宇野常寛のレビュー一覧

  • 希望論 2010年代の文化と社会
    現実はクソゲーすぎるんだ(p.194)
    どうせ日本人がなかなか集団主義的な心の習慣から脱却できないのなら、むしろそれを前提にして制度設計をしていくしかないんじゃないの(p.179)
    あと、イジメは固定的集団で起きる。コミュニティを流動的にして、それに対するマナーのリテラシーを学ばせるべき。って3つが...続きを読む
  • 希望論 2010年代の文化と社会
    まず宇野常寛も嫌がっていたとおり、
    タイトルは失敗だったと思う。

    悪い部分をあげつらうよりも、
    良い部分を数えた方が建設的であるのは当然だろう。

    しかし、
    それを「希望」というワードに閉じ込めた瞬間に、
    意味合いがずれてきてしまうように思う。
    これでは凡百の「希望」話と同じ読まれ方をさ...続きを読む
  • 希望論 2010年代の文化と社会
    90年代半ばの思想シーンを駆け足で振り返りながら、震災以後の日本のありかたを批評・思想の面から検討。
    ソーシャルネットワークの可能性や、日本型のコンテンツ生産・消費、あるいはコミュニティーのあり方など、東浩紀が「思想地図」でこれまで検討してきた内容を踏まえた議論が行われる。

    少ないページ数で幅広い...続きを読む
  • 希望論 2010年代の文化と社会
    宇野常寛って文章力で人を引き付ける力がある。
    これがすでに希望である。

    宇野や濱野が未来を託すソーシャルメディアを具現化する理念を持つ
    グリーンアクティブも、発足会見を行った。

    自然、文化、経済、政治を小さなネットワークでつないでいく「リトルピープル時代」の活動は、うまく行くかどうかはわからない...続きを読む
  • 遅いインターネット
    グローバルな市場にドメスティックな政治→「民主主義って本当に最良のルールなのか、世界をまわって考えた」参照。
    大きく風呂敷を広げているが、もっとネットリテラシーを持てという話。

    ※単行本にて読書
  • チーム・オルタナティブの冒険
    前もって情報をほとんど得ない状態で読み始めて、ミステリーなのかと思っていたら、終盤、主人公が○○したのには驚いて笑ってしまった。そういうお話だったのね。
  • 2020年代の想像力 文化時評アーカイブス2021-2023
    ドライブマイカー評における「直子でも鼠でもない特異点」の話、ドンブラザーズ評における井上敏樹論の話は良かった。
  • 水曜日は働かない
    ミニカーの応募券をもらうため、免許が無いのにディーラーに行き、店員と妄想で会話する場面が面白かった。
  • ゼロ年代の想像力
    どこかのブックガイドから。ハヤカワ文庫から、ってのがちょっと意外な気もしたけど、JAのラインだとこういうのもアリなんかな?2000年をまたいでの前後10-15年くらいにおける、主にエンタメ界隈からのぞいた世相論。取っつきにくい印象だけど、小難しい部分を半ば読み飛ばすくらいの感じで読むと、それなりに楽...続きを読む
  • ひとりあそびの教科書
    ☆3.5 あるやうでなかった本
     ひとりあそびを紹介しつつ、終章は評論で締めてゐる。縛りプレイの「目的」どほりにやってもつまらないといふくだりは、おなじ14歳の世渡り術シリーズの『オタクを武器に生きていく』と共通点を感じた。
     1章2章のランニングと虫取りは参考になった。終章の評論は凡庸なインターネ...続きを読む
  • ひとりあそびの教科書
    目的をもたない。人と繋がらない。人間ではなく、ものごとを楽しむ。

    周りの基準ではなく、自分基準で生きるためのひとりあそび。周りがどう思うかよりも、自分がどう思うかを生きることが大切。

    いつまでも子供心をもって、ひとりをあそびつくそうと思った。

    宇野ファーム物語が面白かった。私もジオラマを始めて...続きを読む
  • 砂漠と異人たち
    SNSの隆盛で承認ゲームになってる世の中に対し、アラビアのロレンスや村上春樹の行動や発言から洞察する精神状態を考察し、その欠陥を浮き出すことにより、遅さから得る自己の取り戻しの持論に繋げる本
  • ひとりあそびの教科書
    メッセージの中心的な部分は非常に共感できるものがあります。つまり、タイトルにあるような主張は、わたしにはおおむね正しいように思われました。

    ただ、全体的には鼻につくような感じがしましたし、やはり教科書というのとはちがうと思います。あくまでもこの著者のやり方、ということです。

    これを読んで、なるほ...続きを読む
  • 遅いインターネット
    2020年2月に刊行された著書の文庫版で、2023年現在を踏まえた新章が加えられている。解説も成田悠輔という…贅沢。
    早すぎるインターネットによる弊害が嫌というほど書かれていて、自分の中でも反芻しながら読み進めた。宇野さんの全てに賛同するわけではないし、それも歓迎してくれるのが宇野さんだとも思う。p...続きを読む
  • 水曜日は働かない
    タイトルに惹かれたけれど、思っていたような内容とは違った。
    ただ、「水曜日は働かず、こうやって物事を深く掘り下げて考える時間にしようよ」っていう提案なのかも。
    みんな本当に働きすぎだから、そのくらいの時間は持てるように水曜日は働くのやめよ〜よ、ってノリは好きだ。
  • 日本文化の論点
     経済的、社会的に日本は疲弊・衰退してしまったが、本当にすっかりだめになってしまったのか、という問い立てに対し、筆者が「オタク文化が育んだ想像力にこそ、現実を変革する力があり、現代の日本が武器とするべきはそこだ」というようなことを論じていく、というような内容。「昼の世界」(経済力など)が衰退した「失...続きを読む
  • 楽器と武器だけが人を殺すことができる
    世の中にはいろんなコンテンツがあるけれど、そのコンテンツとの向き合い方もいろいろあるんだなぁと思った。
    AKBとかマンガとかドラマとか自分は全く詳しくないけど、めっちゃハマって時間とかお金とかかけてる人がいるのは知ってる。
    でもこんな風に、それがどういう仕組みでこういう原理で、それでどういう意味なの...続きを読む
  • ゼロ年代の想像力
    「大きな物語」が失われたゼロ年代を生きる者へ。

    著者の言っていることはわかるようなわからないような。ゼロ年代が終わり、エヴァは完結し、ソシャゲの存在感が大きくなっている。今、著者は何を考えているのだろう。
  • AKB48白熱論争
    全盛期に起きた事件について政治を絡めて話す4人に驚いた。
    ただ推しについて語るだけでなく、その当時の時代背景を元に論争を繰り広げていて面白かった。
  • 母性のディストピア I 接触篇
    総論はなかなか読ませるし、富野由悠季論は頷けるところも多いのだが、宮崎駿論がしっくりこない。宇野常寛は宮崎駿が嫌いなのかなと思ってしまう。別の著書の村上春樹論はもっと辛辣だったような気がするのだが、好き嫌いは特に感じなかったんだけどな。あんまりジブリ見てないから分からないだけかなとも思うけど、ガンダ...続きを読む