御立英史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とても読み応えのあるビジネス書でした。本書はサブスクリプション・ビジネスを陰で支えているズオラ社のCEOが書いた本ですが、ビジネスパーソンが書いた本にしては、非常に深く、かつ包括的に書いてあって感銘を受けました。サブスクリプションというと新聞・雑誌などの定期購読をイメージしがちですが、本書が述べているサブスクリプション・モデルとは、要は「デジタル時代の大規模ご用聞きモデル」と理解しました。サザエさんに出てくる三河屋の三平さんは磯野家のご用聞きですが、彼は磯野家の好みや家族構成などいろんな情報を知り尽くした上で、長期的に磯野家を「ロックイン」しています。定期的にお米やら味噌やらを言われなくても持ってくるだけでなく、追加で何が入り用かなどもマメに聞き込みます。
アナログ時代では、ご用聞きできる顧客数は限られていましたが、デジタル時代にはそれこそズオラなどのサービスを活用して仕組みさえ整えておけば、ものすごい数の顧客の「ご用聞き」ができるようになる、ということです。そしてそれは産業革命以来の製品中心主義から新たな時代の顧客中心主義へと180度の転換が必要になることを意味します。
本書が素晴らしいと思ったのは、本の後半で、企業の全機能が変わらなければだめだ、ということで、具体的にマーケティング、営業、財務、ITがどう変わるべきか、をかなり細かく示しています。多くの企業がデジタル・トランスフォーメーションに苦戦していますが、その最大の理由は、会社の一部の機能だけを変えようとするからです。その意味で本書は包括的な視点を強調しつつ、各機能を具体的にどう変革すべきかまで記載してあり、感銘を受けました。1点気になったのは、どうしても「サブスクリプション」という呼び名が最後まで違和感を持ったことです。著者が言いたいキーメッセージは「サブスクリプション」というワードだと伝わらないのではないかと思いましたので、もっと本質を突いた呼び名がある気はしました。 -
Posted by ブクログ
今、自身の所属している会社が、このサブスクリプションモデルへの変革で苦しんでいる所なので、非常に生々しく実体験と重ね合わせて読めた。
しかしながら、2022年になり、これまでIT特にソフトウェアのビジネスモデルとして絶好調だった企業のビジネスの伸びが鈍化して来ているのをみて、この先、どうなるのか?という興味も。
この本では、大きく、サブスクリプション・エコノミーの到来、サブスクリプション・モデルで成功をつかむというブロックがあり、その中でモノ売りからの脱却と、その中でもビジネスの内側で最も気になる営業体制、マーケティング、ファイナンスが語られている所が良いところ。
この本は時間を空けてもう一回、必ず読む。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ雑誌で星のリゾートの特集があり、そこで紹介されていた本。
感想。
とても良かったです。私の好きな組織運営と考え方。こういう組織で働きたい、自分だったらこういう組織を作りたい、と思いました。
一方で企業規模次第(非常に大きな企業の場合とか)かえって非効率なやり方になる気もする。
備忘録。
・強い会社、生き残る会社とは、顧客と品質を最優先にし、収益性とコスト効率を高め、市場変化に迅速に対応しつつ、イノベーションを継続できる会社。
・顧客は、顧客が接する社員がその場で意思決定し問題解決してくれることを望む。そういう組織が強いのは明らか。ただ、これができる会社は稀。
・社員の方も、感覚的には、仕事を任せられることを望んでいる。でも任せたところで急に上手くいくことは少ない。それを経営側は「社員の意思や能力の不足」としたがる。実際は「やり方は任せるけど、ミスを見つけたら懲らしめるよ」という運営が残っているせいで、社員が能動的にベストを尽くすことを怖がらせている。
・社員がベストを尽くし、各現場で自分で意思決定するためには、エンパワーメントが必要。エンパワーメントは経営側がトップダウンで行うことだ。社員に「任せる(好きにやっていい)」と言い放つだけではダメ。
・エンパワーメントの鍵①情報共有。社員と正確で詳細な情報を共有する。社員は正確な情報を持っていなければ責任ある仕事をすることができない。また正確な情報を持っていれば責任ある仕事をせずにはいられなくなる。情報を与えることが会社と社員の間に信頼を生むし、情報を与えることは会社が社員を信頼していることの証。機密情報も例外ではない。「情報にアクセスできるようにしている(情報を拾うかどうかは社員次第)」という姿勢よりも、経営側が意思決定に使用している情報をタイムリーに共有する動きが大事。
・エンパワーメントの鍵②境界線を引いて自律的な働き方を促す。エンパワーメントするにはルールで行動を縛らず自由にやらせた方がいいだろうが、一方で社員に説明責任は求めるわけだから、この塩梅が難しい。そこで「これ以上はやってはいけない」という境界線を引いてあげる。その範囲内で自律的にやってくれと。境界線は、例えば経営理念とか、経営方針とか、戦略や計画(どういう目標を、誰が、いつ、どこで、如何達成するのか)といった大きい視点のものが良い。先ずは経営陣から会社が進むべき方向を明確に定義し、それを社員も交えて磨き上げていくことで社内に浸透する。
・エンパワーメントの鍵③階層思考をセルフマネジメントチームで置き換える。上司の指示通り動き、上司しか意思決定できないような階層思考ではなく、各自各チームでセルフマネジメントしてもらう。そのためには、上司側にはコーチングやタイムリーな情報提供、任せつつマネジメントするスキルが必要。部下側は上司に頼らないで仕事ができる方法を学ぶ必要がある。この段階でリーダーシップ不在が起こりやすく、不満が発生する。みんないきなり自由を与えられてもどうしていいかわからないのだ。
・失敗やミスにに対して、そこから何が学べるかという姿勢で臨み、イノベーションの機会にしましょう。むしろ失敗の発生をお祝いするくらいで。
・職場が安全だと感じられ、新しいことを試す自由が与えられ、全ての情報が共有されれば、社員の中にオーナーと同じ意識が芽生える。オーナーならば、力を出し惜しみせず、会社の成功のためにより良い意思決定を行う。
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Posted by ブクログ
ネタバレコンサルを辞めた理由の一つに、営業活動の難しさがあった。
知らないことでも、さも知っているかのように振る舞いクライアントにBUYされる。そーゆー立ち振る舞いが出来ず、一旦コンサルを離れて時間をかけてその力を身につけたかった。
結局まだ身についていないが、この本の内容はかなり役に立つ。
コンサル時代の自分は基本的に「プレイロー」の立ち振る舞いだったのだと気づけた。
上司からはよく「自分らしく振る舞うことも大事だけど、演じることも大事だよ」と諭されていたが、嘘っぽさが嫌でできなかった。ただ、まさにこの本に書いてあったように「助けを必要とする人のために使う」と思っていれば、もっと前向きに試行錯誤できていたんだろうな…と思う。
とにかく、自分に必要なことしか書いていないこの本を何度も読み、実践を通じて早く身につけていきたい
以下メモ
・自分を捨て演じた人ほど、広義に説得力と魅力、真実味もあった。
・その人らしさがうすれることはなく、何故かよりリアルな印象を受けた
→演じる事を忌避していたが、こう書かれるとやる気になれる
・善良な人間として権力を持ち続ける方法をしらないために、権力を不適切な他者に明け渡してしまう
→あるある。だが、経験則では時間をかければ解消される。ただ、組織等全体感で見れば非効率なわけで、自分のためではなく組織のために意識しておくことが必要
・あなたの権力は他者があなたを必要としている程度で決まる
→その通りだと思う。今までは、他社に必要性をわかってもらうのに時間をかけすぎていた。そこを改善したい
・部下も人材としての価値に応じて権力を持っている
→上司が権力を持っているような気がしていたが、確かに優秀な部下はPowerを持っていた。
・注意は権力の通貨である
→たしかに。注意をコントロールすることで、Powerもいじれると言うことだ
・ノーと言うことは権力を上手に使って責任を果たすために欠かせない
→コンサルでも無茶なことを言うクライアントにノーと言うことが大事だった。これもPowerをいじる重要なポイント
→てか、邦題がいけてない気がする。なんだ権力って。そのままPowerでいいのに
・あなたの助けを必要する人のために、Power up、Power downを使わなくてはいけない時がいつかくる
・集団の中では、それが最も重やるのある選択肢であることも少なくない
・持続する権力は。グループの共通の目的や利益を推進する為に最善のことをすることで得られる
→自分のためではない。自分のためだとうまくいかない。他者、組織の為に振る舞うと思えば自分でもできる気がする
・軽んじられないようにパワーアップしながら、脅威を与えないようにパワーダウンを組み合わせる
→自分は基本プレイローなので部下、後輩には慕われていた。ただパワーアップが苦手で上司、クライアントとの関係構築に時間がかかってしまっていた。反省
・演技とは自分をマネジメントする規律あるアプローチ、行動規範
・自分の快適な空間から一歩踏み出す勇気を持つ必要がある
・隠したり、装うことにエネルギーを使うのではなく、受け入れ、深く掘り下げ命を吹き込む勇気を持つことが必要
→昔全然モテなかった友人が急に女遊びをする姿を見て、「自分が変わるのって嫌じゃない?」と言う質問を投げかけたが、彼はそんな表面的なことではなくきっと勇気を持ち、自分の中を深く掘り下げて進化していたのだろう…
・プロットから外れるな
・自分の考え、感情、行動を自分が他者に対して追っている責任と一致させること
・パワフルに行動するとは、役割を引き受けると言う挑戦だ
・自分から離れ、他者にとって自分は何者か、自分の行動は世界にとってどんな意味があるのかと言うことに意識を向かわせる
・演じることは抑制ではなく、エンパワー
→つまり空気を読むということ。自分は苦手。。ただ、組織のためと思えばできるかもしれない
・集団のために個人的リスクを取ろうとする意思は最も信頼できるステータスの源泉
・人は責任者の行動を隅々までみている
・「準備万全」まで待っていたら手遅れになる
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Posted by ブクログ
先日再読した1分間マネジャー。
そうした行動を察知したPCの中の何かが、1分間エンパワーメントを薦めてきた気がする。シリーズのうち、意思決定は読んでいて、リーダーシップはまだだった記憶だったので、じゃあ、リーダーシップを買おうかと思ったら、星野リゾートの星野さんの推薦文(監訳者)付きの本書を発見。
星野さんのまえがきとあとがき。
特にあとがきは、短いながらも、星野旅館改革の苦労が目にみえるように書かれている。顧客満足と利益についての話など、もう少し突っ込んで考えたい。
というわけで、一気に読んでしまいました。
そして、部署の仕事仲間数人にも紹介。
育児に仕事に奮闘してたりする仲間もいるので、本を読む時間がないと。
そこで、このシリーズなら遅くても2時間程度では読めるし、内容もシンプル(ただし実践は容易ではない)なので、頭にあれば、いつか自然と馴染めるかもと紹介に踏み切る。
早くマグレガーの本を読まないとだなあ。
ティール組織といい、こういう組織における内部統制を考えるのが面白いんだけど、なんと、この本に「内部統制」という言葉が出てくるんですね。
まあ、言葉以外の情報はまったくないんだけど、出てくるだけで、嬉しくなる。
アジャイル型開発とITGCフレームワークしかり、このエンパワーメント型・ホラクラシー型・究極のティール型といったものと、内部統制フレームワーク。これ、パラダイムシフトを起こしているので、内部統制のフレームワーク自体もパラダイムシフトしないと、常にこのフレームワークが足を引っ張ってしまうのか。それとも内部統制フレームワークは、組織パラダイムに影響受けないのか。
本書の記述ぶりからすると、両立できるみたい。
いやしかし、監査法人の考えが変わるという方が実務的には壁かな。
・信念の飛躍(Leap of Faith)
・人間に対する嘘偽りのない信念が何か(X理論、Y理論が背景にある質問)
人は立派な仕事をしたいと思うか、ほどほどの仕事をしたいと思うか
・トップ10プランナー(あなたの仕事を10個書き出す)
マネジャーが考える仕事と自分が仕事だと思うことのギャップをつかむ。
・セルフマネジメント型チームになろうとすると、(階層組織に慣れ切った)マネジャーは、恐怖に陥る(自分の役割はなんだと)。
ここにきて、いかなる?階層組織も嫌ってきた自分が力を発揮しやすい時代になってきた?? -
Posted by ブクログ
星野リゾート社長・星野佳路氏が「最も影響を受けた本」と前書きで書いているぐらい影響力の大きい本。要は社員のモチベーションを高め、自律した社員へ変えていくためにはどうすればよいかという内容。まさしく今の会社と重なる部分ばかり。社長が実践しようとしていることがよく理解でき、自分たちがいかにその期待に応えられていないかもよくよく理解できた。
自律=エンパワーメントされるためには以下の三つの鍵が必要である。
【第一の鍵】正確な情報を全社員と共有する
【第二の鍵】境界線を明確にして自律的な働き方を促す
【第三の鍵】階層組織をセルフマネジメント・チームで置き換える
この3つの鍵に徹底的に取り組むことが大切とのこと。
読み進めているうちにわかったが、今回の当社の中期経営計画についてはこの3つの鍵を徹底的に行うためのものであった。しかし本質を理解できていない我々は、自律しているといいながらどこかやらされているところが抜け切れていなかったと反省する。上層部はこの3つの鍵を実践するべく相当我慢強く、いらいらしながら我々を見守っていたと思う。
今後自分がやるべき事は部下に対しても3つの鍵に徹底的に取り組むことである。自分が一つ上の仕事をするためにも、今自分が行っている仕事を早く部下ができるようになり部下も一つ上の仕事ができるように育てていかなければならない。一人のできる上司がいるだけでは会社は繁栄しない。いかに社員が自律し自ら行動し決めていくことができるようになるかが重要である。
高い志を持ち3つの鍵に徹底的に取り組んでいきたい。