和田裕美のレビュー一覧
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めちゃくちゃよかった。一日で読み切った。
お母さんって、特別な存在やと思う。やっぱり産んでくれたし、なんだかんだずっと味方でおってくれるし、どうでもいいことだって話せるし。お母さんがどんだけ変わった人でも、自分のカケラにはなってて、きっと自分を支えてくれてるんやろなと思った。でも、同じようにお父さんもきっとそうで、ずっと味方でいてくれる。私は女やから、ほのみの気持ちがより分かったと思う。ほのみのママみたいに、いいところを見つけて、褒めて、あんたは間違ってないよって、そんな風に言える人になりたいなって思った。ほのみのママは、私のよく行く弁当屋さんに似てた。今週行こっと -
Posted by ブクログ
ネタバレ興味を惹かれるタイトル。
人材派遣会社で働く女性、福田初芽(23)が主人公。営業部での成績が上がらず叱責され、メンタルがボロボロ…使えない社員ばかりがいるAI推進部へ異動になった。
最初の章はこの初芽が主人公。『しんどくても、逃げたら鬼ごっこがエンドレスに続くだけ…』そう思い、会社に残り、辞めないことを誓う。
次の章からは、このAI推進部にいるダメダメ社員ひとり一人が主役となりバックグラウンドが語られる。これが何とも胸を打つ。皆んな事情があり、この部署にたどり着いている。
太ったドン臭い山川くん(27)は優しすぎて営業成績があがらない、三浦さん(45)は社内の窃盗事件の濡れ衣を着せられ左遷されたおばさん社員、社長秘書の仕事に鬱病を発症し休職明けに着任した土屋さん(35)、敏腕営業部長と同僚だったがとある事件で窓際社員となった水田さん(54)…
生産性の上がらない人を集めて、自分から辞職させるのが目的の部署だが、初芽を中心に逆にこの部署にきてやる気を見いだすという話。
ちょっと上手くいきすぎるストーリーではあるが、長年サラリーマン生活をしている僕には原則にしていることがある。
それは『何事も心の持ちよう』ということだ。辛いこと、しんどいことも見方や捉え方をほんの少し変えるだけで、だいぶ解放される。失敗して窓際に追いやられダメ社員と烙印を押されても、そこで腐らず考えを変えて信念を持って行動すれば、誰に卑下することもない。
仕事悩んでる人にモチベーションや元気を与えるよい小説でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレオーディブルで。
ビジネス界隈で有名な和田裕美さんの自伝っぽい小説?
和田裕美さんのこともこの本についてもよく知らなかったけど、お勧めされて読んでみた。
子供時代から始まっているこの物語、私は自分の子供時代を思い出した。温かくて、ありのままを認めてくれる元気なおばざん。大好きだったなあ。
一方、スナックで働いているような女性はできれば会いたくなかった。派手な格好でお化粧も濃く、別世界の人だった。私は子供ながらその人たちをちょっと蔑むように見ていたし、彼女たちもまたブサイク気味な私をバカにしていたと思う。
スナックで働いている女性、しかも大人気ママさんの魅力、能力は今でこそわかる。大尊敬。とうてい私にはできない。
明るく愛情たっぷり、自分の信じた道を行き、娘たちに背中を見せていくママ。すごい。
母娘とは思えないあけすけな会話は最初は驚いたけど、母と娘はこうあるべきという枠にとらわれず、お互いの個性を認め合い、向き合っているところがとても素敵だと思った。
素直に「大好きなママ」「大好きなほのみちゃん」と言い合える関係、いい。
ママとのお別れはとても悲しかった。なかなか受け入れられずに、でもママとの日々、ママの言葉やママのくれた愛情を思い出しながら前を向こうとするほのみちゃんにまた涙する。
営業スキルはママのスナックのお手伝いで学んだというほのみ。うんうん、そうか、そうなんだなあ。ママの恋愛観は今となっては古い価値観のものだけど、いろいろな人間を観察してきただけの知恵であって、一概に否定はできない。
どのくらい本当でどのくらいフィクションなのか全然わからないけれど、学び多く、心が温まり、また勇気ももらえる本だった。出会えて良かった本。 -
Posted by ブクログ
エリートでもない、出世街道を進むわけでもない、ただひたすらに日々の仕事や生活に向き合っている人たちの物語です。
主人公は新卒で人材派遣会社に採用された女性社員。営業部での成績は揮わず、やらなくてもいいことをやる、もしくは普通なら言われなくてもやれることができないとしっ責続きで、採用されて一年と経たずに使えない社員の漂着先とされているAI推進部に異動になってしまう。やるせない気持ちを抱えて仕事を辞めてしまおうかと考えかけていた彼女を変えたのは、とある魚屋さんとの出会い。熱帯魚などの生きた魚を扱うその店の店主の言葉は彼女の心持ちや考え方を少しずつ変えていく。そして、AI推進部の他のメンバーもまた様々な葛藤を抱えて日々の仕事に向かっていたけれど、行動まで変化してきた主人公と共にいるうちに、段々と雰囲気が変わっていく。しかし、会社からはついに退職勧告が出されてしまって――。
このお話は、私には刺さる部分が多くありました。
私は長く派遣会社のスタッフとして働いていました。正社員で職に就いて、けれどあまりの激務で身体を壊して半年で転職、収入が途絶えては困ると就職活動をしながらも派遣スタッフとしても働くということを繰り返し、履歴書など書きたくもないくらいの職歴があります。誰でも替えのきくコマのような働き方を長くするうちに、自分のことがきちんと見られなくなっていったことを思い出します。このお話は人材派遣会社の登録スタッフを使う側の視点ではありますが、人材コーディネーターというのはこういう働き方をする面もあるのか、と改めて感じたりしました。
自分の将来を、もうずっときちんと考えたことがありませんでした。最近になってようやく、大人だって夢を持ってもいいんだ、夢を叶えたいと思っていてもいいんだ、と考えるようになりました。この本は、そんな今の私の背中を押してくれたり寄り添ってくれたりするような一冊だと感じています。
四色ボールペンのように、どの色の感情を選ぶかは自分で決められると作中で話しているシーンがありました。私がいつも選んでいる色は何色だっただろうと考えさせられました。そうか、自分で選んでいいんだと、なんだかぽかんとしてしまったようにも思います。
世界を変えるのは環境じゃなくて、自分自身の心なのだと言ってもらえたことが、なんとなく少し嬉しくて。今からでも、私も自分を変えることができるかもしれないと思わせてくれました。元気をもらった気がします。
悩んだ時に、読み返したい一冊です。