あらすじ
人材派遣会社で働く初芽は、営業部での成績がふるわず上司から叱責される日々。ついに、会社中の使えない社員が集められたという噂のAI推進部へ異動になった。パワハラ、セクハラの横行する理不尽に耐えるのは、生産性の低い無能な社員だから? 「逃げたらいい」と「逃げ場なんてない」の狭間で揺れ動く初芽だが――。輝かない人々に当たる心温まるスポットライトは、これまでと同じ世界を新しい見え方へと変えてくれる。ビジネスに精通した著者が従来と真逆の価値観で描く、決してかっこよくないヒーローたちの物語。
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Posted by ブクログ
現実社会は理不尽なことがたくさんあるので、小説の中だけでも救われたいな〜と思って手に取った本。
初芽も他のAI推進部のメンバーも、人のために尽力してくれる、心の温かい人ばかりで、他部署からひどい扱いを受けながら会社を辞めないでいるより、AI推進部のメンバーで新しく会社を立ち上げればいいのに〜。と現実的ではないことを考えながら読んだ。
最後は、元社長がAI推進部を作った想いも明らかになったから、これからは会社での立ち位置も少しは良くなるといいな。
印象に残っているエピソードが2つある。下働きをしてくれるエビがいるから、水槽はきれいになる話と、辛いことを我慢するばっかりじゃなくて、誰かと分け合って甘いことも最初に味わってもいいっていうレモンキャンディの話。
Posted by ブクログ
通うべきは、釣り掘りか!
そうだ雨に打たれて釣りをしよう
社内で評価されない人が集められた部署。
その人々の個別エピソードが1話ごとにまとめられている。
キーパーソンは最近部署移動してきた新人。
しかし真のキーパーソンは前社長だろう。
そうだ!趣味をアクアリウムにして、釣り堀に通おう!
さいごチラっと出てきた今の社長、人柄がよくてほっこりした
Posted by ブクログ
連作短編7編
生産性のみを至上主義とする会社の中で落ちこぼれとみなされた社員が移動させられる部署AI推進部.福田初芽のおいなりさんから始まった反逆,それぞれの個性溢れる愛すべき部員の行動が少しずつ何かを変えていく.ハートフルで社会の或いは人間の見方を変えるお仕事小説.
おいなりさんが縁で知り合った魚屋さんこと大森元気さん,いい感じでした.