【感想・ネタバレ】裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たちのレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月10日

貧困や暴力に苦しみ育ってきた沖縄に住む6人の少女のお話。
彼女らが育ってきた環境は目を背けたくなるものばかりだが、そんな中で現状を少しでも変えようと自身で努力した1人の少女のお話は唯一のハッピエンドかに思えた。その少女の家庭環境は父親は居ないが、母親からの愛情を人並みに貰って育ったのが読み取れた。
...続きを読む幾つになっても家庭環境は人生において大きく影響するものだと考えさせられる一冊だった。

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Posted by ブクログ 2024年04月07日

6人の沖縄の少女の物語。
丁寧で誠実な仕事・研究。
ハーマンが一箇所だけ脚注で触れられている。
正解はない。一筋縄でもない。みな幸せになって欲しい。暴力がなく、安心がありますように。

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Posted by ブクログ 2023年12月28日

白状すれば私は偏見の塊で、生きる為にその選択肢しかなかった女の子達のことを考えたこともなかった。終始胸を抉られるような気持ちだった。
このジャンルはこれからも読み続けていきたい。そうしなければならない。

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Posted by ブクログ 2023年11月07日

価値観が一気に変わりました。
そういうお仕事に抱いていたイメージとは裏腹に生きるために必死で働いている女性がいることを再確認できました。

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Posted by ブクログ 2023年10月31日

とても感動的であり、ショッキングな内容でもある。
最初はこの書籍の多くの部分を占める会話文が読み難くて閉口したが、訛りを含んだその会話こそが真実なのだ。

東京で生まれ育った自分には別世界のような少女達の体験。
著者の根気強く優しい視線にこちらも涙が出そうになる。

真実を知り、伝えることが沖縄の現...続きを読む実を変えて行く原動力になって欲しい。
何か自分に出来ることはないのか?

同著者の「海をあげる」を引き続き読む予定。

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Posted by ブクログ 2023年08月14日

記録上の出来事のどうしようもなさと、それでも気高く生きる(しかない)沖縄の女性たち。読んでいて居た堪れなくなってしまう。だからこそ、頼ることの大切さを身に沁みて実感するし、やっぱり自分は上間さんが書く文章が好きだと思わされる。

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Posted by ブクログ 2022年12月24日

沖縄の夜の世界で生きる彼女達は、一度どん底まで突き落とされ、そこから自分の子どもと共に這い上がってきた。
必死で生活する彼女達から学ぶ事は多かった。

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Posted by ブクログ 2022年11月26日

「彼女たちは、家族や恋人や男たちから暴力を受けて、生きのびるためにその場所から逃げようとします。…どこからも助けはやってこない。彼女たちは裸足でそこから逃げるのです。」
ーあとがきより

ずっと気になっていた本書。
筆者・上間さんが本書を書くきっかけとなったのは、久々に故郷の沖縄に帰ってきたことから...続きを読むだった。
…読んでいてつらかった。でもこれはノンフィクションであり、このような生き方しか選べなかった少女たちの人生そのものなのだ。
あとがきの序盤には、「この本は、二〇一二年の夏から沖縄ではじめた調査をきっかけに出会った女性たちのうち、キャバクラで勤務していた、あるいは『援助交際』をしながら生活をしていた、一〇代から二〇代の若い女性たちの記録です。」とある。
本書でインタビューに答えた6人の女性たちの、その短くも様々な経験に満ちた人生を、時には会話形式(もちろん沖縄の言葉)で、時にはインタビューの聞き取りを筆者が要約して、という形で綴られている。
非常に読みやすい。
読みやすいだけに心に刺さる。
15歳頃から年齢を偽っていわゆる夜の仕事をしていた女性がほとんどで(全員だったかもしれない)、やっぱり6人のうちほとんどの方が16歳頃という若さで妊娠・出産・中絶などを経験している。
そして出産した方たちは、自分の苦しみを抱え働きながら子どもを育てていく。
彼女たちの人生にも胸がギュウゥッとなったのだが、だがしかし、自らの苦しみを抱えながらも彼女たちが、自分が産んだ我が子をとても大切に、愛おしさを込めて身を削って育てているところにも別の意味で胸がギュゥっっとなった。
読みながら泣きたくなったけれど、こっちが泣いてる場合じゃない。
筆者…上間さんがインタビューをしなければ、きっと誰にも気づかれなかっただろううら若い彼女たちの人生。まだまだ続いていくはずの、若すぎる彼女たちの人生。
その人生の中で起きた、DV・失恋・我が子との別れ・ネグレクト・中学生のうちの妊娠やレイプ被害を家族に理解してもらえない…などなど、数えきれないとても苦しかった経験などを、彼女たちは上間さんに語っている。
逆に言えば、上間さんに語る機会ができるまで、誰にも我が身に起きた恐ろしい出来事をずっと話せずにいたということだ。
上間さんも本文中で述べているが…そのようなおぞましい出来事を、彼女たちがすべて自分の責任であるとしてたった一人で受け止めようとしている…そのことがとても苦しかったし、きっとそのような少女たちはこの令和にもいるだろうに、何一つ行動を起こせていなくてごめんなさい、と傲慢にも思ってしまう。
けれどつらい状況の中で、インタビューを受けた6人は、もがき、泣きながらも、己の人生をなんとか良い方向へ向かわせようと生きている。
どうして、わたしにはできない、きっと生きていけない、と彼女たちの行動力にも圧倒される。
しかし圧倒されながら、私もまけてられない、泣きながらでいいから生きなければと、彼女たちの姿に勇気づけられた。
また彼女たちの人生を聞き取り、一時期とはいえ見守ってきた上間さんによる、各題が悲壮すぎず、彼女たちの人生に希望の光がさしますようにという気持ちが伝わってきて、とても良い。

ああ…感想がまとまりません。
何を言っても、彼女たちの生き様と苦しみとさまざまとを前には薄っぺらくなる。
どう締めくくろう?毎度この手の本を読んだ時こんな締めになってしまうが……本書でインタビューを受けた彼女らに限らず、みなに幸あれ、居場所あれ。


最後に備忘録がてら目次を。

まえがきー沖縄に帰る
キャバ嬢になること
記念写真
カバンにドレスをつめこんで
病院の待合室で
あたらしい柔軟剤 あたらしい家族
さがさないよ さようなら
調査記録
あとがき

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Posted by ブクログ 2022年11月15日

ただただ辛くて苦しくなった。
これは私が住む沖縄で起こっている事象でありフェクションではないのが衝撃。
 

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Posted by ブクログ 2022年10月28日

衝撃を受けました。それでも生き抜く姿とそこに一緒にいる上間さんに心を揺さぶられました。誰と生きるかどこで生きるかを考えています。

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Posted by ブクログ 2022年10月02日

沖縄に住む性を生業に生きるティーンエージャーの女性たちの記録。
著者である上間先生のインタビューによって書き上げられた、とても貴重で重要なルポルタージュだった。

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Posted by ブクログ 2022年08月09日

この国の闇の部分は、恐ろしく深い。
そしてその闇は、普通に生活していると見えない。
まず、知ることが何より大切で、それ無くしては闇の存在すら気づくことはできない。

その意味で、少女たちと上手い関係性を築き上げ、深い話を聞き出し、書籍にしてくれたことに感謝。

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Posted by ブクログ 2022年07月20日

筆者と少女たちの関係がインタビュアーとインタビュイーを超えているところに筆者の覚悟のような思いが感じられた。そして、同じ空気の中に生きて、同じことばを使う筆者だからこそ彼女たちは自分のことを話せたのではないだろうか。

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Posted by ブクログ 2022年06月16日

すごい本だった。
読みながら、あまりの不条理に胸が苦しくなったり、気持ちが悪くなったりもした。彼女たちの生い立ちや経験したこと、それらを目の当たりにして怒りに似た気持ちを静かにたきつけられた。

この本を執筆した著者を尊敬する。同時に本に出てくる彼女ら一人一人も。

文中に ’’暴力や貧困のなかで子...続きを読むどもを育てることは、とにかく対岸にいるひとびとからは批判されるものです。’’ とあるが、彼女たちが生きているのは対岸ではなく、わたしたちと同じ場所だ。

ちゃんと愛されて、安全な場所があって、食べることに不自由しないこと。何かあったときにはちゃんとそばにいてくれる人がいることの大切さ。

「貧困は連鎖する。」とか「難しい。」とか、「どうしようもない。」とか、そんな言葉でなかったことにするのではなく、大変なものを抱えている人がいたら、どうしたら幸せに生きていけるのだろうかと一歩ずつでも考えたい。
自戒を込めて。

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Posted by ブクログ 2024年03月13日

まさに当時自分と同世代であった沖縄の女の子たちが、閉鎖された苦しみの中を自分だけで生きてきたことを初めて知りました。
こんなつい最近に、ましてやきっと今も、女の子たちにここまでの困難が強いられていることは、本当に心が苦しいです。

知ることから始まるけど、知るだけではだめだなと思いました。
上間さん...続きを読むの、海をあげるのインタビューをよく思い出します。丁寧に選び取って、慎重に心に重ねていくような、重みのある言葉。あとがきの一つ一つの言葉も頭に残っています。

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Posted by ブクログ 2024年03月10日

上間陽子さんの作品、「海をあげる」に続き2作目。この作品の方が早く出版されたのだが。
「海をあげる」を読んだ後、しばらくしてNHKの100分de名著フェミニズム編で上間陽子さんが出演していた。
落ち着いた、とてもいい印象だった。
で、その後の読書なので、前回よりも好意的に読むことができた。沖縄の少女...続きを読むたちに寄り添うことを決意した生き方を応援したい。

研究者の本としては、自分の感想がゆるゆるに書かれているのが、前回違和感があったのだが、今回は、ま、いっか、と思いつつ読めた(笑)
上を向かないと涙がこぼれる、といった筆者の気持ちが挿入されるのが、どうも苦手ではあるが、こういう書き方が必要なのだな、とは思うので。
ちょっと緩いところもある、研究者然としていない本だからこそ、多くの読者がこの本を手に取ることになったのだろうし。

ところどころ、映画の「遠いところ」と重なった。(この映画は本当によかった)この映画で描かれているシスターフッドがここでも描かれている。殴られた後2人で撮る写真のシーン、まさしく同じようなやり方で、笑い泣きしながら、女たちは励まし合ってきたのだよね。


「ハーフザスカイ」の直後に読んだので、何度も「ハーフザスカイ」で書かれた性虐待のことを思い出した。沖縄の出来事も重く苦しいものであるのに、それが軽く思えるほどに、世界で起こっている女性の性虐待は悲惨で酷い。
この胸の痛みは知ることでしか感じることはできない。
これらの本を書いてくれる人たちに感謝です。

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Posted by ブクログ 2023年10月09日

読後感がおもたいけど、現実なんですよね。また、著者の本も読んでみたいです。貧困の連鎖を社会が考えていきたいですね。

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Posted by ブクログ 2023年09月14日

あまりに暴力が多すぎて読んでいてつらかった海をあげるを読んだ時と同じような感覚になったけど、人を傷つけることをなんとも思わない人(特に男)がこんなにもいると思うと絶望してしまうのにでてくる女の子はみんな強い 強がっているだけかもしれないけど懸命に生きている 絶対に幸せになってほしい なっていてほしい

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Posted by ブクログ 2023年08月10日

海をあげるを手に取った時最初に感じたフィクションなのか事実なのかが今回も読んでいてずっと頭の中でグルグルしてた。圧倒的に暴力を振るう人間の多さに絶望。逃げる思考が育まれない環境なのか知識を得れないのか分からないけど今は少しでも減っていてほしい。

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Posted by ブクログ 2023年05月19日

読むものとして、インタビューの内容がそのまま書かれている部分が多いので、沖縄の方言が少し難しいなと思う部分があったが、そのまま書かれているからこそ彼女たちの心情や声が加工されていない生の声として聞こえてくるような気がした。
自分の環境とは異なる環境のもの、自分が知らなかったことは受け入れづらい部分が...続きを読むあるものだが、なきものにせず知ることから始めようと思った。

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Posted by ブクログ 2023年03月30日

私は、沖縄の貧困を知らなかった。
若い少女たちが置かれた状況で自分なりに闘い、自分の人生を作ろうとする、書き手も愛に溢れた文章を書く良い本でした。
今度は、少年たちの闘いについても調べてみたいと思いました。

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Posted by ブクログ 2023年03月27日

沖縄だけではないのかもしれないが、やはり沖縄であるが故なエピソードもあり、胸が痛んだ。
なかなか目を向けられない問題に正面から向き合った筆者の粘り強さに頭が下がる。

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Posted by ブクログ 2023年02月18日

貧困、暴力で行き場を失い、生きていくために夜の街で働くしかなかった未成年シングルマザーへの聴き取り調査です。沖縄の闇は知っていましたが想像以上に酷い現実でした。彼女達を支援し続ける筆者の精神的負担は相当なものだと思われます。

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Posted by ブクログ 2022年12月04日

・圧倒的
・この現実を特別視したく無いし、するべきではないと思うけど、言葉が出て来ない。下手な事を言いたく無い気持ちが強い。
・ありきたりの言葉しか出ない。情けない。
・彼女達に幸せになってほしいと思っている
・男たち、自分もそうなのだけど、男たちのだらし無さが怖い。マジでしっかりしなければ。

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Posted by ブクログ 2022年10月13日

とても複雑で重い本であった「海をあげる」を印象深く読んだ。「海をあげる」の作者の上間陽子が、別の本を書いていることを知り、手にとった1冊。実際には、本書の発行が2017年、「海をあげる」の発行が2020年なので、この本の方が出版が早いということになる。
上間陽子は、琉球大学の教育学部の教授で、学者で...続きを読むある。Google Scholar で検索すると、筆者の書いた学術論文がいくつかヒットする。例えば、そのうちの1つの論文のタイトルは、「風俗業界で働く女性のネットワークと学校体験」というもので、論文を著すために、実際に風俗業界で働く若い女性にインタビューを行っている。
本書も、沖縄に住む若い女性へのインタビュー記録で構成されている。インタビュー対象として、本書で紹介されているのは、キャバクラや援助交際をしながら生きる若い女性で、多くがシングルマザーであり、複雑な家庭環境や恋人等からの暴力、DVなどのとてもつらい経験をしてきた人たちである。これらインタビューも、何かの学術的調査の一環として行われているということである。
調査の目的は分からないし、ここに出てくるインタビューの内容をどの程度、一般化して考えれば良いのか分からないが、本書に記述されているインタビュー内容は、思わず目をそむけたくなるくらいの凄惨な内容のものが多い。インタビュアーの上間陽子自身が、「泣いてしまった」等という記述を繰り返していることからも分かるように、本当に聴くのがつらくなってしまうような話ばかりである。「一般化」する必要はなくて、ここに登場する女性たちが、インタビューの後に「個人として」幸せになってくれていれば良いのにな、というのが読後感で、それ以外のことは思い浮かばなかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月04日

今までと同じような貧困や虐待などの本と思って読むと……中身があまりにもからっぽで唖然としてしまう。私が今まで読んできた本は実態を書いた後に著者の『社会に対する視線や社会に求める支援、また当事者たちの苦悩や苦痛、読者たちに訴えたい事』のようなものに続いていた。

この本は本当に『インタビューしたことを...続きを読む書いてある』『インタビューの時の状況と著者の心境を書いてある』だけで、その次の話がない。

6つのインタビューが載っているけど、何を目的にインタビューをしてるのか分からない。ただ『子どもの頃の話や、今までの事を聞くだけ』で、それをただ書いてあるだけ。
あとがきに『私も子供時代は沖縄で暮らした』『貧困の子がいたけど理解できなかった』と書いてあったけど、今、理解してるのかというと首を傾げる。

ただ、『自分はそうじゃなかったから、理解できない人たちを研究したい』という事は分かった。『語るだけで救われる』みたいなことも書いてあって、いや。それは友人や身近な人間がやる事で、大学にいる人間がわざわざそれをやるのは嫌味だぞと思ってしまった。


話が、『インタビューした相手に起きた事』『インタビューした相手に対して思った事』で終わってるので、最終的に……だから何だというんだと思ってしまった。
あと、どの話も『頑張っている女の子』の話になってるのもおかしい。そんな状況にしてしまう環境因子はどこにあって、少しでもこの状況を変えるにはどうしたらいいか……みたいな話を期待したのにそんな話は一つもない。
こんな話で終わるなら、ケータイ小説を読んでた方がまだリアルな貧困が書いてあったと思う。

さらに沖縄の方言で書かれているので、話が入ってこない。リアルを伝えたいのだろうけどそこで伝わるのは沖縄の人に対してだけでは。

こんなに軽くて肩透かしを食らう本だとは思わなかった。
あと。こういう本は一歩間違えると『ただの娯楽作品』になりかねないんだなと。評価がやたらいいけど「こんなひどい現状があるなんて」というレビューを見てると、知らない人が見たらそうなるんだな……としか。
酷い現状にだけ目が言ってるってことは『だから読者は何をしたらいいのか』まで考えてないし、もっと他の事例があるかもしれない。とも意識が行かない。ただの『こんな見たことがない衝撃的な世界があるんだ』というショックに興奮してるだけ。
だから、こういう本はもう一歩『読者と当事者を繋ぐための言葉や章』があるのに……。この本、それがないので娯楽作品に落ちてる。
貧困について考えたい初心者に勧める最初の本としてはいいかもしれない。

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Posted by ブクログ 2023年03月16日

インタビューのまま載せられている会話は…ほんまに子供が話してるようで…でも、彼女たちは壮絶な経験をして、もうほぼお母さんで…
沖縄の女の子がみんなこんな経験をしてるとは思わないが…きっと沖縄だけじゃなく、全国で理不尽な想いをしてる子が沢山いて…
「知る」ということの大切さを改めて感じた。「知る」だけ...続きを読むじゃなく、その上で「考える」。そして、「自分に出来ることをする」。
もっと、私の視野も広げないといけない。

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Posted by ブクログ 2022年10月12日

海をあげるの作者である上間陽子さんの本。
色々考えさせられる本で、今まで自分は世の中のリアルから目を背けていたことに気付かされた。

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Posted by ブクログ 2022年10月03日

沖縄の夜の街で働く少女達を取材した本。
著者は沖縄出身で、沖縄大学で働く研究者。
単なる取材者としてではなく、少女達のカウンセラーの様な存在として接する。
やや近すぎるのが気になるところだが、だからこそ深く入り込めて取材を続けることが出来たのだろうと思う。

本書に出てくる少女達のほとんどは、10代...続きを読むで出産、その後高校に進学せずにキャバクラなど夜の街で働くというパターン。
少女達の親もまたそういうパターンだから、少女達の子供も同じ人生を歩むのだろうと予想される。
まさに貧困の連鎖。

そういう環境で育って、周囲の友人も同じような境遇であれば、他の生き方を知らないんだろうと思う。
いくらスマホを持っているとは言っても10代では出来ること、集められる情報も限られてしまう。

沖縄は、日本一人気の観光スポットである反面、日本一の低所得、離婚率。
普段は目に触れることのない沖縄の闇の部分が鮮明に書かれている一冊だった。

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Posted by ブクログ 2021年11月29日

暴力や貧困の中で、子どもを育てるために働いてきた十六や十七の少女たち。

安心して帰れる家があるのは当たり前ではない。
帰ったらご飯が用意されているのは当たり前ではない。
家族から暴力を受けずにいられるのは当たり前ではない。

私は高校生のころなんて、当たり前に学校に通っていた。
でも、親から与えら...続きを読むれていた生活、安心を当たり前に与えられていない家庭があって、そこから逃れられない少女たちがいるっていう状況が辛かった。
未成年の女の子がお金を稼げる仕事なんて限られているし、それがより女の子を危険な状況に陥れている。

この悪循環から抜け出せる人なんて一部の人だと思う。
こんな理不尽な状況が生み出されない社会になってほしい。

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