出口治明のレビュー一覧
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本の虫を自認する著者は、ベンチャー企業の経営の傍ら、週4,5冊を読む。昔はその倍くらい読んでいたとのこと。下記の目次で108冊紹介している。
『ビジネスを進めるうえで本当に役に立つ本は、圧倒的に古典に多いと思います。なぜなら、そこには様々な人間がリアルに描かれているからです。つまり、古典を読めば人間力(人間に対する洞察力)が高まるのです。ビジネス書を10冊読むよりも、古典1冊を読んだ方がよほど役に立つ』との言葉どおり、古典や歴史の本の紹介が多く、自分としてはとっつきにくいところがあった。読みやすそうな9)、10)のリストから数冊購入して読み始めている。
1)リーダーシップを磨くうえで役に立つ本
2)人間力を高めたいと思うあなたに相応しい本
3)仕事上の意思決定に悩んだときに背中を押してくれる本
4)自分の頭で未来を予測する時にヒントになる本
5)複雑な現在をひもとくために不可欠な本
6)国家と政治を理解するために押さえるべき本
7)グローバリゼーションに対する理解を深めてくれる本
8)老いを実感したあなたが勇気づけられる本
9)生きることに迷った時に傍らに置く本
10)新たな人生に旅立つあなたに捧げる本 -
Posted by ブクログ
●直観=脳をフル回転させて得たアウトプット。ストックしてある知識や情報(=インプット)の量が多ければ多いほどその精度は上がります。
●直観の精度はその人のインプットの集積で決まります。だからこそ、日頃から読書をしたり、さまざまなジャンルの人に会ったりして経験の幅を広げ、インプットの量を増やしておくことが大切。特に直観の精度が求められるのはリーダーになったとき。極論すれば、リーダーというのは「わからないことを決められる人」。
●読書は食事に似ている。何を食べたかは忘れてしまっても、栄養分は確実に身体に吸収されてその人の骨やエネルギー源になっている。これと同じように、読書で得たインプットはたとえその詳細を覚えていなかろうが、確実に脳に蓄積されており、その人が思考する際に使う軸の基礎を形づくるのです。
●「小さな危険」にぶつかる経験を積み重ねることで「大きな危険」を直感で判断し、避けることができるようになる。
●ホームとアウェイでは、どちらがよりたくさんのインプットが得られるかといったら、それは間違いなく後者。通常の価値観から大きく離れたところを自分とつながる世界として捉え直す、いわば自分のなかに「辺境」をつくり、「辺境」に出よ。
●人から何かの相談事をされたとき、私のアドバイスはいつも同じ。
「いまの時代、一つのところでじっとしているくらい危険な生き方はない。その場所のルールにしたがっていれば安心と安全が未来永劫保証されるというのは幻想に過ぎない。常に広い世界に出て変化にチャレンジし続けなくてはならない。踏み出した先はきれいに舗装された街並みからは遠く離れた辺境の地。そこには標識もなく足元は石ころだらけ。迷ったり転んだりして怪我をすることもあれば、はじめて会う人たちと言葉が通じず孤独にさいなまれることもあるだろう。でもだからこそ一刻も早く、そこに足を踏み出すべきだと思う。辺境での対処の仕方は、辺境に身を置き、そこで失敗を繰り返すことからしか学べない。そしてそうやっていったん知識やスキルを獲得してしまえば、もはや辺境は恐るべき未知のフィールドから、勝手知ったる自分のホームになってしまう。
●リーダーに必要な3つの要素
1)やりたいことをもっていること(=ビジョン)
2)旅の仲間を集められること(=共感力)
3)旅の目的地までチームをまとめ、引っ張っていくこと(=統率力) -
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生命保険の過去と今の現状を述べている。生命保険は生涯換算すると1000万円ほど払うものであり、高い買い物であるにもかかわらず、その違いや仕組みを理解している者は少ない。とはいいつつも、この本においてもそこまでわかりやすく違いが述べられているわけでもなく、どちらかといえば、大まかではあってもその現状を知り、考え方を変えてほしいと警告しているというのが適切であろう。これまでとは違い日本も収束へ向かっていく中にあって、生涯賃金も少なくなっている。そのときに、何にいくら使うのかを個人が今一度考えるとともに、企業の側もその変革を余儀なくされているのである。
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ライフネットの創立の物語。ベンチャーとして生命保険に焦点を当てた理由として、1.市場規模が大きい、2.消費者の不満が大きい(改善点が多くある)、3.世の中の主流に合致している、4.明確なソリューションを持っている、5.参入障壁が高い、の5点をその条件に挙げている。従来の保険が消費者にとってサービスの行き届かない(内容がわからない、種類が少ない、など)、それでいて高い買い物であるという不満を解消すべく立ち上がったところに、この世の中を、社会を良くしていきたいという企業としての明確で確かな意義を感じ取ることができた。全体を読み通してみて思ったのは、この著者の出口さんが自分の理想とする生き方を体現していたことだ。時計や手帳といった近代の拘束から逃れ、書を読み、よく食べ、よく寝るという生活。まさに最高の自由人。自分の心の声に素直に耳を傾け、風のように心地よく、雲のようにのどやかに、時の流れに身をまかせて生活してみる。考えただけでも、わくわくしてしまう。
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戦後初の独立系生保を立ち上げた出口社長の一冊。
Wikipediaなどを見るに、どうやら出口氏は生保業界では「伝説の人」なのだそうだ。恥ずかしながら、私はこの本を読むまで、そこまですごい人だとは知らなかった。副社長の岩瀬氏のことは「ハーバードMBA留学記」を通じて知っていたのだが。
「わかりやすくシンプルな商品」「プッシュ型販売をやめてプル型販売に徹する=お客様に選んでいただく」「情報公開を徹底して真っ正直な経営を実現し、お客様の生保不信を払しょくする」新しい三位一体構造を実現することこそが、生命保険をよりよくする道ではないでしょうか。少なくとも私はそう信じています。そこで私は、新しい会社をどこに出しても恥ずかしくないど真ん中の直球勝負の会社にしようと決意しました。
「直球勝負の会社」p3
私が素敵だなと思うのは、「自分はこういう会社を作りたい」という思いが明確で、自分が描く理想の姿を心から信じ切っているんだな、と思えること。この強い思い、信念こそが経営者には必要なものだと思う。この本の前半部分を読むと、出口氏がライフネットに賭ける思いが伝わってくる。保険業界の同業者としてはライフネットはライバル企業の一つとなるわけだけど、起業家の卵にとっては、先輩ベンチャー企業の一つとして、是非頑張ってほしいものだと思う。
システム部門担当者としては、ライフネットのシステム構築に関する章は興味深く読ませていただいた。私も昔LIFE/J導入のお手伝いをしたことがあるのだけれど、あのパッケージってそんなに実績があるものなのかしらん?また、UI部分をSIerを使わずベンチャーを使って構築したのは正解だったと思う。ライフネット程度の規模だったら、スパイラル型開発モデルを使っても十分回るだろうしね。開発現場も少人数ながらも活気がありそうでうらやましい。基幹系とかの大きなプロジェクトに携わるのもそれはそれで楽しいけれど、小規模だけど活気のある開発現場が懐かしくもある。これは単なるない物ねだりなのか、どうなのか。自分が仕事を通じて得られる喜びはどこにあるのか、ふと考えてしまった。