佐竹美保のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
独り立ちを始めて三年目、16歳になったキキの元に、
ケケと名乗る、黒ずくめの不思議な女の子が転がり込んできた。
穏やかだったキキの日常は、ケケの存在で、かき回されてしまう。
最初は私もキキと同じように、ケケには悪い印象しか持てなかったんだけど、なんとなく、ムーミンのミィに似ているかも……と思うと、可愛く思えてきた。
ケケに踊らされるように悪あがきしてるキキはちょっと痛々しい。
どれもこれも「自分」というものを見つけるための試練、いわゆるモラトリアムってことかな?
夜空を切り裂くように飛ぶことで要らないものを振るい落とし、
キキがとんぼさんへの自分の気持ちに気づいた場面は、なんだか私まで胸がい -
Posted by ブクログ
面白かった!
最初は子供の読み聞かせ本だったんだけど、もしかして幽霊?ってところでチビちゃんはドン引き。
子供にはちょっと難しい内容ではある。
今のうちのチビちゃんにはまだかな。再読して欲しい本。
作中の物語の方が正直、帰命寺のお話より面白くて、これが始まると読むテンポがグンと早くなる。
ドキドキするファンタジー。
魔法使い、宝探し、王子さま、呪い、血筋の不思議な力。
キャラクターは帰命寺の面々の方が魅力的なのになあ。
なんと言っても水上のばあさんが素敵。何時の間にか子供の視線に降りてきてるところとか。
なにしろ、前向きだし。
こういう元気なおばあさんも柏葉幸子ワールドだよね。
帰命寺と -
Posted by ブクログ
ネタバレグウェンドリンが思った以上に性格が悪すぎて爽快だった。
考えつく嫌がらせの魔法の内容が多種多様で想像力豊かだなぁと感心。
読者と距離を置きながら、結構シビアに進んでいくなあと思った。
ファンタジーの世界だけど、現実を書いている気がする。(魔法という救いや夢があるからこそ、悲しい現実もリアルに書くことができるのかもしれないけれど)
クレストマンシーのキャラクターがとっても魅力的だった。
つかみきれずにするっと抜けていくようなお茶目な感じがいい。
シャープさんのへろへろっと手をふるジンジャークッキー、可愛いね。
この作者さんの作品は躍動感溢れる書き方で、どれも一気読みしてしまう。