上間陽子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
深く 深く 考えさせられてしまった
「今」この瞬間にも 起きている
「アディクション」「DV」の実態に
そのまま向き合ってこられた
お二人の 言葉の数々に
考えさせられてしまうことしきりである
もうずいぶん前のことになるけれども
DARCを運営されている方と
知り合いになったことがあり
一度「ミーティング」を覗いてみませんか
とお誘いを受けたことがあった
その時にも ものすごい衝撃を
受けましたが
語りだそうとするひとがいて、
それを聞こうとするひとがいる場所は、
やはり希望なのだと思う
と「おわりに」の中で
上間陽子さんが綴っておられますが
つくづく そうだなぁ
と思う -
Posted by ブクログ
上間陽子さんの誠実さが際立った対談だと感じた。アディクションのフロントランナーたる信田さよ子さんへのリスペクトも感じたし、自分の活動を少しでもいいものにしたいという自己批判の視点も感じる。
対談、とはいうものの信田さんが上間さんに「教える」の構造が多いような気がして、そこが少し気になる。信田さんの語りはすごく含蓄のあるものばかりだったが、ふたりが共振して予想外のところに辿り着く類の対談ではなく、「信田さんの語りを上間さんが引き出す」会になってしまっている、というか。もう少し上間さんの話が聞きたかったのが正直なところ。
信田さんの自分の仕事への強烈な自負は、もちろん結果も含めて当然と言えば当 -
Posted by ブクログ
まさに言葉を失うような、酷い状況を生き抜いてきた人々の語りをきいてきた2人の言葉は、語っている内容以上に語らないこと、語れないこと、わかりやすい言葉にならない、手からこぼれ落ちるようなことを含んでいるのだろうという感じを受けた。
言葉にすることの限界を知って、それでも、その場に立ち続ける覚悟というか。
DV家庭で育って、やっとそのことを言語化しはじめてきたわたしには、色んなことを思いだし、ちょっと具合悪くなりながら読み終えた。
残っているのは、被害者は加害について理解する必要があるということ。家族から暴力をふるわれ続けるとわけわからなさを本当に感じる。そのわけわからなさと対峙し続けること -
Posted by ブクログ
本屋大賞2021 ノンフィクション本大賞作品。
まず感じたのが、これってノンフィクションなの?エッセイじゃないの?
タイトルや受賞スピーチから沖縄の基地問題に関する話しなのかと思ったが、それだけでなく筆者が関わっている様々な種類の社会問題について書かれていた。
筆者自身の家族や娘の話しなどプライベートなことから、若年出産の問題で関わる若者たち、大学の教え子とのやりとりなど話題は多岐にわたる。
文章自体は平易で読みやすい一方、内容は濃い。
でもさくさく読めて、数時間で一気に読み切ってしまった。
ただ、色々な問題がどれも途中までで終わるというか、問題が投げかけられてハイおしまい。
しんどいまま終わ -
Posted by ブクログ
壮絶、沖縄の男性が皆こんなんじゃないと思うけど、ここに出てくる男性は皆、平気で女性を殴る。
父親も兄も教師も彼氏も。
十代で妊娠し、離婚し(夫が働かない、挙げ句にDV)シングルマザーで子どもを育てるためにキャバクラや風俗で働く。
教師たちもすごく面倒見がよくて(ひと昔前の時代)子どもたちのことを見捨てず考えてくれてるけど、暴力は振るうらしい。
そしての暴力を受けても当たり前だと受け入れてる女たち。
読んでいて辛かった。
この著者は沖縄が地元でこの問題に目を背けず、彼女たちの力となり支えている、生半可な気持ちじゃできないと思う。
まるで別世界、異次元のことのように(まず私のまわりには皆無)感じた