上間陽子のレビュー一覧

  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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     沖縄の女の子たちが家族や恋人、面識のない男から暴力を受けながら育ち、そこから必死に逃げて自分の生き方を探すまでの過程を調査した記録。

     ここであえて「女の子」と書いたのは、本書に出てくる女性はもれなく10代で妊娠して、暴力を受け居場所を追われているからである。著者の上間さんは、この女の子たちから聞き取り調査を行うだけでなく、人生の決断にまで踏み込み、調査対象者の人生に寄り添いながら調査をしている。

     社会学の調査では、通常は調査対象者から一歩引いた立場で、調査対象者の決断には影響を与えないようにするのが一般的だろう。(参与観察という社会学の調査方法からも分かる通り、やはり「観察」が基本な

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    2026年01月03日
  • 別冊NHK100分de名著 フェミニズム

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    上野千鶴子の担当する章が興味深かった。

    ホモソーシャルな集団(往々にして男性中心のコミュニティを指す)では、同性愛嫌悪(ホモフォビア)とミソジニー(女性蔑視)を持つことで成員資格が与えられる。つまり、異性愛者として女性を性の対象として扱うことができてはじめて「仲間」として認められる。

    ホモソーシャルの考え方を使えば、非モテ男性や弱者男性、インセルといった現象も説明できる。
    冷静に考えたら別にモテなくて落ち込む必要はないのに女性に性的にモテなくて落ち込む人が存在する。
    それは実は女性にモテないのではなく、自分が男社会で「仲間」と認められないから落ち込むのではないだろうか?

    そういうのは本当

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    2025年09月14日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    沖縄で暴力や貧困に苦しむ少女たちに関する4年間の調査と支援の記録

    映画「遠いところ」を思い出しイメージしやすかったが、様々なケースを伺えることによって問題が本当に根深く存在していることを思い知らされた。
    丁寧に、当事者に寄り添って、聴いて、活字化していて、通常の文章では表せないような感情がリアル。

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    2025年02月24日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    迫力があって、少女達のことがグッと心に残ったルポ。どこにも居場所がなかったり、子供と生活するためにキャバ嬢になった少女たち。それぞれの暮らしの中で、必死に生きていこうとする姿と彼女たちを支えていこうとする著者の姿勢に心を打たれた。生まれてくる環境を選ぶことは出来ないけれど、彼女達が人として尊厳を持って生きていける社会にしていかないといけない。

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    2025年01月28日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    ネタバレ

    「海をあげる」が良かったので手に取り。著者のメイン研究ということですが…すさまじかった。
    このような女の子たちの話を他でも読んだことはあったと思うけれど、何と言うか土地柄と言うか地域性もあるのかな、東京などとは少し感触が違うように感じました。
    そうしなければ生きていけない、という状態の究極に追いつめられている感じというか彼女たちのような人こそをサバイバーというのだなと。

    どの人の話も苦しくなりますが、鈴乃さんの話が一番自分は揺さぶられた。
    そこまでよく自分を引っ張ってきたなぁと、自分だったらとても同じようにサバイブすることはできなかっただろうなぁと。当たり前の事を当たり前にさせてくれない社会

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    2024年10月24日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    東京にもありそうな話だが、生ぬるい暑さやドヨーンとした沖縄ならではの雰囲気を感じながら読むと、なんだか気持ちまでドヨーンとした。家庭環境により身体を売ることしかできなかった少女たちだが、中でも1人だけ子育てしながら看護師になった子の話は感動した。

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    2024年06月06日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    新聞で上間さんの文章を読んで本を読みたくなった。最初のまえがきから辛かった。でも読んでいくうちにこの子たちが前を向いて行くところに少し光が見えた。どうか引き戻されることなく穏やかに暮らせますように。

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    2024年05月25日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    家族や恋人、見知らぬ男性から暴力を受けた10〜20代の少女達の居場所を、著者は丹念に調査し真摯に話しを聞いてきた。与えられた環境の中で懸命に生きる少女達の姿に心を打たれた。同じ日本で生まれていてもこれほどまでの暴力や貧困に喘ぐ人達がいる事にこの本を通して知ることができて本当に良かった。

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    2024年05月09日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    まさに当時自分と同世代であった沖縄の女の子たちが、閉鎖された苦しみの中を自分だけで生きてきたことを初めて知りました。
    こんなつい最近に、ましてやきっと今も、女の子たちにここまでの困難が強いられていることは、本当に心が苦しいです。

    知ることから始まるけど、知るだけではだめだなと思いました。
    上間さんの、海をあげるのインタビューをよく思い出します。丁寧に選び取って、慎重に心に重ねていくような、重みのある言葉。あとがきの一つ一つの言葉も頭に残っています。

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    2024年03月13日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    上間陽子さんの作品、「海をあげる」に続き2作目。この作品の方が早く出版されたのだが。
    「海をあげる」を読んだ後、しばらくしてNHKの100分de名著フェミニズム編で上間陽子さんが出演していた。
    落ち着いた、とてもいい印象だった。
    で、その後の読書なので、前回よりも好意的に読むことができた。沖縄の少女たちに寄り添うことを決意した生き方を応援したい。

    研究者の本としては、自分の感想がゆるゆるに書かれているのが、前回違和感があったのだが、今回は、ま、いっか、と思いつつ読めた(笑)
    上を向かないと涙がこぼれる、といった筆者の気持ちが挿入されるのが、どうも苦手ではあるが、こういう書き方が必要なのだな、

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    2024年03月10日
  • 別冊NHK100分de名著 フェミニズム

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    ザ・フェミニズム、という人選でなく、専門とは少し離れた視点もっ、てのが絶妙な匙加減。とはいえ、一番感銘を受けたのは、上野さんが取り上げている”ホモソーシャル”のそれ。さすが第一人者。ミソジニー、ホモフォビアといった、ヘテロセクシャル一辺倒な男性特有の思想も、ホモソーシャルの視点から説明され得る。なるほど。短い中にも気付きの多い一冊。

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    2023年10月24日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    読後感がおもたいけど、現実なんですよね。また、著者の本も読んでみたいです。貧困の連鎖を社会が考えていきたいですね。

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    2023年10月09日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    あまりに暴力が多すぎて読んでいてつらかった海をあげるを読んだ時と同じような感覚になったけど、人を傷つけることをなんとも思わない人(特に男)がこんなにもいると思うと絶望してしまうのにでてくる女の子はみんな強い 強がっているだけかもしれないけど懸命に生きている 絶対に幸せになってほしい なっていてほしい

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    2023年09月14日
  • 別冊NHK100分de名著 フェミニズム

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    ネタバレ

    勉強になった。『侍女の物語』に見られる女性の分断は、男女雇用機会均等法や派遣法などによって現実に起きている、といわれると、たしかにそういう見方もあるなと気付かされた。専業主婦、一般職、総合職…
    ルネ・ジラールの欲望の三角形の話は聞いたことがあったので、それが上野千鶴子さんの話に出てきて嬉しかった。たしかに、頼朝の女ばかり口説く「鎌倉殿の十三人」の三浦義村はそれだなと思う。
    男は男に認められることで男になるが、女は男に認められることで女になる、その性の非対称性もわかりやすかった。結局この社会はそんな家父長制の尾っぽを引きずったホモソーシャルな社会だけれど、会社と半身で関わる・プライベートを大切に

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    2023年08月29日
  • 別冊NHK100分de名著 フェミニズム

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    どの章もわかりやすく興味深く読めたけれど、上間さんの語りは私の中で別格。
    なぜ傷や暴力や怒りやトラウマを、悲しみと絶望あふれる世界を、こんなに力強く静かに語れるんだろう。
    彼女の文章を読んでいると私はいつも深海に潜ってる気持ちになる。

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    2023年08月23日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    海をあげるを手に取った時最初に感じたフィクションなのか事実なのかが今回も読んでいてずっと頭の中でグルグルしてた。圧倒的に暴力を振るう人間の多さに絶望。逃げる思考が育まれない環境なのか知識を得れないのか分からないけど今は少しでも減っていてほしい。

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    2023年08月10日
  • 別冊NHK100分de名著 フェミニズム

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    2023.1.2放送のものに、放送では伝えられなかった内容を加えさらに充実させた1冊です、とディレクター山田氏の「はじめに」弁。

    「伊藤野枝」は番組では辻潤と大杉栄との関係と28歳までに7人の子供を出産、というのがとても印象に残ってしまってあまりいい印象は無かったのだが、加藤陽子氏の活字を読むと、思索の人ではあったのかもという印象が少し増えた。明治28年の生まれで生家は没落はしていても潤沢だったころの生活の名残があり、労働者の開放を思想しながらも、女工たちの生活との間には一線がひかれている、などのことが改めて分かった。

    「侍女の物語」では筋書きや登場人物の意味付けが書かれていて、気づかなか

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    2023年07月13日
  • 別冊NHK100分de名著 フェミニズム

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    紹介されている本はどれも興味深かった。
    ジュディス・ハーマンの心的外傷と回復は、特に読みたいと思った。
    ・伊藤野枝の「階級的反感」にはめちゃくちゃ共感する。
    正義に燃え、階級による格差や差別をなくしたいと思って活動しているのに、(活動による救済の対象である)労働者階級と仲良くできない。相手には拒まれてしまうし、相手のそんな振る舞いに自分も苛立ってしまう。
    それを率直に認めて見つめるのは勇気がいるがとても大切なこと(今のリベラル知識人に足りていないこと)。
    そして、上間陽子の「階層的な違いや壁は確かに存在する。でもそこからだけどな、そこからスタートすればいい」というのは説得力があった。

    ・アト

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    2023年07月10日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    わかってはいたけど重くて過酷。家族に苦しめられていた女性たちが子供を産み、男性に苦しめられていたにも関わらず次々と恋人を作っているところは奇妙に映るが、過酷な現実をサバイブしている彼女たちの心境と選択を外野が非難するべきではないだろう。筆者が予想よりも彼女たちと深く関わっていて驚いた。生身で飛び込まないと得られない話もあるのだろうと敬服。

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    2025年02月12日
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

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    これも沖縄の低層社会 社会学者の打越さんの相棒。
    沖縄の女の子達の進路って、こういう迷い道があるんだと驚いた。

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    2025年12月08日