吉田秋生のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
四姉妹それぞれが大きく動く第7巻。ほとんどの伏線は回収され、たぶんあと1、2巻で完結するんだろう。
この巻読んで、映画版の失敗が改めてよくわかった。
この作品の登場人物はみな非現実的なほどにクリーンで物分かりが良いのだけど、それがかろうじて成立しているのは、吉田秋生の硬質な線にマンガ的誇張が加わった微妙なバランスがあるからこそ。そのおかげで一種のファンタジーが成り立っているところ、映画版はなんの操作もせず表面的なかたちで実写に落とし込んだから、なんか空疎なものになってしまった。
漫画と映画とではフォーマットも文法も違うのだから、安易な実写化はいかんのですよ。