安倍晋三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前回の安倍政権の時に出版された本。2006年当時の青写真が見事なまでに実現しつつある現在、政策の意図を確かめるために読んでみました。
一番評価されてる安倍政権の外交戦略。これが父御さんで元外務大臣も歴任した安倍晋太郎の秘書時代の経験が大きいのだろう。
アメリカ・韓国・インド・オーストラリアなど自由と民主主義の理念を共有する国々との連携は非常に重要視されている。
また、中国との政経分離した繋がりの重要性を指摘。
こういう点をきちんと読むと、国の利益という視点から見れば中韓に対するヘイトスピーチが如何に愚かしいことかが分かるかもしれない。
ただし、安全保障の項目はどうも引っ掛かる。論理のすり替えのような気がしてならない。少し引用すると、
p66「安全保障について考える、つまり日本を守るということは、とりもなおさず、その体制の基盤である自由と民主主義を守ること」
→この部分は安全保障の在り方を示す。首肯できるだろう。国民の生命を守るのは政府の役割、そのために主権国家は国民の生命を守るための自由と民主主義を維持すべく安全保障をきちんと行う必要がある。
p.p.106〜107で鷲尾克巳少尉の特攻隊の話を出し、
p108「たしかにいのちは大切なものである。しかし、ときにはそれをなげうっても守るべき価値が存在するのだ」
同「この自由や民主主義をわたしたちの手で守らなければならない。」
→国民はいのちをなげうってでも自由と民主主義を守らなければならない、とある。主権在民の国家にあっては、国民の生命あっての国家である。国民の生命が第一義に守られる必要があるのでは?
→あと安全保障の方法は多岐にわたり、軍備以外にも国際協力により他国の信頼を得ることなども国際政治学的には安全保障の範疇に入るらしい(かじった程度に勉強したぐらいなので、本当はもっと沢山事例がある)。
なので安倍さんにはこんな極端なやり方を書くのではなく、得意の外交戦略を通じた安全保障についても言及して頂きたかった。
現在日本で暮らしてる人々には、政府がどの方向に向かっているのかを知る上でも、是非とも改めて読んでもらいたい一冊であった。
外交戦略の部分は本当に魅力的である。この部分は現在の安倍政権でも特に重視しているところなので、一読して頂きたい。こういう本を読む際には、批判的な精神を以て読まないとただ単に流されるだけになってしまうので要注意。 -
Posted by ブクログ
安倍首相の政治に関する考え方が書かれた一冊。とても読みやすい。簡単に分かりやすく何を考えて政治を行っているのかが書かれている。
読んで感じたことは世間では考えの根本的な箇所にスポットライトはあまりあたっていないということ。例えば靖国神社参拝問題に関してもっぱら中国を刺激するだのといった表面的な部分しか注目されない。しかし世間では、なぜ首相は靖国を参拝することに価値を感じているのか、参拝することはどういった意味をなすのかといった問題の根本的な部分は全く議論されない。問題の根源を議論せずに、やれ批判といった現象が起きているように感じる。
この本を読むと少し政治を見る目が変わる。安倍首相のやろうとしていることの問題の根本を考える手助けをしてくれる一冊であった。 -
Posted by ブクログ
新しく足された部分で、民主党政権時の外交について非難している。確かに、そのときは外交問題が次から次へと起こった気もする。けれども、国民が民主党政権へと移らせざるを得なくした責任が自民党にはあるのではないでしょうか。民主党に政権が移るまで、日本は一度も政権交代したことがない。過半数がとれず、共同政権になることが多いが、自民党は常に与党にいた。その事実にあぐらをかいていたのではないかと感じる。何十年も先、歴史としてあの3年間を眺め、その3年間は大変な3年間だったという評価であったとしても、私はあの3年間は絶対に必要であったと思うだろう。選挙によって国政も動くのだと、実感できた選挙だった。
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Posted by ブクログ
仕事とも関係するので買ってみた。
安倍総理が第一次安倍政権の時に書いた「美しい国へ」を再録し、加筆したもの。
テーマは大きく言えば2つ、国としての安全保障(憲法改正論、愛国論)と、社会保障。美しいふるさと、国を大事にするというのは自然なことで、それが国を誇りに思う心につながり、安全保障に資するというロジックなのね。やっぱり。
しかしまぁ、納得させられる点も多いことは事実。地域大好きという人は、次に国が大好きとはならずに、地球大好き、みたいになる人が多い、それは戦後教育のなかで「愛国」的なことに対してアレルギーができているからだ、というのはなるほどなと思った。それが憲法改正によって根本治療となってこの国がよくなるかどうかは、判断できないが。
サラリと読めるし、総理の考え方を知りたければとりあえず読むべし。 -
Posted by ブクログ
2013年62冊目
本書で書かれていたことのほとんどに関しては納得のいくものでした。まぁ、そうだろうと。但し、国民としての誇りや自主自立の精神の考えと自主憲法を結び付けるのは論理が飛躍しすぎると感じます。
もちろん、自衛隊を自衛隊のままにしておくことの問題もあるでしょう。憲法を変えた時、何かが変わるかは具体的にイメージできません。(こういう問題は具体化しずらいものではあるが。)
政治家と一般国民のかい離はここにあるのでしょうか。現代の国民でそこまで国家のすう勢を憂慮する人はそう多くはないでしょう。だからこそ、首相は本書の中でアイデンティティの帰属の話を再三しているのだと思いますが。
だからこそ、あらゆる問題は教育に戻るのでしょう。
最後に、自己責任の言葉の使い方の問題をやはり本書でも感じました。近年において、自己責任が低下している旨は、納得できるものがあります。但し、自己責任とは何でしょうか。自分のことを未来を見据えて考え、社会のことも考慮することでしょうか。少なくとも自分の食いぶちを確保することでしょうか。しかしながら、自分のことについて責任を感じるためには適切な教育が必要になります。その適切な教育を受けることができないまま大人になった、大きな子どもについても自己責任でしょうか。
人間の成長において環境が多大な影響が与えられる人間において、自己責任を語るには、社会がより成熟する必要があるでしょう。そのためどうすべきか。難しい問題です。 -
Posted by ブクログ
安部氏の国家観や思想、年金や安全保障への一部の政策についての考え方が述べられている。私は政策提言を期待して読んだので、拍子抜けした。
数年前に出版された初版も読んだことがあり、それと比較してもあまり大差ない、と思う。
記述の内容の濃淡がかなりはっきりしている。例えば、年金で政権の足をすくわれた経験があるからか、年金制度に関する記述が厚い一方、地方自治制度にかんする記述は、簡単に触れられている程度でかなり薄い。新書だから仕方ないが、中途半端な印象はぬぐいきれない。もっと筆者自身が考えるあるべき国家について強く語り、そこから各制度がどうあるべきか簡単に触れる構成にした方がよかったかも。