藤井咲耶のレビュー一覧
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ネタバレなんていうか……これほどまでに、私のM的な快感を引き出す話はないと思う。
結構ね。
どうなるのかよくわからない二人の話が永遠と続いていて……両思いのはずなのになかなかお互いに言い出せなくて、すれ違って、決定打がなくて……という、じれったさ、が快感(黙れ)
何でケイが戻ってきたのか、というところをケイ自身は、きっとわかってなくて……。
でも、読んでる人間には、そんなの決まってるじゃねぇかっ!! と、つっこんでるのにくっつかない……。
くっつかないのに、イライラするから、さっさとくっついて欲しいのに、くっついてくれなくて、次の巻に手を出す……というような悪循環に陥るんです。
でも、そ -
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ネタバレケイの禁断の過去はそんなに、許されざるものなんだろうか……?
とか、思ってしまった僕は。
恐らく、一般的な価値観から大分ずれてる。
そんな恐ろしいまでの執着さえも超えてしまうほど、ダメな事……?
いや、ほら。
倫理的・生物学的には間違ってるのはわかるけど。
何か事情があったのかもしれないし。
もう、片方は死んでしまってるのだから、過去のことなんだし。
その咎から、不幸な存在が生まれたわけでもないんだし。
人間誰しも間違いは起こすし。
相手がいないんだから、もう、二度と間違えは起こしようがないのだから。
いいんじゃね?
って、思う僕は駄目なんでしょうか……?( -
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ネタバレ鬱になるってわかってるのに、ついつい読んでしまう。
個人的には、鬱っぽくなってる時に読むのはお勧めしないシリーズです(苦笑)
前作を読んだのが、随分前で、本を開いたら、いきなり響生さんが大暴走! してて、かなりびっくりしたんですが……。
その暴走が、響生さんにいい方向の何かを渡しそうで、その点だけはほっとしました。
いえ、全然、何にも動き出せてはいないんですが。
それにしても、相変わらず、食えない奴と、煮え切らない奴のオンパレードで。
この本は一体なんなのか、教えて欲しい……と、思います。
登場人物の行動にはそれぞれちゃんと、作者さんの頭の中では、意味があって動いてくれてる -
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ネタバレ『メデュウサ』対決は後半戦に突入。
昏倒した榛原は意識不明に陥っていた。
藤崎は舞台上のケイに、かつて藤崎を追い詰めた榛原の姿を見出して、舞台崩壊を予言する。
戦慄する連城の前で、だが、全能感に酔うケイは着々と破局への道筋を辿っていた。
そしてついに最強の<共演者殺し>が牙を剥いた。
共演者は次々と餌食になり、降板を申し出るものさえも出た。
そんな中、響生は驕り昂ったケイを連れて、榛原の稽古場へと二人きりで籠る。
あらすじはそんな感じなんですが……。
個人的には、「終わってしまった……」という感慨の方が大きくて、もう呆然としてしまった(苦笑)
この人たちの逡巡に付き合う -
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ネタバレ『赤の神紋』のオーギュスト役を賭けた十日限りの舞台『メデュウサ』の幕が開いた。
先方はケイ。
けれど、ケイのハミルは悪意さえも感じさせる出来映えで、常識を超えたケイの演技。
そして初日の夜の部・後攻になったのはワタル。
ワタルは榛原憂月が想像した「完璧なハミル」を体現してみせた。
響生も榛原もそれぞれ舞台に呑み込まれて行こうとするケイをそれぞれがそれぞれの方法で守ろうとするが、ケイの演技は見た人をも、熱狂的な崇拝者とするか、あるいは嫌悪感を抱かせるか、の二択で。
次第に共演者も含めて、恐怖へと巻き込んで行く事になる……。
そして、響生はケイを守るために、榛原の胸に刻印された十 -
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ネタバレ天才演出家・榛原憂月との確執で役者生命を絶たれた藤崎晃一が、ケイの指導役として、榛原憂月に闘いを挑んで来た。
前日、ケイをオーギュストから外した後だっただけに驚愕を隠せない。
ケイにかつての藤崎の姿を重ねる榛原は勝負の行方を感キャックに委ね、ワタルとケイ、オーギュスト役の最終決定権を争う事になった。
ケイに向かって「自分を倒せ」と言った榛原の真意は……?
ヒートアップするケイとワタルの舞台決戦の行方は!?
という感じの物語です。
どんどん物語はあんまりいい方向に進んでないような気がして、ちょっぴり辛いターンです。
この巻では結局、ケイが響生に遺言めいた言葉を残すところで終 -
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ネタバレなんだか勝手にちょっと丸くなった響生とケイの話。
藁をもすがるような思いで、かつてハミルを演じ、その後、舞台を遠ざかった藤崎晃一に会うことを提案する。
というのが今回のメインのところ。
藤崎晃一には、藤崎晃一なりの考えがあって、それが榛原と合わなくて結局ああいうことになってしまったんだな、というようなところが明かされました。
相変わらずケイに付けられる稽古は半端じゃなくて、これは一体大丈夫なのか……?
と思わないこともないですが、まぁ、小説だからね、となんとか納得しているような状況(苦笑)
今回の巻の見どころは、何となく落ち着いてしまったケイと響生の関係。
響生が内面の -
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ネタバレ最後にワタルにもう一度帆津羅のセリフを言ってもらうところから始まったこの巻。
結局、響生がどんな判断を下したのか、は謎のまま物語は中盤まで進みます。
この巻の見どころは、ワタルが演じる帆津羅を見た響生がケイとワタル、どちらを選んだのか、ということと。
ケイとワタルの舞台での直接対決。
響生は「言葉を天に上げられる」という基準で結局は選んだのですが、一方の榛原は「それはまやかしだ」と言う。
本当、この物語はそのまま通せばすっとするところを、素直に通さないんですよね。
あぁ、またひっくり返されたー! ってなる。
ものすごくフラストレーションがたまる!
でも、だからこそ面白 -
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ネタバレ久々に読んだので、一瞬、話の入り口がわからなくなったけど、相変わらずしんどい話でした。
どっちもが優柔不断すぎて、ちーっとも前に進まないです。
今回の見どころは、ついにケイが響生に対して、告白するシーン。
「オーギュストを演じ終わったら……」と響生に乞うシーンに響生はまさかケイからそんなことを言われると思わなくて、あっけにとられる。
ケイだって響生に嫉妬するんだというのが前面にようやく現れて、少し前進……かと思いきやそうはいかない。
せっかくケイが響生に「抱いてくれ」って言ったのに、響生は「それじゃダメなんだ」って泣くし。
もう、一体全体、何がしたいのか! と、怒りたくなってし -
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いつになくほんわ〜と始まった第9章は、青薔薇少年とやらが登場のミステリー。犯人を追う名探偵(?)新渡戸新大活躍(?)の巻・・・怪しいどろどろキャラの印象だった彼も、すっかり頼れるおにーさんになってしまって・・・。そして連城との年齢差が感じられないくらいに大人になったケイちゃんに、寂しさっていうか、大人にならざるをえなかった彼が悲しいっていうか、あまりにも連城が子供っぽいように感じられて・・・
運命に翻弄される主人公と一緒になって泣いたり笑ったりしながら励ましたりするのと違って、主人公に翻弄させられてぐったりする読者って・・・だからいまだに連城が主人公という部分に若干の違和感が残ってんのかな。い