屋久ユウキのレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
レナちゃんの恋愛論好き
初めての恋愛での上手くいかない感情の行き違いを徹底的に考察し言語化していく展開はとても面白い。ただ菊池さんの小説家としての業があるのならまず目を向けるのは自身の感情の矛盾のはずでそれを最後まで引っ張るのは作者の都合を感じてしまった。
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購入済み
智に働けば角が立つ
本文中に「理屈で気持ちを優先させて」といった一節があるが、この作品の特徴を端的に表していると思う。
友崎のモノローグでの分析が過剰なせいもあり、こうだからこう、こうだからこう、といった具合に物語が理詰めで構成されている印象が強く、破壊力抜群のはずの菊池さんの2つのセリフにも、背後に作者の演出が感じられてしまう。
友崎の気付きについても、そのきっかけとなる原因・理由がなければならないというルールに基づいた結果、足軽、レナ、水沢を始め、みみみすらも主人公にヒントを与えるためのNPC的存在になってしまっているのがとても残念。
今後のメインストーリーとなるであろう日南の「攻略」において、理屈と気持ちの矛盾が止揚されることに期待したい。 -
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ネタバレ(アニメ化決定とのこと、project No.9ですか微妙ですね)
前巻で菊池さんと晴れて付き合うこととなった友崎くん。
既に、全然弱キャラでないですね。
そこで、テコ入れが、2点ほどなされます。
①アタファミのゲーム場面や関係者の描写が詳細で分厚くなった
これまでのアタファミ描写ってふわっとしたレベルだったのですが、巻頭にアタファミ操作一覧を入れる念の入れよう。
本巻で初めて使用される用語もたくさん出てきます。
ゲームオフ会やらゲーム実況ユーチューバー、プロゲーマーさらに危険なオタサー姫っぽいキャラも登場。
これらゲーム関係のボリュームアップは、単に友崎くんがプロゲーマーを意識し出すこともあるのでしょうが、本作の既存巻があまりにも脱オタ、リア充に偏り過ぎて、ラノベ読者層の志向とかけ離れてきたことへの反省、方向修正ではないでしょうか。
しかし、文字情報だけのアタファミ描写は、非ゲーマーの私にはつらいですね。
②菊池さんとの関係に亀裂発生
ゲーム交流や遊びに行くだけの東京遠征に友崎くんは調子に乗っていました。
軽々に本名をゲームオフ会でさらしてしまい、後々の菊池さんの疑惑を大きくする原因に。
菊池さんの心配に全く気付かずに、フォローなしで、他の女性に接近しすぎていました(みみみ、レナ)
まあ、この手のカップルの危機は王道ネタではあるので、次巻であっさりと修復されるかもしれません。
でも、みみみの包容力のある女性像に株が上がりっぱなしなので、彼女に乗り換えるのもありかなと思ってきました。
菊池さん的な女性だと、情報伝達で疲弊して、今後も大変かなとも思ってしまいます。
(さらに、レナさんにとりあえず行ってみてリア充的なイベントが起きれば、日南が、おにただでボーナスポイントくれたりしますかねw) -
ネタバレ 購入済み
ついに!
毎回のことなんですが、巻の終盤のインパクトがありすぎて前半の話が霞んでしまいそうになります。自分の1番の推しが報われたような物語でとても嬉しい気持ちになりました。みみみの立場を考えると切ないように思えてきますが、それを踏まえてみみみの自分の中での株が大きく上がりました。これからキャラとしての存在が薄くならないよういろいろと、頑張って欲しいです!
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購入済み
読みやすかった。
今回の巻は短編集ということもあり、話の一つ一つが短くてとても読みやすかった。短いにもかかわらず内容はどれも濃くなっており、吸い込まれるように読み進められました。キャラの心情がいつにも増して現れているような感じがして、読んでいるこちら側の気持ちも大きく動かされました。次巻も楽しみです。
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ネタバレ 購入済み
次巻が気になる
今巻はヒロインたちとの関わり合いが多く感じました。特に最後の方はドキドキが止まらなかったですね。毎回菊池さんは友崎の核心を突くような助言をしていて、すごいなと思いました。個人的にはもっと菊池さんとの絡みが増えて欲しいところです。最後に驚きの展開があったので次巻がとても気になります。
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ネタバレ 購入済み
気持ちよかった
前巻からの続きの話からで、紺野のいやがらせにはとてもいい気分とは言えない気持ちだった。そんな状況の中、たまちゃんは友達のみんみを助けたい一心で自分を変えることを決意することにとても感動した。最終的には自分を変えつつもその芯にあるものは変わらずたまちゃんらしさが強く残っていて、とてもいい終わり方だった。次巻からがとても楽しみ。
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購入済み
面白かったです。
大まかには、弱キャラの非リア充の主人公がリア充の登場人物と関わり、成長していくお話です。
読み始めているときはこんな感じかぁと思いながら、読んでいましたが、読み進めていくに連れて先が気になりあっという間に読み終えてしまいました!
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ネタバレ 購入済み
もやもやする!
泉と中村くっ付け大作戦の話は全体的に面白かった。個人的にそのようなジャンルが好きだというのもあるが、すっきりとした内容でとても充実感があった。
紺野の話は最後の方の嫌がらせをする話のところではとてもムカついてしまった。花火は正しいのにクラスメートから悪者扱いされているのが悲しく思った。今巻の終わり方が続きがとても気になる終わり方だったので早いうちに次巻を読もうと思う。
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Posted by ブクログ
本編では拾いきれなかった欠片達を大切に拾い上げるかのような短編集
本編では日南怖いとはいつも思うのだけど、この巻ではレナ怖いと思ってしまうのでしたよ
2話 「名もなき花」
日南の過去に何が有ったのかまだまだ不明な点が多いのだけど、この短編では「何か」があった前後を描いていてとても貴重
この短編を読んでも、ゲームに普通に夢中になっていた女の子がどうしてパーフェクトヒロインの道を歩もうと思ったのかまだ見えてこないのだけど、それでも日南が抱える空虚さや孤独は存分に表現されているね
目標をクリアする毎にその目標をWordファイルから消去していた日南。その行為はどこまでも空虚だよね。目標に到達すれば嬉しさが満ちて何かを手に入れるのが普通なのに、日南はクリアした目標を消してしまう。そこには何も残らない
また、目標達成という結果ばかり重視する日南は目標を達成できなくても準優勝で良かった、嬉しいなんて気持ちは持てないし、きっと達成できてもそこまで嬉しさなんて持てなかったのだだろうと予想できてしまう
だからこそ、楽しさを忘れ孤独になっていた日南に充実感を与えたアタファミというゲームがどれだけ日南に楽しさを思い出させたか想像もできないし、その頃の日南を真正面から打倒したnanashiという存在の大きさが感じられた
……でもなぁ、このシーンでは「高揚した心」と書かれているのだけど、挿絵はちっとも高揚している感はないし、新しいハンドルネームも空白を含んだまま
日南が本当の意味で救われるのはいつの日になるのだろうね
3話 「好きな人のカノジョ」
まさか7巻から8巻の間に風香とみみみが会話していたとは。しかもみみみの方から「友崎を好きだった」と打ち明けていたのはかなりの予想外
それは秘密の開示か罪の告白か。曖昧な、けれども衝撃のある打ち明けに対してここでも天使のように相手の心に細やかな対応をする風香が素敵
風香がみみみの言葉や感情を一つずつ丁寧に解きほぐしてくれるからみみみも自分が抱えていた「好き」の正体に想いを馳せることが出来る。
また、みみみの親友であるたまもみみみの「好き」を否定せずそれにも魅力はあるのだと教えてくれる素敵な関係性
みみみが友崎を好きな気持ちを諦められないのは変わらないだろうけれど、でもその気持ちとの付き合い方に折り合いはつけられたんじゃなかろうか?
4話 「嘘と朝焼け」
レナは初登場時から全力で「怖い人」との認識なのだけど、この話ではそれだけじゃない一種の魅力とも言える部分が垣間見えたように思う
女が使う空気や言葉を信じられなくなった彼女が変わりに求めたのは男の本能。それはどこか逃避行動のようにも見えるけれど、作中でレナが用いる男の本能を刺激するかのような戦略的な仕草の数々
これらはレナが本質的に持っていたものもあるんだろうけど、多くは後天的に備えたもののようにも見える
何であれ彼女もある意味日南や友崎、風香と同じく「その道を征く人」なのだろうと思えたのは貴重な理解
求められることを求めるかのようなレナ。彼女の登場は友崎にどのような影響を齎してしまうのだろうと改めて不安になってしまった
1話 「ファースト・クリスマス」及び6話 「炬燵の天使」
文化祭の演劇は友崎と風香を端的に表し、そして二人の関係性を決定的に進めたものだけど、同時に日南の本質に迫ったものだった
この二つの短編では本編では未消化気味だった日南の受け止め方に言及されているね
「だからこそ――なにもないの」という台詞やアリシアとリブラが結ばれたラストに思う所がありそうな日南
日南はアリシアが自分の本質を重ねたものだと理解しているから、アリシアの言動やその結末が自分の行く末を表しているんではないかと気にして、反発もしてしまうのだろうね
強く正しくあることは間違いなのか、空っぽの女の子は何故生まれたのか。それらを気にしつつ、友崎が妹に関する何かを知っているのかも気にした日南
それらの理由にこちらも気になりつつ、彼女の心の空虚さがより見えてくるエピソードだった
それにしても作中では明かされなかった日南が掲げる「大目標」とは一体何なのだろうね? -
購入済み
みみみ回
選挙回。全体的にギュッと詰めていてスピード感がありサクサク読めるが
その分原作の駆け引きの良い部分は若干薄れた感じかな。
まぁでもそれは漫画と小説では違うし、原作読んだ上でもとても面白かったので次巻も期待しています。 -
Posted by ブクログ
文化祭が終わり、風香が彼女となって新しい意味合いを持つ日々が始まる第8巻。
当初掲げられたリア充になるとの大目標を考えると、彼女が出来てその娘と円満になる、という状態をどうしても思い浮かべてしまうけど、日南が言及しているように必ずしも彼女の存在がリア充の証明になるわけではないのか
ということで友崎の次なる中目標として掲げられたのは「四人以上のグループで中心人物となること」。確かにこれが出来れば文句無しでリア充と言えるのだろうね。その目標に従い友崎は新しい環境へ飛び出したり新しい付き合いを始めるのだけど……
これまでの舞台は主に学校であり、だからこそ友崎がどれだけリア充目指して生まれ変わっていこうと以前の友崎が知られている環境だからまだまだいじられキャラとして扱われている部分が強かったように思う。日南の紹介で入ったバイト先も似たようなもの
でも、今回入っていくアタファミ関係の繋がりでは以前の友崎は全く知られていない。だからこそ今の友崎の見た目やレート1位という情報で判断することになり、結果的にああいう受け止め方がされたのだろうね
友崎の人生攻略における努力が認められ、更には友崎が自信を肯定できるようになった感慨深いシーンだったように思う
ただ、新しい繋がりは必ずしも良い現象だけを呼び込むわけではなくて
レナの登場はなんとも不穏。何も考えていないようにも見えるし、良からぬ事を考えているようにも見える
彼女の登場で風香が友崎との関係を不安に思うようになった事や、日南や水沢とはまた違う世界を友崎に見せようとしている彼女の存在はちょっと危ういのかもしれない
そして人生攻略をテーマに掲げた本シリーズにしては珍しくこの巻ではアタファミのプレイ光景がかなりの紙面を割いて描かれている
それは一見本筋から外れているように思えるけれど、同時にこの巻では学生にとって一つの転機とも言える進路調査票友崎の話が出ている点を併せて考えると色々見えてくるね。
まだまだ人生レベルにおける「自分のやりたいこと」を決められていなかった友崎はこの巻で何人もの人にその人が持つ人生観や進路について聞いている。その中で友崎は多くの視点を発見していく
なら、きっとアタファミ関係での出会いも同様なのだろうね。オフ会で出会った人の中にはユーチューバーとして活躍している人や普通に社会人の人もいる。プロゲーマーにも出会っている
それを考えればアタファミをプレイする様子を詳細に描くことは既に人生レベルの「やりたいこと」にアタファミを含んでいる人達との対話に他ならないのかもしれない
こういう描写があることで最終的に友崎が手にする『人生』と『アタファミ』のハイブリッドスタイルが納得感を生んでいく訳だね
ただ、こういった新しい環境との繋がりは良いことばかりを生み出すわけではなくて…
付き合いたての恋人であれば一緒に居る時間を大切にしたがるもの。何より友崎と風香はアンディ作品が持つ世界観を契機に仲良くなっていった二人。尚更二人なりのペースでゆっくりと仲を深めていきたい所
だというのにこのタイミングで友崎が別の付き合いを深めだしたら風香としては平常心を保つのは難しい
それもあってかこの巻で風香は珍しい言動が目立っているね
友崎の周囲に居る女友達の存在を気にしたり、突然帰ると言ったと思ったら手を繋ぎたいと言い出したり、一人で帰りたいと言ったけどすぐに二人で帰りたいと言い出したり
本作は友崎視点で展開されるから、風香が何を考えているかの全てを窺い知ることは出来ない
でも、友崎の広がりゆく繋がりに風香が焦り、不安に思っている様子は手にとるように伝わってくる
ラストのトラブルは恋人にありがちな擦れ違いに済むのか、それとも二人の関係性を終わらせてしまうのか気になる所 -
Posted by ブクログ
ネタバレ文化祭実行委員に立候補、出し物も自ら提案してクラスを動かしている友崎くん。
もう十分にリア充認定してよい成長ぶり。
「ふたり彼女候補を選ぶこと」という日南の指令も納得したかに見えた友崎くん。
水沢に「男の作法」的なナンパ指導も受けて、ますますリア充ぷりに厚みが増していくかに見えました。
しかし、終盤彼の闇が顔を覗かせることに。
勇気を奮ったに違いない菊池さんの間接的な告白を自己否定で傷つけてしまいました。
菊池さんの好感度は演劇関連で最大値であったでしょうが、この一言でどこまで下がってしまったことか。
これまでの流れから読者は予感していたであろう、みみみの告白。
友崎くんには意外だったらしく、こちらで頭がいっぱいのようです。
水沢も、同様のようです。
しかし、関係修復に時間をかけるべきなのは菊池さんなのですが。
作者さんは、ダブルミーニングを好んでいるようです。
演劇のダブルヒロインと「菊池さん」「みみみ」からなる三角関係
果たして、友崎くんの彼女候補は、「菊池さん」「みみみ」なのか?それともひとりに絞られるのか?
はたまた意外な人物になるのか? -
Posted by ブクログ
ネタバレたまちゃんいじめ問題後編。
スクールカースト、集団心理に、かなり切れ込んだ本巻。
「お仕事もの」に流れていった「俺ガイル」と明らかに違う個性が際立ってきた。
ただ、ラストの日南の答え合わせがないのが物足りない。
概ね友崎くんの推測通りだとしても。
日南が時間をかけて本来目指していたはずのトゥルーエンドはどんなものだったのか?
本件で方向性を違えたふたりの和解が欲しかった。
友崎くんは劣化版日南トレーニングではあるものの、たまちゃんを全力で支援する。心根は非常によい奴。
思慮深く尊敬し合える友人となってきた水沢と、深い洞察力と自分への評価が一段と上がった菊池さん(周囲からはもう彼女だと思われている)、もう弱キャラではないよな。
この主人公のキャラ変化は、気持ちよさでもあるが、今後の展開の閉塞にもつながりかねない。←俺ガイル
1巻カラー口絵でヒロインたちが一気に紹介されていたのを思い出す。また「目指せハーレム」かと思ったが、それぞれ各巻でメインキャラの役割を与えている。
初期構想としてはかなり丁寧なのではと思われた。
こちらも、今後、新キャラがわらわら出てくると、微妙な気持ちになる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ3巻で、主題の再構築を果たす。
ラストで友崎くんが「オタク」と「リア充」の両立を目標に掲げて、とりあえずよかった。
序盤、日南が、友崎に誘われた菊池さんのうれしさがあふれるLINEをあっさり盗み見るという、「菊池さんを人間扱いしていない」「単なる攻略対象としか認識していない」描写がある。
その違和感に友崎くんは気が付くことになる。
花火大会終了時の、友崎くんのひと言は、スリリングだった。
単なる夢見がちな文学少女ではない、非常に洞察力のある聡明な菊池さんだが、ストーリーが進展すると、やはり、日南に負けてしまいそうな予感(最後のセリフ)があり、今から不憫だ。
しかし、リア充合宿、菊池さんとのデート(都合3回)を不整合なく、ぶれないラストへ統合していくのは、なかなかの構成力。
これまでの布石の回収と今後の新展開の準備もあるようだ。
聖地要素も楽しめる。基本的に、登場する店舗、施設は、実在するモデルがあるようだ。
(ex.マイケル・アンディ→ミヒャエル・エンデ)
でも、登場人物たち、あんまり勉強していないな。塾などの描写もないし。進学校なのに。 -
Posted by ブクログ
基本的に主人公視点で進行する作品が短編集のような形で別キャラの視点を描いてくれる構成は好きだったりする自分にとって、この巻は話は進まなくてもキャラへの理解がより深まったという点では嬉しいものだったりする
1話 日南の中学時代
パーフェクトヒロインがまだパーフェクトじゃなかった時代…と言ってもその思考回路は既に怪物じみているね。一つ一つの会話に対してどう答えれば人間関係を円滑に回せるかと考えている点については現在の友崎に通じる点があるからまだ良いとしても、バスケ部副部長から告白された際に恋愛にも手を出してみたい、自分を更なる高みに上げるために告白を了承するというのは普通の女子中学生の枠に収まるものではない
そしてある程度恋愛というものを知ったらあっさりと別れてしまう。本当に相手を見ずに自分を基準に物事を考えていることが伝わってくる描写
この話を読んで改めて日南の過去に何が有ったのかと気になってしまった
4話 風香の中学時代
実は風香がクラスメイトに対してどういう風に接しているのか、とか距離感についてちょっと判らない部分があった。それが少し見えた気がする短編
中学時代は友崎とは別の意味でクラスに混ざれていなかった風香。それがアンディ作品との出会いで少しずつ変わっていく様子が描かれる。
司書の郷田の言葉をきっかけにして自分をポポルに見立てて行動した風香。悲しい結果に終わったけど、それは友崎にとっての日南みたいに風香を指導してくれる人が居なかったから起きた悲劇であるようにも思えてしまう。そういった失敗が有ったから、高校時代は声を掛けるだけじゃなく共通の話題を切り口にして友崎と親しくなることが出来た。
風香にとってアンディ作品がどれだけ大きな意味を持っているのかが伝わってくる話だった
6話 優鈴と中村による惚れた腫れた
友崎視点の本編に置いても中村がどれだけ好きか存分に伝わってくる優鈴と、素直じゃないながらも優鈴を大切にしようと考えている事が見える中村。そんな二人に破局の危機が訪れるなんてフラグを整えられた所で簡単に信じられるようなものではないのです
結末は思わずズッコケそうになるものであったのは確かだけど、優鈴視点で描かれることで改めて優鈴が中村のことが大好きであると再認識させられた
そうだよなぁ、思い返せば中村とゲームしたいからって小ジャンプを猛練習したくらいだもんなぁ
本当に甘々な短編でした
そして、なんと言ってもこの巻でメインとなるのはやはりみみみの心情描写。
前の巻で遂に友崎に告白したみみみ。本編では少しずつ彼女が友崎に惹かれていく工程は判るのだけど、具体的に友崎のことをどう思っていたか、自分自身の心情変化をどう捉えていたかまでは判らなかった
それがこの短編集では幾つかの時間軸を細かく描写し、みみみの独白をふんだんに用いることで理解できるようになっている。
そっか、日南が考えた他の女子の影を匂わすことで相手を慌てさせる策略、みみみには存分に効いていたのか
本編に置いて友崎が覚悟を決め、短編集でみみみが自分の心を確かにした。次の巻で何が起こるのか非常に楽しみになってきた -
Posted by ブクログ
ネタバレ相手の知らない領域を教え合う関係になったことで少しだけ変わった友崎と日南の関係性。
自分に「人生」のルールを教える日南にも知らないことが有る、教えたい楽しさがあると知り事あるごとに日南に反撃を試みようとする友崎。そんな友崎に触発されてか以前よりも嗜虐的になりつつも友崎の主張に戸惑いを見せるようになった日南
その変化は表面の関係にはそれ程現れないひっそりとした変化では有るけれど、一方的に日南が友崎を指南する関係ではなくなった二人の様子は見ていて面白い。
一部分であっても友崎が日南と張り合えるようになったのはそれだけ彼が「人生」において成長できているからだろうね
そして球技大会に向けて日南が提示する課題はなかなかに曲者だった。球技大会を前にして真っ先にやる気のない態度を見せた女王様タイプの紺野をやる気にさせるなんて、現実の生活でも直面しそうな問題だけに友崎がどのように解決するのか興味深く読んでしまった
解決のためにまずしたことがRPGさながらの情報集めであったのは何ともゲーマーらしい行動だと笑ってしまったけども
第4巻は作中で例えられているように、まるでドミノ倒しのように小さな出来事が次々と生じていき、その影響で様々な問題が起こっていく
友崎に負けて以来、「アタファミ」に熱中するようになった中村に始まり、サボり、紺野エリカ対策、球技大会、告白。そして最後には驚きの事態に発展する
友崎の影響を受けて少しずつ自分の「やりたいこと」に対して主張するようになった泉が学校に来なくなった中村の為に尽力するあたりの描写は本当に前向きなものばかりで、このまま4巻は明るい展開で終わるのかな?なんて気楽に構えていたのだが……
確かに「人生」というゲームを学校空間を舞台として扱うならあのような展開だって当然いつかはやってくるものだったのだろうね。それがまさか花火に向いてしまうとは思いもしなかったけど
それでも第4巻における最大の予想外はやはり日南の不可解な対応か。いつだって正しかった日南のまさかの非効率で理屈の通らない遣り方。中村や平林の問題を前にした時とは明らかに異なる理屈を通そうとする姿勢はどこか危うげ。
もしかして、まだ語られていない日南がリア充になろうと決心した頃の事情が関わっているのだろうかなんて邪推してしまう
そういや序盤で新しい小さい目標について触れられたけど、結局4巻では達成できないどころかあまり話題にもならなかったな。この流れだと次巻辺りで花火と秘密共有するのだろうか?
また、ゆっくりと仲が進展していく友崎と風香が今後どのような関係性になっていくのか次巻も楽しみ。というか、風香を前にすると本当に様々な表現で風香を形容するね。彼女を前にしたときだけファンタジー世界に片足突っ込んでる気がするよ! -
Posted by ブクログ
思わず「2位じゃ駄目なんですか?」なんて言葉が思い浮かんでしまいそうになる話だった
日南の指導を受けることでコミュニケーション能力が向上し人間関係も広まり、また紺野エリカに啖呵を切ったことで水沢にも気に入られた友崎。根暗ゲーマーだった彼の周囲が少しずつ賑やかになっていく変化が手に取るように判る様子は良いなぁ
しかし、同時に読者として気になってしまうのは恋愛方向の進展か。本作はパーフェクトヒロインの日南から指南を受けるというノリだから、一番距離の近い彼女がヒロインであると考えることが出来る。友崎は日南と水沢が付き合っているという噂に対して過剰反応したりもしてるしね
けれど、それ以外に友崎が日南を気にしているという描写はないし、恋愛フラグ面で一番進展しているのはどちらかというと風香であるように見える。中くらいの目標の件もあるし、このまま風香と付き合うことになるのだろうか?
それにしても友崎は何故菊池風香を相手にした時だけ形容表現が豊かになるのだろう?風香の表情を例える言葉だけで、もう何パターンの形容表現が描かれたか判らないな(笑)
リア充グループと買い物する中で鏡に映る自分を見て、自身の変化や成果を改めて強く感じた友崎。そして、少しずつ「人生」というゲームのルールを理解し楽しめるようになってきた中で、生徒会長選挙で日南と対決するみみみを援護することに。
師匠キャラでもある日南との「人生」における対決はもっと先の話になると思っていただけにこの展開は予想外だったかな?それでも「日南を倒してみたいんだよね」との言葉は自分にも「人生」の中で何かが出来るかもしれないと自信がついた事の表れに思えた
けれど、表に立って戦える程に成長しているわけではないから、みみみを裏から操作するような感じで自分が学んだ経験を試していく姿勢は作中で例えられているように非常にゲーム的。みみみが表に立って票集めをし友崎がブレーンとして立ち回る作戦は本当に上手くいくように思えるものだった。だからこそ友崎達をあっさり上回って当選した日南の怪物っぷりが嫌になるほど伝わってくるし、そこから始まるみみみの苦悩も理解できる
後半から描かれる、どれだけ努力しても日南を越えられないというみみみの苦悩は原因が原因だけに日南には絶対に解決できない事案。そして、誰が悪いというものでもないし解決策が有るわけでもない。
みみみにとっての日南は最初は同じ次元で努力し合える存在だと思っていたのに日南の努力も成果も自分の遥か上を行くもので、近くに居れば居るほど自分より凄いという単純な事実を見せつけられ、更には一位の座を奪うことも到底出来ない。そんな状態なら醜い感情を持ってしまったとしても仕方ないが、そんな感情を持ってしまう自分を許せるものでもない
その遣る瀬無い感情を前にして花火がみみみの努力と成果に対して明確な意味を見出してあげる描写はとても良かったな。
そうだよね、誰も彼もが世の一位に就けるわけではない。それでも誰かの中の一位になれるならそれで充分だと思えるかもしれない
一方で自分には裏側で日南の苦悩が進行していたように思えてしまう。
作中では明確に語られなかったけど、みみみが日南に対して越えられずどこまで努力すれば良いのかと悩んだように、日南も友崎に対してそれに似た感情を抱いているのではないだろうか?
冒頭の時点で「アタファミ」を50戦以上対決して全て友崎の勝ち。日南からすればどれだけ努力してもまだまだ勝てない相手。だというのに友崎は一位になることではなくて自分に負けないことが目標と言ってしまった。それを聞いた時、日南はどう感じたんだろうと気になってしまう -
Posted by ブクログ
青春を舞台にしたラブコメと言うよりも、人間関係を円滑にするためにはどのようなことをすれば良いのか指南する教本のようになっているのが特徴のラノベ
主人公の友崎は絵に描いたような根暗ゲーマータイプ。そんな彼はリア充を馬鹿にしているし自分とは無関係の存在だと思っている。そんな彼が人生を楽しみリア充になる道を目指すなんて余程の事態がなければ読者はその変心を納得出来ない。
ラノベなのだから不思議生物が登場して「友崎がリア充にならないと人類全滅」みたいな無茶苦茶な展開にする道も有ったはずだが、本作ではそのような手法は取らずに日南葵という人物を登場させることで友崎の変心を違和感のないものにしている
日南葵は典型的なリア充でパーフェクトヒロインとも称される人物。交友は広いしコミュニケーション能力も高い。普通なら友崎と関係を持つなんてありえないはずなんだけど、二人が「アタファミ」というゲームの上位ランカーだったことで繋がりができる。
日南は「アタファミ」における友崎の強さの背景となる努力が理解できたからこそ、きっと「人生」においても努力しているのだろうと想像するが、実際に会ってその想いは裏切られる。そして「人生」というゲームも楽しんでいる日南からすると、「人生」に向き合おうともせず楽しいものではないと決めつける友崎の姿勢には失望してしまう。
普通ならここで二人は理解し合うことなく別れて終わりなんだろうけど、「アタファミ」を神ゲーだと信じている友崎の前で日南が「人生」は「アタファミ」と同じくらい神ゲーだと発言したことでゲーマーである友崎は心変わりする
日南の言う「人生は神ゲーだ」とする理論を友崎が受け入れるまでの過程が非常に丁寧に、そして多くのラノベ読者にとって受け入れやすい形で示されていることは驚嘆に値する描写だった。その描写によって、この後から始まるリア充指南展開も読者は違和感なく読むことが出来る
そしてリア充指南展開が進む中で提示されるのは「空気」の存在。それはリア充指南の中で出た言葉なのだから、友崎に課せられた目標は空気を読めるようになることだったはず。人の目を気にして自分を変えられなくなった泉の在り方から判るように空気を読むことがリア充の条件ともある程度読める
その「空気」が終盤で中村と友崎の熱意によってひっくり返る展開は素晴らしかった
中村もリア充カースト上位の人間で本来なら根暗ゲーマーの友崎に負けるなんて有り得ないし有ってもそれを引きずってはならない。それが「空気」。けれど、「人生」が上手く言っている筈の中村は友崎に無残に負けたことで周囲から引かれるくらい「アタファミ」に熱中し何度も再戦を申し込む
そんな中村の姿勢は「空気」からすれば攻撃対象となってしまう。そこで中村のリベンジの背景にある努力が判る友崎が吠え、少しずつ変わる友崎を見て自身も変わりつつ有った泉が助太刀する展開は本当に良かった
まだまだリア充指南は始まったばかりで第一巻における友崎の成長も微々たるもの。日南の指南を受けた友崎が本当に「人生」を楽しみ、そして彼の「自分の考えをそのまま喋る」特性がどのような結果に至るのか期待しながら今後も読んでいきたいと思えるほどの良作だった