万城目学のレビュー一覧

  • とっぴんぱらりの風太郎(上)

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    例によってなぜ読もうと思ったんだったか・・・。

    本が届いた時に、想像もしていなかった大部さ加減に目を剥き、「まきめ」って読むのか!と仰天したくらい、なんの予備知識もなく読み始める。

    これと言って取り柄のない忍者「風太郎(ぷうたろう)」が、数奇な運命(というか周囲の思惑)に弄ばれていく物語。

    時代は、大坂冬の陣から夏の陣。秀吉が死に、家康が攻め上ってくる。戦が終われば用なし、「忍び」には生きにくい世がやって来ようかという頃合いである。

    冒頭部分、

    ・・・三日月がいよいよくっきりと光を放っていた。腰を屈め、夜に背中をこすりつけるように屋根を走る。

    なんとイメージ豊かな筆を揮うのだろう、

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    2019年07月19日
  • バベル九朔

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    ネタバレ

    バベル九朔の管理人である俺は小説家を目指して、三年がかりの大作を仕上げながら、日々を暮らしている。

    そんなある日、彼が出会ったのはカラスのような黒づくめの女。

    そこから始まる螺旋のような、ビル、バベル九朔を巡る抗争。

    果たして、俺は抗争をやめさせて、元の世界に帰ることができるのか?

    まさに万城目ワールドですね。読んでる時に夢見てしまった。
    ただ、そろそろ、違う作風のものが読みたいかも。

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    2019年07月03日
  • バベル九朔

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    バベル九朔という雑居ビルから始まる
    パラレルワールド?の話

    私には途中で想像が追いつかなくて最後にはぐちゃぐちゃになってしまった。

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    2019年06月21日
  • バベル九朔

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    こりゃまたヘンテコな作品にぶち当たったものだ。

    バベル九朔という名の5階建て雑居ビル、その管理人兼住人で小説家志望の主人公が、奇妙なカラスと不思議な出来事に巻き込まれていく。

    マジックリアリズムとも違う感の、不思議な空気感の物語。何かと釈然としない部分を抱えつつ読み続けたが、バベルの名に相応しくある意味で「成長」していく建物の姿は愉快だった。

    釈然としない部分は、ワシには最後までそのままで終わってしまったが、その理不尽さ(と感じるもの)は、ある意味バベルの象徴そのものとも言えるのかも。

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    2019年06月06日
  • バベル九朔

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    長編ファンタジー?小説。
    ちょっと・・・いや、かなり久々の万城目学。
    雑居ビルの管理人をしながら小説家を目指す青年が、奇妙なカラス女との出会いからパラレルワールドに迷い込む冒険ファンタジー??です。
    約370ページの作品ですが、第三章(80ページ)から万城目ワールドがフルスロットル!特に後半は一気に読ませます。
    が・・・万城目ワールド感が強する?のか??説明調の文章が多く、若干の中弛み感は否めず・・・

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    2019年04月30日
  • バベル九朔

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    再読2回目。いつもながらのワンダーランド。現実と虚構が入り交じるメチャクチャな展開なのに、なぜすんなり受け入れてしまうのか。。。

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    2019年04月18日
  • 悟浄出立

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    いつもの万城目学作品というものではないけれど、それでも登場人物の複雑な心情がひしひしと感じ取れて、短編だからこそ面白かったように思います。中国古典を少し知ってた方が面白く感じたので、巻末の説明書きを読んでから読み進めました。

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    2018年11月17日
  • とっぴんぱらりの風太郎(下)

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    徐々に色々な真相が明かされたり、忍のシビアな世界観が伝わってきて面白くなっていく。
    戦闘シーンにはそこまで引き込まれなかったけど、キャラクターの作り方は上手なので読みごたえがある。

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    2018年11月04日
  • とっぴんぱらりの風太郎(下)

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    下巻は夏の陣が終わり、平穏な日々が戻ったのも束の間、血なまぐさい世界がまた戻ってきた(^^;
    高台院や秀頼はもちろんのこと、眞田の息子、大助まで登場します。そんなメイン級の人物たちをおさえ、忍びがスポットライトを浴びまくり(笑)
    ラストシーンは大阪城の天守が崩れ落ちるなか、無情な別離、託された希望、圧巻のクライマックス??
    難しいだろうけど、映像化するとめちゃ面白そう♪

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    2018年10月15日
  • とっぴんぱらりの風太郎(上)

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    ザッツ万城目ワールド♪
    天下は豊臣から徳川へなろうとする頃、度重なる不運の末、あえなく伊賀を追い出され、京の町でしがない日々を送る“ニート忍者”の風太郎(笑)
    あるとき出会った“もののけひょうたん“に大きく人生を変えられる(^^)
    上巻では真田丸が出てきたりと、昨年の大河とシンクロするシーンも結構あり、違ったオモシロさも(^^)
    下巻はやがて訪れる冬の陣へ♪

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    2018年10月15日
  • 悟浄出立

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    本屋の夏の文庫フェアコーナーで、わたしは西遊記ファンなもんでタイトルぱっと見で「おっ中島敦のやつか。買お」と衝動買いしたやつです。有名な作家さんやけど初めて読みました。中島敦リスペクトで、中国古典の脇役に焦点を当てた短編集でした。
    西遊記以外は全く知らなかった(高校古典の漢文までの知識しかありませんこーゆーの)わたしでもものすごーく読みやすかったし面白かったです。
    しかし胸糞悪い展開ばかりを招く八戒をあんなに美化せんでもいいと思うな。八戒はひどいやつなので(…)どんだけ綺麗な話にしようとぜんぜん繋がってる感じもしなければ納得もできなかったよ。あーいうキャラが八戒の魅力なんやし、何より悟空の出番

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    2018年08月30日
  • とっぴんぱらりの風太郎(上)

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    エリート忍者が仕事で失敗して仕事もせずにフラフラする前半と、バイトを始めて謎の瓢箪仙人やら、高貴な人との出会いやら、ホノボノ瓢箪を育てたりなど、展開が面白い!

    鈍感な風太郎に思わずツッコミを入れたくなってしまう!

    それと自分も瓢箪を育てたいと少しだけ思ってしまった。


    いずれにしても下巻が楽しみ!

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    2018年05月19日
  • とっぴんぱらりの風太郎(下)

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    爽やかな冒険活劇をイメージしていたのだが、まるで違ったストーリー。でも、よく考えてみるとこれも万城目ワールドの一部分か。忍びの世界は、どうしてもこうなるのか。唐突だが、「あずみ」を思い出した。

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    2017年10月06日
  • ザ・万歩計

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    万城目さんのエッセイははじめて読んだ。作品の内容が飛び抜けているのは若い頃からいろいろなことを体験されているからなんだなぁと思った。面白い話、ちょっと切ない話、自分にはピンと来ない話もあったが、第5章のマジカル・ミステリー・ツアーは秀逸。万城目さんのバイタリティがすごい。

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    2017年08月30日
  • 鹿男あをによし

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    ひょんなことから奈良県の女子高に先生として赴任した 「おれ」は、おっさんの声で喋る奇妙な雌鹿に会う...それが事件のきっかけとは知らずに。 設定やタイトルがすでに面白いですよ ね。鹿男というタイトルや、おっさんの声で喋る雌鹿だけでも面白いけど、見事にエンターテイメントしていました。面白くて徹 夜で一気読みで翌日は少し眠かったです。

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    2025年12月21日
  • とっぴんぱらりの風太郎(下)

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    ネタバレ

    鴨川ホルモーやプリンセストヨトミのノリで奇想天外な万城目ワールドを期待してたのが、これは悲しすぎる・・
    鴨川ホルモーやプリンセストヨトミ、鹿男、しゅららぽんと、これまではいつも2度以上読み直していたけど、ハッピーエンドしか受け入れたくない私には、この結末をもう一度読もうと思えない。
    もうちょっとプリンセストヨトミにつながるような含みを、具体的に書いてほしかったかな。

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    2017年06月26日
  • とっぴんぱらりの風太郎(下)

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    主家から追い出された落ちこぼれの忍びがひょんなことから豊臣家と縁を持つことになり戦に巻き込まれていく。
    とても真面目。ふざけていないし、奇想天外でもない。
    落ちこぼれの忍びがひたすらに自分を認めて欲しいと求める。とにかくそれだけで、ちょっと悲しい。
    しかも戦が話のメインとなっていくので人がとにかくたくさん死ぬ。個人的にはこの作家さんには能天気でへんちくりんな話を書いて欲しい。

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    2017年05月12日
  • ザ・万字固め

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    「エッセイなのに衝撃の結末」、帯の惹き文句に偽りはないものの、少々読者をナメてます。ふざけとんのか!とツッコミを入れたくはなりましたが、そこに至るまでは楽しいエッセイ。

    題材は多岐にわたっていて、「マキメマナブの日常」の章では、ひょうたん栽培にハマってしまった万城目さんの話が可笑しい。「旅するマキメ!」ではギリシャの空に想いを馳せ、「デリシャス七重奏」には美味しそうなものいっぱい。パスタの話には目が潤みました。東京電力の株主だった万城目さんの株主総会リポートという異色の章もあれば、「マキメマナブの関西考」に関西人としては心が躍ります。大阪市営地下鉄各線を戦隊ヒーローに見立ててみるとはどういう

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    2017年05月10日
  • とっぴんぱらりの風太郎(上)

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    ネタバレ

    “ニート忍者”って何wまず笑いがこみ上げる。
    世間なんてどこ吹く風の可笑しみのある前半から打って変わって、いつの間にか戦に呑み込まれて心が乾いていく風太郎に胸がチクチク。そこは否応なしに他者の血を流し使い捨てされる忍者の世界、気軽に読ませてはもらえない。
    ラストで久々に再会した風太郎と戦前と変わらない黒弓の対比が何だか残酷に思えたな。
    薄々正体を匂わせるひさご様やひょうたんの因果も絡んで、この先の下巻どうなっていくのか全く想像つかない。

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    2017年07月02日
  • とっぴんぱらりの風太郎(上)

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    ネタバレ

    豊臣時代末期の忍者小説。万城目学は2作目だが、作風が全く違うのに驚いた。
    忍者としてはやや出来損ないの風(ぷう)太郎が主人公で、他の忍者仲間や、仕える豊臣家や、ライバルの忍者が出てきて騒動を巻き起こす。ひょうたんがキーアイテムのなんとも不思議な話である。青春ものでもあり、人情ものでもある。
    上巻はのんびりと穏やかな田舎物語だが、下巻に急にハードボイルドに展開する。読み進むと自分がその歴史舞台にいるような気持になり、風太郎を応援したくなってくる。意外な結末だった。
    登場人物がたくさんいて、ややとっつきにくい。また、内容的に1冊に収まるはずが、前半のぶらぶら暮らすところや、後半の戦闘シーンが長くて

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    2017年02月02日