上間陽子のレビュー一覧

  • 海をあげる

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    大事にしたい しっかりと受け取らないといけないと思いました。そして、人からもらったものを粗末には扱えない、責任を持って向き合い続けないといけない、そう思いました。いただいたものを大事にしたいと思います。

    ニライカナイの辺りで再読を思い出し、ハンガーストライキの所で確信しました。5年以内に読んでいても、当時も上記のように深く感情を揺さぶられていても、再読に途中まで気づかなかったことを悲しく思います。私の読書はなんなのでしょう。

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    2025年12月03日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    東京にもありそうな話だが、生ぬるい暑さやドヨーンとした沖縄ならではの雰囲気を感じながら読むと、なんだか気持ちまでドヨーンとした。家庭環境により身体を売ることしかできなかった少女たちだが、中でも1人だけ子育てしながら看護師になった子の話は感動した。

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    2024年06月06日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    新聞で上間さんの文章を読んで本を読みたくなった。最初のまえがきから辛かった。でも読んでいくうちにこの子たちが前を向いて行くところに少し光が見えた。どうか引き戻されることなく穏やかに暮らせますように。

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    2024年05月25日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    家族や恋人、見知らぬ男性から暴力を受けた10〜20代の少女達の居場所を、著者は丹念に調査し真摯に話しを聞いてきた。与えられた環境の中で懸命に生きる少女達の姿に心を打たれた。同じ日本で生まれていてもこれほどまでの暴力や貧困に喘ぐ人達がいる事にこの本を通して知ることができて本当に良かった。

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    2024年05月09日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    まさに当時自分と同世代であった沖縄の女の子たちが、閉鎖された苦しみの中を自分だけで生きてきたことを初めて知りました。
    こんなつい最近に、ましてやきっと今も、女の子たちにここまでの困難が強いられていることは、本当に心が苦しいです。

    知ることから始まるけど、知るだけではだめだなと思いました。
    上間さんの、海をあげるのインタビューをよく思い出します。丁寧に選び取って、慎重に心に重ねていくような、重みのある言葉。あとがきの一つ一つの言葉も頭に残っています。

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    2024年03月13日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    上間陽子さんの作品、「海をあげる」に続き2作目。この作品の方が早く出版されたのだが。
    「海をあげる」を読んだ後、しばらくしてNHKの100分de名著フェミニズム編で上間陽子さんが出演していた。
    落ち着いた、とてもいい印象だった。
    で、その後の読書なので、前回よりも好意的に読むことができた。沖縄の少女たちに寄り添うことを決意した生き方を応援したい。

    研究者の本としては、自分の感想がゆるゆるに書かれているのが、前回違和感があったのだが、今回は、ま、いっか、と思いつつ読めた(笑)
    上を向かないと涙がこぼれる、といった筆者の気持ちが挿入されるのが、どうも苦手ではあるが、こういう書き方が必要なのだな、

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    2024年03月10日
  • 別冊NHK100分de名著 フェミニズム

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    ザ・フェミニズム、という人選でなく、専門とは少し離れた視点もっ、てのが絶妙な匙加減。とはいえ、一番感銘を受けたのは、上野さんが取り上げている”ホモソーシャル”のそれ。さすが第一人者。ミソジニー、ホモフォビアといった、ヘテロセクシャル一辺倒な男性特有の思想も、ホモソーシャルの視点から説明され得る。なるほど。短い中にも気付きの多い一冊。

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    2023年10月24日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    読後感がおもたいけど、現実なんですよね。また、著者の本も読んでみたいです。貧困の連鎖を社会が考えていきたいですね。

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    2023年10月09日
  • 言葉を失ったあとで

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    上間陽子さんの言葉に触れたくてこの本を選んだ。信田さよ子さんとの対談は、DVや性被害の加害者と被害者へのアプローチが語られている。上間陽子さんは読者のためではなく沖縄の女の子の隣にいるためにどんな言葉が必要なのか上間さん自身のために信田さんの「聞く」現場が知りたかったとあとがきに書いている。信田さんの秘儀の一部は知ることが出来たらしい。そんな凄い(←貧弱な語彙)対談がここに展開している。そして豪傑な信田さんだった!

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    2023年10月07日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    あまりに暴力が多すぎて読んでいてつらかった海をあげるを読んだ時と同じような感覚になったけど、人を傷つけることをなんとも思わない人(特に男)がこんなにもいると思うと絶望してしまうのにでてくる女の子はみんな強い 強がっているだけかもしれないけど懸命に生きている 絶対に幸せになってほしい なっていてほしい

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    2023年09月14日
  • 別冊NHK100分de名著 フェミニズム

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    ネタバレ

    勉強になった。『侍女の物語』に見られる女性の分断は、男女雇用機会均等法や派遣法などによって現実に起きている、といわれると、たしかにそういう見方もあるなと気付かされた。専業主婦、一般職、総合職…
    ルネ・ジラールの欲望の三角形の話は聞いたことがあったので、それが上野千鶴子さんの話に出てきて嬉しかった。たしかに、頼朝の女ばかり口説く「鎌倉殿の十三人」の三浦義村はそれだなと思う。
    男は男に認められることで男になるが、女は男に認められることで女になる、その性の非対称性もわかりやすかった。結局この社会はそんな家父長制の尾っぽを引きずったホモソーシャルな社会だけれど、会社と半身で関わる・プライベートを大切に

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    2023年08月29日
  • 別冊NHK100分de名著 フェミニズム

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    どの章もわかりやすく興味深く読めたけれど、上間さんの語りは私の中で別格。
    なぜ傷や暴力や怒りやトラウマを、悲しみと絶望あふれる世界を、こんなに力強く静かに語れるんだろう。
    彼女の文章を読んでいると私はいつも深海に潜ってる気持ちになる。

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    2023年08月23日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    海をあげるを手に取った時最初に感じたフィクションなのか事実なのかが今回も読んでいてずっと頭の中でグルグルしてた。圧倒的に暴力を振るう人間の多さに絶望。逃げる思考が育まれない環境なのか知識を得れないのか分からないけど今は少しでも減っていてほしい。

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    2023年08月10日
  • 別冊NHK100分de名著 フェミニズム

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    2023.1.2放送のものに、放送では伝えられなかった内容を加えさらに充実させた1冊です、とディレクター山田氏の「はじめに」弁。

    「伊藤野枝」は番組では辻潤と大杉栄との関係と28歳までに7人の子供を出産、というのがとても印象に残ってしまってあまりいい印象は無かったのだが、加藤陽子氏の活字を読むと、思索の人ではあったのかもという印象が少し増えた。明治28年の生まれで生家は没落はしていても潤沢だったころの生活の名残があり、労働者の開放を思想しながらも、女工たちの生活との間には一線がひかれている、などのことが改めて分かった。

    「侍女の物語」では筋書きや登場人物の意味付けが書かれていて、気づかなか

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    2023年07月13日
  • 別冊NHK100分de名著 フェミニズム

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    紹介されている本はどれも興味深かった。
    ジュディス・ハーマンの心的外傷と回復は、特に読みたいと思った。
    ・伊藤野枝の「階級的反感」にはめちゃくちゃ共感する。
    正義に燃え、階級による格差や差別をなくしたいと思って活動しているのに、(活動による救済の対象である)労働者階級と仲良くできない。相手には拒まれてしまうし、相手のそんな振る舞いに自分も苛立ってしまう。
    それを率直に認めて見つめるのは勇気がいるがとても大切なこと(今のリベラル知識人に足りていないこと)。
    そして、上間陽子の「階層的な違いや壁は確かに存在する。でもそこからだけどな、そこからスタートすればいい」というのは説得力があった。

    ・アト

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    2023年07月10日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    読むものとして、インタビューの内容がそのまま書かれている部分が多いので、沖縄の方言が少し難しいなと思う部分があったが、そのまま書かれているからこそ彼女たちの心情や声が加工されていない生の声として聞こえてくるような気がした。
    自分の環境とは異なる環境のもの、自分が知らなかったことは受け入れづらい部分があるものだが、なきものにせず知ることから始めようと思った。

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    2023年05月19日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    私は、沖縄の貧困を知らなかった。
    若い少女たちが置かれた状況で自分なりに闘い、自分の人生を作ろうとする、書き手も愛に溢れた文章を書く良い本でした。
    今度は、少年たちの闘いについても調べてみたいと思いました。

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    2023年03月30日
  • 言葉を失ったあとで

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    DV、虐待、性被害についてや、加害又は被害を「聴く」「治療する」ことについて、考えさせられる対談だった。近接領域で働いているのでお二人の話にそうですよね〜と深くうなずきたくなる場面も結構あった。加害者って映画の世界みたいに綺麗に変わらないですよね。被害者の気持ちを真に理解できる人も少ないんだろう。
    もちろん知識や経験の不足を痛感することも多々あった。海外ではDV加害者が裁判所命令でDV加害者のためのプログラムを受講を義務付けられると知って驚いた。
    信田さんの面接で愛着障害だとか自己肯定感が……とかいう言葉を禁じているという話もなるほどと思った。その人の中で物語として完結してしまっていたらそれを

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    2023年01月03日
  • 言葉を失ったあとで

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    知らなかったことばかりだった。
    少し言葉が難しいところはあったが、困難な状況にある女性たちに寄り添う二人には、敬意しか無い。
    この本を読んでいる頃、新聞の沖縄の記事で、上間さんと本で言及されている研究者の打越正行さんが話されていて、私的に本を補完してくれた。
    基地を沖縄に押しつけている現状が、弱い立場にある女性たちを追いつめている。
    現状を容認している本土のわたしたちも沖縄の女性たちの加害者なのではないか。

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    2022年09月14日
  • 言葉を失ったあとで

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    「被害を訴えなければ加害は生まれない」のだとつくづく思う。新たな視点を幾つも得た。まるで自分が悪くない、自分は被害者であると語る加害者に対面きたとき自分はどのように感じるだろうかと考えてしまう。手元に置いて何度でも読まなければ理解出来ないだろう内容だった。

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    2022年05月08日