上間陽子のレビュー一覧

  • 言葉を失ったあとで

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    深く 深く 考えさせられてしまった

    「今」この瞬間にも 起きている
    「アディクション」「DV」の実態に
    そのまま向き合ってこられた
    お二人の 言葉の数々に
    考えさせられてしまうことしきりである

    もうずいぶん前のことになるけれども
    DARCを運営されている方と
    知り合いになったことがあり
    一度「ミーティング」を覗いてみませんか
    とお誘いを受けたことがあった
    その時にも ものすごい衝撃を
    受けましたが

    語りだそうとするひとがいて、
    それを聞こうとするひとがいる場所は、
    やはり希望なのだと思う

    と「おわりに」の中で
    上間陽子さんが綴っておられますが

    つくづく そうだなぁ
    と思う

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    2022年03月25日
  • 言葉を失ったあとで

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    上間陽子さんの誠実さが際立った対談だと感じた。アディクションのフロントランナーたる信田さよ子さんへのリスペクトも感じたし、自分の活動を少しでもいいものにしたいという自己批判の視点も感じる。

    対談、とはいうものの信田さんが上間さんに「教える」の構造が多いような気がして、そこが少し気になる。信田さんの語りはすごく含蓄のあるものばかりだったが、ふたりが共振して予想外のところに辿り着く類の対談ではなく、「信田さんの語りを上間さんが引き出す」会になってしまっている、というか。もう少し上間さんの話が聞きたかったのが正直なところ。

    信田さんの自分の仕事への強烈な自負は、もちろん結果も含めて当然と言えば当

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    2022年03月07日
  • 言葉を失ったあとで

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    まさに言葉を失うような、酷い状況を生き抜いてきた人々の語りをきいてきた2人の言葉は、語っている内容以上に語らないこと、語れないこと、わかりやすい言葉にならない、手からこぼれ落ちるようなことを含んでいるのだろうという感じを受けた。

    言葉にすることの限界を知って、それでも、その場に立ち続ける覚悟というか。

    DV家庭で育って、やっとそのことを言語化しはじめてきたわたしには、色んなことを思いだし、ちょっと具合悪くなりながら読み終えた。

    残っているのは、被害者は加害について理解する必要があるということ。家族から暴力をふるわれ続けるとわけわからなさを本当に感じる。そのわけわからなさと対峙し続けること

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    2022年02月01日
  • 海をあげる

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    実際に沖縄に住んでいる人の基地、米軍の性的暴行に対する思いが丁寧に、率直に書かれていた。
    実際に住んでいると当事者だからこそ、声が上げられなくなってしまうんだなと思った。だから客観的に見ることのできる人が他人事ととして考えるのではなく、声を上げなければいけないんじゃないかな。

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    2025年09月22日
  • 海をあげる

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    普天間基地の近くに住み、未成年の少女たちの支援・調査に携わっている著者のノンフィクションエッセイ。若年出産をした女性の聞き取り調査、沖縄の現状などが淡々と綴られていきます。知ることの大切さに気づかされる一冊です。

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    2025年06月14日
  • 海をあげる

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    南の楽園、瀟洒な海辺のリゾートを求めて訪れる沖縄。 日本でありながら車両は右側通行、米ドルが流通しパスポートの必要な時代があった沖縄。東京23区の13区分の面積を占めるという米軍基地。演習飛行機の爆音、落下、町を闊歩する米兵が繰り返し起こす少女暴行強姦への恐怖と隣り合わせで生活をする島人。沖縄の背負ってきた戦争の残痕、屈辱、苦悩、貧困、家庭不和を生きる少年少女達の呻き声が、健気な女児の豊かな感性にほんの少し救われ、未来を諦めない希望を感じる。基地問題に対する沖縄と本土との温度差に改めて気付かされる。

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    2025年05月24日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    わかってはいたけど重くて過酷。家族に苦しめられていた女性たちが子供を産み、男性に苦しめられていたにも関わらず次々と恋人を作っているところは奇妙に映るが、過酷な現実をサバイブしている彼女たちの心境と選択を外野が非難するべきではないだろう。筆者が予想よりも彼女たちと深く関わっていて驚いた。生身で飛び込まないと得られない話もあるのだろうと敬服。

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    2025年02月12日
  • 海をあげる

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    本屋大賞2021 ノンフィクション本大賞作品。
    まず感じたのが、これってノンフィクションなの?エッセイじゃないの?
    タイトルや受賞スピーチから沖縄の基地問題に関する話しなのかと思ったが、それだけでなく筆者が関わっている様々な種類の社会問題について書かれていた。
    筆者自身の家族や娘の話しなどプライベートなことから、若年出産の問題で関わる若者たち、大学の教え子とのやりとりなど話題は多岐にわたる。
    文章自体は平易で読みやすい一方、内容は濃い。
    でもさくさく読めて、数時間で一気に読み切ってしまった。
    ただ、色々な問題がどれも途中までで終わるというか、問題が投げかけられてハイおしまい。
    しんどいまま終わ

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    2024年09月22日
  • 海をあげる

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    様々な境遇に置かれる女性たちは表に出さない苦悩を日々抱いている。世間から疎まれる弱者のはけ口が、さらに弱き存在となる子どもたちに向けてはならない。その負の連鎖は次世代へと受け継がれてしまう。社会の改善は弱者の救済であることが責務、そして私たちはその事実を看過してはならない。"誰かがやってくれる" はマジョリティが陥りやすい他責思考なのだから。

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    2024年08月05日
  • 言葉を失ったあとで

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    対談相手、「裸足で逃げる」の人とわかってドキッとした。詳しい内容は覚えてないけどとにかく衝撃的な本だったから……。自分は心理系の仕事をしてないので「ふーん、そうなの?」と思うところもあったけど……もっと時間のある時に読みたかった。フラッシュバックは回復の兆しという話が良かった。自分は本当に恵まれた人生を生きてるけど、環境次第で人生って本当に大きく変わるしそこから巻き返していくことの大変さって凄まじいなって思う。

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    2023年04月28日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    壮絶、沖縄の男性が皆こんなんじゃないと思うけど、ここに出てくる男性は皆、平気で女性を殴る。
    父親も兄も教師も彼氏も。
    十代で妊娠し、離婚し(夫が働かない、挙げ句にDV)シングルマザーで子どもを育てるためにキャバクラや風俗で働く。
    教師たちもすごく面倒見がよくて(ひと昔前の時代)子どもたちのことを見捨てず考えてくれてるけど、暴力は振るうらしい。
    そしての暴力を受けても当たり前だと受け入れてる女たち。
    読んでいて辛かった。
    この著者は沖縄が地元でこの問題に目を背けず、彼女たちの力となり支えている、生半可な気持ちじゃできないと思う。
    まるで別世界、異次元のことのように(まず私のまわりには皆無)感じた

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    2024年06月30日