城平京のレビュー一覧

  • 虚構推理 スリーピング・マーダー

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     『名探偵に薔薇を』を読んだら『虚構推理』シリーズに戻りたくなった。虚構推理の世界はなかなかルールが複雑でついていくのが大変なのだが、『〜薔薇を』を経たあと読むと、「謎」と「謎解き」だけでなく、その周辺、特に謎を解く人の事情を描きたかったのかもという視点が持てる。
     パズルやトリックに凝りすぎるミステリー小説は、テーマが前に出すぎると、人間らしいリアリティがないといった批判をされるが(初期クイーンなど)、虚構推理は、そんな批判は織り込み済みと言わんばかりの振り切った前提が潔い。前提というのはつまり、岩永琴子は怪異と呼ばれる妖怪やもののけのたぐいにとっての知恵の神であり、相棒の桜川九郎やその従姉

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    2024年05月11日
  • 虚構推理(17)

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    『雪女を斬る』編

    『岩永琴子の逆襲と敗北』のコミック版エピローグ『死が二人を分かつまで』と『雪女を斬る』が掲載されてます。

    『雪女を斬る』は次巻完結。
    琴子はどんな虚構を語るのか…

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    2024年04月23日
  • 名探偵に薔薇を

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     『虚構推理』の城平京さんの長編デビュー作とのこと。そうと知って読んでいたので、その原型っぽさを噛み締めながら楽しんだ。第一部では、三橋の、一見不甲斐なさそうに見えて意外と冷静で頼れるところや、瀬川の、一見冷徹そうに見えて実は壊れやすい繊細さと優しさを抱えていそうなところなど、キャラクター造形にそれを感じた。
     そして第二部、次から次へと新たな〝真相〟が現れる、『ギリシャ棺の秘密』もびっくりの多段推理。解説では、この作品の生まれた経緯の一幕として、作者がどのようにして古今東西の名作ミステリーを吸収していったかも紹介されていたが(必ずしも、昔から好きでたくさん読んでいた、というわけではなかった)

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    2024年04月15日
  • 虚構推理(16)

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    エピローグは次巻

    『岩永琴子の逆襲と敗北』、なんともまあ…
    事件の流れは琴子が制していましたが、まさか六花さんの狙いがこうだとは…

    エピローグは次巻に持ち越しらしいですが、原作とも違う内容らしいですしどんなエピローグになるのか…

    #ドキドキハラハラ

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    2024年04月11日
  • 虚構推理(15)

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    謎が謎呼ぶ

    今回は『岩永琴子の逆襲と敗北』編のみで、しかも次巻に続きます。

    事件も実に複雑になって来ました。
    この事件はどうなって行くのか…

    #ドキドキハラハラ

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    2024年04月11日
  • 虚構推理(14)

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    『岩永琴子の逆襲と敗北』開始。

    琴子と六花さんが組んだ『見たのは何か』の完結。

    短編から『的を得ないで的を射よう』

    そしてついに始まった新章『岩永琴子の逆襲と敗北』開始。

    果たして琴子は以下にして敗北するのか…
    次巻、ついに六花さんと再会です。

    #ドキドキハラハラ

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    2024年04月10日
  • 虚構推理(13)

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    『雪女のジレンマ』完結

    『雪女のジレンマ』完結

    個人的には『よく考えると怖くないでもない話』は微妙でした。

    そして琴子と六花さんが組んだ『見たのは何か』は次巻に続く、お預けか…

    #ドキドキハラハラ

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    2024年04月10日
  • 虚構推理(12)

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    次巻に続く…

    今回は『死者の不確かな伝言』と『雪女のジレンマ』が掲載されてました。

    『雪女のジレンマ』は次巻に続くです。

    #ドキドキハラハラ

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    2024年04月10日
  • 名探偵に薔薇を

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    虚構推理で有名な著者の長編デビュー作。
    本作は二部構成となっていて、第一部は完璧な毒薬「小人地獄」と童話を用いた見立て殺人、そして話の後半に現れる名探偵の活躍といった、THE本格ミステリといった様相で面白かったです。

    一転して第二部は名探偵、瀬川みゆきが語り手を務め、一部の名探偵の活躍とついになるような、名探偵の苦悩が話しの焦点となっています。

    そして、最後に判明するタイトルの意味を知った時、切なく、やりきれない気持ちになりました...

    "探偵"を描いた小説として、傑作です。

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    2024年01月07日
  • 虚構推理(20)

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    化け物が密室を開いてしまったという事実を隠しながら虚構の真相を提示しなければならない『かくてあらかじめ失われ……』
    どう考えても厄介な状況。けれど琴子はさほど労せず変わりの真相を用意していたね
    それというのも虚構を納得させなければならない対象が限定されていたという点が大きいのかな

    一方で琴子が推理披露の相手に選んだのが被害者の元妻である志乃ではなく、娘の美矢乃であった点が特徴か
    つまり怪異が関わる事件において琴子が対処を必要と判断したのが偽造遺書に悪評を書かれている志乃ではなかったなら、美矢乃は美矢乃で偽造遺書に何が書かれているかを別口で深く心配しているという話になる

    琴子が語る真相は化け

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    2023年12月02日
  • 虚構推理(20)

    購入済み

    安定の面白さ

    絵が綺麗なのはもちろんのことキャラがそれぞれ立っていていい。
    物語自体もとんとん進んでいくからストレスなく読めるし面白い。

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    2023年11月29日
  • 名探偵に薔薇を

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    ネタバレ

    のっけから「どういうこと?」となり、引き込まれる。
    一部はグロいというか感じたことのない気持ち悪さを感じるのは確か。二部に漂うドロっとした空気感はなんとも…
    良くも悪くも心に残ってしまう。

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    2023年11月10日
  • 名探偵に薔薇を

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    探偵推理小説に登場する多くの探偵は、いわゆる変人というイメージがありながらも、完璧に推理し犯罪の形を明らかにするため、どこか強い印象がありました。
    本書の探偵、瀬川みゆきも群れることなく容姿美人であるため、同じイメージで読み進めましたが違いました。ここまで儚く、辛い気持ちで探偵をしている人はいないでしょう。
    この本の前半は正直普通の小説のように感じましたが、後半の瀬川の心情は虚しくも儚くもあり悲しい余韻を残しました。

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    2023年11月09日
  • 虚構推理短編集 岩永琴子の純真

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    シリーズ4作目

    収録は5編
    ・雪女のジレンマ
    ・よく考えると怖くないでもない話
    ・死者の不確かな伝言
    ・的を得ないで的を射よう
    ・雪女を斬る


    ・雪女のジレンマ
    人の裏切りなどの不幸続きで元妻の殺人事件の容疑者になってしまった男
    当日のアリバイを証言できるのは昔冬山で助けてくれた雪女のみ
    琴子さんの提示した内容とは?

    何というか、人の縁で踏んだり蹴ったり過ぎないか?
    親友だと思っていた人に山から突き落とされ、妻からは殺されかけ、立ち上げた会社は仲間から裏切られ
    その割には飄々としているように見えるんだよね
    まぁ、そんなところが却って元妻を殺そうとしていたと怪しまれる原因にもなっているわけ

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    2023年10月20日
  • 虚構推理 スリーピング・マーダー

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    シリーズ3作目
    前と同じくマンガで先に読んでいるので物語の意外性は感じない
    でも、やはり琴子さんだなぁと思えるところは面白い


    ・岩永琴子は高校生だった
    ・六花ふたたび
    ・明日のために
    ・スリーピング・マーダー(前編)
    ・スリーピング・マーダー(後編)
    ・岩永琴子は大学生である



    ・岩永琴子は高校生だった
    琴子さんが高校1年生のときのお話
    ミステリ研究部の部長 天知学と新入生の小林小鳥が部の存続のために琴子さんを入部させようとするが……

    学くんがゲスい
    でも、琴子さんにかかればそんな意図すらも掌の上というね


    「ロウフィールド館の惨劇」
    ユーニス・パーチマンがカヴァデイル一家を殺した

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    2023年10月16日
  • 虚構推理短編集 岩永琴子の出現

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    シリーズ2作目
    マンガとアニメを先に見てたので、どうしても新鮮味に欠ける
    でも、まぁ小説の城平京のらしさをより強調されているのがマンガでありアニメですからねぇ

    収録は5編
    ・ヌシの大蛇は聞いていた
    ・うなぎ屋の幸運日
    ・電撃のピノッキオ、あるいは星に願いを
    ・ギロチン三四郎
    ・幻の自販機


    ・ヌシの大蛇は聞いていた
    アニメだと鋼人七瀬の前の話として描かれていたやつ

    実際はどうあれ、対象者を説得できる推理を披露して納得させればOKという、正に虚構推理というタイトルを体現している話だと思う
    それにしてもヌシ様、細かいところまで気になるお方なのですねぇw


    ・うなぎ屋の幸運日
    琴子さんが最後

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    2023年10月10日
  • 虚構推理

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    ミステリであってミステリではない、不思議な読後感のある一作。
    本格ミステリ大賞を受賞してはいるが、タイトルの通り物語に通底しているのは虚構の存在だった。

    人では無い存在に対する調停者と、人であって人ではない存在というフォーマット自体は怪異を扱う物語では見たことのあるフォーマットであるし、中盤までの展開は普通のミステリ・推理ものから大きく離れたものではない。
    しかし、ミステリというジャンルのコアを逆手に取ったような展開は無理矢理にも見えるものの、一定筋の通ったストーリーに仕上がっていて面白かった。

    登場人物の会話にどこかクセがあって、サキさんってこんな口調するのかなぁ?と思ったところがいくつ

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    2023年10月05日
  • 虚構推理(1)

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    小説版で先にこの物語を知って、興味が湧いて読んでみましたが…が、面白くは感じたものの難しくて断念。そんな時に漫画を知ったので読んでみました!面白かった!分かりやすかった!という事で2巻目以降も買います!

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    2023年10月01日
  • 非日常の謎 ミステリアンソロジー

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    ネタバレ

    23/9/1〜9/7
    『虚構推理』短編目当てだったけれど、面白い作品が読めてよかった
    城平京さんと芦沢央さんが特に面白かった


    23/9/1 ★★★
    辻堂ゆめ『十四時間の空の旅』
    初読み作家さん
    思春期のこだわりやうるささがしんどい
    そう言えば、『魔女の宅急便』の2巻以後も思春期描写が苦手だったな
    理不尽にイライラして、周りに当たり散らすタイプの思春期描写が苦手
    些細なことで色々悩むタイプなら大丈夫なんだけど、、

    最後はお父さんの気持ちが通じてよかったな

    23/9/1〜9/7 ★★
    凪良ゆう『表面張力』
    『流浪の月』しか読んだことがなかった
    軽い感じで不倫が出てきてげんなり
    ピリッと

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    2023年09月07日
  • 虚構推理

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     私はこれを読んで、『毒入りチョコレート事件』(アントニー・バークリー)を思い出した。といっても私が読んだのは一九八六年ポプラ社の子ども向け抄訳版だが。『毒入り〜』は、迷宮入りした事件の推理をミステリー愛好家たち六人が行い、六通りのそれらしい真実(案)が披露されては否定され…という構成の話で、ミステリー小説では必ず「ひとつの正しい事実」と「ひとつの正しい推理」がセットで存在することになっているけれど、それってどうなの?という問題を投げかけていた(と思う)。ゲームとしてそういう約束事が必要なのはわかるけど、所詮約束事に過ぎないよね?と。ミステリーなのだけど「アンチミステリー」だ、という感想を抱い

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    2023年07月25日