松井優征のレビュー一覧
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感動の名作
殺せんせーのビジュアルを見た第一印象は「なんかキモい。」その一言につきた。ウネウネした触手だらけの身体に丸い頭がちょこんと乗っている。得体の知れない生物の外見は、誰が見ても気味悪い印象しか抱かないだろう。だがそれが最終巻に近づくにつれ不思議なことに、かわいい、愛らしい、そんな思いが込み上げてくるのだ。
作者が思いを載せた殺せんせーの言葉や彼の真剣な教育に、いつの間にか心を打たれる自分がいた。そしてそんな殺せんせーのことがどんどん好きになって、最初は気味の悪かった外見が最後は全く気にならなくなり、それどころか愛くるしいキャラクターとして自分の中に受け入れてしまった。
必ず最期が来る、それが教 -
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卒業の時間。
師を超えていくことが、弟子の定め。とはいえ、この師弟の場合、物理的に「殺す」ことが超えるための通過儀礼という残酷さ。なぜだろうか。師匠との死別というのは、過去何度もいろんな作品で読んできたシチュエーションなのに、達成感よりも喪失感のほうが強いのは。
いつの間にか、E組面々のように殺せんせーとの絆を感じていたからか。先生だったり大人だったり友人だったり。ただただ教え導くでなく、お互いに対等な関係で遊ぶことすらできた関係だから、達成感より喪失感なんでしょう。
卒業おめでとう。
あ、俺さま柳沢のやられ方はいいと思います。みじめさ、挫折を心底味合わせてあげるという。 -
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最終章開幕。E組で一年通して真剣に向き合ってきた、殺せんせーとの暗殺教室。それ自体が最終作戦のカモフラージュのためだと知り、自分たちは悲劇の主人公と仕立て上げられるだけの存在であると突きつけられたあの日。E組の全員が一丸となって、自分たちの意思を貫くために行動を開始します。
守破離っていうけど、破の段階まで来てるんじゃないか。離は卒業後でしょうし。
しかし、天の矛のかっこよさたるや。極太レーザーが与えてくれる衝撃と興奮はいくつになっても冷めやらない、鉄板のかっこよさです。
コロニーレーザーとか、トールハンマーとか、ハーロイーンとか。
19巻のタイトルは「登校の時間」。登校してきたのは待ち焦 -
Posted by ブクログ
16巻で明かされた殺せんせーの過去。動揺と不安が支配する3学期の始まり。殺すか殺さないか、殺せないか。今まで暗殺という方向でまとまってきたE組で、意見がぶつかり合います。
渚中心の助ける派と、カルマ中心の殺す派に。
両方の意見をまとめる方法として提案されたのは、サバイバルゲーム。勝った方の意見をE組全体の総意とする、というルールです。ゲーム前半の、陣地取りを経て両大将の一騎打ちへ。
助ける殺すの意見の相違もあるけど、渚とカルマお互いの意地と憧れと焦燥がぶつかり合った戦い。すべてをさらけ出してぶつかり合って、認め合うことができるの戦いはいいものです。
えぇ、不破さんの言う通り少年マンガのよ