櫻井祐子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
表題の通り、今後100年の世界史を予測している。
本作の冒頭でも著者が記載している通り、Detailの部分は正確ではないかもしれないが、大筋では悪くない予測を与えると考えているという。
未来に発生する事象が何の制約条件もないのであれば、科学的な予測は不可能に思えるが、未来は過去という極めて強い拘束を受けるため、注意深く考察することにより、大筋は予測できるのであろう。
ちょうど、チェスの名手同士が対戦した時に、コマが盤上全て動くことはできても、最善手という意味では実はありうる手数はそれほど多くは無いという比喩が成り立つように。
ただし、どんな科学でも100年後は眉唾ものであると思われる。
例えば、日本のエネルギー予測を良く見受けられる(特に原子力!)。が、100年後となると誤差の影響が強く伝搬するためもはや何でもありになってしまう。
とすると、重要なのは直近の数十年(~50年)の挙動予測であると思う。
筆者は、ずば地政学的な意味では、アメリカが相変らずヘゲモニー的な地位を維持すると予測している。
ただし、対抗馬がありそれは(ロシアや中国ではなく)トルコと日本、時点でメキシコであると予想する。
なぜの核心部分は本書を読んでもらうとして、トルコはわかるとして、日本が出てくるのは日本人として誇らしいようで、ホントか。と自虐的になってしまう。
長期的な不況、歪んだエネルギー構造による国際的な競争力のなさ、人口減少、年齢構造による労働力の減少等、マイナス要素を挙げればキリがないが、プラス要素はパッと思いつかないし。
筆者のロジックは、アメリカは南米、ヨーロッパを軍事的に制圧できるがアジアまでは手をのばすことができない。かつ、中国、ロシアは歪んだ資本主義により自然と解体するので、そのスキに日本とトルコが台頭するしかないじゃん、というもの。
その後は、日本がアメリカに戦争をしかけるというシナリオを紹介しているが、なかなかあり得なさそうなシナリオだと思う。
日本の安全保障はどこの国にしてもらっているのだろうか。それを振りきって、自国で軍事力を持つ勇気がこの国にあるのだろうか。。集団的自衛権の憲法解釈でこんなに騒がれているのに。
いずれにせよ、将来の予測をするのは大変な努力をしなければならないし、将来、本書の正解がはっきりとわかるという点で著者のリスクは大きい。
それを承知で、このような大胆な本書を書き上げたのはやはり作者の力量があってこそなのだろう。
50年後にまた本書を読むとしよう。 -
Posted by ブクログ
地政学をベースにした、2100年までの未来予想図。
そこでは、アメリカに対して日本とトルコが同盟を結び、宇宙戦争が繰り広げられるとある。
さすがに宇宙戦争の件からは、読んでいても的を射ない感があってサラッと読み流してしまったのだが……。ロシアの動きと、アメリカとポーランドの結び付き、中国と日本の思惑については、まだフリードマン氏の意図に則して流れているように思う。
しかしながら、解説で「絶対外れる!」と断言されているのも、ちょっと笑える(笑)
地理的条件、人口問題、宗教観、国民性。
私たちの、意図せざる所に枠組みはある。
そうしてグローバルな観点で動きを予測するということは、学問に携わる者として間違った行為ではないはずだ。
過去を見つめることで、未来は開ける。
様々な観点からフリードマン氏の予測を修正出来る強者が出て来ると、面白い。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【読み易さ】
やや易しい
【気付き】
★★★・・
【ハマり】
★★★・・
【共感度】
★★★★・
人がずるをするのはときはどんな時か?
ずるを減らすにはどうすればよいか、
実験を元に、人のずるを誘発する条件を検証していく。
・ごまかしによって獲得するものが現金から遠ざかるとごまかしが増える
・偽物を身に付けると、ごまかしへのハードルが低くなり、他人を疑い易くなる
・創造性がごまかしを生む
・他人のごまかしを目撃するとごまかしへのハードルが下がる
・不正行為の基準が文化等によって異なる
仮説を証明する実験結果が平均値のみであり、
被験者の数も明らかになっていない為、データの信憑性に疑問が残る。
ユーモアが取り入れられていて読み易い。 -
Posted by ブクログ
ネタバレあり。
|なぜ疲れているとしくじるのか・・・
ストレスの多い日は誘惑に屈して健康を害すると分かっている食べ物を選んでしまう。
引越しで疲れ果てた夜は、ジャンクフードを取ることが多い。
|自我消耗・・・
論理的な思考力が占有されてしまうと、衝動システムが行動を支配してしまうことがある。
誘惑に抵抗するには、大変な努力とエネルギーが必要という考え方。
意志力を筋肉に置き換えると分かりやすい。
フライドチキンやチョコレートを見ると、食べたい!という欲求が湧き上がる。この欲求を克服して、回避する時にはエネルギーを消費する。(重量挙げを1度するようなもの)
これを繰り返しているうちに、欲求に抵抗することが出来なくなり、いつしか意志力が消耗していく。
何しろ、私たちは、常に何かを決定することを求められる。
決定を下すたびに、エネルギーは消費されている為、1日働いた後の夜に、自制を失い、欲求に負けてしまうことが多いのも、説明することが出来る。
<判事の例>
釈放の可否を決める判決を行う時、殆どの場合は、拘留延長の判断が下される時、釈放を判断されるのはどういう時か、という傾向を調べたデータがある。
勇気を要する"釈放"を判決されたのは、朝一の判決、もしくは、昼食直後の判決だったことがデータで示されている。
これはまさに、朝一、ランチ後の自我消耗が最も少ない時間帯だからこそ、勇気ある決断を下すだけの意志力が残されていた。
他の時間帯では、重大な決断を下す意志力が残されていない為、安易な拘留延長を選択してしまっていた。 -
Posted by ブクログ
不正は費用便益分析の結果行われる。極端に言えば、強盗しても捕まらないなら、やっちゃう人は結構いるはず。しかしそれよりも、不正というのが、悪事というよりも、創造性から生まれる場合もある。
不正を増やすファクターと、不正を減らすファクターは、全然別の出来事が作用している。不正を増やす側の重みを減らすために、ある種の宗教的道徳心リセット儀式っぽいという話。しかし日本にはそういうものがさっぱりない。せいぜい初詣、ぐらいか。こうした傾向により、ますます無自覚な不正ブームが加速する、きっと。多分本書の意図はそういう読み方じゃないけどね。自分に置き換えるか客観的に見るかで、爽快感が随分違うと思う。