【感想・ネタバレ】それでも会社は辞めませんのレビュー

あらすじ

人材派遣会社で働く初芽は、営業部での成績がふるわず上司から叱責される日々。ついに、会社中の使えない社員が集められたという噂のAI推進部へ異動になった。パワハラ、セクハラの横行する理不尽に耐えるのは、生産性の低い無能な社員だから? 「逃げたらいい」と「逃げ場なんてない」の狭間で揺れ動く初芽だが――。輝かない人々に当たる心温まるスポットライトは、これまでと同じ世界を新しい見え方へと変えてくれる。ビジネスに精通した著者が従来と真逆の価値観で描く、決してかっこよくないヒーローたちの物語。

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Posted by ブクログ

出てくる言葉一つ一つががとても身に染みて、生きる勇気が湧いてくるような感覚がした。
この社会は理不尽なこと、辛いことがたくさんあるけど、それでも、自分が変われば、同じ出来事でも感じ方は変わることができるのかなと思った。

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2025年10月31日

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営業成績が振るわず上司に叱責ばかりされ、とうとう部署異動になった主人公。異動先の部署には使えない職員が行くところと噂される部署だけど、諦めずに前向きに頑張る勇気を貰える1冊(*ฅ́˘ฅ̀*)♡

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2025年07月06日

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 エリートでもない、出世街道を進むわけでもない、ただひたすらに日々の仕事や生活に向き合っている人たちの物語です。

 主人公は新卒で人材派遣会社に採用された女性社員。営業部での成績は揮わず、やらなくてもいいことをやる、もしくは普通なら言われなくてもやれることができないとしっ責続きで、採用されて一年と経たずに使えない社員の漂着先とされているAI推進部に異動になってしまう。やるせない気持ちを抱えて仕事を辞めてしまおうかと考えかけていた彼女を変えたのは、とある魚屋さんとの出会い。熱帯魚などの生きた魚を扱うその店の店主の言葉は彼女の心持ちや考え方を少しずつ変えていく。そして、AI推進部の他のメンバーもまた様々な葛藤を抱えて日々の仕事に向かっていたけれど、行動まで変化してきた主人公と共にいるうちに、段々と雰囲気が変わっていく。しかし、会社からはついに退職勧告が出されてしまって――。

 このお話は、私には刺さる部分が多くありました。
 私は長く派遣会社のスタッフとして働いていました。正社員で職に就いて、けれどあまりの激務で身体を壊して半年で転職、収入が途絶えては困ると就職活動をしながらも派遣スタッフとしても働くということを繰り返し、履歴書など書きたくもないくらいの職歴があります。誰でも替えのきくコマのような働き方を長くするうちに、自分のことがきちんと見られなくなっていったことを思い出します。このお話は人材派遣会社の登録スタッフを使う側の視点ではありますが、人材コーディネーターというのはこういう働き方をする面もあるのか、と改めて感じたりしました。

 自分の将来を、もうずっときちんと考えたことがありませんでした。最近になってようやく、大人だって夢を持ってもいいんだ、夢を叶えたいと思っていてもいいんだ、と考えるようになりました。この本は、そんな今の私の背中を押してくれたり寄り添ってくれたりするような一冊だと感じています。
 四色ボールペンのように、どの色の感情を選ぶかは自分で決められると作中で話しているシーンがありました。私がいつも選んでいる色は何色だっただろうと考えさせられました。そうか、自分で選んでいいんだと、なんだかぽかんとしてしまったようにも思います。
 世界を変えるのは環境じゃなくて、自分自身の心なのだと言ってもらえたことが、なんとなく少し嬉しくて。今からでも、私も自分を変えることができるかもしれないと思わせてくれました。元気をもらった気がします。

 悩んだ時に、読み返したい一冊です。

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2024年11月26日

Posted by ブクログ

甘くもないけど苦くもない
理不尽なことだらけで
悔しいことだらけでも
それでも
道は一つじゃない
最短でないかもしれないけど
平坦でないかもしれないけど
きっと道はある

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2024年02月11日

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だいぶ整理された本棚に鎮座している小説。
私はよく「辛い、もういや」と仕事を辞めてしまう性質があるのですが
主人公はその真逆。
「学ぶことが多くありそうだ」と思い購入しました。
結果、私自身の気づきが多くありました。
帯にもあるメッセージ
「辞めてもいい、逃げてもいい、でもあと少しだけ進んだら
見える世界がある」
辞めて、逃げて見える世界はもう十分見てきたはずなので
別の世界を私自身も体感したいと思わせてくれる作品です。

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2025年05月07日

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パンダスタッフAI推進部の人々のお話。
最初の初芽は入社1年目。就活のときにかっこよく見えた部長は入社後の対応とがらりと変わり・・就活マジックか、たぶん、よくある話。それでも自分からは会社を辞めないという。いい根性だと思う(いい意味で)。
AI推進部に異動した先輩や後輩には嫌味しか言わないのに部長にはこびへつらう彼。退職勧奨ぎりぎりの嫌味を言う彼。ある種、能力。それでもそういう人が組織では残っていける。

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2025年02月06日

Posted by ブクログ

他の方のレビューを見ると『悪が悪過ぎる』といった意見が散見されますが、たまにこんな奴は実際にいます。
そういう意味ではこの話もまああるあるかなと思えました。
ただ、最後のオチは予想の斜め上を来ましたが。
実際の会社ではこういったイヤなこととかドロドロした世界とかが繰り広げられている、ということを知ってもらうためにも社会人だけではなく、中高生の方々にも読んで頂きたい作品ですね。

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2024年11月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

現実社会は理不尽なことがたくさんあるので、小説の中だけでも救われたいな〜と思って手に取った本。
初芽も他のAI推進部のメンバーも、人のために尽力してくれる、心の温かい人ばかりで、他部署からひどい扱いを受けながら会社を辞めないでいるより、AI推進部のメンバーで新しく会社を立ち上げればいいのに〜。と現実的ではないことを考えながら読んだ。
最後は、元社長がAI推進部を作った想いも明らかになったから、これからは会社での立ち位置も少しは良くなるといいな。
印象に残っているエピソードが2つある。下働きをしてくれるエビがいるから、水槽はきれいになる話と、辛いことを我慢するばっかりじゃなくて、誰かと分け合って甘いことも最初に味わってもいいっていうレモンキャンディの話。

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2024年09月08日

Posted by ブクログ

辛辣な環境にありながらも、働くことの意味を見出し、会社を辞めないという選択肢を選ぶお仕事小説。
辞めたくても辞められない人たちの、燻る葛藤が描かれる。
少々出来すぎな物語ではあるが、苦行に苛まれても辞めないでいるという視点は、興味深かった。
・好きじゃない仕事でも好きになる努力は必要
・楽しい仕事をするために面倒な仕事をこなす

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2024年07月14日

Posted by ブクログ

今の私は(年は取ってますが(^^;)初芽と同じような状態なので
心にしみる話でした。
頑張ってるつもりだけれど、上手くいかない。
キツく言われると言い返せない。
でも初芽は「魚屋さん」に出会って
考え方も変わり、置かれた場所で咲くことができ
強くなった。
私もそうなりたいと思った。

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2024年06月29日

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ざっくりと表現しますと…人材派遣会社に勤めている新入社員と、彼女を取り巻く社員たちと展開されるお仕事小説です。
最初に出てくる上司の発言一つひとつが、主人公の働く意義を全否定するような表現となっています。現実でも聞いたことがあるような発言です。パワハラと捉えられても否定できない位だなと感じました。

会社では結果が重視され、結果を残せた人が出世していくのは良くあるパターンだと思います。その一方で目に見える結果がうまく残せない人がいるのも事実です。作中の主人公や異動先の社員たちは後者の方だと思います。しかし彼ら彼女らは困っている人と向き合い、見捨てずに手を差し伸べ、道を切り拓くきっかけを掴めるよう関わっている働き方をしていました。それは数値としては表現されにくいですが、一人の人の生き方を大きく変えられる力だと思います。もし現実であれば、主人公たちのように真剣に向き合ってくれる人に仕事を紹介してもらいたいなと、淡い思いを抱きました。
目立つ業績を残す人もいれば、下地を丁寧にコツコツと整える人もいる。働くときの心構えとして、業績だけが全てじゃないと心に留めて仕事に臨みたいと思わせる作品でした。

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2024年06月02日

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お仕事ものは結構好きで、こちらも手に取りました。表紙の可愛らしい絵も魅力的。

ある部署に集められたメンバーたち。閑職に追いやられても腐らずギリギリのところで直向きにしんどい毎日を乗り越えていく姿に勇気づけられました。
好きなことを仕事にできたら、幸せだけど、そうではない人が圧倒的に多いはず。たとえ好きな職に就いても、綺麗事だけでは仕事は回らない。
頭ではわかってるけど、どこかで折り合いをつけて働くしかない…。
だけど、どこかに希望はある。そう思わないと、その光も見つけられない。主人公の初芽の強い言葉が印象的でした。

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2024年05月30日

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ネタバレ

通うべきは、釣り掘りか!
そうだ雨に打たれて釣りをしよう

社内で評価されない人が集められた部署。
その人々の個別エピソードが1話ごとにまとめられている。

キーパーソンは最近部署移動してきた新人。
しかし真のキーパーソンは前社長だろう。

そうだ!趣味をアクアリウムにして、釣り堀に通おう!

さいごチラっと出てきた今の社長、人柄がよくてほっこりした

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2024年04月20日

Posted by ブクログ

今の仕事を「辞める」か「辞めない」かで悩んでいる時のヒントになるような一冊。
私は、営業成績のような目に見える形で評価される働き方は苦手で、主人公の初芽みたいな、数字では簡単に評価できないような働き方が好きだなと思った。
また、会社(職場)を一つの水槽に例えると、上手く泳げる魚もいれば、ふとした瞬間に泳げなくなる魚もいるよなと思えるようになり、ちょっと気が楽になったかも。
仕事で悩んだ時にまた再読したい。

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2024年03月18日

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会社のお荷物社員の姥捨山として扱われているAI推進部。自己退社を促す、そんな部署で働く人たちのはなし。

だれもが仕事をやめたいと思ったことがあると思うが、そんな気持ちを少し和らげてくれる。

会社を水槽と見立てて、上でキレイに泳いでいる魚がいれば下で水槽のゴミを食べてくれるエビもいる。
ほんとそうだと思います!
どこの会社もそうだと思うけどエビの扱いや待遇がよくならないのは、エビのおかげで水槽がキレイなのが魚たちは分かってないんだよね。
人の上に立つ立場の人に読んでほしい

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2024年02月27日

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ネタバレ

連作短編7編
生産性のみを至上主義とする会社の中で落ちこぼれとみなされた社員が移動させられる部署AI推進部.福田初芽のおいなりさんから始まった反逆,それぞれの個性溢れる愛すべき部員の行動が少しずつ何かを変えていく.ハートフルで社会の或いは人間の見方を変えるお仕事小説.
おいなりさんが縁で知り合った魚屋さんこと大森元気さん,いい感じでした.

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2024年02月21日

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色々あり会社を辞めて、新しい一歩を踏み出すというお仕事小説は多いけど、これは辞めずに自分の考え方を少しずつ変えていく、というストーリー。がんばる主人公たちからエールを貰えた。

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2024年02月14日

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タイトルからして読むのがしんどそうかなと思いつつ手に取ったのだが、派遣会社の退職してもらいたい社員が集められている部署にいる人達のお話で、ゆるいハートウォーミング系。ゆるいというかぬるい感じであんまり良くないのだが、そこそこ楽しめた。

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2025年10月09日

Posted by ブクログ

派遣会社で働く"できない人たち"の話。
1話ごとに起承転結があり、短い展開で上手くいきすぎるので最初はちょっと乗れなかったが、最後はうまく回収された感じ。
派遣で働く人たちの事情、誰かにとっての白と黒、相手のことを想像すること。

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2025年09月07日

Posted by ブクログ

良い本。
ただ後半は何故か、「こうであったらいいな、社会って」「こんなのいいよね」みたいな、ファンタジー感がある一方で、ビジネス現場への妙な解像度の高さもあり、違和感を感じていたが作者が自己啓発書籍を執筆するゴリゴリのセールスマンであると知り、納得なのと少し肩すかしをくらった気分。

社会適合、社会不適合
本当に身近だけど、かなり難しいテーマに切り込んだ小説だと思った。
会社で働くと、その会社が社会の基準のように見えてくる。そこに馴染めない自分は、社会不適合のようにみえてくる。
ただ、本当は働く1人ひとりは全く違う人間性をもった人間の集合体なので、それぞれ別の正しさや価値観、判断基準を持っている。
ただ会社として形を成すためには、やはりそれぞれが折り合いをつけていくことが必要になる。
ただこれがいいも悪いも平行線上にあって、なかなか途中で混じり合って折り合いをつけられないから難しい。

矛盾を抱えていない社会も会社もない。人はわかりやすい正解を欲しがるから、どうしても白黒つけたくなるけども、でもやっぱりそれは無理なことで。。
だからこそ、自分で折り合いをつけていくしかないし、そこにいい悪いもない。
仕事をしていると、どうしても正解がわからないと感じることもある。私は特に人と関わる仕事をしているからこそ、みんなを学校教育のような同じ形にしていっているような感覚もあり、漂白している気分になる時すらある。
これが自分の根本と滅茶苦茶矛盾している気もするけれど、会社にとっての正しさであり、私の至らなさでもある。
ここに良い悪いの線引きを無理にしなくてもいいんだな、と思えた。

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2025年08月02日

Posted by ブクログ

自己啓発本を物語仕立てにしたような
お仕事小説。
非生産的というレッテルを貼られた人々が集められた部署での奮闘記。

第一印象はこんな会社では働きたくない!
あらゆるハラスメントのオンパレード。
2人の部長の言動は読んでいて本当に不快!
人格を否定するような嫌味や言動、女性社員
をホテルで接待させたりと理不尽な処遇にイライラとモヤモヤが急上昇。
冷遇されながらも「自分からは辞めない」と心に決め様々な苦難を乗り越えながら成長していく主人公達の姿は「頑張ったね」と誉めてあげたい。
私がその立場だったら我慢して辞めずにいられただろうか?多分、即効で有給消化して辞めていただろう。
毎日の嫌がらせに仕事は雑用ばかりではきっと耐えられない。
ラストはちょっと都合良すぎでは?というのと二人の部長をぎゃふんといわせてスカッとしたかったかな。

 最近は何でもハラスメントといわれ肩身が狭くなってしまったようにも感じるが鬱になったりと心が病んでしまうのも事実。
無理をして鬱病を患うより苦しかったら逃げてもいいと思う。
本書では都合良く事が進んだけど現実味に欠ける。
ただ主人公達が大切にしている価値観は共感できる。
私は1~2カ月に1回献血にいくのだけれど、誰かの役に立てたかと思うと少しだけ幸せな気持ちになる。
仕事も同じで自分の行動が誰かの手助けになっているかと思うと嬉しいし、それが仕事への力に繋がっていくのではないだろうか。

本書には、はっと気付かされる言葉も多かった。
本書のような考え方も選択肢のひとつ。
生産性や効率も会社には大切だけど、主人公達のような思いやりのある人達が報われる社会になってほしい。

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2025年07月28日

Posted by ブクログ

『タカラモノ』がすごくよかったから、期待しすぎてしまった〜
おもしろくない!とかそんなことは全然ないし、最初にこっち読んでれば☆4でよかったかもしれない。

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2025年05月19日

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AI推進部に異動させられた人々が仕事に向き合う話。会社を辞めないという選択をした部員達が直向きに働く様に自身を振り返る。辞めるのも全然ありやと思うけど、それでも辞めず今の水槽で泳ぎ続ける選択の難しさ、各々の泳ぎ方で働けば良いと思わされる。

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2024年12月05日

Posted by ブクログ

ちょっと性善説すぎて受け入れられないところも多かったが、さらさらと読めた。
ドラマ化とかしやすそう。

生産性だけにフォーカスしてる会社の価値観ってどうなの?という命題はわかるが経済的活動だしな、、。
長期的な利益にアプローチできないのは生産性だけにフォーカスしたからという問題ではないような。

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2024年10月30日

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会社から“使えない”と烙印を押され、自分から退職するよう仕向けられる部署に送られた社員たちの話。
お仕事小説として面白いし励まされもするんだけど、登場人物の善悪が極端すぎて有り得なさも感じてしまった。

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2024年08月25日

Posted by ブクログ

落ちぶれ社員達とエリート社員達との痛快リベンジドラマと思いきや…。優しい人達の心温まる物語。ただ読み応えはそれほどない。

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2024年05月19日

Posted by ブクログ

何があっても会社を辞めないことも価値観。
何がなくても会社を辞めることも価値観。
何が正しくて、正しくなくてというのは究極的には個人の価値観で決まる。
同じ価値観を持った人が集まればクロがシロにもなるし、逆も然り。
そんなことをあれこれ考えながら読んだ本。
深く考えるとすごく難しい問題を投げかけている本だと思った。

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2024年03月23日

Posted by ブクログ

2024.03.02
今、辞めたくてしかたない私にとってはかなり応えた。
でもそれでも辞めないといえる剛さかがほしい。

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2024年03月02日

Posted by ブクログ

使えない社員が異動するといわれるAI推進部。退職勧奨にもめげずに働く姿に励まされる。辛いことがあっても感情は4色ボールペンのように自分で選べる…のくだりが印象深い。

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2024年02月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

仕事が辛くなってきたときに読めば元気になるビタミン小説。しんどかっても、「置かれた場所で咲きなさい。見方を変えましょう。自分の仕事は誰かの役に立っている。みんな辛く苦しい場面でも、歯を食いしばって頑張ってるんだな。」と、自分を奮い立たせてくれた。水槽のエビの話は心に残る。

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2024年02月14日

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