宇野常寛のレビュー一覧

  • ひとりあそびの教科書

    Posted by ブクログ

    宇野さんの著書の中でもスイスイ読める部類

    宇野さんの紹介するひとりあそびがおもろしろく
    忘れてきた何かを思い出させてくれるものだった

    人間関係のネットワークから離れて没頭できるひとりあそびがあると生活が豊かになると思った

    SNSに執着しているような人に特にオススメしたい

    0
    2023年07月27日
  • ひとりあそびの教科書

    Posted by ブクログ

    「14歳の世渡り術」ってシリーズの一冊。50年前は、14歳にとっては「世渡り」って言葉自体が、ちょっと避けたいものだったような気がしますが、これだけAIに仕事奪われる、とか、アクティブラーニングの必要性とか、少子高齢化とか、未来への心配事が山積していると、現在の中高生にとって「世渡り」はポジティブな能力として始めっから認識されているのかもしれませんね。久々に宇野常寛の言ってること聞こうと思い、手にした次第。非常に「らしい」展開で、一気に読んで楽しみました。なにかというと「コミュ力」とか言ってみんなとの協調性を強要する大人をしり目に、「ひとりあそび力」のこそ必要な能力というメッセージでした。『「

    0
    2023年07月08日
  • 遅いインターネット

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    イギリス人ジャーナリスト、デイヴィッド・グッドハートが「境界のある世界」に生きる人たちを「Somewhere」な人々、「境界のない世界」に生きる人たちを「Anywhere」な人々と名付けた。
    非日常ー日時の軸と他人の物語ー個人の物語の軸で捉える考え方。
    世界を捉える別の視点を得られた一冊。

    0
    2023年06月18日
  • 水曜日は働かない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    第2部は、これまで知っていた評論家としての宇野常寛の世界。それをはさむ第1・3部は、朝井リョウみたいな日常生活を説き直すようなPart。もちろん、第1・3部も、時代を深く捉え直している。
     タイトルに限らず、本当にそうなのかを問いかけてくる一冊。コロナ禍やカレンダーの休日にまどわされず、そんな風に生活していることは意味はと考えるための本。

    0
    2023年03月14日
  • 砂漠と異人たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    プラットフォームから庭へ。
    『庭』の具体的なイメージが本書だけではし難い部分もあるが、文芸誌『群像』の連載をあわせて読むとその目指すところが見えてくる。
    個人的な視点で『庭』の概念を抽象的に表現するなら『偶有性』×『強い原理(物語)』×『手触り感』のようなイメージ。
    考え続けたくなる一冊。
    普段小説は全く読まないので、村上春樹批評は非常に勉強になったと同時に興味深かった。

    0
    2023年02月16日
  • 砂漠と異人たち

    Posted by ブクログ

    面白かった。

    、、が、序章でワクワクしただけに、
    ロレンスの話がかなりの長尺で続く事に少し戸惑った。
    そもそも匿名性を求めて、SNSをする人間は今さほどいないのでは、、?


    そして行き着くべき先の真っ先に出てくる具体例が批評ということもあまりピンとこなかった。

    途中書き

    0
    2022年12月21日
  • 母性のディストピア II 発動篇

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    下巻となる本書は最後のインタビューを読むことで全体の理解と新たな問題意識が明確となるように構成されている。
    兄弟的、BL的関係性による父になる以外の成熟の形やオールドなオタク的な成熟が希望として示されているが、本書が最初に刊行されてから5年が経過し、新型コロナを踏まえたこの国の状況は当時よりもさらに村社会化の息苦しさが進んでいる。
    物語無しで、情報の束として社会を捉えることはあまりにも困難であると感じる。

    0
    2022年11月13日
  • 母性のディストピア I 接触篇

    Posted by ブクログ

    宮崎駿、富野由悠季、押井守の3人を中心的に取り上げながら戦後から現代までの日本の思想を射程とした評論。
    アメリカの庇護の元経済大国となり、そしてそこから滑り落ちた日本の課題をアニメーションを通して示している。
    本書では戦後以降に限定しているが、アメリカ当たるものを変えれば、同じ状況(母性の肥大化と矮小な父性)はずっと古い時代まで遡ることができるのではないか。中華文明の辺境として生きてきた日本列島人が根底に持っているものではないかとすら思う。
    巨大なムラと化したSNSを含めて私たちの「成熟」の難しさを感じる。

    0
    2022年11月13日
  • 砂漠と異人たち

    Posted by ブクログ

    砂漠より庭だと言うが、
    砂漠を知らないと庭のありがたさもわからない気もする。

    デタッチメントからコミットメントへ。
    その独りよがり(暴力性)に閉じずに開かれ続けることは大切。

    結局多様性、とか言ってしまうと結論としてはあまりにも凡庸ではある。

    歴史に見られる感覚。


    SNSと帝国主義の拡大。
    グレートゲームとしてそれ自体が目的化してしまう。

    内部の中に外部を見出し、攪拌させる。

    0
    2022年11月06日
  • 水曜日は働かない

    Posted by ブクログ

    同著者の「ゼロ年代の想像力」を読んだ流れで新しいものを読みたく購入。
    SNS時代を踏まえて、コロナやオリンピックを踏まえて著者が感じたことがまとめられている。
    「議論は相手を打ち負かすゲームではない、重要なのは問題そのものの解決あるいは解体することであること、お互いの考えを聞くことで自分の思考の手がかりとしたいと思っていただけだ。」
    という部分にコミュニケーションの望ましい形が端的に示されていると強く感銘を受けた。
    エッセイ調なので評論を読まない人にもおすすめです。

    0
    2022年09月25日
  • ゼロ年代の想像力

    Posted by ブクログ

    2022年に読むと当然ながら、本書の分析は過去の一時点を切り取った評論となる。
    しかしながら、2000年から東日本大震災の時期を青春として過ごしてきた人(私)にとっては自分を形作ってきた時代性が分かりやすく批評されており、自分自身の思想の根っこにあるものを見つめ直すことができた。
    良書であると思う。

    0
    2022年09月23日
  • 水曜日は働かない

    Posted by ブクログ

    タイトルにすっかりやられてしまった。
    クスッとさせられるエピソードから考えさせられるエピソードまで。
    確固たる信念がありながらも排他的でない宇野さんのスタンスに魅力を感じた。

    0
    2022年07月09日
  • 新しい地図の見つけ方

    Posted by ブクログ

    物事を知的に語る宇野さんと自信の経験に基づいて語る吉田さん
    やっぱ経験談の方が入って来やすい。

    宇野さんの行動は公平、傷つくかどうかは自分次第

    吉田さんの、みんな自分の属性の遊びをしようとしている。
    知識はマウンティングでなく面白がりが前提という言葉が刺さったな

    0
    2022年04月24日
  • ゼロ年代の想像力

    Posted by ブクログ

    ジャンプ作品や仮面ライダー、モーレツ大人帝国の逆襲に野ブタをプロデュースなどゼロ年代の作品とか空気が結構好きなので読んでて楽しかったし、こういう作品たちの社会状況の鏡としての見方はできたことなくて勉強になった

    0
    2022年01月20日
  • 母性のディストピア I 接触篇

    Posted by ブクログ

    大好きな宇野本。
    ほとんどのアニメを見ていないこともあるが、相変わらず思考が追いつかない。なので、(賛否はあると思うが)何度も同じことが繰り返し語られている部分は、刷り込みとして僕にはちょうど良かった。

    設定した目的に対して、一側面からの題材批評をつなぎ、
    複数の題材を一つの主張につなげるところはさすが宇野さん。
    物事の網羅性に執着しちゃう僕には、足りない思考。

    0
    2019年10月15日
  • 母性のディストピア II 発動篇

    Posted by ブクログ

    押井守から特撮や2016年産アニメーションについて、下巻では論じられる。

    日本のアニメーションが極めてネオテニー的性質を持つこと、映像からネットワークへと時代が変遷する中で物語の構造が批評性を持ちえなくなったことが宇野常寛氏のディスコースにより暴かれてゆく。

    押井守の作品についてはあまり触れてこなかったので上巻ほど解釈に対する感慨を持ち合わせることはなかったが、一見独立した(作られた年代も離散している)作品群に対して連綿と続く思想の噴出を読み取り接続している点に宇野常寛氏の凄みを感じた。

    文庫で追加収録された富野由悠季氏との対談が生々しく、また富野氏がまだまだ仕掛けていく気概を読み取るこ

    0
    2019年08月03日
  • 母性のディストピア I 接触篇

    Posted by ブクログ

    アニメーションの巨匠たちを分析し、そこから社会構造を垣間見る試みはこれまで見たことがなく、興味を強く惹かれる。

    この上巻では宮崎駿と富野由悠季について取り上げられている。
    母性、父性といった観点で作品と対峙し、作家性と時代性を見つめながら本質を紐解いていく過程は面白い。

    0
    2019年07月31日
  • 母性のディストピア

    Posted by ブクログ

    かなりの量を割いて、3人のアニメ監督の作品がどのような背景か、何を伝えているのかを宇野さんの視点で分析して論じている。たしかに10時間くらい読んでたかも…

    0
    2018年03月30日
  • 日本文化の論点

    Posted by ブクログ

    AKBの章の熱量が他と違いすぎる。文化論というより、AKBのシステム論が主題のようでしたが、非常によく分かった。
    握手券単体で売ればいいやん、と思っていた私が浅はかでした。

    0
    2018年01月18日
  • 母性のディストピア

    Posted by ブクログ

    結論については納得。
    「大きな物語」ではなく「大きなゲーム」での再接続というのは,そうなのだけど,それが母性のディストピアに対抗するものなのか?というのが良くわからない。
    結局それも母性のディストピアに回収されてしまうものなのではないか。

    0
    2018年01月08日