【感想・ネタバレ】海をあげるのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2024年04月10日

怒り、悲しみ。若い女性と沖縄に押し付けられる差別の構造。ミクロでもマクロでも。

ただただ呼吸が苦しい。


離婚に際して、駆けつけてくれた2人の友人と料理に胸が熱くなった。

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Posted by ブクログ 2023年12月02日

この国で、女性という形態で生きていくということはとても厳しくて、ただただ涙を流してフラワーデモの登壇者の話を聞いている、と書く著者。
裸足で逃げる、と間違えて買ってしまったようだが、これはこれで、すごい。最初の章で夫も友達に裏切られ別の友達に支えられ、自分が始めた悪い出来事ではないのに、自分への向き...続きを読む合い方がすごい。そこから芋づるのように日本という国でどのようにも生きづらい、こんなに酷いことな当たり前になってて我慢することを強いられている女性そして、さらにどうしても差別される、日本の人が差別してくる沖縄のことが、丁寧に丁寧にここまでというくらいに丁寧に言葉を選んで紡いでいく。
希望は微塵もないけど、上間さんがいること、上間さんを大切にする人がいてこの本を読む人がたくさんいることが微かな希望だろうか。

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Posted by ブクログ 2023年11月24日

東京で暮らす私は、夜空を見上げることが好きだ。明るい街灯の中でも控えめに光る月や星はとても綺麗で、見たことのない銀河を想像し、幸せな気分になる。また、お昼にふと見上げた空に飛行機が飛んでると、元CAの母を持ち、旅行が大好きな私は思わず、パシャリと写真を撮る。

一方で、沖縄では様子が全く異なる。大き...続きを読むなプロペラの音を聞き、思わず空を見上げる。東京でたまに耳にするヘリコプターとは比べ物にならない。沖縄のこの音は、平日のお昼間に響きわたる。働き方改革が進んでいるのか、土日になると音を耳にすることがないように思う。

沖縄を人気な観光地だけでない、側面から沖縄を知ることができたのは、たった一つのきっかけによるものだ。そのきっかけに巡り会えたことに感謝している。だが、本の中で書かれていた、関心を持つだけの人がまさしく自分のことで、耳(目)が痛かった。なら東京で声を上げればいいじゃないか。まさしくその通りだ。私に何ができるかで悩むのではなく、何でやらないのかを考えるべきだ。

この本の表紙はとても素敵だ。その表紙がボロボロになるまで、家族,友人をはじめ、多くの人に渡したい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年11月03日

やっぱり上間さんの文章は最高だった。
本土と沖縄の溝は深い。
沖縄の抗議運動に「行けば良かった」ではなくて、東京でやれば良かったと言って欲しかったところが
印象に残った。

最後のタイトル回収は泣きそうになった。娘ちゃんも可愛い。
青い海に赤い大量の土が投入されていることや、軍機の音、秋田は駄目で沖...続きを読む縄は良いこと許せんなー
多くの人に読んでほしい。

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Posted by ブクログ 2023年10月17日

沖縄。性暴力。基地。すべてと向き合い、共に歩む筆者。
☆この海を1人で抱える事はもうできない。だからあなたに、海を上げる。
☆あたりに咲く花を両耳につけて、私の娘はくるくるくるくるそこで回る。時間に追われながら会場に向か私は端を持たない。あなたが私の花だと娘を見る。
☆これからあなたの人生にはたくさ...続きを読むんのことが起こります。その中のいくつかは、お母さんとお父さんがあなたを守り、それでもその中のいくつかは、あなた1人でしか乗り越えられません。だからその時に、自分の空腹を満たすもの、今日1日を語って。もう過ごしていける何者か、そういうもの自分の手で作ることができるようになって、手抜きでもごまかしでも何でもいいからそれを食べて、辛いことを乗り越えて行けたらいいと思っています。そしてもし、あなたが窮地に駆けつけておいしいご飯を作ってくれる友達ができたなら、あなたの人生は、多分、結構、どうにかなります。そしてもう一つ大事なことですが、そういう友達と一緒にいながら人を大事にするやり方覚えたら、あなたの窮地に駆けつけてくれる友達は、あなたが生きている限りどんどん増えます。本当です。あの子がそういうことわかる日が、どうかゆっくり来てほしいと私はそう思っている。澄んだ声で歌歌を歌うあの子の手足がぐんと伸びて、1人ですっかり立っていられるようになってから、その日が来るようにと願っている。

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Posted by ブクログ 2023年10月12日

まず装丁がキャンバスみたいで素敵だなと思った
少し文章が分かりづらい点があったが、どの話もそれぞれの問題についてため息をつきながら考えさせられる内容だった
著者の聞き取りから沖縄や若年出産、性加害の内情を知り深く学びたいと思った

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Posted by ブクログ 2023年10月08日

ノンフィクション大賞を取った本で、著者は沖縄の未成年の少女たちの調査に携わってる方、というくらいの前情報だけで読んだけど、めちゃくちゃくらいました。ものすごいものを読ませていただいた。

まず最初の離婚の話で引き込まれて、それから娘さんにぶっかけうどんの作り方を教えてあげた時に伝えたかったという言葉...続きを読むに大泣きした。
なんて力強い言葉なんだろう。

基地問題など沖縄が抱える様々な問題と、それに対する怒りも、著者の暮らしを通して書かれていて、自分の中での解像度が上がった。
当たり前だけど、すべてのことは人の暮らしと生活に密接していることを、忘れずにいたい。

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Posted by ブクログ 2023年09月18日

自伝的ノンフィクションとでも言うのでしょうか。

自身の生い立ちと、それをルーツとした沖縄が抱
える基地問題を始めとした様々な社会問題が詳細
に綴られています。

例えば辺野古の土砂埋め立て問題について。

関東で言えば、富士五湖を埋め立てるよなものだ
ろうか。それとも湘南海岸だろうか。

それを想...続きを読む像して欲しい、と著者は訴えかけます。

沖縄の現実に圧倒される一冊です。

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Posted by ブクログ 2023年08月10日

離婚して,東京から沖縄へ,再婚して風花ちゃんが生まれてなど個人的なことと,聞き取り調査した10代で母親になった風俗業界の女性たち,沖縄の基地に絡んでの米兵の強姦殺人の多さ,騒音,辺野古移転問題などを取り上げていて,無責任な日本人として恥ずかしく思わされた.
「私の絶望とたくしたそういう意味での『海を...続きを読むあげる』」という言葉が心にずんと響いてきた.

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Posted by ブクログ 2023年07月29日

沖縄現地の人がどのように日々を見ているのか、少しだけ理解することが出来たのかな、と思います。海が綺麗、ご飯が美味しい、人が優しい、そういう部分だけで沖縄を観光するのではなくもっと根の部分、背けたくなるような現実を知り、その上で足を運ぶことで深く受け止めることができるのではないかと。

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Posted by ブクログ 2023年07月23日

美しい文章で綴られる日常(とその延長)の内側には、祈り、怒り、諦念(と簡単に称してしまうのも大変おこがましいですが)、膨大な量の想いが込められて、その想いを取りこぼさないよう、一文一文噛み締めながら、託されながら、読みました。『裸足で逃げる』も読もう。

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Posted by ブクログ 2023年07月09日

作者の日常と沖縄が抱える諸問題が交互に書かれている。
沖縄の若い子達、特に女性を取り巻く環境や境遇には、正直読んでいて辛くなってしまった。なんとなくは知っていたことだけど、実際に当事者へのインタビューという形で聞くと、感情移入してしまい自分だったらどうするんだろう、と考え込んでしまった。
作者と作者...続きを読むの娘とのやりとりは、ほっこりしたり、時々考えさせられることが多かった。
今まで沖縄には旅行で何回かいったことはあるけれど、沖縄が抱える問題についてはニュースで聞くくらいだった。なので、今回この本を読んで、沖縄に住んでいる人たちの声を聞くことができてよかった。

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Posted by ブクログ 2023年05月29日

わたしの知っている沖縄は、わたしが知っているつもりになっていた沖縄だった。

上間さんの日常と、上間さんの暮らす土地が直面している現実と、上間さんが耳を傾け寄り添う女の子たちと、青い海。
届かないことが書いてある本だ。間に合わないかもしれないことが書いてある。それでも手を伸ばすことを、掴んで離さない...続きを読むことを決意したひとが綴る文章だ。

海をあげる、という言葉にこめられた切実な思いに涙がでた。
静かな部屋でこの本を読んでいた、海をもらったわたしに、できることはなんだろう、と思って、涙がでた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年05月09日

わたしは何も知らないし表面しか見ていないんだと思った。これを読んで何か自分で動こうとしなければ読んだ意味がないんじゃないか、と思うほど凄まじかった。はじめからドキっとさせられるような内容でそんな壮絶な人生って…と思ったけど上間さんがひとまず誰かと一緒に暮らしていけるようになって大事な大切な娘との暮ら...続きを読むしがあって、よかった。沖縄の少年少女や基地や海の話は重くて厚くて深くて息が詰まりそうだった。
自分の無関心さに自分の喉が締め付けられていくようで情けなかった。
綺麗な海がなくなることをなんとも思わない人間がいて、小さな声がかき消されて、美しい自然が失われていって、それを知らない人間がいて、それで、この本を読んでわたしに一体何ができるんだろうかとも思った。 上間さんから預かった絶望の海をどうしたらいいんだろうか。

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Posted by ブクログ 2023年07月20日

私は沖縄のことを何も知らなかった。
聴く耳を持つことすらしなかった。
沖縄のひとたちの、抱えてるものの大きさに、語られることのない生活に、著者にあげると差し出された手を前に言葉が出てこない。

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Posted by ブクログ 2023年05月08日

【基地と「海をあげる」】
沖縄の宝であり 著者自身も愛する美(ちゅ)らの海が、土砂で破壊されていく。県民の総意を全く無視する形で工事が進んでいく。これまでもあらゆる方法で抵抗してきたがもう万策尽きた。本書は私たち「本土」に住む者たちにこう訴えている。
「どうして沖縄だけがこんな仕打ちを受けなければな...続きを読むらないのか、もうこれ以上沖縄に軍事基地はいらない、辺野古に基地はつくらせない。どうしても必要なら本土でつくってください。
本土の皆さんはご存じですか、国土の僅か0.6%の土地に日本全体の70%以上も基地があることを。知っていても無関心な人、知らなかったので無行動な人、これ見方を変えれば私たちへの「無意識の差別」になります。
本土の皆さん達の「無意識の差別」が、日本政府の横暴な行為を許しているのです。
沖縄のきれいな海も軍事基地もあげます。本土の皆さん必要なものなら逃げないで一緒に支えましょう。」(山内輝光/本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会)

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Posted by ブクログ 2024年03月09日

100分deフェミニズムで語る上間さんを見て、この人の本を読まなければいけないと思いました。でもきっと難しいのだろうなと先延ばしにしていたのですが、会社で沖縄出身の新入社員の女の子が「ひいおばあちゃんの介護」を理由に退職して、(もちろんそれを100%信じているわけではないけど)沖縄の県民性や家族観を...続きを読む少しでも知りたいと思い、重い腰を上げました。
結果彼女の退職理由が理解できたとは言わないけど、沖縄の家族のベースには苦難の歴史があるということを改めて感じました。シワ寄せをしている私たちは、沖縄のことを知ろうとすることをやめてはいけないし、そのために上間さんの本は最適なのだろうと思いましたが、2冊目にはなかなか手が伸びない・・・

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Posted by ブクログ 2024年01月31日

私は沖縄出身です。
海に近い村で生まれ育ち、電波に乗って流れてくる米軍基地向けのノイズ混じりのテレビ番組を見て、錆びついたトタンの屋根の下で暮らす友人達と遊ぶ幼少期を過ごしていました。戦闘機の爆音なんかは無かったので、基地の存在感は、米軍の不祥事が報道される時くらいしか感じませんでした。

ですが、...続きを読むそんな私でも強烈に印象に残っているのが、本作でも触れられる、1995年の事件。
あの事件が報じられた時、我が家でも母親が声を震わせて、口悪しく怒りの言葉を吐き捨てたことを今もまざまざと思い出せます。いつも穏やかで優しい母が、怪物のような顔と声でとても汚い言葉を吐いたので、とにかく怖かった。

あの時の沖縄は、本当に島ぐるみで怒っていました。
自分とそう年の変わらない女の子が、「アメリカ人に死にそうなくらいに酷い目に遭わされた」ことが、その事実に沖縄中の大人達がめちゃくちゃに怒っていることが、当時の私にも本当に恐ろしかった。
両親に連れられて行った決起大会では、大人も子供も、熱狂的に、本気で、怒っていました。

「どうして沖縄でこんな悲惨な事件が繰り返されるのか」
「沖縄はいつになったらアメリカーから解放されるのか」

こんなに多くの人間が、こんなに本気で怒っているんだから、きっと米軍基地は近いうちに無くなるんだろうな。と、当時の私は無邪気に感動していました。

だけど、島ぐるみで怒っていたはずの島が、今は雲散霧消している気がする。
怒り、諦め、失望、そんな言葉が、私たちの世代を含めて浸透してしまっている気がする。

「どうせ何も変わらない」
「ここから遠く離れた海の問題よりも、今月の生活費の方が喫緊した問題」

私もそうです。
辺野古に投入されている土砂のことより、値上がりした食費やガソリン代の方に頭を悩ませています。
正直に言うと、辺野古問題は対岸の問題としか考えられません。
こんな事を言うと、沖縄の反基地の方には怒られるかもしれませんが、那覇近郊に住む働く世代の本音は概ねこんな物だと思います。

貧困、シングルマザー、基地問題。

沖縄を語るときに切り離せないこれらの問題を、自分自身の経験と、若年層への取材から得た知見をもとに描かれた、ほぼノンフィクションであろうと思われる物語です。

私は、著者のようにこんなに真っ直ぐに、沖縄の問題にも、そこに住む人々の悩みにも向き合えない。日々を生きるだけで、本当に精一杯なんです。

不妊治療の中で、体調を崩して、正社員を諦めて、「基地は悪」と語る母親を宥めすかしながら、辺野古の報道は右から左へと聞き流す。
選挙には夫婦でちゃんと行くけど、マニフェストをちゃんと読んでるわけじゃない。ただ何となく、若いから、女性だから、私達の世代の為に何かしてくれそうだから、と、ただ漫然と投票する。辺野古は遠い。普天間も遠い。全ての問題が、私からは遠い。

著者が「あなたにあげる」と言ってくれた海を、だから私はもらう資格なんてない。

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Posted by ブクログ 2023年12月30日

過去のことにトラウマを抱えて、いまなお苦しい日常を送る女の子たちと、沖縄のいまが描かれている。

性的なトラウマを抱えた子が性産業に従事しているというのが、本当に苦しかった。働かないで済むように、誰かが当座のお金をあげればいいというものでもないのだろう。何がどうなれば、彼女たちはそのトラウマから解放...続きを読むされて、望む仕事で生計を立てられるのだろう。
筆者と娘の素敵な関係性と、両親からトラウマになるような出来事を経験させられた女の子たちとの対比にくらくらした。

そして、筆者が4歳で娘に性教育を施すことは、何も早くないと感じた。
いま、女の赤ちゃんを妊娠している女性として、性暴力がこの世からなくなることを1番望むけれど、現状ではそれはもう全然現実的ではなくて、毎日性犯罪や性暴力、望まない妊娠に関するニュースが流れている。では、もう再来月には生まれる娘が性暴力から身を守るために、私は何を教えなくてはいけないか、産む前からずっとずっと考えている。

本書では沖縄の基地問題も取り上げられる。
暗くなるニュースが多くて、正直沖縄の基地問題のことも、調べてちゃんと知ってしまったら暗い気持ちになりそうで、深く知らないまま過ごしている。
私たちは日々のことに精一杯すぎて、大事なことを語ったり知ったりできていないと感じている。

最終章で筆者は、沖縄の人も基地問題に深く言及しないと書いているけれど、日々の生活を回すだけでくたびれてしまうからじゃないだろうか。
例えばトラウマを抱えて苦しむ沖縄の女の子たちが基地問題について考える余裕がないのだとしたら、沖縄以外の人たちも一緒になって、または彼女たちの代わりになって、声を上げて支えないといけないんじゃないか。
そんなことを思った。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年12月26日

東京に住んでいて、普天間基地問題について知ってはいたものの、ちゃんと耳を傾けてこなかった自分に後悔しながらも知ることができて、知ろうと思うことができてよかったと思う。
聞く耳を持つものの前でしか言葉は紡がれない。まさにそれだ。
「海をあげる」この意味を最後の最後に知ることになる。たくさんの人に読んで...続きを読む考えていただきたい本です。

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Posted by ブクログ 2023年10月12日

沖縄についてあまりにも無知だった私は、沖縄に実際に住んでいる人の苦しみがまるで私の知らない世界の苦しみのように感じた。
苦しみは、当事者でないとその痛みは決しては分からない。背負うことも許されないような気持ちになる。
著者の上間さんは、自ら当事者に戻って、その苦しみを、他の人に分けながら、自分も他の...続きを読む人のものを受け取りながら、必死に生活している。
「海をあげる」私はその海とは遠いところに暮らしているが、つながる海に暮らしている彼らの苦しみは感じられないかもしれないが、彼らの言葉を聞いて、敬意の念を持って、僕のこの感情に向き合い、そして、彼らの海を受け取りたいと感じた。

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Posted by ブクログ 2023年10月07日

予備知識なしに読みました
分かりやすく共感できて涙が出る章もあるし、
勉強不足の私には「そうなの…?」となる章もある

本当かよと思ってしまう100%すぎる賛同や、逆にちゃんと読んだのか疑わしい冷笑するような感想を見て、なるほど作者はこれに苦しんでいるのかと納得

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Posted by ブクログ 2023年10月03日

はじめの離婚に至るところは驚いた。
著者は研究者だから、これを書かなくてもいい。
でも、書いた。著者が沖縄で若年出産した女性の調査をしているのは、もちろんそこに理由や必要を感じているわけだけれど、自分の個人的な経験を学者としては書かなくてもいい。
しかし、これ(離婚だけでなく、妹の死、祖父母のこと、...続きを読む娘との日々)を書いたからこそ、その研究や行動が、学者としての地位を確かなものにする、世の中を良くしていくといったことよりも、もっと深く大きな、魂にかかわることなのだということがよくわかる。この研究がうまく行かなかったら別のテーマにしよう、というようなものではない。
沖縄の基地問題、低賃金はよく知られたことだが、沖縄の血縁地縁が強いから、低年齢で結婚や出産をしても、幸せを感じて暮らしている人も多いのではないかと思っていたが、(米軍基地があっても、というのもある)それは本土に住む人間の希望、エゴに過ぎないのだなとわかる。
今の日本で学校に行けず、行かず、低賃金で、基地の轟音やレイプの恐怖に怯えながら暮らすことが、幸せをもたらすはずはない。
沖縄は低賃金でも幸せをな人々が暮らす島という幻想を、それ以外の土地の日本人は持ちたがる。しかし、現実にそこに暮らす人々の日常をどこまで知っているのか?
それを突きつけられた気がする。
著者の深い優しさにも、打たれた。

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Posted by ブクログ 2023年07月02日

色々考えさせられる作品でした。

子供に伝えたい事、伝え方、取材を通して噛み締めて考える事等が丁寧に綴られていて、愛を感じて涙が出ました。

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Posted by ブクログ 2023年05月31日

スラスラ読み、ボロボロ泣いた。同じ日本でも、知らないことがたくさんあると思うと、もっと知る努力をしなければとも思った。
あと、女の友情がとても素敵だった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月20日

「裸足で逃げる」で登場した、
彼氏がネットで取った客と彼女を売春させ生計を立てていたカップルの彼氏のその後の話が書かれており、売春を斡旋していた彼もまた恵まれない家庭環境で幼少を過ごした事を知り悲しくなった。
彼のした事は許されないが、そうせざる追えなかった現実がそこにはあったのかと想像した。

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Posted by ブクログ 2023年11月24日

 あとがきを読み、そうか書いた本人も苦しさを抱え、答えを探しながら言葉をつなぎ、文章にしたのかとわかった。
 沖縄の美しいイメージしか語らない県外の人たちと、県内で育ち生きている人たちの隔たりが、強く感じられた。
海を渡された私はどうしたらいいか、考えても答えはでない、きっと。

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Posted by ブクログ 2023年08月16日

すぐに岸政彦さんや打越正幸さんを思い出した

ただ文章の根底に常に著者の怒りを感じてしまい
苦手だ

社会運動というものが苦手、怒っている人が苦手だからだろうか

何を読まされているのかと思ってしまう

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Posted by ブクログ 2023年08月09日

とても静かに深く染み入る、海を頂いたような作品だった。当事者にはなれないし、中途半端に共感もできない。ましてや感想なんて軽々しく語れない。でも、出会えてよかった3.6

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Posted by ブクログ 2023年06月25日

性被害、風俗、貧困、基地など沖縄の抱える社会問題を描く本。個人的には、どれか一つに絞ってもっと深く掘り下げてほしかったかな、、、
それにしても基地の側に住むということは、隣の人が話してる声も聞こえないくらいの爆音が鳴り響くということなのか、、、私にはとても耐えれそうにない。
観光客は沖縄の良い部分し...続きを読むか見えないけれど、裏にあるダークな沖縄の闇を垣間見る本だった。

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