な現実でのカナの新たな旅立ちにやはりエールを送りたい。
あ。書き忘れた。山田は全員の光の戦士だわ。まじで光の者。『ぼく地球』でも思ったけど、光の存在って強いねまじで。そしてこの後の益田くんが可哀想(涙) -
購入済み
チャーミングな偉人
江藤新平や鍋島直正のような歴史好きしかよく知らないキャラにスポットライトをあて、独特の考え方や使命感を持ったチャーミングな人間としてわかりやすく描かれただけでも意義がある。偉人とよべるこうした人物達が時の権力者たちの残した歴史の中で薩長の偉人たちと比べると極めて小さい扱いしか受けていない、もしくは都合よく泥を被せられていることを踏まえると、この作品で生き生きと描かれる二人を見ると泣けてくる。漫画という形式の中で誇張や単純化や創作が入っている部分もあろうが、新しい知識や見方を与えてくれて近代史を学び直す良いきっかけをくれた。
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Posted by ブクログ
幕末肥前佐賀藩の鍋島直政と江藤新平の二人を主役に据えた「だんドーン」スピンオフ。まさかこの二人の物語で、泣かされることがあろうとは思いもしなかった。
この二人というか、藪医者呼ばわりされている佐野常民を入れての三人の関係に涙です。
「だんドーン」のようにシリアスとコメディを上手いこと絡めて、歴史漫画のわかりにくさと面白さを見せてくれている作者さんですが、紡がれ創り上げてゆく人の想いの強さと熱さを見せつけられるとは思いもしませんでした。人間が善意だけでなく、悪意も持ち合わせているものだということを容赦なく描く部分もある作風だと思うのです。そんな中で、さまざまな困難に妨げられても、情熱や野望、希望が成し遂げられたことを描かれてしまっては、ちょっと感極まります。善も悪も、一個の人間の中に等しく存在していて、どちらかに振り切れてしまうと、害悪として表現されてしまう、というのを見せられるんだよなぁ。
江藤新平という人物には、佐賀の乱の首謀者として処刑されたという教科書の印象でしかなかったので、それを払拭する作品を読めたのは良い読書経験になったと思います。やはり、多くの作品を読むことは大事で、違う立場の視点から読むことの経験値の素晴らしさです。
おそらく川路利良の「だんドーン」の連載で手一杯な中、同時進行で「さがドーン」を書き上げてしまったとなると、幕末という濃厚な時代を他の視点から描いてほしいなぁ、という期待が高まってしまいます。
鍋島直政や江藤新平の心中にあったものは、日本という国を守るという赤心。
その一途さで幕末という熱狂の時代を駆け抜け、明治への足がかりを作ったのだと思います。赤心の純粋さゆえに、彼らの望んだ時代を見ることはできませんでしたが、意思を共有し引き継いだ佐野常民によって、一つの結実を見ることとなりました。
良い男たちの物語を読みました。 -
購入済み
薩摩ってやべー
ハコヅメ作者の新作です。私はヤンマガで毎週読んでますが、職場で人気なのはこの作品と島耕作、猫奥ですね(笑)
警察の父と言われるような人を幕末から明治まで描くつもりなんでしょうけど、ハコヅメ同様とにかく笑えます。薩摩の偏見がすごい。偏見じゃなくて事実なら薩摩ってヤバかったんだな、、、。薩摩ホグワーツとかほんと話題につきなくて羨ましい。
同僚は去年これの影響で夏休み鹿児島行って川内正之進の像見てきたそうです。裏山。
単行本では作者が実在の人物をどこまで笑いにしていいかめっちゃ悩んでる様子がかなりの長文で書いてあってそれはそれで笑える。