一橋文哉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
冒頭、アノニマスのインタビューから始まるが、この本、いったい何を書きたいんだろうというのが第一印象。「ハッカーの世界が”闇の世界”とつながっていることを書きたいの?」という感じ。最終章もアノニマスのインタビューで終わっている。ふ~む、よく分からん。だからしばらく積読にしていた。
著者の一橋文哉さんはペンネーム。「闇の世界」をテーマにするジャーナリストだから、本名、身元などは一切、公開していないらしい。
実は、そこにこの本の面白さがあるんだと気が付いたのは、積読状態だったこの本の、満州事変の経緯から戦後のフィクサー誕生までの歴史や、ライブドア事件の真相の経緯を読んだときから。要するに、この人 -
購入済み
プロ詐欺集団
詐欺や悪徳商法にひっかかる方が悪いというように考えがちであるが、詐欺を働く方も本気で考えてやっていることがよくわかる本。
たしかに暴力団もかかわっているが、それよりも「欺す」ということに対する執念が伝わる。
高齢者は簡単に欺されてしまうであろうということが理解できた。 -
ネタバレ 購入済み
『疑心暗鬼を生ず』…。
2024年10月読了。
オンタイムで《あの事件》を見た世代として、定期的に『オウム本』は読むようにしている。『二度とあの様な事件を起こさせない気持ち』からである。
著者は昔から、なかなか読ませるノンフィクションを書く人なので、今回も久々に購入して読んだ。『國松長官狙撃事件』の犯人については、正直NHKで採り上げられた《一匹狼の御老人(既に故人)》だと、個人的には確信しているが、凡そ《オウムと云う組織》については、世界を股にかけて悪事を企んでいた為、未だに現在でも不穏な事態が進行しているのは知らなかった。
まぁ「○レフ」が又あの様なことをくり返すとは思えないが、今の二十代以下の人達はあの恐怖 -
Posted by ブクログ
せっかくなので、本書のラストは王将で読み終わろうと思い、近所の王将へ行く。それはさておき、企業トップが殺されるという大事件、企業テロにも関わらず現在も未解決というのは、考えてみれば怖い話である。ヤクザやフロント企業、半グレ、チャイニーズマフィア、新華僑コネクションまで目白押しであり、王将に限った話ではないだろうが、それらのアンダーグラウンドと企業社会は切っても切れない関係だと再認識する。本書自体は同じ話の繰り返しや「俺は裏社会を知ってるぜ」感を出してくる著者の話に付き合うのに途中でダレてくるし、事件の本質に迫っているとも言い難い。しかし今後の事件の推移には注目したい。
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Posted by ブクログ
自分も知らない間に「美代子ファミリー」とすれ違っていたかも?と思うほど私の身近な場所で起こった大きな事件。
読み応えはありましたが、文庫版特別編だけを読めば1冊分の内容をすべて理解できる気もします。
角田美代子という女性の成育歴だけを見ると同情できる部分も無いわけではありません。ある意味「虐待の連鎖」とも言えるのでしょう。
それでも、監禁・暴行・殺人が許されるわけでもないですが。
最終章で一番の側近と言われた義妹・三枝子が発した「もし自殺が本当なら卑怯やと思う」「せめて法廷で、自分の考えをきちんと話して欲しかった……」等の言葉は世間の人々の気持ちをも表していると思います。