【感想・ネタバレ】裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たちのレビュー

あらすじ

それは、「かわいそう」でも、「たくましい」でもない。この本に登場する女性たちは、それぞれの人生のなかの、わずかな、どうしようもない選択肢のなかから、必死で最善を選んでいる。それは私たち他人にとっては、不利な道を自分で選んでいるようにしか見えないかもしれない。
上間陽子は診断しない。ただ話を聞く。今度は、私たちが上間陽子の話を聞く番だ。この街の、この国の夜は、こんなに暗い。
――岸政彦(社会学者)
沖縄の女性たちが暴力を受け、そこから逃げて、自分の居場所をつくりあげていくまでの記録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

なんで少女たちは裸足で逃げなければならなかったのか。沖縄に限った話じゃなくて、私たちにもきっと関係がある。
援助者である上間さんに少女たちが会えたことにほっとする。人生の中で、信頼できる人に会えること、その人からやさしい言葉をかけられることが、その後のしんどい出来事に立ち向かう力になるんだと思う。

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2025年10月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ


貧困家庭で育つ女の子たちが売春をしたりキャバクラで働きながらなんとか生きている日々を切り取った話。

家族や友達に恵まれてなんとか暮らしていける子もいれば、この先も不安にさせる子もいて、人間関係って大切だと思う。

お友だちのお家で毎日晩御飯をご馳走になってた子がいて、そんな関係があるのは救いだなと思う。

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2024年06月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

貧困や暴力に苦しみ育ってきた沖縄に住む6人の少女のお話。
彼女らが育ってきた環境は目を背けたくなるものばかりだが、そんな中で現状を少しでも変えようと自身で努力した1人の少女のお話は唯一のハッピエンドかに思えた。その少女の家庭環境は父親は居ないが、母親からの愛情を人並みに貰って育ったのが読み取れた。
幾つになっても家庭環境は人生において大きく影響するものだと考えさせられる一冊だった。

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2024年04月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「海をあげる」が良かったので手に取り。著者のメイン研究ということですが…すさまじかった。
このような女の子たちの話を他でも読んだことはあったと思うけれど、何と言うか土地柄と言うか地域性もあるのかな、東京などとは少し感触が違うように感じました。
そうしなければ生きていけない、という状態の究極に追いつめられている感じというか彼女たちのような人こそをサバイバーというのだなと。

どの人の話も苦しくなりますが、鈴乃さんの話が一番自分は揺さぶられた。
そこまでよく自分を引っ張ってきたなぁと、自分だったらとても同じようにサバイブすることはできなかっただろうなぁと。当たり前の事を当たり前にさせてくれない社会に対する闘いでもあるだろう、と上間先生は鈴乃さんのことを言っているけれど社会に楯突く間も惜しいのかもしれないし、そういう風には考えてないのかもしれないとも思う。ただひたすら子供を守って愛することに全力でいるのではないだろうか。そこに自分も揺さぶられたように思う。

上間先生の話を聞く姿勢、寄り添う姿勢は時には立場を超えて全力以上にならざるを得ない時があるのでしょう。
ここにでてくる女の子たちとその子どもたち、似たような立場に今ある女の子たちが幸せになれることを願います。

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2024年10月24日

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