平川祐弘のレビュー一覧

  • 日本人に生まれて、まあよかった

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    古典を読み込む事は大事ですね。やはり日本人としての教養を身につける。その上で、三点測量など複数の視点を持つことかな。
    また、自らに厳しくあってこそリーダーであると思う。(武士道精神(騎士道精神))

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    2014年07月05日
  • 神曲 地獄篇

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    崇高すぎて敷居が高く敬遠していたが、ドラマ「BORDER」の謎解きに出てきたので読んでみた。ダンテがラテン語ではなくトスカーナ方言で書いたのは、より多くの人に読んでもらいたかった故だろうし、分かりやすい平川訳で読んで正解だろう。
    「神曲」というタイトルは森鷗外の紹介文からきていて、原題は「喜劇」という意味の「Commedia」だそうだ。当時の人物名をバンバン出し、地獄で大変な目に遭わせ糾弾するというジャーナリズム的な意味もあったらしい。知識があればもっと面白く読めたろうに残念。
    大食らい、吝嗇、浪費、異教異端、暴君、自殺、男色、女衒、阿諛追従、聖職売買、魔術魔法、汚職収賄、偽善、窃盗、権謀術策

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    2014年06月08日
  • 神曲 地獄篇

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    いやあ楽しかった!ーー

    目の前に現れるリアルな地獄の凄絶なこと!
    おびただしい罪人がさまざまな苦行を強いられて、苦しんでいる。
    それをただただ目にし、目的地へそぞろ歩いていく。
    ダンテのおののきがこちらまで伝わってくる。

    読む前はもっと抽象的で難解な作品だと思っていた。
    それぞれの歌の前に訳者による「内容紹介」と、本文あとの注解により理解が進む。

    とにかく情景が具体的で生々しい!その情景を見るだけで読書の醍醐味を与えてくれる。

    おびただしい人名は読み飛ばして、ひと息に目を通しながら文章を味わうだけで大きく満足できる作品。

    よーし、煉獄篇天国篇もサクッと読んでいくぞ!!

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    2013年11月13日
  • 神曲 地獄篇

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    僕の予想に反し、結構わずかな時間で読み終えた。面白かったというのもあるし、訳がよかったのも大きいと思う。地獄で苦しんでいる人の描写が、人間的で生き生きしてるのが楽しい。煉獄編もこの勢いで読めてしまうかも。

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    2013年08月19日
  • 神曲 地獄篇

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     2000年のロンドンの「タイムズ」紙で「過去千年間の最高傑作は何か」というアンケートで選ばれた、700年以上も前の作品。

     ダンテがウェルギリウスの案内によって地獄・煉獄・天国への旅に出る。そこで様々な地獄絵図に遭遇する。

     蛇に巻かれた男が出てきたり、自分で自分の首を取って手で持ち歩く男がでてきたり・・・日本では出てこないような地獄の発想ばかり。

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    2013年06月05日
  • 神曲 地獄篇

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    ダンテの想像力、構成力に脱帽。それを大変解りやすく訳し、そして注釈をつけている、平川氏に感謝です。

    当時のイタリアで、l知りうる限りの歴史、自然、天文、数学などをふんだんに散りばめて死後の世界を描いてあり、おどろおどろしい場面がたくさんありながらも、楽しんで読めた。

    注釈のなかに『往生要集』がでてきたが、仏教の地獄絵巻とかなり重なる部分もあり、比べながらでも面白いかもしれない。

    先達のウェルギリウスが知的で包容力があって、素敵すぎます。
    続いて煉獄編を読みます。

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    2013年04月27日
  • 神曲 地獄篇

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    想像よりもずっと読みやすい。近所のに住む嫌いな人に対して、地獄に落ちているという描写をしてしまう、なんとも俗な感じがたまらん。面白い。

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    2012年10月18日
  • 神曲 天国篇

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    眩しいばかりの光で目が眩みそうだった。
    神学理論は難解で理解に苦しんだ。
    ベアトリーチェの美しさは抜きんでていた。
    聖母マリアの慈愛は心を溶かした。
    聖母の助けによって至高天に昇った時、全てがわかった。

    地獄を下り、煉獄の山を登り、天国で神の玉座まで上昇していく。
    「神曲」という建築物を駆け上ることができたのは、平易な現代語訳があればこそであった。
    ゴシック建築は立体的な聖書と言われるが、高校時代の無神論者であrと公言していた師が、フランスに旅行に行った折、シャルトル大聖堂に入り、思わず跪いて神に祈ったと語ったことが忘れられない。
    たとえ全てが理解できなくともこの3冊を読み通すと同じように神

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    2010年05月29日
  • 神曲 地獄篇

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    ずーっと読みたかったもの。難解なのかなと思っていたけれど、翻訳が良いのか面白い読み物として読めた。(叙事詩なので小説扱いではないと思う)続きがとても気になる。地獄は七つの大罪に関するもの。

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    2024年12月18日
  • 怪談・骨董

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    小さいころに読んだことがある「耳なし芳一」や「雪女」をはじめ、
    死霊や生霊、雉の話など初めて知る古い話など、短く読みやすい作品が多かった。
    民俗学や信仰などにも通じていそうな話があり、舞台となる地域のことを調べてみるとまた違った一面から各話をとらえることが出来そうだと感じた。
    寝る前に少しずつ読み進め、妖しく不思議な世界を堪能することが出来、満足。

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    2024年10月31日
  • デカメロン 中

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    第4日目は、恋の末に女が死んでしまう物語が多く、全体的に悲劇が多かった。

    上巻では、わりと練られた語りだしだったが、だんだん話し手が変わる時の繋ぎのセリフが雑になってきている気がした

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    2024年05月13日
  • 日本の正論

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    日本人研究者の英語の主張が活字となり世界で認められてこそ意味がある。「日本人は日本語で」というのは島国根性で了見が狭い。羽田は日本の空港だから管制官は日本語でやれと主張する人はいない。p.30

    宗教はどこの国でも戦争中は国に仕える。米大統領はGod bless youと米兵を祝福して戦地に送り出す。p.81

    自国を批判することは大切である。しかし自国を悪く言う方が恰好がいいという知的ファッションだけの人間もいる。世間には親が嫌いな子供がいる。親に楯突くことで子は育つ。反抗期の子に親孝行を説いても無駄だろう。だが気づいてみると、孝行しようと思うときに親は亡い。p.104

    日米開戦をせざるを

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    2024年05月04日
  • 神曲 地獄篇

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    ようやく読み終えたという感じ。
    かなり読みにくい印象。
    キリストを裏切ったユダや、カエサルを暗殺したブルータスやカシウスが地獄の底にいるのはわかるが、マホメットさえも地獄にいるのには驚き。
    ローマカトリックのようなキリスト教の立場からすれば異教徒であるマホメットは大罪なようである。
    善悪で人を捌くこの本だが、個人的には好き嫌いで物事を見る方が好きだ。
    しかし、地獄の様はなかなかに激しい。
    天国を見る前に、しばらく地獄篇で休暇になりそうだ。笑

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    2022年08月17日
  • デカメロン 上

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    一つ一つの話が楽しんで読める。キリスト教の権威やペストの流行などの歴史的背景を踏まえて読むとさらに思うところがあり、歴史の教科書だけだはわからない当時を雰囲気を垣間見れているのではないかと想像すると、感慨深い。

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    2022年05月08日
  • 神曲 煉獄篇

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    文学的美しさにおいては、平川祐弘訳の右に出るものなし。これをたった35歳の弱冠で訳し上げた平川先生はやはり学者としては超一級。

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    2021年12月13日
  • デカメロン 下

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    ネタバレ

    上巻・中巻に続き、本巻が最後。8-10日にわたる30話を収録しています。
    話の内容は相変わらずトンデモ話やエロ話なのですが、一番強烈だったのは第9日第10話。ピエトロ親父の妻を神父さんが魔法で雌馬に変えるお話。生々しくて粗筋を書くのも躊躇する笑。興味がある方は是非読んでみてください。

    他方、第10日は「愛やその他のことについて、立派なことをした人の話」というテーマが掲げられます。ここではこれまでと趣向がやや異なり、理性・忠節・貞節・騎士道といった美徳・人徳が発揮されたエピソードが描かれます。

    ですから、とりわけこの下巻を読み終えて感じたのは、人間の振れ幅の大きさ。邪悪にもなれれば気高く振舞

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    2021年11月15日
  • デカメロン 中

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    ネタバレ

    3巻からなる大作の中巻は4日目から7日目の計4日間・40話を収録しています。

    当『デカメロン』ですが、実は毎日テーマが決められ、話が展開していきます。例えば4日目は「その恋が不幸な結末を迎えた人の話」、7日目は「女たちが夫に対してやらかした悪さの数々」など。でも、艶話・面白話もこうも続くと、多少の変化が日々ついているとはいえやはり少し飽きを感じてしまいます。

    そんなことをたらたら考えながら読んでいましたが、訳者平川氏の渾身の解説に大きな学びがありました。それはダンテとの対照性です。

    端的に言えば、ボッカチヨは寛容である、という主張。
    ボッカチヨはダンテを尊敬し、作品も相当読み込んだらしく

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    2021年11月08日
  • デカメロン 上

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    ネタバレ

    世界史でボッカチョを習うまでは、デカメロンと聞けば私には「少年隊」しか思い浮かびませんでした(ほとんどのかたの頭に?が浮かぶことでしょう)。

    ボッカチョは世界史ではルネサンス期の文学者として登場しますね。そして、本デカメロンは、ペストで人口の2/3が死に絶えたフィレンツェで男女10人が10日間にわたりとっておきの話を披露するというものです。

    全体に渡り艶話が多いのが特徴。とりわけ出家した修道士が性欲むき出しであれやこれやといそしむ話や、連れ合いが居る身なのに「真実の愛」とか何とかでもう手八丁口八丁で合体しちゃう話とか。700年弱前に完成した作品ですが、今読んでも大分ストレートだなあ、とたじ

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    2021年11月02日
  • デカメロン 下

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    文庫でない河出書房で読んだ。文庫よりも文字が小さかった。さらに解説が半端でないほど長く、ほとんど1日分ぐらいある。しかもデカメロンの解説が最初の解説と、他の作品の解説の後と二重になっていた。
     これを読んでわかるのは観光で有名なイタリアという国が貴族社会であり、かっては教会社会であったということである(今でもそうかもしれないが)

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    2020年08月30日
  • 日本人に生まれて、まあよかった

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    保守の王道という印象です。古典と語学を強調してるのと、「もてる」をキーワードにしてるのはちょっと気になりましたが。

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    2020年08月25日