宇野常寛のレビュー一覧

  • 希望論 2010年代の文化と社会
    対談は良い。その人がいま考えていることの「原石」が直接提示される。本書のそれは、非常に目映い。本書が語るのはお定まりの「希望」そのものではなく、個々人が自分の間尺にあった「希望」を探すための基本戦略であり、そのために「現代という時代をどのように位置づけるか」という問いが、くり返し問い直されている。
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  • ゼロ年代の想像力
    「大きな物語」の凋落

    というフレーズは耳タコなんですけど
    わかりやすくてよかった。

    大きな物語がなくなって、冷たいけれど自由な時代がやってきた
    生きる意味は自分で探さなきゃいけないよ
    どうする?
    ドアを開けろ!

    というとてもわかりやすくてとても前向きな結論

    この素直すぎる前向きさをストレート...続きを読む
  • ゼロ年代の想像力
    宮台真司や小林よしのりが、なぜ援交から天皇へ、脱正義論から戦争論へと主張がかわったのかという解釈がおもしろかった。「安全な痛み」という表現も。
  • ゼロ年代の想像力
    未来授業でお世話になったのでこの機会に再読したんだけど、今回の衆院選の決断主義的な側面に想いを寄せたり、しばしば指摘される自分の無自覚な父権主義的なところについて鋭い指摘を見出したり、なんか忙しかった。
  • 静かなる革命へのブループリント この国の未来をつくる7つの対話
    気鋭の若手批評家が、さまざまな分野で新しいことに取り組み中の7人のイケてるメンズたちと対談した一冊。

    経験をデザインする自動車づくり、新しい働き方をつくるクラウドソーシング、市民運動としての新しいロビーング、オリンピックと新しい東京の都市計画、日本の美的感覚の更新、などなど、最先端の面白い取り組み...続きを読む
  • ゼロ年代の想像力
    宮台真司や大塚英志の思想を90年代末に更新した東浩紀からその先、ゼロ年代を批評する。かつてないほど「自由」でいられる時代に、物語/想像力はどんな意味があるのか。セカイ系ではなくサヴァイヴ系に、仮想現実ではなく拡張現実的に。若干表現の仕方が雑なところはあるけど、大筋としては納得できる。さて、十年代も半...続きを読む
  • 静かなる革命へのブループリント この国の未来をつくる7つの対話
    編著者の宇野氏は、1978年生まれの評論家。『PLANETS』という
    批評誌の編集長でもあるそうです。本書は、その30代後半の若い批
    評家による対談集で、対談相手として選ばれたのは、「それぞれの
    ジャンルで具体的な手触りをもった、〈今、ここ〉から未来に確実
    につながる、進行中の『静かな革命』の存在」...続きを読む
  • 静かなる革命へのブループリント この国の未来をつくる7つの対話
    読んでいてワクワクするしここで語れていることを全部理解できてないけどこの先どう面白い事を宇野さんをはじめとする皆さんが仕掛けていくのか、静かな革命が見たいと思う。
    読みやすくすぐに終わってしまったのでもっと長くてもいいのになあとも思うけど。ネクストPLANETSを楽しみに待つ。
  • ゼロ年代の想像力
    ぶっちゃけさっぱり分かんなかったとも言える
    登場する作品が多すぎてこちら側の知識が追い付いてなかった
    ただそれまで存在した東浩紀の言説やセカイ系についてなどについてよく整理されていてよかった
    何度も読むことによって理解を深めていきたい本
  • AKB48白熱論争
    みんななぜAKB48にはまるのか。人は何故人を推すのか。
    ここまで熱く語れるAKB48を解いていて、とても面白い。モテない男を救うシステムは果たして世界に通用するのだろうか。
    なお、12年8月当時「SKEで一枠取れないから紅白は不公平だ」と嘆いていたが、13年NMB,SKEで出場し、予想を超えたパワ...続きを読む
  • ゼロ年代の想像力
    95~08 までのサブカルの潮流を世間の風潮から読み解く一本筋のとおった論理展開がなされている。 95~00 までの引きこもり~セカイ系の展開 ⇒ 00~05 の決断主義(サバイブ系) の発展までの流れを分類したのは見事。取り上げる作品も多岐にわたっている。 あとは、ポスト決断主義として、決断主義の...続きを読む
  • ゼロ年代の想像力
    気鋭の評論家、宇野常寛氏のデビュー評論です。文学、アニメ、ゲームからテレビドラマまでを縦横無尽に論じ、更には文庫化する際に4万1千字の原稿を語り下ろしたものが収録されております。膨大な情報量です。

    本書は気鋭の評論家、宇野常寛氏のデビュー評論です。2008年の刊行以降より、3・11後までを4万1千...続きを読む
  • 日本文化の論点
    気鋭の評論家、宇野常寛氏によるポップカルチャーの論点を抽出しつつ、現代日本社会を論じるという時代の地図を描き出す入門書的な書籍でございます。視点が斬新で宇野氏の発言はとても読んでいて面白かったです。

    本書は気鋭の評論家、宇野常寛氏による現代文明批評を新書という形にし、入門書という形でまとめたもので...続きを読む
  • 原子爆弾とジョーカーなき世界
    宇野常寛さんが、A KB48や朝ドラやダークナイトやエヴァや特撮博物館や大河ドラマや政治やホリエモンについて語りまくる評論集。

    どの評論を読んでも、基本的には「ここではない、どこか」ではなくって「いま、ここ」に無限の可能性があるっていうことを言っていて、『堀江さんのこと』に書かれた堀江貴文論にも顕...続きを読む
  • 日本文化の論点
    ●標準家庭という概念の無効性 P9
    ●情報技術の生むあらたな「中間のもの」P18
    ●「地理」の死んだ街・東京
    P43 七年間住んでつくづく思うのですが、僕はこの東京という街はとても「変な街」だと思っています。たとえば僕は自宅のある高田馬場から距離的には数キロと離れていないはずの護国寺や目白台といった...続きを読む
  • ゼロ年代の想像力
    現代史、現代思想。ぼくたちについての思潮、ここ30年間あたりの文化の仕組みや様態が語られています。この国の精神史。
    驚くのは取り扱っている「作品」の多さだなあ。純文学からラノベまで。映画から『仮面ライダー』シリーズまで。空撮的。ポップカルチャーの空撮。オタク文化のサラダボール。

    90年代に強く影響...続きを読む
  • 原子爆弾とジョーカーなき世界
    連載を読んでいるので木皿泉さんのとこ以外は連載時に読んでいて木皿さんの文章も他での掲載文を読んでいるにも関わらずけっこう読み飛ばしている部分や忘れてしまっている箇所に気付いた。

    AKBに関しては知っているけどファンというわけでもなく宇野さんなどが関わっている書籍などは読んでいる程度の僕でも1「ファ...続きを読む
  • ゼロ年代の想像力
    理解できたのはせいぜい5〜6割かな、という意味で☆3。
    今の私にとって一番重要だったのは、この議論のもっと下位のステージにある。それは、カルチャーが、ひとにとってなくてはならないものだということ。
    その時代を象徴する「文化」は、何か一貫する人間の奥底でつながった深層意識みたいなものが動かしているとい...続きを読む
  • ゼロ年代の想像力
     時代の雰囲気はこれまでも時々でかわり、これからも当然変わっていく訳で、その変遷に乗れなかった人が足を引っ張り、その変遷に乗れた人がその足を引き抜こうとするのです。
     時代の雰囲気を拒否するんじゃなく内面化すれば、時代の風を感じることができるのです。
  • AKB48白熱論争
    読み物として面白い。

    ただ私は、AKB48というシステムを語る上で重要になっている、「ガチ」という要素がそもそも本当なのか疑ってる。
    うーん、現場を見て感じ取るべきなのか…