岩瀬成子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ずっと読みたかった本。ようやく入手。
●江國香織「生きる気まんまんだった女の子の話」
……世界観がそのまんま。いいねえ。
生きる気まんまんだった女の子は、なんだかんだで幸せな人生を送ったのだろうな。
●岩瀬成子「竹」
……よく分からなかった。児童文学の作者なのに、やや難解。
●井上荒野「ある古本屋の妻の話」
……夫婦は仲良くありたいね。分かりやすく。誤解を招かずにすむくらいに。
●角田光代「おかあさんのところにやってきたねこ」
……いろいろ深読みしたくなってしまう短編。
飼い猫の幸せ?野生の幸せ?
親の子知らず、子の心親知らず。
人生の因果、幸福とは?
そして、元絵本でねこが、王様や船 -
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Posted by ブクログ
絵本「100万回生きたねこ」へのトリビュート短編集。作風も、絵本の活かし方もさまざまで、それぞれに味わい深かったです。
印象的だったのは川上弘美さんの「幕間」。RPGの主人公と、ねこを重ね合わせるとは……着想が面白く、また、皮肉に満ちて切なかった……。
小説の中に混ざる、くどうなおこさん「インタビューあんたねこ」の詩、好きだなぁ。リズムが良い。言葉選びのセンスが良い。普段なかなか詩に親しむ機会がないのですが、ことばのひとつひとつがキラキラしてる……。
短いながら優しい、谷川俊太郎さんの「虎白カップル譚」で締めくくられていて、後味が良くてほっとしました。 -
Posted by ブクログ
岩瀬さんは児童文学者としては社会派なんだ。
いじめや不登校をテーマにして、共感させて明るい未来を感じさせる終わり方っていうのが、今どきの児童文学の定番で、虐待や貧困が出てきても、そんなに生々しくは描写されないし、最悪の状態ではないのが普通なのだが、このところの岩瀬さんのは救いがないというか、あまりにリアルというか。
『きみは知らないほうがいい』も『ぼくが弟にしたこと』も逃げ場がない感じだったが、この本の貧困シングルマザー家庭も、これからどうなってしまうのだろうかと、読んでて心配になるのだが、最後まで状況は変わらない。お菓子を食事にしたり、母親が帰ってこなかったり、気に入っている服を「あんたには -
Posted by ブクログ
岩瀬成子は児童文学の作家ってことになってるけど、こういう短編集を読むと、子どもが主人公っていうだけで、子ども向きではないよな、と思う。
長編でもそう思うことがあるが。
子どもはどうしても小説に物語を求めるので、特にこれといったストーリーがないと、つまらないと感じる子が多い。
まあ、大人もそうかもしれないけど。今流行ってる小説なんか見てると。
そういった意味で、ちょっと上級者向けで、子どもが読んで良かったと思えるかどうかは疑問。
でも、私は好き。
太った女の子の淡い恋心を描く「こんちゃん」や、少女がちょっと風変わりな青年に抱く憧れを描いた「梅の道」など。
みんなにおススメ、って本じゃないけど。