ティエン・ツォの作品一覧
「ティエン・ツォ」の「サブスクリプション」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
「ティエン・ツォ」の「サブスクリプション」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
サブスクリプションとは毎月決まったお金を払うことで受けるサービスで、単なる支払方法の選択肢の一つと考えていた私に、著者は「商売を根本から変える"パラダイムシフト"なんだよ」と教えてくれる。これまでメーカーは魅力的な「物」を作って魅力を宣伝し購買意欲を促し購入してもらって商売を成立させてきた。その商売モデルは「"物"第一主義」で、製造、マーケティング、宣伝、全ての活動はそうして回っていた。一方、サブスクリプションは中心に「顧客」がいる。顧客が求める多種多様なニーズをくみ取り、それに応えることで顧客がサービスから離れることを阻止し、サービスによって顧客が成功することが成功につながる。それは商売の構造的変化と言える。
例えばCMに流れてくる「ブランドバッグのサブスク」を考えてみよう。気軽にブランドバッグを持ってみたい人には魅力的なサービスだ。ブランド品は高価で手が出せないから価値が高く、憧れの品だった。けれどそれが気軽に持てるとなると、相対的に「ブランド」の価値が下がり、「憧れ」の度合が減る。ブランド自体の価値が低くなるとそのサービスの魅力が下がり、結果的に使う人が減っていく。サービスを広げれば広げるほどこの現象が起きる。サブスクが"物"第一主義を破壊する象徴のようだ。
そう考えてみると、"物"第一主義が壊れるということはとてつもなく大きな物を破壊することを意味していないだろうか。
私達が生きている「資本主義」とは「"物"第一主義」に立脚していた。何かを持つことに夢をまとわせ、それに向かって努力する。「裕福さ」とはそれを叶えられるから目指す到達点だった。「いつか、憧れのシャネルを何ら気兼ねせず買って銀座を闊歩するのよ」と夢を描いていた人は、サブスクでシャネルを持ったらどんな気持ちになるのだろう。
「所有」から「サービス」への移行。これがもたらすものは現行商取引を根本から変える。それはすなわち、私たちが今「素敵、持ちたい」と思わされてきたもの、例えばブランド品や車や家などが、容易く「サービス」という形で使えるようになることで、その「素敵」価値を大きく下げる世界だ。それは私たちの「夢」の形も変えるだろう。物づくり大国日本はどうしたらいい? これからの若い人は、混沌から「価値」を見出し育てる力が必要になる。
Posted by ブクログ
とても読み応えのあるビジネス書でした。本書はサブスクリプション・ビジネスを陰で支えているズオラ社のCEOが書いた本ですが、ビジネスパーソンが書いた本にしては、非常に深く、かつ包括的に書いてあって感銘を受けました。サブスクリプションというと新聞・雑誌などの定期購読をイメージしがちですが、本書が述べているサブスクリプション・モデルとは、要は「デジタル時代の大規模ご用聞きモデル」と理解しました。サザエさんに出てくる三河屋の三平さんは磯野家のご用聞きですが、彼は磯野家の好みや家族構成などいろんな情報を知り尽くした上で、長期的に磯野家を「ロックイン」しています。定期的にお米やら味噌やらを言われなくても持ってくるだけでなく、追加で何が入り用かなどもマメに聞き込みます。
アナログ時代では、ご用聞きできる顧客数は限られていましたが、デジタル時代にはそれこそズオラなどのサービスを活用して仕組みさえ整えておけば、ものすごい数の顧客の「ご用聞き」ができるようになる、ということです。そしてそれは産業革命以来の製品中心主義から新たな時代の顧客中心主義へと180度の転換が必要になることを意味します。
本書が素晴らしいと思ったのは、本の後半で、企業の全機能が変わらなければだめだ、ということで、具体的にマーケティング、営業、財務、ITがどう変わるべきか、をかなり細かく示しています。多くの企業がデジタル・トランスフォーメーションに苦戦していますが、その最大の理由は、会社の一部の機能だけを変えようとするからです。その意味で本書は包括的な視点を強調しつつ、各機能を具体的にどう変革すべきかまで記載してあり、感銘を受けました。1点気になったのは、どうしても「サブスクリプション」という呼び名が最後まで違和感を持ったことです。著者が言いたいキーメッセージは「サブスクリプション」というワードだと伝わらないのではないかと思いましたので、もっと本質を突いた呼び名がある気はしました。
Posted by ブクログ
今、自身の所属している会社が、このサブスクリプションモデルへの変革で苦しんでいる所なので、非常に生々しく実体験と重ね合わせて読めた。
しかしながら、2022年になり、これまでIT特にソフトウェアのビジネスモデルとして絶好調だった企業のビジネスの伸びが鈍化して来ているのをみて、この先、どうなるのか?という興味も。
この本では、大きく、サブスクリプション・エコノミーの到来、サブスクリプション・モデルで成功をつかむというブロックがあり、その中でモノ売りからの脱却と、その中でもビジネスの内側で最も気になる営業体制、マーケティング、ファイナンスが語られている所が良いところ。
この本は時間を空けてもう一回、必ず読む。