宇野常寛のレビュー一覧

  • ゼロ年代の想像力
    非常に興味深い評論。やや筆者の筆が走りすぎている感がありますか。決断主義/安全に痛い/サヴァイブ系といった「言葉」にはある種の共感を覚えつつも、象徴として抽出していることになるすべての各作品について、読者体験/視聴者体験を持った人間がどれくらいいるだろうか。世相の鏡としては、一定程度の正確性を持ち得...続きを読む
  • 原子爆弾とジョーカーなき世界
    もっと映画系のレビューが多いと期待していたが、ドラマや本、AKBの曲などを題材にしたエッセイだった。
    著者のリトルピープルの時代なんかを読んでいると、正直そこまで目新しくはなかった。
  • 日本文化の論点
    読みやすくておもしろかった。どこか入試で出さないかな。現代文の教材に使いたい。文化論の入門として生徒の入りやすい話題を取り上げられる。
  • AKB48白熱論争
     漫画家の小林よしのり氏やサブカル評論家の人達 計4名が、AKB48について熱く論争した本。議論は、AKB48の魅力・アイドル論から、政治・メディア・宗教論へと展開していく。

     最も印象に残ったことは、中森明夫氏の「アイドルは価値の創造(ねつ造)」であるという主張。私も同じようなことを考えていた。...続きを読む
  • 日本文化の論点
    今後日本を牽引するのは〈夜の世界〉の文化、つまりマンガ、ゲーム、アイドルといったバカにされがちだったサブカルチャーであり、しかもコンテンツではなくそれらを構築している仕組み(ニコニコ動画やコミケやAKB48のシステム)であるという考えには大変興味深い。それによってアジアの若者が文化的につながっていけ...続きを読む
  • AKB48白熱論争
    「あえて」ではなく「マジで」ハマった四人の男性論客が、AKB48の魅力を語り合い、現象を分析する。
    アイドル評論家・中森明夫と、保守を自認する小林よしのりは、立場を弁えたAKB論を展開しているが、宇野常寛と浜野智史は、それ立場関係ないよね的な発言も飛び出し「それは保守であるワシが言うならわかるけどさ...続きを読む
  • 希望論 2010年代の文化と社会
    そもそも絶望なんてないーという言葉で締めくくられている。文学的な想像力に表れる現実の形を捉え直す文化時評的な対談。希望論と銘打っているが、あまり希望は見出せない。今の社会の変化を肯定的な視線で捉えているからか。逆に言えば、草食化やソーシャル化、内向き思考など今の社会を否定的に捉える目線が多すぎるため...続きを読む
  • 日本文化の論点
    AKBがいかに新しい文化の形なのかを分かりやすく示している。頭のいい人とはこのような人をいうのだろう。
  • ゼロ年代の想像力
     「もはや世の中は何も私たちに与えてくれない。正しい価値も、生きる意味も、すべて私たちは自分で調達しなければならない」
     2000年以降のアニメや漫画、小説、映画を引き合いにあげ、現代の「想像力」の変遷をとき、ふんわりとした淡い色合いで彩られているソーシャルな現在へと向かっていく社会の変化をたどって...続きを読む
  • 日本文化の論点
    シラケ世代(古いね)でもないのだけれど単に性格が捻じ曲がっているのか、どうもいわゆるネット論客とか正当なことを朗々と唱える人が苦手なのです昔から。

    テレビで一番嫌いなのは討論番組だしね。
    なのでこの本、まったくこの人のこと知らないんだけど、裏表紙の写真みた時点で「あーこいつ、あたしの苦手なタイプ~...続きを読む
  • 日本文化の論点
    提示する処方箋がことごとくぬるいのは宇野らしいけど、状況の整理と問題の提起については抜群にうまくて、そこはやはり参考になる。
    たとえば日本のアニメやマンガを輸出しようというクールジャパンな議論のイケてなさを宇野はちゃんと指摘する。オタク文化が花開いたのは個々のコンテンツのおかげてはないしそこに価値を...続きを読む
  • AKB48白熱論争
    AKBは「生きる歴史」で、AKBの運動が世界を変える。
    さらに、三島由紀夫がAKBを見たら、天皇よりもこっちの方がいいと言ったかもしれない、と気鋭の社会学者?野智史は宣っております。AKBはナポレオンで、舞台の上にいるのは世界精神なんだとも言い出しかねない勢いです。
    本書にはその他に漫画家の小林よし...続きを読む
  • AKB48白熱論争
    2012/8/25初版

    AKB48にマジでハマった現代論客4人が、主観丸出しでAKB48を語ったお話。

    AKB48がどれだけ巧くチャンスオペレーションされた
    ビジネスエコシステムになっていて、
    そこにどれだけの人間の人生が絡めとられているのかが、
    改めて良く分かった一冊。
    要するに、秋元康がすご...続きを読む
  • AKB48白熱論争
    社会現象となってるのはわかるけど
    ん~、やっぱり、いまひとつそこまでノレない・・・
    歳とった~。
  • 希望論 2010年代の文化と社会
    テクノロジーを手触り感の部分に惜しげもなく使うのが日本の文化で、それのインターネット版がドワンゴです。っていう話は、まあそういう見方もあるねえくらいの話。ゲーミフィケーションで世の中を良くしていこうってのは、姿勢として正しいとおもうので私もその線でなにかやりたい。VR>ARってのはこじつけだけど、割...続きを読む
  • AKB48白熱論争
    AKB48について語る人が違えばこんなに面白く「AKB48現象・システム」を読み解くことが出来るのか!と視点・観点の重要性に気付いた本。
    私はPerfumeファンなので本文に「Perfumeは誰でも良い(代替がきく)」と書かれていて、これにはものすごく反論したいが、「のめり込み具合」でグループに対す...続きを読む
  • AKB48白熱論争
    『その子がアイドルになれるかどうかは、誰かがその子をアイドルと思うかどうかで決まる』
    システムとしての"人が人を推す"AKBフォーマット、社会への落としどころが非常に分かりやすく理解できる。
    総選挙とは、人に推された結果、普通の女の子が夢を叶え自己実現してしまう、そのことへの罰としての公開処刑なの...続きを読む
  • AKB48白熱論争
     最初は楽しいけど、途中から社会論とか文化論みたいな話になってしまいちょっと残念。かつ難しかった。でも今後もこういった本が出てきたらまた読んでしまうんだろうな。
  • 希望論 2010年代の文化と社会
    3.11以降の「希望」のあり処はインターネットというか、ソーシャルネットの中にある。SNSが作る新しい「公共性」と「拡張現実」。「革命」から「ハッキング」へ。
  • 希望論 2010年代の文化と社会
    文化系トークラジオLIFEにて聞いた話が多いです・・・だって出演者だもの。
    この半年くらいのは、『希望論』を元ネタに構成していたか、それとも希望論はLIFEのまとめじゃないのか?ってくらいに。
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    拡張現実・・・・「現実」と異次元にある「虚構」としての仮想現実から、
    「現実」の上にコンピューターか...続きを読む