安倍晋三のレビュー一覧
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厚労省の変化は何なのだろう
厚労省は、統計上の差が 顕著ではない、と結論づけました。 臨床研究では相当の効果があったにも かかわらず、です。(中略)
結局は、動物実験の結果から、妊娠中の女性が飲むと、障害がある赤ち ゃんが生まれる恐れがあるので、広く使用することにたじろいでしまった のです。だったら、そうした人に処方しなければいいだけの話なのですが。(中略)
1980年代の薬害エイズ事件では、非加熱血液製剤を輸入していた製薬会社トップと、使用した医師、さらに、エイズウイルス(HIV)に汚染 されている危険性を知りながら、回収を指示しなかった厚生省の官僚が罪に問われました。(本書より引用)
この引用を読むと、厚生労働省が薬の安全性評価に慎重であろうとしていたことが分かる。薬の承認に前向きだったのはむしろ安倍氏だった。
しかし、2年後の現在から眺めてみると違和感がある。厚労省はその後、ワクチンの導入を積極的に進めた。安全性が疑問視される事例が海外で先行して明るみになっていたにもかかわらず。
厚労省のこの姿勢の変化は、何なのだろう。 -
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社会に出る前にこういう本があればというのが、
素直な気持ちだ。若干涙腺が緩くなり始めている
のか、中盤以降でとうとう泣き出してしまった。
本書は、近畿大学の卒業式にていわゆる各界
著名人が卒業生に述べた祝辞等を纏め上げた金言集である。
この本には心に響く言葉や心を揺さぶるフレーズ
等がぎっしり詰まっているが、特に印象的だった
のは、秋元康氏の言葉だ。
『切れ目のない壁はありません。
だから、右か左に動けば、必ずどこかに切れ目は
ある。そこから行けばいいのです。
越えられない壁なら、回り込めばいい。』
もう25年も前のことだが、社会に出る前はいつも
どこかで焦っていた記憶がある。
今でもはっきりとした理由は不明だが、学校教育
等の庇護から徐徐に独りで一歩を踏み出そうとしていた私は、心に響く言葉や背中を押してくれる言葉等に飢えていたのかもしれない。
時が少し経ち、令和となった今も、若者の感じる
ことは、そう変わらないだろう。
この本は、かつての自分が悩ませられていた焦燥感等を見事に払拭してくれる一冊だ。
これから社会に羽ばたく若い方だけでなく、
すべての人の心を揺さぶる魂のこもった金言に
本書を通じて出逢えるはずだ。
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美しい国へ
著:安倍 晋三
出版社:文藝春秋
文春新書 524
安倍晋三(19540921~20220708) 享年67歳
暗殺された戦後初の宰相となりました
現職にて暗殺
原敬
浜口雄幸
犬養毅 (五一五事件)
離任後暗殺
伊藤博文
高橋是清(二二六事件)
斎藤実(二二六事件)
そして、日本の憲政史上、最長となる内閣総理大臣を務めた
在任中は、手に取ろうとも思わなかったのだが、高市早苗総理の師匠として、安倍晋三氏は何をどう考え、どう行動したのかを知りたくなった
そして感じたこととは、分かりやすいということでした
平易な文章で、読みやすい内容がならんでいる。こうしたわかりやすさが、長く総理を努めることができた理由だったのではないかと思えました
また、印象深かったのは、闘う政治家というのものでした。闘う政治家というのは、批判を恐れず、行動する政治家という意味とあります
安倍晋三氏の原点とは、まさに、良くも悪くも、闘う政治家だったのです。
そして、政治家ということを自分の職業に置き換えて考えても充分に納得するものだとも考えました。
ただ、本書を読み終えても、彼はなぜ殺されなければならなかったのか、その答えは残念ながら、ありませんでした。
気になったのは、以下です
・安保条約をすべて読み込んでみて、日本の将来にとって、死活的な条約だ、と確信をもつことになるのは大学にはいってからである
・歴史を単純に善悪の二元論でかたづけることができるのか、当時のわたしにとって、それは素朴な疑問だった
・ふたつの保守党が合併した理由とは
保守勢力が力を合わせて、戦争で疲弊した経済力を回復させようと考えたことだ
もう一つの理由は、日本が本当の意味での独立を取り戻すことにあった
・国の骨格は、日本国民自らの手で、白地からつくりださなければならない。
そうしてこそはじめて、真の独立が回復できる
・アメリカ人と交渉するときは、傲慢になってはいけないが、けっして卑屈になってはいけない
相手が年上であっても、位が上であっても、同じ立場だと思って、対等に付き合うべし
・同盟国との信頼関係を強化するうえで、政治家個人の信頼関係がはたす役割の極めて大きいことを実感した
・政治家は、自らの目標を達成するためには淡泊であってはならない
・確たる信念をもち、たじろかず、批判を覚悟で臨む
・わたしを拉致問題の解決にかりたてたものは、なによりも日本の主権が侵害され、日本国民の人生が奪われたという事実の重大さであった
・ナショナリズムは、まだ国民国家をもたない民族にとっては革命思想であり、
すでに、国民国家を手にしている民族にとっては、保守思想になる
・天皇は、象徴天皇となる前から日本国の象徴だったのだ
・日本の欠陥を語ることに生きがいを求めるのではなく、日本の明日のために何をなすべきなのかを語り合おうではないか
目次
はじめに ー「闘う政治家」「闘わない政治家」
第1章 わたしの原点
第2章 自立する国家
第3章 ナショナリズムとはなにか
第4章 日米同盟の構図
第5章 日本とアジアそして中国
第6章 少子国家の未来
第7章 教育の再生
おわりに
ISBN:9784166605248
判型:新書
ページ数:240ページ
定価:730円(本体)
2006年07月20日 第1刷発行 -
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『美しい国へ』を読んで
タイトルに惹かれて手に取った一冊。著者は元内閣総理大臣・安倍晋三氏。政治に関する内容ではありますが、専門的すぎる表現はなく、初心者でも読みやすい構成になっており、政治に関心を持ち始めた私にとっても理解しやすいものでした。
拉致問題、日米安全保障条約、中国との外交関係、年金制度、少子化など、日本が抱える重要な課題について、安倍氏の考えが丁寧に綴られており、ひとつひとつのテーマに対する理解が深まりました。
この本を通して、安倍さんがどれほど日本を大切に思い、日本人としての誇りを取り戻そうと尽力されていたかが伝わってきました。私自身も、日本人であることに誇りを持ち、国のためにできることを少しずつでも実践していきたいという気持ちが芽生えました。
安倍晋三さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。 -
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安倍元首相が、最初に首相の座に就いたのは、ご本人が52歳の時であった。政治家一家に生まれたエリート政治家は、史上最年少で首相の座に就くことになったが、しかし、第1次安倍政権はうまくいかず、ご本人の病気もあり、わずか1年で退陣することとなる。エリート政治家が初めて味わう挫折だった。しかし、ご本人がインタビューの中で応えているように、この経験が、政治家・安倍晋三を成長させ、第2次安倍政権をつくり、そして、その第2次安倍政権も成長させ、史上最長の政権にしたのである。
本書のインタビューでは、その間の出来事について、安倍元首相が忌憚なく話しておられる。私自身は、「アベノミクス」を始めとした安倍元首相の政策に賛成するところばかりではなかったけれども、インタビューの中に現れる、安倍元首相の政治家としての資質・視野の広さ・人間力には感心させられた。本書の最後には、安倍元首相の葬儀の際の何人かの弔辞が紹介されているが、野田元首相の安倍元首相評が、的を得ている気がするので引用する。
【引用】
私が目の前で対峙した安倍晋三という政治家は、確固たる主義主張を持ちながらも、合意して前に進めていくためであれば、大きな構えで物事を捉え、飲み込むべきことは飲み込む。冷静沈着なリアリストとして、柔軟な一面を持っておられました。
【引用終わり】
インタビューで浮かび上がってくる安倍元首相の人物像は、まさにこの通りであった。
本書で、インタビュー以外に心に残ったのは、この野田元首相のものを含む、安倍元首相の葬儀時の弔辞である。野田元首相のものも、心に残ったのが、菅元首相の弔辞には、心を打たれた。悲しみと怒りと無念さに溢れたその弔辞は、安倍元首相の政策を支持した人・支持しなかった人に関係なく、心に染み入ったと思う。 -
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『安倍晋三回顧録』──「国家とは何か」を問い続けた男の記録
『安倍晋三回顧録』は、単なる元首相の回想録という枠を超え、「日本のかたち」を根源から問い直すような、強い力を持つ一冊だと感じた。政治の舞台裏、外交の緻密な駆け引き、そして一人の人間としての覚悟と苦悩が、飾らない率直な言葉で綴られている。
本書は、生前に36時間にわたる綿密なインタビューに基づいて構成された。安倍氏は、自身の功績も課題も、ありのままに語る。政策の失敗、誤解されたことへの悔しさ――それら全てが、「いかに国を守るか」という強い信念によって貫かれている。読んでいると、こちらも自然と襟を正すような気持ちになる。
「戦後レジームからの脱却」という理念
安倍晋三という政治家を語る上で欠かせないキーワードの一つが「戦後レジームからの脱却」だった。憲法改正を巡る議論、自衛隊の立ち位置の明確化、安全保障関連法の整備。これらの政策は、常に賛否両論を巻き起こしたが、本書では、その背景にある綿密な政治的計算と、彼の強固な国家観が丁寧に語られている。
特に深く印象に残ったのは、安全保障関連法に関する記述だ。「批判を恐れて逃げるのは、政治家の取るべき道ではない」という言葉には、彼の強い覚悟と、同時に孤独が滲み出ている。政治的なリスクを顧みず、「日本を守り抜く」という一点に揺るぎなく軸足を置いた彼の姿勢は、本書全体を通して強く伝わってくる。
外交の舞台裏に垣間見えるリアリズム
トランプ政権との微妙な距離感、プーチン大統領との困難な領土交渉、中国との複雑な均衡戦略――これらの外交の舞台裏も、生々しく、そして詳細に描かれている。安倍外交の際立った特徴は、理想論に偏ることなく、現実と粘り強く向き合うリアリズムの精神だったと言えるだろう。その地道な積み重ねが、「自由で開かれたインド太平洋」構想や、TPP11(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)、日米同盟のさらなる強化といった具体的な成果へと結実していったのだ。
今の日本と、彼の不在
2022年の突然の訃報の後、日本の安全保障を取り巻く環境は、より一層不確実性を増している。台湾情勢の緊迫化、ウクライナ危機、北朝鮮による度重なる挑発。安倍氏が生前訴えていた「備えの強化」や「国家の責任」という言葉の重みが、今、私たちの胸に重くのしかかる。
菅義偉前総理の追悼に触れて
安倍晋三氏の国葬儀において、友人代表として菅義偉前総理が述べた追悼の辞は、多くの人々の心を深く捉えた。とりわけ、次のくだりは忘れがたい。
「あなたは常に、正しいと信じる道を貫き通しました。そして、日本のために、その命を懸けてこられた。」
かつての官房長官という単なる側近という立場を超え、真の盟友として、菅氏は飾らない言葉で安倍氏の生涯を語った。その時、菅氏が見せた涙と、一つ一つの言葉の重みが、この回顧録に記された数々の決断の重みを、何よりも雄弁に物語っていたように思う。
終わりに
安倍晋三という一人の政治家の功績や思想の全てを、完全に肯定することは難しいかもしれない。しかし、「自分の国は、自分たちで守る」という、一見すると当たり前の言葉を、これほどまでに真剣に、そしてひたむきに語り続けた政治家が、他にどれほどいただろうか。
この『安倍晋三回顧録』を手に取るという経験は、現代日本に生きる私たち自身が、「国家とは何か」という根源的な問いに改めて向き合う機会を与えてくれる。ぜひ、多くの人に手に取って読んでほしい。安倍晋三という一人の男の言葉が、きっとあなたの心の中にも、静かで力強い火を灯してくれるはずだ。 -
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総理大臣は、そんな事を考えて仕事をしているのか、ということを端的に知ることができた。
数多の決断の中にはミスや失敗もあったのではないか、それでも話の辻褄が合うように上手に誤魔化して話している部分もあるのだろうと想像した。
それでも、一部には発言のミスなどについて正直に謝罪を述べる箇所もあり、総じて正直な内容をお話しされたのだろうと感じた。
いわゆる保守派が何を大切にしているのか。理想を語るだけでいい野党と、現実とのすり合わせをして政策に落とし込まなければならない与党・政府との立場の違いも描かれていたように思う。
最後に掲載されている野田元総理の追悼演説は、よく言われているように非常に良い文章で、胸が熱くなった。 -
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安倍晋三がどれだけ日本の国益を守るために闘っていたかという事がよく分かる。左翼やメディアに嫌われ続けたが、それでも国民の支持が強かったからこそ、憲政史上最長の任期を務めた日本の歴史に残るリーダー。
特に興味深いのは外交や各国首脳に関する記述。メディアを通じてしか知らなかった、外交の真の舞台裏が描かれており、それだけでも読む価値はある。
理知的で実務派の元弁護士オバマ大統領は、ジョークにも反応せずに直ぐに本題に話を戻したという。銀座次郎でのすし会食では米国の自動車が道中で1台も走っていない事を安倍に文句を行った処、安倍はドイツ車はたくさん走っている、彼らは日本の実情に併せて右ハンドル車を作っているからであって、アメリカの自動車メーカーはそれをしていない、と言うと黙り込んだという。
一方、トランプ大統領は報じられているイメージとは全く異なり、人の話をしっかり訊くタイプで安倍さんは色々なことを相談されたという。中には「ウチの国務長官をどう思う?」といった場合によっては内政干渉と言われても仕方のない答えようのない事までも含まれている。そして、偶然安倍の誕生日に行われた会談では突然照明が消え、ローソクを差したケーキを持ったトランプが突然がハッピバースデーを歌ってくれたという。イランの核開発合意破棄を巡る外交では、対外的に強行な姿勢を見せていたトランプも、同国にパイプを持つ安倍に対しては仲介の可能性を見出しており、事態の打開の道を探っていた事も明かされれている。
安倍は地球儀を俯瞰する外交を標榜していたが、具体的にそれがどのように行われていたかが描かれており、各国の思惑が渦巻く魑魅魍魎な世界において、日本の国益を常に考えて活動していたことが伺い知れる。
また、国内においても敵は野党だけではなく、財務省もそうであったという。彼らは自分たちの意向に沿わない政権がでてくると併記で倒しに来る。財務省は参加に国税庁をもっているので、国会議員を脱税などで強制捜査する協力な武器をもっているのである。党内でも増税を是とする財政再建派が一定数おり、財務省はこうした議員を応援する。