梅原猛のレビュー一覧

  • 人類哲学序説

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    3.11を経験した筆者がその違和感を探って思いついたのが、草木国土悉皆成仏、デカルトの思想の批判、アイヌや宮澤賢治の再発見である。ニーチェやキリスト教への言及もあり興味深い。
    デカルトの方法序説は確かに便利だが、そこで見落とされるモノが今回の自然災害を発端とする災厄の元凶であり、その理由や西洋思想では理解し難いであろう日本的な考え方とその土壌について丹念に述べている。
    私も技術者である前に人間として、自分に問い直したいと思った。

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    2013年08月24日
  • 最澄と空海(小学館文庫)

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    これはもうとにかく最澄像が素晴らしい。弟子が守りたくなるような師。ものすごい納得した。初期天台が好きな私にはたまらない内容で。前半の最澄様がすごかったのですみません空海の印象が漠然としている…。本当に梅原先生空海派なんですか?

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    2012年09月10日
  • 学ぶよろこび : 創造と発見

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    もくじ

    第一章 少年の夢(梅原猛68歳の時の講演。高校生向け)
    現代と少年の夢/夢を見るのは人間だけ/人はだれでも心に傷がある/法然の心と傷と父/法然の心の傷と仏教革命/湯川秀樹のコンプレックス/大きな仕事は心の傷を埋める/豊田喜一郎の心の傷とトヨタ/養父母の愛情/「だれか食べるでええわい」/空想にふける少年/落第と失恋/西田哲学の京大/学問と仮説/ひらめく人/孤立する勇気/傑作は未来にしかない/二十一世紀の哲学/夢見る時代/学歴なんて通用しない/自然との共生/新しい文明をつくる夢

    第二章 生い立ちの記(梅原猛56歳の時の言)
    学問は楽しいもの/過去という巨大な闇(消失する過去 両親のこと

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    2012年05月28日
  • 生ききる。

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    お二人の対談が多岐に渡るものであり、非常に興味深く読むことができました。片方では飾らない、ざっくばらんな生きかたであり、もう片方は、信念を貫く生きかたをされているお二人のお話しに惹きこまれます。お二人のこれまでの生きかた、東日本大震災を経験した後の生きかた、考えさせられます。

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    2012年03月25日
  • 地獄の思想 日本精神の一系譜

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    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2011年04月04日
  • 親鸞の告白(小学館文庫)

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    父にうちは梅原教の信者じゃないか?とやじられました。
    確かに否定はできない…(笑)

    親鸞について色々梅原氏が書かれたものをまとめた本です。浄土真宗の教団としての成り立ちは本当にナマナマしくて面白かった。いつの世も人間の考えることってそう変わらないなあ、と。
    巻末の歎異抄現代語訳が非常によかったです。
    宗教から離して読んでみると非常に良いことを言っているなと思います。
    宗教書は聖書もそうですが非常に良い読本になると思います。
    まあ信者は違った読み方をするのでしょうが。

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    2010年05月20日
  • 梅原猛の『歎異抄』入門

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    歎異抄の入門だったら絶対にこの本!

    解説のほかに、原文・書き下し文・訳文がついててこの値段は絶対お得である!
    親鸞の人間臭さとその葛藤がこの解説でよくかみしめられるようになっている。
    すると、歎異抄本分もすらすらと頭の中に入ってくる。
    かなりの名著だと思う。

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    2009年10月07日
  • 地獄の思想 日本精神の一系譜

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    芥川作品の影響で地獄というものに少なからず興味を抱き、地獄絵図を集めた画集などいろいろと読み漁っていたのですが中でもこの本は特に優れていました。
    一度読むだけでずっしりと体の奥に響きます。
    日本人として(?)一度は読んでおいてほしい一冊。
    ただ、これを読んでいると頭おかしい人認定をされるとか…

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    2009年10月04日
  • 人類哲学序説

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    本書は、現代文明が直面する危機を乗り越えるために、西洋哲学の持つ「人間中心主義」を否定し、「日本文化の思想」を基盤とする新しい世界哲学ー「草木国土悉皆成仏」を提唱した。

     ハイデガーを掘り下げていったら、なんと梅原猛にぶつかった。いくつかの興味深い示唆があった。
     農業にとって、必要なものは太陽と水である。
     エジプト文明は、3000年近く続き、遺跡も巨大で多くある。その中で、太陽神ラーの崇拝があった。太陽神の次に崇拝されているのが、イシスという豊穣の女神。太陽は毎日日暮と共に西の空に沈み、そして翌朝、蘇る。人間も夜眠り、朝起きる。太陽は夜になると死に、翌朝、死から復活する。太陽と同じ命を生

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    2025年11月20日
  • ヤマトタケル

    購入済み

    やっぱり凉子様

    やっぱり凉子様は凄い。

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    2025年10月18日
  • うつぼ舟I 翁と河勝

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    秦河勝に興味があって読んだ。
    発想がおもしろく、この本を足掛かりにあれこれ想像をめぐらせるための情報が豊富で楽しい。

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    2024年09月23日
  • 教養としての将棋 おとなのための「盤外講座」

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    将棋に関して様々な角度から紐解いた一冊。

    オムニバス形式なのでまとまりはないものの、将棋について幅広く知る上では有効かと。

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    2024年06月27日
  • 仏教の思想 1 知恵と慈悲<ブッダ>

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    角川の仏教の思想シリーズ、ブッダの偉大なる知恵と慈悲の思想をギリシア哲学やキリスト教思想と対比しつつその現代的意義を探る。    -20101202

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    2022年10月21日
  • 仏教の思想 5 絶対の真理<天台>

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    中国仏教哲学の頂点を示す天台教学、「法華経」をもとに天台智顗によって確立され、日本文化の母胎ともなった思想体系を読み解く。    -20101202

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    2022年10月21日
  • 人類哲学序説

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    最澄に連なる比叡山中興の祖である良源は天台宗本覚思想を完成した。日本文化の本質を解く鍵はこれにある。本覚思想とは、草木国土悉皆成仏、一木一草のなかに大日如来が宿っているという思想である。本覚思想は鎌倉仏教の共通の前提となっている。
    さらに遡ると縄文文化に行き着く。縄文とアイヌには連続性があり、アイヌの貝塚思想は生きとし生けるものの再生を願うものである。
    草木国土悉皆成仏、アミニズムは世界の原初的文化である狩猟採集文化共通の思想である。
    デカルトは世界を変えるのではなく自分を変えろと考えた。これはストア派と類似する。アリストテレス以来自然とは神の意思の実現であるとされていた。デカルトは自然とは数

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    2022年06月01日
  • 人類哲学序説

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    西洋哲学が主流になったのは、その言葉による構成力だと思います。

    しかし、世界には東洋をはじめ、色々な知恵が点在しています。

    それらを統合して哲学を新しくしていく、それこそが人類哲学、多様化の時代の哲学です。

    本書はそのものでは有りませんが、読むとその姿をほんのりとイメージできます

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    2022年01月30日
  • 最澄と空海(小学館文庫)

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    哲学者である筆者が、最澄と空海について自身の視点から人物像を描いている。鈴木大拙のイメージで読み始めたけど、予想よりカジュアルで読みやすい。

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    2021年12月22日
  • 教養としての将棋 おとなのための「盤外講座」

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    羽生先生と梅原猛氏の対談ももちろんよかったが、飯田先生の研究者として、また大川慎太郎氏の観戦記者としての視点からのアプローチが興味深かった。
    飯田先生の将棋を含めたゲームやスポーツの面白さの評価は、将棋の面白さが絶妙なバランスの上に成り立っていること、スポーツのルールが変わる視点を教えてくれた。大川氏は河口先生の時代とは異なるAI時代の観戦記者としての立ち位置を教えてくれたような気がします。

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    2021年05月06日
  • 梅原猛著作集20 小説集

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    『ギルガメシュ』、面白かった

    梅原猛さんの描くギルガメシュはとても魅力的
    王の中の王として非の打ちどころが無い
    そんな男も最後は幸せだったのかと言われると…
    幸不幸を越えているということ?

    人間の定めを神々はどのように見ているのか
    自分が神になったつもりで見てみても面白い

    唯一絶対の神様はおらず、神様たちががやがややっている世界は面白い。ギリシャ神話ばっかり読んできたけど、シュメールの神話をもっと早く読めばよかったと思うことしきり

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    2020年07月02日
  • 最澄と空海(小学館文庫)

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    最澄と空海、同じ時代に行きた僧でここまで差異がかるのが面白い。
    とても分かりやすく書かれていて読みやすかったが、真言宗はやはり難解だな...と。
    高野山は行ったことあるので、今度は比叡山、神護寺に是非行きたい!
    また、徳一という人間も凄く気になった。謎だらけのようだが、彼の資料が今後出てきてくれるといいな...。

    重複して説明してあるところが多かったので☆マイナス1にした。

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    2020年05月06日