それぞれの仏像から、その時代それを信仰してきた日本人の精神を知る。
もうちょっと写真が欲しかったが仕方ないか。
仏像や仏教に詳しいわけじゃないので、わからない言葉もチラホラあってとっても易しい本!というわけではなかったけど、仏像を通して日本人の思想、その広がりを読むのはとても面白かった。
お地蔵様の
...続きを読む話が一番好き。
人々が何を祀り上げ信仰してきたか。
それは我々が何を恐れ、何に悩み、救いを求めてきたかを知る一助になる。
内なる燻りがいつ暗黒で被理性的なものに変化するか、無限に暗い衝動と戦いながら人間は人間らしい営みを送っているのかなぁ。
衝動を抑えるための衝動はまた苦悶の道、理性で抑えるのも鍛錬の道。縋ったり、見守られたり。己を律するための高次元の己。
あらゆる神をまぜこぜにして、日本人の思想は統一性がないなと感じるけど、非常に人間みがあり、悩み縋り、そうした人の愚かさが愛しくも感じる。